浄化槽のコバエの駆除は専用の殺虫剤を使おう!対策方法をご紹介
浄化槽でコバエが発生してしまったら、浄化槽専用の殺虫剤を使って駆除しましょう。なぜ専用の殺虫剤でなければならないかというと、浄化槽の中には微生物がいるからです。
微生物には汚水をきれいな水にするという大切な役割があります。浄化槽専用の殺虫剤は、微生物には影響がない薬剤で作られているため、安心して使用することができるのです。
この記事では浄化槽に発生したコバエの対策方法をご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
目次
浄化槽で発生する害虫の対策方法
浄化槽のコバエ対策をお話するまえに、まずは浄化槽について知りましょう。浄化槽は汚い生活排水をきれいな水にするための装置です。汚れた水がたまるので、害虫が発生しやすい環境です。しかし、浄化槽がないと川などに汚水が放流されることになるため、下水道が整備されていない地域では設置が義務づけられています。
浄化槽でどうやって汚水からきれいな水に変わっているかというと、その大切な役割を担っているのは微生物です。微生物が浄化槽のなかで汚水を分解します。そうすることによって、汚水からきれいな水へと変わるのです。
浄化槽専用の殺虫剤は、そんな大切な微生物に影響のない薬剤が使用されています。そのため、安心して害虫だけを駆除することができます。浄化槽専用の殺虫剤は、おもに次の2タイプがあります。
吊るすタイプ
浄化槽の上部に針金などで吊るして使用するタイプです。密閉空間で薬剤が蒸散することによって効果があらわれます。製品にもよりますが、おおよそ2~3か月ほど効果が持続します。
スプレータイプ
スプレーで害虫に直接噴射して駆除するタイプです。短時間で効果があらわれます。また、残効性のある殺虫剤も販売されています。
浄化槽で発生するコバエのおもな正体はチョウバエ
浄化槽はさまざまな害虫が発生しやすい場所です。そのなかでもよく発生するのが、コバエとよばれる虫の一種であるチョウバエです。浄化槽でコバエを見つけたら、このチョウバエの可能性が高いでしょう。
チョウバエは汚れた水回りから発生します。家のなかでも、台所や浴室などの水回りの掃除を怠ると発生しやすいです。そのような生態のチョウバエですから、汚水がたまっている浄化槽はとても適した環境といえるのです。
汚れた水回りを好むことから、細菌を媒介することもあります。水回りで発生したチョウバエが、部屋のなかを飛び回り居間や寝室などにも入ってくることもあるので、注意が必要です。
チョウバエは羽のかたちがハートを逆さまにしたようなシルエットをしています。よく見ると体表はうっすらと毛でおおわれています。チョウバエには種類がおもに2つあり、サイズや色には若干違いがあるようです。
ホシチョウバエ
体長約1~2mm程度の小さいチョウバエです。薄い灰色をしています。4~12月によく発生しますが、工場やお店など暖かい環境があれば冬でも発生します。
オオチョウバエ
体長が4~5mmほどなので、ホシチョウバエと比べると倍以上の大きさがあるといえるでしょう。色は黒っぽい灰色で、羽に白い点が見られます。発生時期は5~10月と、ホシチョウバエより若干短くなります。
浄化槽以外のチョウバエの対策方法
先述にもあるとおり、チョウバエは家のなかでも台所や浴室の水回りから発生します。それを防ぐためには、こまめに掃除をすることが大切です。排水口や浴槽の底など、汚れがたまりやすい場所はとくに注意しましょう。
法定検査のためにも害虫対策は大切
浄化槽には法定検査というものが義務づけられています。この法定検査は、県が指定した検査機関によって年1回実施されるものです。浄化槽が適切に設置・管理・運用されているかなどを検査します。
検査によって不適切と判断された場合は、対処が必要になってしまいます。そうならないためにも、定期的に点検・清掃することも大切です。
浄化槽でコバエが発生しているのを発見した際は、大量発生してしまうまえになるべく早く対処しましょう。ご自身で対処することは不安という方も多いでしょうから、業者に一度相談してみるのもよいでしょう。
まとめ
浄化槽からコバエが発生した際には、浄化槽専用の殺虫剤を使用して駆除しましょう。浄化槽内にいる微生物に影響を与えることなく、害虫だけを駆除することができます。
浄化槽で発生しやすいのは、コバエのなかでもチョウバエという種類です。大量発生してしまうこともあるので、定期点検・清掃をおこない、見つけた場合にはすぐに対処するようにしましょう。