イラガの駆除方法|痛みは毛虫のなかで最強!?毒トゲを防ぐ方法も紹介
気温もぐんぐんと上昇していく夏は、ほかの季節と比べて虫の数は増え、動きも活発になります。虫によるさまざまな被害が多くなる季節です。そのなかでも、被害の大半は虫刺されといえるでしょう。蚊や蜂など、人を刺す虫にはいくつもの種類があります。そんな人を刺す虫たちのなかで、このコラムでは、人を刺す虫のなかでも、「イラガ」の幼虫についてご紹介いたします。
イラガの幼虫に刺されたときの特徴は、ひりひりした痛みが長時間続くことです。大人でも注意しなければなりませんが、特に外遊びが大好きなお子さんがいらっしゃるご家庭ではいっそうの注意が必要といえます。子どもは好奇心旺盛なものです。だからこそ、幼虫を見かけたら興味本位で手を伸ばしてしまうおそれがあります。
このコラムでは「イラガに刺されたときの痛みから駆除方法」まで、たっぷりとお伝えしていきます。イラガの毒トゲを抜く方法もご紹介いたしますので、刺されてしまった人でも必見です。
イラガを駆除する特に知っておくべきこと
イラガと呼ばれる蛾のなかでも、人を刺すのは幼虫のときだけです。イラガの幼虫は、大きさが25mmほどで、全身が緑っぽくてトゲをもっています。木々の枝や幹、葉の裏に生息していることが多いです。
そんなイラガの幼虫に刺されてしまうと、蜂に刺されたような痛みに襲われます。ここからはまず、イラガの幼虫に関する基本的な知識についてご紹介いたします。イラガの発生が本格的になる前にしっかりと確認しておきましょう。
イラガの毒による痛みは強烈
イラガの幼虫は毒針をもっています。イラガの体を見てもらえばわかりますが、体はふさふさしたトゲに覆われています。このトゲの先端には黒い毒針があり、幼虫は危険を察知したら標的に体を押し付けてきます。
イラガの毒針は、うっすらとした小さな毛のような形をしています。肉眼でその毛を見ることは難しく、毒針を抜くことは困難です。
「イラガに刺された痛みは10年経っても忘れない」という人もいるほど、その毒は強いものになります。もしイラガの幼虫が近くにいるとき、身体に激痛が走った場合は刺されたおそれがあるため、できるだけ早く近くの病院で診てもらいましょう。
ネットなどでは、自分でおこなう対処法といった情報もありますが、毒やトゲに対する知識もない自分でやるより、プロに任せたほうが安心です。
露出を抑えた服装にする
毒針は繊細で飛散しやすいため、肌の露出が極力ないような服装を心がけましょう。特に、公園で遊ぶときや庭仕事をするときなど、木々が多いなかで行動するときは、身近な場所にイラガが潜んでいる危険性が高いです。イラガの幼虫に刺されないためにも、長袖・長ズボン、帽子、ゴム手袋などを身に付けて、肌の露出を減らしましょう。
死骸に触らない
イラガの死骸を見つけても、触らないように注意しましょう。死骸といっても毒針がなくなったわけではありません。不用意に触れてしまうと、毒針が刺さるおそれがあります。街中や公園で見かけたときは、なるべく近づかないようにしましょう。死骸を処理するときは、ピンセットや割りばしを使うなどして、直接手で触らないように注意してください。
葉に触れるときは注意する
イラガの幼虫は手当たり次第に葉を食べていきます。そのため、葉の裏側にくっついていることが多いです。幼虫のときの性質として、幼虫同士で固まっていることが多いです。
葉の裏に潜んでいるイラガの幼虫は、パッと見ただけで存在を確認することは簡単ではありません。そのため、イラガの幼虫の存在にまったく気づかず、何気なく葉に触れてしまったら幼虫に指が当たって刺されてしまう、といったことも十分に考えられます。
ガーデニングをする際や、自然の多い場所へ行くときには、葉に直接触れることがないように、なるべくゴム手袋などを着用しましょう。ただし、ゴム手袋や軍手などでイラガの幼虫に触れたときは、手袋や軍手に毒針が刺さる場合があるため、注意が必要です。手袋や軍手を装着したまま汗をぬぐうなど素肌に触れる行為をすると、手袋や軍手に刺さっていた毒針が素肌を刺激するおそれがあります。
イラガの駆除方法
ちくちくヒリヒリした痛みを引き起こす毒針をもつ、イラガの幼虫。もし見かけたときには、刺されてしまう前に早めに手を打つことが大切です。ここからは、イラガの駆除方法についてご紹介いたします。効果的な方法で、サクッとイラガを駆除しましょう。
イラガの発生時期
イラガは北海道から九州まで広く生息します。とくに、人体に害を及ぼすおそれのある幼虫は、黄緑色の体をしており、ところどころに大きな黒い斑点があります。イラガの幼虫は7月~10月に、サクラ、アンズ、クリ、りんご、ザクロなど非常に多い種類の樹木でみられるため、被害に遭う危険性も高いのです。
幼虫の駆除方法
イラガは成虫になってしまうと、飛び回ってしまい駆除することは容易ではありません。成虫は毒針をもっていませんし、直接何か危害を加えられるようなことはないです。しかし、成虫にさせてしまえば、その成虫が卵を産むことで幼虫の数も増えてしまうことになります。そのため、イラガは幼虫だろうが成虫だろうが、駆除すべきなのです。
先述しましたが、成虫になってしまうと飛び回ってしまるようになってしまうため、駆除の難易度は高くなってしまいます。そのため、幼虫やサナギのうちに駆除することが重要です。以下では、イラガの駆除方法について「身近なものでおこなえる方法から、薬剤を使った本格的な方法まで」詳しくお伝えしていきます。
・薬剤を使った方法
イラガは一般的な殺虫剤が十分に効きます。たとえば、ピレスロイド系のゴキブリ用スプレーを使うことで駆除することが可能です。イラガの成虫を駆除する際は、積極的に殺虫剤を使うようにしましょう。
高いところにスプレーした場合、イラガが地面に降ってくることになりますので、落下のことも考えたうえでスプレーを散布するとよいでしょう。イラガが生き残っている可能性も考えられますので、散布後はちゃんと駆除できたかどうかを、こまめに確認しましょう。
・熱湯を使った方法
目に見える範囲のイラガを駆除する際には、割りばしなどを使って樹木から取り、熱湯に入れると効果てきめんです。ほとんどの昆虫は熱湯に弱く、肌の柔らかい幼虫は熱湯で駆除することができます。駆除に使った容器やバケツには毒針毛が張り付くことも考えられるため、極力いらない容器やバケツを使って、駆除後には虫の死骸ごとまとめて捨てることをおすすめします。
・葉ごと取り除く方法
イラガの毒針毛にやられてしまう危険性がいちばん高い方法ですが、幼虫が潜伏している葉ごと取り除く方法もあります。このとき、イラガが付着しないように、長袖長ズボンにゴム手袋などを装着して駆除をおこなうことをオススメします。
・1匹ずつ取り除く方法
イラガの個体数が少ないのであれば、1匹ずつピンセットや割りばしを使って捕獲していきましょう。このときに、捨ててもよいビンやビニール袋などを使うとよいでしょう。
ビンやビニール袋にイラガの幼虫を入れたら、新聞紙でくるんでゴミ箱に捨ててください。ただし、このときにはまだビンやビニール袋内でイラガの幼虫は生きています。きちんと駆除したい方は、捕獲したビンなりビニールの口から殺虫剤をかけて捨てましょう。
まゆも駆除しましょう
イラガは冬の間にサナギになり、越冬します。成虫は毒針をもっておらず無害ですが、子孫を作ってまたイラガが増えてしまう危険性も考えられます。
まゆを見つけたら駆除しましょう。まゆは木の幹や枝の隙間などに張り付いています。木などにフジツボのように張り付いている細長い卵の殻のようなものが、イラガのまゆです。まゆが羽化する6月ごろまでには駆除しておきましょう。
なぜイラガは発生してしまうのか?
イラガの発生を完全に防ぐというのはなかなか難しいです。木をネットで囲むことで、成虫が卵を産み付けられないようにすれば、イラガの発生を防げるかもしれません。しかし、イラガの発生しやすいサクラの木などは、高木のため現実的な方法だとはいえません。そのため、イラガがつきそうな木には薬剤で消毒をしておくことが大切です。
イラガを寄せ付けない!予防方法
「イラガの存在に気づかず、イラガに刺されてしまった……」そんなことがないように、ここからはイラガを寄せ付けない予防方法をご紹介いたします。どれも簡単な方法ですぐに試せるものばかりです。刺される前にできることはできる限りやりましょう。
草木の様子をこまめにチェックする
草木が生い茂っていると、そのぶんイラガの行動範囲が広がります。また、イラガだけではなくほかの生き物も引き寄せることになりますので、ところどころ生い茂った場所は伐採しておきましょう。
ニームオイルを使う
「ニームオイル」とは、虫を忌避する効果があるオイルのことです。オイルなので殺虫効果はありませんが、虫よけスプレーのような効果を発揮します。嬉しいことに、人間や家畜に対しては無害なので心置きなく使用することが可能です。イラガの成虫が卵を産むことを防ぐことにつながるため、イラガ対策としては大きな効果があるといえます。
使用法はニームを薄めて使い、スプレーなどで散布して使用します。ニームはホームセンターの園芸コーナーなどで簡単に手に入れることができますので、詳しい配合方法などは表記されものを参考にしてください。
確実に駆除するなら業者に任せるのがおすすめ
「園芸は好きだけど虫は嫌い」そんな方も多いのではないでしょうか。もちろん、花の成長を助けるハチなど、虫の存在失くして植物の成長はありえないともいえます。ただし、「せっかく育てている葉っぱを食べられてしまう」「人間にも害をおこす害虫」だとしたら、話は別です。
楽しく園芸ができるようにするためには“業者の力”を借りてもいいかもしれません。「業者に依頼するなんて本当に効果あるの?」と思われているかたもいると思いますが、業者に依頼するメリットを考えてみると「案外いいかも」と思える可能性は大きいです。
業者に依頼するメリット
業者に依頼するメリットといえば、なんといっても「安全・確実に駆除ができる」「発生の原因を知ることができる」「再発防止につながる」の3点でしょう。
知識のある業者というのは、イラガなどの害虫駆除に関する依頼を何件も扱っています。そのため、自分だけではなかなか気づかないところまで目を向けることができて、確実なアドバイスを元に、今後の対策まで知っています。
ちなみに、毛虫駆除の相場は2万円前後です。もちろん、被害状況などによってそれぞれ変わってきます。そのため、依頼する前に必ず見積りをとるようにしましょう。
業者を選ぶときのポイント
業者依頼といっても、世の中にはたくさんの害虫駆除業者があります。ひとつひとつ調べていくのもいいですが、業者比較にかなりの時間をかけてしまうのはよくありません。以下では、優良業者を選ぶポイントをご紹介します。業者依頼の際に参考にしてください。
・相見積りをとる
まずは「害虫駆除 業者」と検索エンジンで検索をしてみてください。気になる業者のホームページを見て、展開しているサービス内容などを確認してみましょう。
そのなかでいいなと思う業者があれば「相見積り」をお願いしましょう。相見積りとは、複数の業者から見積りをとることを指します。電話番号がホームページに記載されていれば、その電話番号にかけてみて見積りのお願いをしましょう。
複数社を比較してみて、「この業者なら信頼できるかも」と思った業者に依頼することが大切です。
・対応が丁寧
電話やメールでの受付にしろ、対応がいい会社はサービスも十分に行き届いている可能性が高いといえます。丁寧な対応かどうかも重要なチェックポイントのひとつなのです。
・実績を確認する
実績というものはよいサービスから生まれます。実績などはホームページなどに記載されていますので、そちらをチェックしてみるとよいでしょう。また、個人のブログや口コミサイトなどで企業の情報を集めることも大切です。
まとめ
イラガの幼虫は毒針毛をもっていて、刺されてしまった場合には「激しい痛み」を引き起こします。刺されてしまった場合には、毒針毛が皮膚の奥底に潜ってしまわないように、無理に自分で処置しようとはせずに、なるべく早く病院で診察してもらうようにしましょう。
イラガの幼虫に刺されたときの対策も大切ですが、それよりも大切なことは「イラガの発生を予防する」ことです。幼虫や成虫を問わず、イラガに対して深刻なお悩みを抱えていらっしゃる場合は、駆除業者に依頼するのもよいでしょう。その際には、「相見積り・対応のよさ・実績」の3点に留意して依頼をお願いするとよいでしょう。
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