バッテリージャンパーの選びかたを解説!解消できない場合の対処法も
バッテリー上がりに備えてバッテリージャンパーを購入する際には、スペック・電池の種類・保護機能などをみて商品を選びましょう。車にあった商品を使用しないと、うまくジャンピングスタートできないことがあります。また、使用方法を間違えたときに製品を守る保護機能がついていると、より安心して使用できます。
この記事でご紹介するバッテリージャンパーの選びかたを参考に、車にあった、安全性の高いバッテリージャンパーを購入し、バッテリー上がりに備えましょう。また、より万全な状態でドライブするために、バッテリー上がりの対処法や、バッテリー上がりの予防法についても参考にしてみてください。
バッテリージャンパーを購入する際に注目するポイント
バッテリージャンパーは、バッテリー上がりが起きた車のバッテリーに電気を供給する携帯装置です。ジャンプスターターと呼ばれることもあります。バッテリージャンパーは、ブースターケーブルを使う方法と比べて、救援車が必要ないことが大きなメリットであり、需要が高まっています。
そのため、通販サイトや車部品の販売店などでは、さまざまな種類のバッテリージャンパーが販売されています。数ある商品のなかから車にあった商品や安全性の高い商品を選ぶために、ここからご紹介するポイントに注目してみてください。
スペック
ジャンプスターターのスペック(性能)のなかでも、とくに重要なのは、バッテリーのボルト数、電池容量、最大出力の3点です。
はじめに、バッテリーのボルト数(V)についてご説明していきます。一般的に、普通の車のバッテリーは12 Vで、トラックのバッテリーは24 Vです。車のバッテリーと同じボルト数のバッテリージャンパーを選びましょう。
次に、電池容量とは、バッテリージャンパーに蓄えられる電気の容量です。電池容量はmAh(ミリアンペアアワー)という数値であらわされます。一般的に、電池容量が小さいものは商品が小型化されているというメリットがありますが、ジャンプスタートを何回も試みると電気が不足することもあります。そのため、余裕を持って、電池容量が大きいものを選ぶことをおすすめします。
最後に、最大出力とは流せる電気の大きさで、A(アンペア)という数値であらわされます。車の排気量が多いほど高い最大出力が必要です。目安として、軽自動車では300A、普通車では400Aから700Aがよいです。車の排気量に応じた最大出力の商品を選びましょう。
電池の種類
バッテリージャンパーに使われるおもな電池の種類は、「リチウムイオン電池」「鉛蓄電池」「リチウムマンガン電池」「リチウムポリマー電池」の4種類です。それぞれの特徴について、簡単にみていきましょう。
リチウムイオン電池は、小型化されていて持ち運びしやすいうえに、電池容量が大きいのが人気のポイントです。鉛蓄電池はリチウムイオン電池のように小型化されてはいませんが、価格が低く、電池容量が大きい点が特徴といえます。
リチウムマンガン電池は熱安定性が高く、安全性が評価されています。そのため、車についてあまり詳しくない方におすすめです。リチウムポリマー電池は小型で扱いやすいですが、基本的には最大出力が低いです。そのため、リチウムポリマー電池を使用している商品は、排気量が低い軽自動車や普通車に向いています。
保護機能の有無
保護機能の例として、高電圧、過電流、逆接続などの際に製品を守る機能があげられます。商品によってどの保護機能がついているかが異なるので、商品を選ぶ際には、保護機能が充実したものを選ぶとよいです。
車・バイク以外の用途
バッテリージャンパーのなかには、車・バイクのジャンピングスタート以外の用途に使用できるものもあります。たとえば、USBケーブルの差込口があり、携帯電話などの電子機器の充電にも使える商品があります。また、商品自体にLEDライトがついているものもあります。
このように、車・バイクのジャンピングスタート以外に、災害時などでも役立つような商品を選んでみてはいかがでしょうか。
ジャンピングスタートが不安な方は
バッテリージャンパーのなかには保護機能がついたものもありますが、使用法を間違えると、ケガや事故につながることもあります。バッテリージャンパーの使用に不安を感じる方は、バッテリー上がりに対応してくれる業者を利用するのも選択肢のひとつです。
バッテリー上がりを自分で解消できない場合の対処法
ここでは、バッテリージャンパーを使用してもバッテリー上がりが解消できない場合の対処についてご説明していきます。バッテリー上がりが解消できない場合にすぐ行動できるよう、あらかじめ対処法を覚えておきましょう。
バッテリーを交換する
バッテリージャンパーでバッテリーに電気がうまく補充できない場合は、バッテリー自体を新しいものに交換するのもひとつの手です。ただし、この手段は、近くにバッテリーを購入できる店がある場合に限られます。近くに自動車部品の販売店などがない場合は、次にご紹介するように、業者に対応を依頼しましょう。
JAFやロードサービスに連絡する
JAFやロードサービスの会員の方は、コールセンターに連絡して救援や修理を依頼しましょう。状況や日時などによって料金が大きく変動することがあるので、保険の内容を確認してからコールセンターに連絡することをおすすめします。
契約していない業者に連絡する
JAFやロードサービスは会員でなくても利用できる会社もありますが、会員に比べて料金は割高です。その場合、バッテリー上がりに対応してくれる修理業者のほうが安くなることもあります。
バッテリー上がりの修理業者のなかには、出張費がかからない業者もあり、料金を安く抑えられるかもしれません。業者を選ぶ際には、無料で現地見積りをしてくれるかを確認し、実際にかかる料金を把握してから作業を依頼すると安心です。
バッテリー上がりの原因を知って予防につなげよう!
ここまでは、バッテリー上がりに備えるために、バッテリージャンパーの選びかたと、バッテリー上がりが起きた際の対処法について解説してきました。しかし、バッテリー上がりが起きないことがいちばんです。ここからは、バッテリー上がりを起こさないために気をつけていただきたいことをお伝えしていきます。
そもそも、バッテリー上がりの状態とは、バッテリーに蓄えられている電気量以上の電気を消費してしまった状態です。このことをふまえて、予防法をみていきましょう。
【予防法1】エンジン停止時に電力を使いすぎない
バッテリーの電池は、もともとバッテリーに蓄えられていた電気にくわえ、走行によって発電された電気が蓄えられます。しかし、エンジン停止時は走行による発電がないため、電気を使用するとバッテリーの電気は減少するいっぽうなのです。
そのため、バッテリー上がりを防ぐには、エンジン停止時の電気消費を抑えることが重要です。エンジンを停止したまま長時間エアコンをつけたり、テレビや音響機器を使用したりするのはひかえましょう。
【予防法2】ライトの消し忘れや半ドアに注意する
降車時のヘッドライトや室内灯の消し忘れも、エンジン停止時の電気消費となります。また、降車時にしっかりドアを閉めずに半ドア状態にしてしまうと、室内灯がついていることに気づかず、電気が消費されてしまいます。車を離れる際には、ライトの消し忘れや半ドアに注意してください。
【予防法3】定期的に運転する
前述のとおり、車の走行で発電された電気はバッテリーに蓄えられます。そのため、長期間運転しなかったり、日常的にわずかな時間しか運転しなかったりすると、バッテリーの電池が不足することがあります。車の使用頻度は人によって異なりますが、定期的にある程度の時間、車を走らせることがのぞましいです。
【予防法4】定期的にバッテリーを点検する
バッテリー上がりは電力消費以外にも、バッテリーの液量不足や劣化によって起こる場合もあります。そのため、バッテリー上がりを防ぐには、定期的なバッテリー点検が大切です。自分でバッテリーの液量や使用期限を確認することもできますが、ディーラーや整備業者にみてもらうとより安心です。
気をつけていてもバッテリーが上がってしまったら
バッテリー上がり予防のために、エンジン停止時の電力消費や定期的な運転などを心がけていても、バッテリー上がりを起こしてしまうことがあるかもしれません。その場合は、バッテリージャンパーの取扱説明書にしたがい、ジャンピングスタートを試してみましょう。
ジャンピングスタートがうまくいかない場合、JAFやロードサービスに契約している方は、契約内容を確認し、コールセンターに連絡しましょう。JAFやロードサービスに契約していない方でもサービスを利用できることがありますが、バッテリー上がりの修理業者も検討してみてはいかがでしょうか。