集音マイク付き防犯カメラは、映像だけでなく音声を記録することができます。そのため、今までは映像だけでは判断できずにいたことも、音声があるため判断することができるようになります。
トラブルを早く確実に解決したい、防犯効果を高くしたいと考えるなら防犯カメラに集音マイクを付けることをおすすめします。しかし設置するときには、設置場所周辺のプライバシーについて注意が必要です。トラブル防止のためにも、集音付き防犯カメラを設置するときは、業者に依頼するとよいでしょう。
ここからは、集音マイク付き防犯カメラを設置したときのメリットや注意すべきこと、失敗しない業者選びのポイントについてご紹介します。
防犯カメラに集音マイクを付けるメリット
防犯カメラに集音マイクを付けるメリットを一言でいうと「防犯カメラを付けるよりも人物を特定しやすくなる」ということです。防犯カメラを設置するだけでも犯罪を抑止する効果はありますが、集音マイクを付けることにより、万が一の事態が起こったときに武器になり得る、より鮮明な証拠が手に入ります。
ここからは、防犯カメラに集音マイクを付けた際に得られる2つのメリットについて、詳しくご紹介します。防犯カメラを設置する目的によっては、集音マイクを付けたほうが効果的な場合もありますので、ご自分にとって大きなメリットとなるかどうか確認してみましょう。
メリット1:映像だけではわからない情報が得られる
防犯カメラに集音マイクを付けることで「音」による手がかりを得ることができます。たとえば火災が起きたとき、映像だけではどのように火がおこったのかはなかなか判断がつきません。
しかし「音」という手がかりがあれば、出火は爆発によるものか、侵入者によるものかなどという原因究明に役立つ手がかりを得ることができます。このように映像だけでなく、音声を追加することでよく具体的な情報を手にすることができるようになります。
メリット2:会話から人物像のヒントが得られる
「音」を集められるということは、会話も録音ができるということです。会話は、ときに本人が思っている以上にその人の素性を明らかにしてしまう、決定的な証拠となる場合があります。
たとえば、声の質や高さで変装している人の性別を推測できたり、方言を使っている場合は出身地や生活圏がわかったりすることもあります。また、外国人の場合は、どのような言語を使っているかによって母国がわかり、人物特定をよりスムーズに進めることができるのです。
ときには、会話の内容に次の目的地などが含まれていれば、録音対象がその後どこへ向かったかさえ明らかになることもあるかもしれません。
このように、映像に音が加わることによって、当時の状況や映像に映っている人物の素性がより鮮明にわかるようになるのです。
集音マイクを活用する場面は増えている!
集音マイクつき防犯カメラは、一般家庭や企業など、いまや日常のさまざまな場所に設置されています。
- ・自宅:お子様やご高齢の方の安全確認(生活音が聞こえるかどうかなど)
- ・スーパー:従業員指導に活用、過激なクレームの状況把握
- ・事務所、企業:情報漏洩、内部の不正などリスク管理
- ・工場:精密機器などの異音の察知
このように、いまや、集音マイクつき防犯カメラを設置するのはけっして大げさなことではありません。なにか重大なことが起こったとき、状況の把握や事件性の主張のために大切なのは証拠です。集音マイクで拾った音とともに映像を見ることで、映像だけではわからないさまざまな要素が明らかになり、立派な証拠として扱われやすくなります。
せっかく防犯カメラを設置するのであれば、防犯カメラの映像に証拠としての説得力を持たせるためにも、集音マイクの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
防犯カメラに集音マイクを付けて録音するには
ここからは、実際に集音マイクを設置する方法についてご紹介します。防犯カメラを介して録音するには、いくつかの方法がありますが、なかにはすでに防犯カメラを設置している方でも利用できる、後付けの集音マイクもあるので必見です。
方法1:集音マイク付き防犯カメラを設置する
これから設置をする場合は、一度で設置できる集音マイク付きのカメラがおすすめです。防犯カメラに集音マイクが内蔵されているタイプなら、防犯カメラを設置するだけで集音することができます。
方法2:防犯カメラに集音マイクを後付けする
集音機能がない防犯カメラであっても音声対応の端子がついているなら、マイクを後付けすることが可能です。すでに設置している防犯カメラにマイク機能を追加させたい場合は、まず音声端子がついているかを確認しましょう。
音声を再生するのに必要なもの
集音した音を聞くためには、スピーカーを用意しなければなりません。また録音をする場合は、ネットワークビデオレコーダーの用意が必要となります。
防犯カメラに集音マイクを付ける際の注意点
集音マイクを付ければ防犯効果を高めることが可能です。その反面、配慮すべき点も新たにでてきます。配慮すべき点とは次のようなものがあります。
プライバシーの問題
まず注意すべきことは、プライバシーの侵害です。集音マイク付き防犯カメラは、映像だけでなく会話も聞くことができます。店舗や事務所などで設置する場合は、対象となる人たちに事前に説明をし、同意を得ておく必要があります。
また、集音マイクのついていない監視カメラであっても、周辺住民の生活圏も監視範囲に入る場合は、プライバシーの侵害とみなされることがあります。
実際に近年では、防犯カメラの設置場所をめぐって、近隣住民とトラブルが起こることも増えています。過去には、近隣住民の私道が映る状態で設置された防犯カメラについて、プライバシーの侵害が認められ慰謝料の請求に至った事案もあります。防犯カメラの設置場所を決めるときは、近隣にも配慮するようにしましょう。
音声がうまく拾えないことも
カメラを設置している場所と、話をしている人の距離が離れすぎていると、音声がうまく拾えないことがあります。また車が行き交う場所や機械の音などの雑音があるときも同様に集音マイクからうまく音を拾いにくくなります。
玄関や往来などで発した音をきちんと拾える距離かどうか、また、大きな雑音が入る場所でないかどうか、あらかじめ調べながら設置場所を決めましょう。
防犯カメラで音声録音を考えている方は
マイク付き防犯カメラの設置を検討しているなら、業者に相談することをおすすめします。業者に相談するメリットには、目的にあった防犯カメラを選択できるほか、最適な設置場所を提案してもらうことができるからです。
しかし防犯カメラを扱う業者は、とても多く、どの業者に依頼すればよいかわからない方もいらっしゃるでしょう。失敗しないための業者選びの3つのポイントをご紹介します。
1.対応が早い
見積りや現地調査の対応が早い業者は、依頼する私たちにとっても予定が立てやすいといったメリットがあります。万が一故障したときも、対応が早いと防犯カメラを停止している時間が短いため安心です。
2.余分な機能のあるカメラをすすめない
多機能のカメラは、価格も高くなってしまいます。無駄なコストをかけないために目的にあった機能がある適正なカメラを提案してくれる業者を選ぶようにしましょう。そのためには、見積りを依頼するときに予算について伝えておくことをおすすめします。
3.実績やアフターサービスが充実している
実績が多い業者は、多くの方々から信頼されている証といってもよいでしょう。また、もし設置後に不具合が起きたときもアフターサービスが充実していると安心です。
防犯カメラ設置のアフターサービスに多いのが、保証制度です。屋外に設置された防犯カメラは、台風などの悪天候などさまざまな外的要因によって傷を受けやすい環境にあります。もしも不慮の事故で防犯カメラが壊れてしまったり、動作不良が起きたりしたときのために、保証がある業者を選んでおくと安心です。
また、設置工事の際に周辺に傷がついたり、後から不備が見つかったときのための「請負賠償保険」がある業者であれば、なおのこと安心です。依頼する前に、どのようなアフターサービスや保証があるのかをよく調べてみましょう。
まとめ
防犯カメラに集音マイクがついたものは、映像だけでわからない情報を得ることができるため防犯効果が高くなります。こういった理由から集音マイクがついた防犯カメラを設置する人は、増え続けています。
新たに設置をするなら、マイク機能が内蔵されたタイプがおすすめです。もし既存のカメラに音声対応の端子があれば、集音マイクを後付けすることも可能です。
設置する際には、プライバシーを侵害しないように配慮しなければなりません。事務所や店舗に設置するなら、事前にスタッフに説明をおこない同意を得ておきましょう。
せっかく設置をしても設置場所や邪魔な音があるとうまく音が拾えないこともあります。設置するときは、業者に相談をすることをおすすめします。業者選びのポイントは、対応が早い業者、適正なカメラの提案をしてくれる業者、実績がありアフターサービスが充実している業者です。また相談する際は、あらかじめ目的や予算を伝えることも大切です。
防犯カメラの設置は、設置の技術からプライバシーについての知識などさまざまな技量と配慮が必要で、デリケートな作業です。プロの業者に依頼して、一度の施工で最適な場所に確実に設置してもらいましょう。