カーバッテリーの充電の仕方!手順・方法・充電の使い方や注意点も
車のバッテリーを充電するおもな方法は、「走る」「充電器を使う」「ほかの車から電力を分けてもらう」の3つです。
しかし、一部の充電方法には、その方法を実行するために必要な条件があります。状況に応じて適したバッテリーの充電の仕方を確認しておきましょう。
この記事でご紹介するのは、3つのバッテリー充電方法の手順と注意点です。さらに、バッテリーが充電不足にならないように予防するための対策もあわせて解説しています。
いざというときに臨機応変な対処をおこなえるよう、状況別の最適なバッテリーの充電の仕方について覚えておきましょう。
一番簡単なバッテリーの充電方法は「走る」こと!
もっとも簡単にバッテリーを充電する方法は車を走らせることです。車は内部に発電機が取り付けられていて、エンジンを始動してモーターが回転すると、その回転数に応じて発電機が作動します。
そして、この発電機から絶えずバッテリーに電気が送られているため、走行中は充電不足になることがないのです。
充電時に注意すること
車を走らせてバッテリーを充電する方法は、免許さえあれば誰でもできますが、バッテリー上がりが起こっていないことが条件です。
すでに電力が不足してバッテリー上がりを起こしている場合は、エンジンを始動させることができないので、走行して充電をおこなうことはできません。
効率よく充電するためには
走行して充電をおこなう場合は、最低でも30分以上、50km以上のスピードで走り続ける必要があります。前述の通り、発電機はモーターの回転数に応じて性能を発揮します。そのため、アイドリングや徐行ではモーターの回転数が足りず、十分な充電をおこなうことができないのです。
なお、信号が多い場所での走行もおすすめしません。何度も動いたり止まったりを繰り返すと、アイドリングなどと同様モーターの回転数が上がらず発電機のパワーが大きくならないので、なるべく信号のない場所を走るようにしましょう。
また、充電を目的として走行する場合は、電力の消費は極力抑えておくと効率的です。エアコンやオーディオの使用は控えましょう。
充電器を使ったカーバッテリーの充電の仕方
通販やカー用品のお店で購入できる、カーバッテリー充電器を持っている場合は、バッテリー上がりが起こっても自分だけでバッテリーの充電をおこなうことができます。
バッテリーの充電の仕方は簡単です。まず車のボンネットを開けて、充電器の赤のケーブルをバッテリーのプラス端子、黒のケーブルをマイナス端子に取り付けます。しっかりと取り付けられたら、充電器のプラグをコンセントに挿し込んでから、充電器の電源を入れましょう。
バッテリーの電圧と残量を確認しつつ充電をおこなって、充電が90%を超えたら充電完了です。所要時間は約10時間で、満タンまで充電しても100%になることはないので、90%を超えたら充電器の電源を切ってケーブルを黒、赤の順で外します。
充電時に注意すること
カーバッテリーは、充電中に水素ガスが発生します。水素ガスは可燃性なので、火種が近くにあると火災の原因になるおそれがあるのです。周りの設備に引火して爆発する危険性もあるので、車からバッテリーを外して作業しましょう。
また、水素ガスの充満を防ぐために換気をおこない、火気のない場所での作業をおすすめします。秋冬などの空気の乾燥する時期は、静電気にも注意が必要です。バッテリーを扱う前には、車のボディなどに触れて静電気を除去しておきましょう。
充電器の選び方
車は種類によって対応している電圧が異なり、乗用車は12V、トラックなどの大型車両は24V対応が一般的です。充電器も車の電圧に合わせたものを使用しなければ、充電が十分にできなかったり、バッテリーに不具合が生じたりするおそれがあります。電圧をよく確認してから購入しましょう。
また、充電を必要な時間以上おこなうのも、バッテリーの不具合や故障につながります。充電器を扱うことに自信のない方は、過充電を防止する安全機能が付いたものを選ぶとよいでしょう。
ほかにも、充電を短時間で済ませたいという場合は、パワーの大きい充電器がおすすめです。ただし、パワーの大きい充電器はバッテリーへの負担が大きいという特徴があります。バッテリーの寿命が短くなるおそれもあることを念頭に置いて選択しましょう。
救援車を使っても充電ができる!
近くに電気を分けてくれる車(救援車)がある場合は、その車を使って充電をおこなうこともできます。その場合は、2台の車のバッテリーをつなぐ赤と黒の2本のブースタ―ケーブルが必要です。ブースタ―ケーブルを用意して、以下の手順にしたがって充電をおこないましょう。
- 1.救援車のエンジンを切り、2台の車のボンネットを開ける
- 2.故障車のバッテリーのプラス端子に赤のケーブルを取り付ける
- 3.赤のケーブルの反対側を救援車のバッテリーのプラス端子に取り付ける
- 4.救援車のバッテリーのマイナス端子に黒のケーブルを取り付ける
- 5.黒のケーブルの反対側を故障車のエンジンの金属部分に取り付ける
- 6.救援車のエンジンをかけて、しばらくそのまま待機する
- 7.充電ができたら、取り付けたときと反対の順にケーブルを外す
充電時に注意すること
前の章でご説明した通り、車種によって電圧が異なります。故障車と電圧を合わせなければならないのは、充電器でも救援車でも同じなので覚えておきましょう。
また、途中でケーブルが外れてしまうと、ケーブルが車のボディに当たり、ショートしてしまうおそれがあります。ショートの際に火花が散ると、水素ガスに引火して火災が発生する危険性があるので、ケーブルが緊張状態にならないよう余裕を持って取り付けましょう。
車種によっては救援できないことも!
車種による違いは電圧だけではありません。近年増えているハイブリッド車や電気自動車は、ガソリン車とはバッテリーの構造が異なります。救援車として使用して、故障車のバッテリーが復活した際に電気が流れると、バッテリーが故障するおそれがあるのです。
出先で救援を依頼するときは、相手の車がガソリン車であることを確認してから充電をおこないましょう。
しかし、急なバッテリー上がりでは、救援車が近くにいないということも考えられます。放置していても車がくる保証はなく、バッテリー上がりも直らないので、業者に相談してバッテリー上がりを解消してもらいましょう。
弊社のサービスは、日本全国どこでもバッテリー上がり解消の対応ができる業者のご紹介が可能です。相談窓口は年中無休なので、時間帯を気にすることなく、困ったときにご利用いただけます。
車のバッテリー上がりを防ぐためにできること
ここまではバッテリーの充電が不足した場合の対処法についてご紹介してきました。しかし、事前に対策をおこなうことでバッテリー上がりを防ぐことができるのなら、それが一番よいことではないでしょうか。以下にバッテリーを長持ちさせるポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
バッテリーに負担をかけないようにしよう
日ごろからできる対策は、バッテリーに負担をかけないようにすることです。具体的にどのようなことがバッテリーの負担になるのか、4つの例をご紹介します。
- ・ライトの消し忘れ
- ・半ドアを放置
- ・バッテリー液が減少した状態での走行
- ・停車中のエアコンやオーディオ使用
これらの状態を繰り返したり長く続けたりしていると、次第にバッテリーが負担に耐えられなくなり、バッテリー上がりや故障を起こします。ほとんどのことが少しの注意で改善できる内容です。少しでもバッテリーが長持ちするように注意して行動しましょう。
バッテリーの劣化具合をチェック!必要であれば交換も
毎日確認をするのは面倒という場合は、月に一度など日にちを決めて、定期的にメンテナンスをおこなうのもおすすめです。
業者に点検を依頼するのもよいですし、簡単なバッテリーのチェックならガソリンスタンドでもおこなってくれる場合があります。
また、車に乗っているときにエンジンがかかりにくかったり、ヘッドライトが暗くなったりと異常がみられたら、バッテリーの寿命かもしれません。早めに交換したほうがよいでしょう。
ただし、ご紹介したような点検や対策をおこなっていても、確実にバッテリー上がりを防げるわけではありません。乗り慣れないレンタカーや久しぶりの運転でトラブルが発生することもあるでしょう。
そのときは、早めの対処が必要なので弊社に一度ご相談ください。バッテリー上がりが起こった場合は、ゆっくりその場で待っていられる状況ではないでしょう。
弊社では、電話1本で現在地や状況をお聞きして、最短5分で業者を現場まで手配できるようなサービスをおこなっています。焦って間違った対処をおこなうことがないよう、早めのご相談をお待ちしております。