エスティマのバッテリー上がりの対処法と作業中の注意点を紹介します
エスティマは家族でのお出かけなどに使いやすい大きめの車で、グレードによってガソリン車もハイブリッド車も選べる車です。家族で遠出するときなどに、車のトラブルは特に起こってほしくないですが、車のバッテリー上がりはガソリン車でもハイブリッド車でも起こる可能性があります。
突然バッテリー上がりが起こったとしても焦らず対処できるように、バッテリー上がりの対処法と作業時の注意点をご紹介します。
また、バッテリー上がりが起こるのには原因があります。なにが原因でバッテリーが上がってしまうのかもあわせて解説しますので、参考にして対策を取りましょう。
エスティマのバッテリー上がりを解消する方法
バッテリー上がりが起こってしまっても、正しい手順で対処すれば、再びエンジンをかけることができます。4つの対処法をご紹介しますので、実践しやすいものを選んでバッテリー上がりを解消しましょう。
対処法1ブースターケーブルを通じて電気を借りる
ブースターケーブルは、車のバッテリー上がり解消のために故障車と救援車をつなぐケーブルです。つなぎ間違いのないよう赤と黒に色分けされた2本のケーブルを使用します。
まず故障車のプラス端子に赤いケーブルをつなぎ、次に赤いケーブルの反対側を救援車のプラス端子につなぎます。外れないようつなげたら、今度は黒いケーブルをつなぎます。黒いケーブルは救援車のマイナス端子から先につなぎ、反対側を故障者のマイナス端子につなぎます。ケーブルは必ずプラス同士、マイナス同士でつなぎましょう。入れ替わっているとショートするおそれがあります。
ケーブルがつなげたら救援車のエンジンをかけて数分待つと故障車のバッテリーに電力をわけることができます。そして、故障車のエンジンが無事にかかったら、取り付けたときと反対の順にケーブルを外します。
ただし、この状態ではまだバッテリーの充電は不十分です。エンジンがかかったら、そのまま30分ほど走行し、故障車のバッテリーを充電しましょう。
この方法は、バッテリーが正常に機能している別の車が近くにいるか、すぐに呼べる状況にあることが条件です。周りに電力を借りられる車がいない場合は、このあとにご紹介する方法を試してみましょう。
対処法2ジャンプスターターを使ってエンジンをかける
ジャンプスターターは携帯用のバッテリー充電器です。車に積んでおけば、周りに誰もいない状況でもバッテリー上がりを解消することができます。
使い方は簡単です。ジャンプスターターについている2本のケーブルをバッテリーのプラス端子とマイナス端子にそれぞれつなぎます。ケーブルは赤色と黒色の2本あるので、赤をプラス端子、黒をマイナス端子につなぎましょう。しっかりとつないだらジャンプスターターの電源を入れて数分待ち、故障車のバッテリーに電力を送ります。
数分後、エンジンがかかったらケーブルを取り外しましょう。ジャンプスターターを使ってバッテリー上がりを解消した場合も、ブースターケーブルを使ったときと同様に、通常走行に必要な電力の充電はできていません。30分ほど走行し、バッテリーの充電をおこないましょう。
対処法3バッテリーを交換する
充電しても直らないときは、バッテリーを交換します。バッテリーの交換には、以下の道具を使用します。バッテリー交換をおこなうときは、エンジンを止めてライトなどもすべて消した状態でおこないましょう。
- ・ゴム手袋
- ・スパナ(レンチ)
- ・保護メガネ
バッテリーに電気が帯電している可能性があるので、ゴム手袋をつけて、火花が散ったときに目に飛ばないよう保護メガネを着用して作業を始めます。
まずマイナス、プラスの順でケーブル端子を外します。それからバッテリー取り付け金具を外し、バッテリーを取り外します。電気の流れだすプラスから外してしまうと、ショートするおそれがあるので、必ずマイナスから外してください。
完全に取り外せたら、新しいバッテリーを取り付けて取り付け金具をつけて固定します。接続の際はプラス、マイナスの順でケーブル端子をつなぎます。
スパナは取り付け金具や端子の脱着時に使用します。新しいものと接続するときは、バッテリーがずれたり倒れたりしないようしっかりと固定しましょう。
対処法4プロの力を借りる
バッテリー上がりが起きたときに頼れるプロは、大きくわけて2つあります。ロードサービスと、バッテリー上がりの解消をおこなう業者です。
ロードサービス会社の会員や、自動車保険についているロードサービスに加入している方は、そちらを利用すれば、バッテリー上がりを無料で直してくれるでしょう。ただし、利用回数に制限がある場合や、ロードサービスに加入していなくて料金が発生する場合があるので、ご自身の保険やロードサービスの加入状況は事前に確認しておきましょう。
ロードサービスに加入していなくても、バッテリー上がり解消に特化したサービスをおこなっている業者に依頼すれば、その場へ駆けつけてくれます。救援車やロードサービスなどに頼ることができない方は、業者を利用してバッテリー上がりを解消することをおすすめします。
バッテリー上がり解消のプロなら、車やバッテリーに関しての詳しい知識を持っているので、安全かつ確実に作業をおこなってくれるはずです
エスティマHVでバッテリー上がりを救援できるのか
ご紹介した方法のなかに救援車の力を借りる方法がありましたが、エスティマハイブリッド車は、救援車として使用できるのでしょうか。
答えは「使用できない」です。ハイブリッド車はバッテリー上がりを起こした際に救援してもらうことはできますが、救援する側にはなれません。それは、ガソリン車とハイブリッド車ではバッテリーの構造が異なるからです。
ハイブリッド車から電気を送ろうとすると、大きな電流が流れることによってハイブリッド機能が故障するおそれがあるので、ハイブリッド車は救援車として使用できないのです。
弊社では、バッテリー上がりを迅速に解消してくれる業者をご紹介します。焦ってハイブリッド車を救援に呼んだり、ケーブルをつなぎ間違えたりして車の故障などのトラブルに発展させないよう、まずはお電話でご相談ください。
自分でバッテリーをいじるときの注意点
バッテリーは、点検やお手入れのためにいじることはできますが、取り扱いには注意が必要です。バッテリーをいじる環境や周囲の状況によっては、ケガをしたり事故が起こったりする危険性があります。以下の注意点を守って、安全に作業しましょう。
火気厳禁
車のバッテリーは微量な水素が発生することがあります。水素は可燃性ガスなので、タバコなどの火気があれば引火するおそれがあります。
発生する水素は微量なので、大きな事故につながることはまれですが、万が一にも火事などの事故が起こらないように注意する必要があります。バッテリーをいじるときは換気をしたうえで、火気厳禁でおこないましょう。
替えのバッテリーの型番を確認する
バッテリーには種類があり、さまざまなサイズや性能のものがあります。バッテリーを交換する際は、バッテリーの型番を確かめてから新しいものを用意する必要があります。サイズと端子の位置は同じもの、性能は同等以上のものがよいです。
バッテリーの型番は、基本的にバッテリーの上部に表記してあります。型番の末尾にある「R」と「L」で端子の向きが異なります。ボンネットを開ければ確認できるはずなので、新しいバッテリーは購入前に型番の確認を忘れずにおこないましょう。
漏れてきた液体に触らない
バッテリーの中には、バッテリー液と呼ばれる希硫酸が入っています。バッテリー液は必要な量が決まっていて、不足しているとバッテリーの性能が落ちます。バッテリーの不調は、バッテリー液の減少によるものの可能性もあるので、バッテリーを確認してみるとよいでしょう。
しかし、バッテリー液が液漏れなどで減っていた場合は、素手で触れてはいけません。もしもバッテリー液に触れてしまったり、液体が跳ねて皮膚に付着したりすると、やけどの原因になるおそれがあります。不用意に触らず、プロの業者に対処してもらいましょう。
不要な接触をさせない
バッテリー上がり解消のためにケーブルをつなぐときは手順どおりにおこない、道具の取り扱いは慎重におこないましょう。気をつけているつもりでも、気が緩んだ拍子に道具を落としたり、ケーブルを車のボディにぶつけてしまったりということは起こることがあります。
特に、外出先でバッテリー上がりが起こった場合は、慣れない場所での作業になります。バッテリーをいじるときの道具の取り扱いや手順に不安のある方は、無理をせずプロに任せましょう。どの業者に依頼したらよいかと迷う場合は、弊社にご相談ください。全国各地に加盟店がございますので、どこでバッテリー上がりが起こっても、対応できる業者をご紹介いたします。
エスティマのバッテリーが上がる原因
バッテリーが上がってしまった際の対処法がわかっていても、バッテリー上がりは起こらないほうがよいトラブルです。エスティマのバッテリーが上がってしまうのにはいくつかの原因があります。
1つの原因によって起こることもあれば、いくつもの要因が重なって起こることもあります。いずれにしても、自身で注意することで防ぐことができるかもしれません。バッテリー上がりが起こる原因を知り、適切な対策を取りましょう。
電気の使いすぎ
バッテリー上がりの人為的な原因は、電気の使いすぎです。エアコンを強風で使い続けたり、オーディオを長時間つけていたりすると、消費電力は大きくなります。
また、車を降りるときに室内灯やハザードランプなどのライト類を消し忘れることもバッテリー上がりにつながります。数分なら問題ありませんが、もっと長い時間消し忘れの状態が続くと、バッテリーが上がります。車内の電気設備は使い方を考え、バッテリーの不調を感じたらすぐに使用を控えましょう。
充電が不十分
車のバッテリーは、走行することでモーターが回転し、内部の発電機が動いて充電されています。数か月車を使用しないと、バッテリーに蓄えられた電気は徐々に放電されてなくなってしまいます。
また、エンジンをかけるときは、多くの電力を必要とします。短い時間しか車に乗らないと、モーターの回転数も少ないため発電量が充分ではありません。そのような状態で、エンジンをかけるたびに多くの電力を使用するので、電力不足になってしまうのです。
発電量はモーターの回転数によって変わり、渋滞などでほとんど車が動かない状態ではバッテリーの電気が減ってしまいます。発電量が少ないときは、エアコンやオーディオの使用を控えて節電しましょう。
バッテリーの充電不足を防ぐために、1回の運転で30分以上止まらずに走行できるような場所を走って、定期的に充電をおこないましょう。
暑すぎ・寒すぎ
真夏や真冬はバッテリー上がりが起こりやすいといわれています。夏のバッテリー上がりは、電気の使いすぎによるものがほとんどです。
エアコンを強風の状態で使う頻度が高くなります。また、長期の休日などで車移動をする際に渋滞にはまってしまうと、消費電力が発電量を超えてしまうのです。電気設備の使用を控えることで対策は可能です。
一方、冬のバッテリー上がりは、電力消費が激しいことに加えて気温が下がることも原因となります。バッテリーをいじる注意点でご紹介したバッテリー液は、温度が下がると性能が落ちるという特徴があります。そのため、外気が冷える真冬は、バッテリー液の温度も下がり、性能が落ちてバッテリー上がりが起きやすくなるのです。
バッテリーの寿命
バッテリーには寿命があり、あまり長くは使えません。バッテリーの寿命は、乗り方や使用頻度などによって多少異なりますが、基本的には約2~3年といわれています。
バッテリー上がりなどのトラブルが起こるリスクを減らすためには、長くても3年に1度はバッテリーの交換をおこなったほうがよいでしょう。
バッテリー以外の場所の故障
バッテリー上がりの原因は、バッテリーではないこともあります。どこが故障しているとバッテリー上がりが起こるのかご紹介します。
ひとつは発電機の故障です。バッテリーは、走行中は車内部の発電機からの給電で充電をおこなっています。この発電機が故障していると、十分な充電がおこなわれないため、バッテリー上がりを起こしてしまうのです。早めに修理に出しましょう。
もうひとつは暗電流が大きすぎることです。暗電流とは、エンジンを切った状態で流れる電流のことです。盗難防止装置などをあとづけすることで、装置の稼働に必要な電気が流れ、暗電流は増加します。
消費される暗電流が大きすぎると、バッテリーの容量と釣り合わなくなり、バッテリー上がりを起こします。性能の高いバッテリーへの交換が必要になるかもしれません。
もしかしたらバッテリー上がり以外のトラブルかも
バッテリー上がりが起こると、エンジンがかからなくなります。しかし、エンジンがかからなくなる原因はバッテリー上がりだけではありません。原因が違えば適した対処法も変わります。間違えやすい別のトラブルについて解説します。
・バッテリーの接触不良
車のバッテリーは、直接配線をつなぐことができないので、ターミナル端子というものを使ってつないでいます。ターミナル端子を接続する際にきつく締まっていなかったり、なんらかの理由で端子の接続がゆるんでいたりすると、電流がうまく流れずエンジンがかからないなどの症状が出ます。ターミナル端子の接続を確認して、ゆるんでいたら締め直しましょう。
・ガス欠
バッテリーが稼働して内部のモーターを回し、燃料をポンプでエンジンに送り込みます。その燃料が点火することでエンジンがかかるのですが、タンク内の燃料がなくなってしまうと、ほかの部品が動いていてもエンジンがかからないのです。モーターが動いているのにエンジンがかからない場合は、燃料の量を確認しましょう。
・セルモーターの故障
セルモーターは、エンジンをかける際に最初に作動する部品です。しかし、セルモーターが故障していると、エンジン始動に必要な部品が動かなくなるため、エンジンがかかりません。故障したセルモーターは、ほとんどの場合部品交換で直すことができます。早めに業者に依頼して修理しましょう。
エスティマのバッテリー上がりが起きたときに、原因に不安があったり、自分では原因がわからなかったりしたときは、業者に連絡しましょう。バッテリー上がりを解消してくれることはもちろん、原因を調べて対策を教えてくれることも期待できます。
どの業者に連絡したらよいのかわからない場合は、弊社にお任せください。全国にある加盟店から、バッテリー上がり解消に特化したサービスをおこなう業者をご紹介します。ご相談はいつでも受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。