カツオブシムシってどんな虫?その生態と4つの駆除方法を解説します
「カツオブシムシ」あまり耳にすることのないこの虫、じつは結構厄介な害虫です。カツオブシムシが発生すると、大切な衣類をかじられ、放置するとクローゼットの中が取り返しのつかないことにもなりかねません。
このコラムでは、そんなカツオブシムシの駆除方法をお伝えします。4つの効果的な駆除方法を知って確実に駆除しましょう。また、駆除のためにはカツオブシムシの生態を知っておくことも大切です。発生原因や何をエサにするのかなどのカツオブシムシの生態を知り、駆除への心構えをしておきましょう。
▼[カツオブシムシ]効果的な4つの駆除方法
まずは大切な駆除方法からご説明します。おすすめしたい駆除方法は4つ。高い効果を発揮する方法を確認していきましょう。
・[駆除方法1]洗濯
こまめな洗濯は、衣類に付着したカツオブシムシを駆除する手っ取り早い方法です。外出先から帰ったら、そのとき着ていた服は脱いですぐに洗濯機へ。こうして洗濯することで、衣類にくっついて住宅へ侵入したカツオブシムシを駆除することができるのです。
なお、外出時に来ていた服はクローゼットやタンスの近くでは脱がないようにしましょう。衣類から離れたカツオブシムシが、これらの家具に逃げ込むのを防ぐためのポイントです。
・[駆除方法2]殺虫剤
使用する殺虫剤は、エアゾールや燻煙殺虫剤です。エアゾールとは液体状の薬剤をスプレーのしたもので、殺虫スプレーのこと。燻煙殺虫剤とは、薬剤を煙として室内全体でいぶして殺虫するためのものです。
これらの薬剤は害虫を駆除するために作られているので、高い効果が期待できます。なお、燻煙殺虫剤を使用するときにはクローゼットの扉やタンスの引き出しは開けておくようにしましょう。カツオブシムシは、これらの家具に潜んでいることもあるためです。
・[駆除方法3]掃除機
掃除機の吸引する力で、カツオブシムシを駆除します。掃除機の先でカツオブシムシを吸引した場合、カツオブシムシに大きな圧力がかかります。その圧力でカツオブシムシを駆除できるのです。
この方法は、まれにカツオブシムシが吸いこんだ掃除機の中で生きながらえていることもあるので、完全に駆除できるわけではありません。そのため、とりあえずその場からカツオブシムシを掃除機に取り込みたい場合のみ使える方法といえるでしょう。
・[駆除方法4]スチームアイロン
スチームアイロンの熱でカツオブシムシを駆除します。カツオブシムシが耐えられるのは、65度以下までの温度。つまりカツオブシムシは、65度以上の高温には耐えられないのです。
スチームアイロンであれば、こうした高温でカツオブシムシを駆除することが可能です。いつものように衣類にアイロンをかける要領で衣類についたカツオブシムシを駆除できるので、便利な方法といえるでしょう。
▼カツオブシムシの厄介な発生原因とは?
カツオブシムシの駆除方法をお伝えしました。「駆除する方法はわかったけれど、カツオブシムシっていったいどんな虫なの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは発生の原因や、何をエサにしているかなどのカツオブシムシの生態に迫ります。駆除のためには、生態を知っていることも大切です。カツオブシムシとは何なのかを知り、駆除へと備えましょう。
・カツオブシムシはどこからやってくる?
なにやら厄介な害虫らしいカツオブシムシは、どこからやってくるのでしょうか。カツオブシムシがやってくるのは、屋外からです。カツオブシムシは、外に干していた洗濯物や外出したときの衣類にくっついて自宅への侵入を試みます。
また意外な侵入経路として、花に付着し侵入してくる場合があります。衣服を食す幼虫とは変わって、カツオブシムシの成虫はマーガレットやデイジーなどのキク科の植物を好みます。このような花を室内に飾ったりベランダで育てたりする場合は、葉や茎にカツオブシムシがついていないかよく確認することが大切です。
・日本にいる2種類のカツオブシムシ
ではカツオブシムシには、どんな種類があるのでしょうか。日本にいるカツオブシムシは、ヒメマルカツオブシムシとヒメカツオブシムシの2種類です。この2種類の特徴をご説明します。
まずは、ヒメマルカツオブシムシ。こちらは黄色い身体で、植物性と動物性両方の繊維をエサにします。次にヒメカツオブシムシは黒褐色の身体で、動物性の繊維のみをエサにします。
植物性の繊維とは綿などで、動物性の繊維はウールやシルク、カシミヤです。
2種類のカツオブシムシには以上のような違いがありますが、厄介な点は同じです。それは繊維をエサにするため、衣類を食い破ってしまうこと。カツオブシムシが衣類をエサにするのは幼虫の時期ですが、その力は強く、ビニールにも穴を開けるほどと言われています。
カツオブシムシは成虫になると、卵を産みます。そうして産んだ卵からは、何週間かすると数十匹の幼虫が生まれます。卵から誕生するまでの期間が短いため、カツオブシムシは放っておくとたちまち増えていきます。そういった悪循環から逃れられなくなってしまうので、厄介な虫というわけです。
・カツオブシムシがこんなに厄介な原因
ここまで読んでいただいた方は、「なんだかイヤ~な害虫!」とカツオブシムシへの敵対心が芽生えた方も多いのではないかと思います。しかしカツオブシムシの面倒なところは、まだあるのです。
厄介なのは動物性の繊維をエサにするカツオブシムシのしつこい生命力です。特に幼虫は生まれたてだからといって侮れません。ヒメマルカツオブシムシの幼虫は6~12ヶ月間渡飢餓状態でも生存すると言われています。さらに、成虫は水もエサもない絶食状態でも産卵することができます。
このように生命力の強いカツオブシムシは、殺虫剤で駆除しようとしても場所を移動しては生きながらえることができるのです。なかなか手ごわい害虫なのが、カツオブシムシなのです。
▼カツオブシムシを根絶させたいなら!
カツオブシムシのしぶとさを知ってしまったところで、「駆除はどうしたらよいの?」と不安になってはいませんか。その不安は、業者へ駆除を依頼すれば簡単に解消することができます。ここでは、カツオブシムシの駆除を業者へ依頼するメリットと、業者を選ぶときのポイントをお伝えします。
・業者に依頼するメリット
害虫駆除業者へ依頼することの一番のメリットは、プロの技術で高い駆除効果が期待できることです。カツオブシムシは繫殖力が高く、ちょっとやそっとの駆除では根絶の難しい害虫です。そんなカツオブシムシも害虫駆除のエキスパートである業者に頼めば、確実な駆除が期待できます。
また害虫駆除で気になるのが、薬剤の健康被害です。特に小さなお子さまやペットのいるご家庭では、薬剤が身体に悪影響を与えないかは非常に気になるところだと思います。そんなときも、信頼できる業者であれば安全な薬剤で駆除してくれるので、ご家族も安心に過ごすことが可能です。
「でも害虫駆除って、また必要になるんじゃない?」そんな疑問をお持ちの方にも、業者の利用をおすすめします。それは業者によっては害虫の発生を防ぐ予防策など、アドバイスをもらえる場合があるからです。自宅で駆除をしてもらえば、実際のお住まいを見たうえでの具体的なアドバイスももらえるかもしれません。
・業者選びのポイント
こうしたメリットは、信頼できる業者だからこそ得られるものではないでしょうか。業者へ依頼するなら、信頼できる業者へ依頼するのが確実です。ここでは、業者選びのポイントをお伝えします。
まずは、業者の提示している施工内容をよく確認しましょう。アフターフォローや保証があるかをチェックすることも、カツオブシムシのような厄介な害虫駆除の場合は大切です。施工内容を確認したら、施工料金が妥当かどうかも確認しましょう。こうした施工内容や料金を確認する際には、いくつかの業者で見積りを取ることもおすすめです。
また、業者から派遣される駆除スタッフに駆除技術がどれほどあるのかも大切なチェックポイントです。駆除にかかわる資格や免許があるかだったり、これまでの実績だったりを業者のホームページで確認しましょう。こうしたいくつかのポイントで比較することで、信頼できる業者を選ぶことができるはずです。
▼カツオブシムシの予防対策4つ
ここまでカツオブシムシの駆除方法についてお伝えしてきましたが、駆除より大切ともいえるのが、カツオブシムシの発生を予防すること。そもそも発生しなければ、カツオブシムシの駆除も必要ないですものね。それでは最後に、カツオブシムシのおすすめの予防対策を4つお伝えします。
・室内を清潔に保つ
まずは室内をなるべくキレイに保ちましょう。繊維をエサにするカツオブシムシは、衣類だけでなくホコリやペットの毛もエサにするからです。
衣類をしまっている場所以外にも、棚の裏やソファーの下にホコリが溜まっていないか度々チェックしましょう。そうした場所が、カツオブシムシの住みかになっていることがあるためです。
・洋服のしまい洗い
「しまい洗い」とは、衣類を洗ってからしまうことです。汗が染みついていたり食べカスがついたりしたままの衣類を洗わずにしまうと、それらをエサとしてカツオブシムシが寄ってきます。このようにカツオブシムシを寄せ付けないための方法が、しまい洗いなのです。
すぐに洗えないコートなども、汚れたら早めにクリーニングに出して清潔な状態を保ちましょう。お気に入りのコートを虫食いから防ぐためにも、しまい洗いは効果的な方法なのです。
・洗濯物を取り込む際は要注意
外干ししていた洗濯物を取り込むときは、カツオブシムシの侵入に気をつけましょう。特にカツオブシムシが好むのは、色の白い衣類です。また、マーガレットやデイジーなどのキク科の植物をベランダや庭に植えている場合は、そこにカツオブシムシが潜んでいることもあります。このような環境の場合、自宅へ侵入する隙を狙っているカツオブシムシには要注意です。
洗濯ものにカツオブシムシがついているときは払い落として、衣類と一緒に自宅へ取り込まないようにしましょう。手で払う以外にも、衣類用のブラシでブラッシングすることでもカツオブシムシを衣類から取り除くことができます。
・衣類用の防虫剤
衣類はなんといってもカツオブシムシの大好物です。それなら、衣類そのものにカツオブシムシ対策をしてしまいましょう。衣類用の防虫剤なら、カツオブシムシが衣類に寄り付くのを防ぐことができます。
防虫剤を使用するときには、その効果を高めるためのポイントがあります。それは、防虫剤が効果を発揮する環境を整えることです。例えばタンスに使用するときに、衣類を詰めこんではいませんか?衣類の詰まった棚の中では、防虫剤の成分が空間に行き渡らない場合があります。
また、クローゼットで使用するときは戸棚を締めておくようにしましょう。このようにせっかくの効果が薄くならないようちょっとした工夫をするのが、防虫剤を使用するときのポイントです。
ただし防虫剤の使用効果は、衣類からカツオブシムシを遠ざけること。衣類に寄り付けなくなったカツオブシムシは、また新たなすみかをご自宅の中で探し始めることでしょう。「カツオブシムシが自宅の中で繁殖しつづけるのを食い止めたい!」そんなときはやはり、駆除業者への依頼がおすすめです。
▼まとめ
いかがでしたか?今回はカツオブシムシの駆除方法を4つお伝えしてきました。4つの効果的な駆除方法を知って確実に駆除しましょう。また、駆除のためにはカツオブシムシの生態を知っておくことも大切です。発生原因や何をエサにするのかなどのカツオブシムシの生態を知り、駆除への心構えをしておきましょう。
もし、ひとりで駆除しきるのが難しいと判断したら業者に駆除の依頼するのが賢明です。発生を食い止めない限り、カツオブシムシはどんどん衣類を食べてしまい、被害が拡大してしまいます。カツオブシムシの駆除は早急な対処が大切ですよ。
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