ゴキブリの侵入経路丨ピタッと来なくなる対策とまだ部屋にゴキブリがいるか確かめる方法
「掃除や片付けをしてもゴキブリが出る!」
「隙間は見当たらないのにどこから来るの?」
対策バッチリなはずの自宅でゴキブリを見ると絶望的な気分になりますよね。
ゴキブリはわずかな水と1mmの隙間があれば…何なら隙間がなくても、あらゆる手段で新築マンションの高層階にまでやって来る生物です。
しかし、多くの人が見落としているゴキブリの侵入経路さえ塞げば、彼らのしつこい侵略を阻止できます!
- 換気扇、通気口、排水口、配管まわりを市販グッズでカバー
- 8つの盲点を見過ごさない!
- 幼虫や卵までしっかり排除する
本記事では、ゴキブリに狙われやすい経路、簡単で効果の高い対策をまとめてお伝えします。
安価なグッズですぐできるものが中心ですので、ぜひ今日から平和な暮らしを取り戻してくださいね!
また、もし「ゴキブリが多すぎる」「徹底的に侵入を防ぎたい」というときは、駆除業者に相談したほうがよい状況かもしれません。
相談先をお探しの方は、お住まいのエリアで信頼できる業者がすぐに見つかる害虫駆除110番の無料相談をぜひご活用ください。
目次
ゴキブリの侵入経路を自分で塞ぐ方法
ゴキブリは幼虫なら1mmの隙間から、成虫でも3mmの隙間があれば侵入できます。
排水管を泳いで侵入してくる個体もいるため、空気や水が通る場所はゴキブリも通れると考え、見落としがないよう全箇所を塞ぐことが大切です。
- すべての換気扇にフィルターを設置
- すべての排水口に水切りネットや栓をする
- シンク下の排水管まわりの隙間をパテで埋める
- エアコンまわりと室外機のホースもパテやネットで対処
- 玄関ドア下や窓の隙間をパッキンテープで塞ぐ
- 通気口、換気口にフィルターや防虫ネットを設置
- さらに盲点となりやすい8つの場所にも対処
まずはゴキブリにもっとも狙われやすいキッチンから、対策をくわしくご紹介していきます。
【キッチンの換気扇】フィルターを貼る
築古だけでなく、新築でも侵入されやすいことから被害が目立つのがキッチンの換気扇です。
大量の給気と排気をおこなう換気扇ダクトは間口が大きく、食品の匂いもあってゴキブリに狙われやすくなっています。
外から換気扇を通って侵入してくるゴキブリは、市販の換気扇フィルターで内側から簡単に防げます。
換気扇フィルターはホームセンターやドラッグストア、スーパーなどでも数百円から手に入るため、すぐにでも対策可能です。
フィルターは換気扇の形状に合ったものを選び、本体と壁との境目や、見落としがちなフード上部の吸気孔までしっかりカバーしましょう。
【キッチンの排水管と排水口】パテやネットで塞ぐ
キッチンの排水管を通す穴のまわりに隙間があると、床下にいるゴキブリの侵入経路になってしまいます。
新築住宅でもこういった隙間があるケースは珍しくないため、一度は確認しておきましょう。
排水管まわりの隙間は、扱いやすい粘土状の穴埋め用パテで簡単に塞ぐことができます(左図)。
また、シンク側の排水口からゴキブリが這い出てくることもあります。
記事後半でも解説しますがゴキブリは泳げるため、水が溜まっているから通れないと考えるのは危険です。
シンクを使わないときはフタをするか、水切りネットをかけて侵入を防ぎましょう(右図)。
【洗面・浴室の換気扇と排水口】湯船の栓も忘れずに
湿気が溜まりやすい洗面台や浴室を狙うゴキブリは多いため、ここでも換気扇や排水まわりの対策が欠かせません。
全てのゴキブリ侵入経路を塞ぐために、新築でも油断せず1つ1つ対策していきましょう。
- 浴室換気扇にフィルターを貼る
- 洗面台下の排水管まわりの隙間をパテで埋める
- 洗面台に排水口用フィルターや栓を使用する
- 浴室の排水口にネットをかける
- 湯船にも栓をする
上記のグッズは、各種さまざまなタイプが百円ショップやホームセンターで入手できますので、ご自宅の設備に合うものを探してみてくださいね。
【玄関ドア下の隙間】隙間テープの種類に注意!
玄関のドア下もゴキブリの侵入経路になる場所です。
覗いてみてわずかでも隙間があるようなら、市販の隙間テープで塞ぎましょう。
隙間テープはブラシ状のモヘアタイプでなく、気密性のあるパッキンタイプがおすすめです。
人の出入り時にちゃっかり室内へ上がり込むゴキブリもいます。
玄関を開けるときは、ドアとサッシの隙間などにゴキブリが隠れていないか確認しましょう。
【エアコンと室外機のホース】防虫網やパテで塞ぐ
ゴキブリはエアコンの配管を通すスリーブ穴の隙間や、室外機のドレンホースから室内まで侵入してきます。
通常、スリーブ穴の隙間はエアコン設置時にパテで埋められますが、対処されていなかったり経年劣化で隙間ができることもあります。
確認し、必要に応じてパテで埋めましょう。
室外機のドレンホースは、虫が入らないように地面から通常5cmほど浮かせて設置されています。
ホースの口が地面や外壁に近いときや、確実に塞いでおきたい場合には、市販の防虫キャップやネットなどで対策できます。
ホースの目詰まりでエアコン側に水漏れ故障が発生しないよう、防虫キャップやネットにたまるゴミは定期的に除去しましょう。
【通気口・換気口】フィルターや防虫網を設置
室内や床下の換気のために設置されている通気口・換気口も、ゴキブリの侵入経路になります。
写真(左)で隙間から外の光が見えることからわかるように、室内通気口は直接外に通じています。
おもな通気口は閉じられる仕様になっていますが、全て閉じてしまうと気圧が下がって換気扇の故障につながるため、内側からフィルターを貼るのがおすすめです。
室外にある床下換気口には丈夫で目の細かい防虫網を設置することで、床下に入り込むゴキブリを予防できます。
見落としがちなゴキブリ侵入経路
ここからは、意外な盲点となっている侵入経路を紹介します。
思わぬ場所からゴキブリが入り放題になっていないか、しっかりチェックしてくださいね。
ゴキブリに網戸は通用しない
網戸とサッシの間にはわずかな隙間があり、そこからゴキブリが潜り込んできます。
サッシの雨水を抜くための水切り穴から侵入したり、網戸と窓の隙間を埋めるモヘアテープの繊維を掻き分けて侵入することもあります。
なるべく窓は閉めたままにするか、網戸の使用を朝の短時間だけに留めるなど、ゴキブリに付け入るスキを与えないことが大切です。
網戸の常用を避けられない場合、隙間テープで対策するなら気密性のあるパッキンタイプを選びましょう。
高層マンションにも余裕で侵入
ゴキブリは壁を垂直移動して高所までやってくるほか、卵鞘の状態で入居時の段ボールなどに付着してくることもあるため、マンションの高層階で発生することは決して珍しくありません。
2階以上のアパートや10階以上の高層マンションであっても、開け放したベランダや、取り込んだ洗濯物がゴキブリの侵入経路となることもあるため注意しましょう。
アパートの郵便受けもゴキブリの侵入経路に
アパートなどに多い、玄関ドアに設置された郵便受けもゴキブリの侵入経路になります。
差し込まれた郵便物でフタが開きっぱなしにならないよう、「チラシ・無断投函お断り」のステッカーで不要なポスティングを防いだり、配送時間を指定するようにしましょう。
排水管を泳いでトイレから侵入
先述したようにゴキブリは泳げるため、恐ろしいことにトイレも侵入経路になります。
ある実験ではゴキブリの成虫・幼虫ともに最低でも0.5cm~5cmは潜水できることが確認されました。
浮力で水に潜れないと考えられていたゴキブリに、シンクやトイレの水封トラップを突破する能力があることがわかってしまったのです。
関連記事:排水溝のゴキブリ対策はこれで完璧!簡単にすぐできる3つの方法
日頃からトイレのフタを閉じる、内側に洗剤をかけておくといった手段で対策しましょう。
使用していない排水パイプ
水封トラップすら突破できるゴキブリにとって、使っていない水道や配管などは侵入口以外の何ものでもない状態です。
ネットをかけるか、パイプのサイズごとに市販されているキャップで塞いでおきましょう。
ブレーカーまわりの隙間や盤面の穴
古めの物件で注意したいのが、ブレーカーと壁の間の隙間です。
また、古いブレーカーには本体の盤面にスイッチやコード用の穴が大きくあいているタイプがあり、そこをゴキブリが侵入経路にしている場合があります。
このような隙間を見つけたらパテで埋めましょう。
購入した観葉植物やウッドチップ
お店で購入した観葉植物や、ウッドチップなどの中にゴキブリが紛れていることもあります。
庭やベランダに置いてあった植木鉢の裏、ガーデニング用品にくっついていることもあるため、室内に持ち込む前の確認を習慣づけましょう。
衣服や荷物にくっついてくる例も
飲食店でハンガーにかけておいた上着のポケットや、足元に置いてあったバッグに入ったゴキブリを家まで連れ帰ってしまう例もあります。
また、宅配便に潜んでいるゴキブリを家に持ち込んでしまう例も……。
「絶対ない!」と思いたくなりますが、どれも実際にある被害例です。
飲食店や宅配をよく利用される方は注意しておいて損はないでしょう。
何をやってもゴキブリが再発するならこの場所を確認!
対策してもゴキブリが再発してしまう原因は、室内に卵が残っていたり、小さな幼虫の侵入が防げていないことなどが考えられます。
次のような屋内から見えない場所や、手が届きにくい場所まで調査してみましょう。
高所・閉所・狭所にあるゴキブリ侵入経路
- 屋上や屋根の継ぎ目、ヒビ
- 天井や天袋の継ぎ目、ヒビ
- 壁や床下の継ぎ目、ヒビ
ゴキブリは室内の暗所をはじめ、屋根の堆積物、屋根裏の構造物、縁の下などにも産卵します。
孵化した幼虫は3~4mm程度とアリのように小さく、生活空間からでは目視できない隙間や1mm程度のヒビからも侵入してきす。
押入れや、天井照明の配線の隙間から幼虫が落下してくる例があるのはこのためです。
また、床下のゴキブリが古い畳や床の隙間から出てくる例も見られます。
対処が難しい場所は放置せずプロに相談を
建物全体の防虫対策をすべて個人でとなると、けっこうな労力と時間がかかります。
作業中に降ったり湧いたりするゴキブリも不安材料のひとつです。
とはいえ、放置している間にゴキブリが増え続けていると思うと気が休まりませんよね。
「いっそ業者に丸投げしたいけど、お金が……」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
全国で害虫駆除をおこなう弊社加盟店のデータによると、ゴキブリ駆除・予防の平均費用は¥37,238(税込)となっています。
下のグラフでは駆除料金が3~4万円のケースがもっとも多く、2万円未満でおさまったケースも計2割近くにのぼります。
試しに見積もってみたら意外と安かった!なんていう嬉しい誤算もありそうですよね。
業者利用の最大のメリットは、電話するだけで駆除・予防施工・消毒まで任せられることです。
今はLINEやチャットで気軽にやりとりできる駆除業者も増えていますので、「プロに頼ってみたい」という方は、試しに料金や作業の流れなどを聞いてみてはいかがでしょうか。
関連記事:ゴキブリ駆除を業者にまかせるべき3つの理由|依頼先の選び方
ゴキブリの侵入経路「ぜんぶ」塞げた?確認と総仕上げ
自分でできる限りの対策をしてみても、「カンペキに塞げたかわからない」「また出たらどうしよう」と不安になることもあると思います。
最終チェックと仕上げの対処をおこなって安心を手に入れましょう。
まだ部屋にゴキブリがいるか確かめる方法
ゴキブリを完全に撃退できたか判断するには、成虫だけでなく室内に残された卵の有無まで確かめる必要があります。
次のようにゴキブリの残党と卵を排除しきることで、成果をより早く実感できるでしょう。
粘着式駆除グッズを仕掛ける
市販の粘着式捕獲器を利用すれば、まだ部屋にゴキブリがいるか確かめることができます。
捕獲器を複数用意し、ゴキブリの出やすい場所(排水口付近や家電の裏など)に設置してください。
もしゴキブリがかかったら、引き続き捕獲器を複数設置し、侵入経路の見直しをおこないます。
または駆除業者に現地調査を依頼して、ゴキブリのプロに診断してもらうという手段もあります。
ゴキブリの卵がないか確認
せっかく侵入経路をカンペキに塞いでも、室内に卵があっては元も子もありません。
ゴキブリの卵は、次のような暗くて湿気の多い場所を中心に探してみましょう。
- シンク下
- ガスコンロの下
- 棚や家電の下、裏側
- 段ボールや紙類のすき間
- 観葉植物
- 屋根裏など
家具・家電を動かしたり、溜まったホコリや不用品を廃棄するのは大変ですが、ゴキブリの卵には薬剤が効かないため残さず処分しておきたいですね。
関連記事:ゴキブリの卵の場所を特定しよう!卵の見つけ方から駆除方法まで解説
ゴキブリの再発を防ぐ対策
最後に、部屋にゴキブリがいない状態を維持するポイントをお伝えします。
侵入経路を塞いだ後も油断せず、下記の点を心がけていきましょう。
【隙間が再びできていないか定期的に確認】
経年劣化でパッキンや隙間テープ、パテなどが浮いたり剥がれたりするため、年1回はチェックを!
【ゴキブリが繁殖できない環境を保つ】
ものが少なく、隅々まで掃除しやすい部屋ならゴキブリは寄り付きません。
ハッカやミントなどゴキブリの嫌う香りを常用するのもおすすめです。
【こまめな換気で湿気を逃がす】
ゴキブリは乾燥に弱いため、日頃の換気と湿気対策が重要です。
ただし換気のためにトイレや浴室の窓を開けておくとゴキブリに狙われるので、換気扇や除湿機を利用するとよいでしょう。
【戸建・アパート・マンション共通】ゴキブリの侵入経路まとめ
本記事ではゴキブリの侵入経路とそれぞれの塞ぎ方をご紹介しました。
対策漏れがないよう、ここですべての侵入経路をチェックリストでおさらいしてみましょう。
- 換気扇(キッチン、浴室、トイレ)
- 排水口(キッチン、洗面台、浴室、湯船、トイレ)
- シンク下の排水管まわりの隙間
- エアコンまわりの隙間と室外機のホース
- 玄関ドア下や網戸の隙間
- 室内通気口
- 床下換気口
- ベランダ
- 玄関ドアの郵便受け
- ブレーカーまわり、盤面の隙間
- 使用していない排水パイプ
- 屋上や屋根の継ぎ目、ヒビ
- 天井や天袋の継ぎ目、ヒビ
- 壁や床の継ぎ目、ヒビ
このほか衣服や荷物、観葉植物などにくっついて侵入するケースにも注意が必要です。
また、どこかに卵が残っていると屋内で増殖されてしまうため、卵の徹底駆除も欠かせません。
個人ではゴキブリの侵入経路を完全に塞ぐことができないケースもあるでしょう。
何をやってもゴキブリが出る場合は、一度業者に相談してみることをおすすめします。
「相談だけでもできるの?」
「近所でいい駆除業者があれば知りたい」
そんな方には、全国の優良業者が多数加盟している害虫駆除110番が便利ですよ。
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【参考書籍】
大久保 柾幸 (著)「ゴキブリ退治に殺虫剤は使うな!」(2017)白夜書房
辻 英明 (著)「衛生害虫ゴキブリの研究」(2016)北隆館
青木 皐 (著)「本当に困っている人のためのゴキブリ取扱説明書―ドクター青木式・究極の退治マニュアル」(2002)ダイヤモンド社