米びつに虫が発生!虫の種類と防虫対策|発生時の対処法を解説します
米びつに虫が発生してしまうと、とても不快な気分になります。かといって、お米を捨てることはなかなかできない方も多いのではないでしょうか。発生した虫は、どんな虫なのか、虫がいるお米は食べられるのかが気になります。
虫を発生させないためには、米びつのなかを清潔に保つことが大切です。ここからは、お米に発生する虫の種類や特性、虫が発生したお米を食べるときにすべきこと、さらには、再び害虫に侵入されないポイントについてご紹介します。
目次
米びつに虫が発生する原因は?
米びつにきちんと保管しているのに、虫が発生してしまうことがあります。このように、米びつに虫が発生する原因は、大きく3つに分けることができます。どのようなことが原因になるのか、詳しく見ていきましょう。
元々お米についていた
お米が貯蔵されている時点で、すでに卵が産みつけられていることがあります。発生した虫がコクゾウムシなら、精米の段階で、お米についていた可能性が高いでしょう。コクゾウムシの幼虫はとても小さく、色もお米と似ているため見つけることは困難です。そんなお米を知らずに買ってしまったのかもしれません。
このコクゾウムシについては、本コラム【米びつに発生する虫は主に4種類】で詳しくご紹介します。
どこからか紛れ込んだ
米びつに虫が発生するもうひとつの理由は、家にいた害虫が米びつに侵入し、卵を産み付け増殖するというものです。もしノシメマダラメイガやコナダニ、チャタテムシが発生したなら、家の中のどこかで発生したこれらの虫が米びつに侵入した可能性が高いでしょう。
これらの害虫に関しても、【米びつに発生する虫は主に4種類】を参考にしてみてください。
保存状態が悪かった
お米の保存場所として適切なのは、日が当たらなく湿気が少ない、涼しい場所です。これに対して、適切でない保存場所は、日が当たる湿度や温度が高い場所になります。もしお米を適さない環境で保管していたなら、害虫はどんどん成長し増殖してしまうかもしれません。
侵入した経緯がどうであっても、お米に虫が発生すると、あっという間に成長し、卵を産み増殖を続けます。お米に虫が発生したら、お米を保管する環境だけでなく、家の中の害虫駆除についても考えてみる必要があるのかもしれません。
米びつに発生する虫は主に4種類
お米を食べる害虫は、主にコクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、コナダニ、チャタテムシの4種類です。これらの特徴についてご紹介します。
コクゾウムシ
コクゾウムシは、米や麦などの穀類に発生する害虫です。大きさは、幼虫でおよそ1ミリ、成虫になると2ミリから2.5ミリになります。体は、細長い形で赤みのあるオレンジ色をしており、背中に斑点があるのが特徴です。コクゾウムシは、口を使って米に穴をあけ、その中に産卵します。
1匹のメスは、1回に200~400個の卵を産むことが可能で、産卵は、年に3~4回おこないます。コクゾウムシは、日本だけでなく世界中にいて、米や麦だけでなくマカロニやパスタなどの乾麺にも発生します。
ノシメマダラメイガ
ノシメマダラメイガは、米だけでなく小麦粉やインスタントラーメン、調味料などあらゆる食品を食べる害虫です。大きさは、幼虫でおよそ2ミリです。お米のように色が白く、細長い形をしているためなかなか気づかないことがあります。およそ1ヶ月かけてどんどん成長し、8~10ミリくらいの成虫になります。
しかし、ノシメマダラメイガが米などの食品を食べるのは、幼虫のときだけです。成虫になると何も食べずに産卵するために交尾を繰り返します。そして、生涯を終えるまでの間におよそ200個の卵を産みます。
なお、蛾に対するアレルギーがある場合、ノシメマダラメイガの幼虫の糞や成虫の羽に付いている鱗粉(りんぷん)は、アレルギー症状を引き起こすことがあります。
コナダニ
コナダニは、食品だけでなく畳やホコリ、カビまでエサとする害虫です。大きさは、およそ0.3~0.5ミリで、肉眼で見つけることは難しいかもしれません。コナダニは、生涯におよそ150個の卵を産み増殖をします。大量発生すると粉のように白っぽく見えるため、大量発生してからやっと気づくことがあります。
コナダニは、人を刺すことはありません。しかし、コナダニをエサとして集まってくるツメダニは人を刺します。そのため、エサとなるコナダニの発生を防がなければなりません。
ダニアレルギーの人が、お米にダニが付いていることを知らずに食べてしまうとアレルギー症状を引き起こすことがあります。
チャタテムシ
チャタテムシは、本来、本棚や畳などに住みつき、そこに発生したカビを食べる害虫です。しかし、カビだけでなく、米を食べることもあります。大きさは、およそ1ミリ~3ミリですが、なかには10ミリにもなる大きな個体も確認されています。
羽のあるタイプとないタイプの2種類があり、メスだけで産卵することができる単為生殖(たんいせいしょく)をすることができます。メスが生涯に産む卵の数は、100~200個です。
虫が発生しないように対策をしよう!
お米に虫が発生すると、衛生的によくないだけでなく、お米の味が落ちてしまいます。また、ノシメマダラメイガやコナダニがお米に発生してしまった場合は、蛾やダニによってアレルギー反応を引き起こしてしまうこともあります。
そのため、害虫の発生を防ぐことは健康面で考えても重要です。ここからは、お米に虫が発生するのを防ぐための対策についてご紹介します。
お米を保存容器にいれる
お米を、買った袋のままで置いておくのは避けましょう。お米の袋には、空気を抜くために小さな穴が開いています。その小さな穴から虫が入ってしまう可能性があるからです。さらには、お米が空気に触れやすく酸化してしまうおそれもあります。
お米を保存するなら、密閉容器で保存しましょう。密閉容器で保存することで、虫の発生を防ぐだけでなく、お米の味を維持することにもつながります。
保管場所にも注意が必要
お米の保管に適した場所は涼しい場所で、お米に発生する虫が好むのは、暖かい環境です。涼しい場所に保管することは、米びつ内に虫が発生するのを防ぐことができます。目安となる温度は、15度以下です。
15度以下であれば、虫が活動することも卵が孵化することもできません。もし15度以下となる場所がないなら、冷蔵庫の野菜室に保管するとよいでしょう。
防虫グッズを使用する
米びつ用の防虫剤を使用することで、害虫の発生を防ぐことができます。お米用の防虫剤には、唐辛子やユーカリ、緑茶、ニンニクなど天然のものから抽出された成分を使用しているものもあり、そういった商品であれば安心して使用することにもつながります。
もし防虫剤を使用することにためらいがあるなら、乾燥させた唐辛子で代用することも可能です。唐辛子にふくまれるカプサイシンには、防虫効果があるため虫が寄り付かなくなるからです。
唐辛子を米びつにいれるときは、必ずヘタをとりましょう。ヘタをつけたままいれてしまうと、かえってカビやダニが発生してしまう場合があります。10kgのお米に対して、唐辛子5本くらいを目安にするとよいでしょう。
買いだめしない
精米したお米は、時間が経過するとおいしくなくなってしまいます。また、害虫が発生する可能性も考えると買いだめはおすすめできません。保存期間の目安としては、春や秋なら1ヶ月、冬なら2カ月、夏なら2週間です。買いだめせず、保存期間内に食べきれる量をこまめに買うことが理想的です。
虫が発生したお米は食べられる?
米びつ内に発生した虫は、取り除くことができます。取り除く手順は、下記の通りです。
- 虫を見つけたら捕まえる。虫がいた周囲に食い荒らされたお米があるときは、一緒に取り除く。
- 新聞紙やビニールシートの上に米を出して1時間くらい日陰干しをする。
- 米びつを洗う。洗った後は、しっかり乾燥をさせる。
- 干したお米を容器にいれ、涼しい場所で保管する。
コクゾウムシのような小さい虫が発生した場合は、新聞紙やビニールシートに広げる際、一度ザルでふるいにかけるとある程度は取り除くことができます。また、お米を日光にあてると味が落ちてしまうので、干すときは必ず日陰に干しましょう。
このように、虫が発生したお米でも、虫を取り除けば食べることはできます。もし食べるのであれば、水でお米を洗う際に虫が上に浮いてきたのを確認し、しっかりと洗い流すようにしましょう。これでも気になる場合は、いつもより洗う回数を増やしてみてください。
しかし、こういった方法は、衛生面を考えるとあまりおすすめはできることではありません。万が一、虫が発生したお米を食べてアレルギー反応が出ることを考えると、捨てるのが得策といえます。
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