配管の詰まりをすぐに解消したい場合は、自分で対応するのもよいですが、できれば水道業者に調査と修理を依頼することをおすすめします。
配管の詰まりを直す方法はいくつかありますが、どれも確実に解消できるわけではありません。さらに、もしやり方を間違えていると、部品を破損させるなど、状況が悪化してしまうこともあるでしょう。
今回は自力でおこなえる配管詰まりの正しい解消法と、詰まりの原因や予防法についてご紹介します。以下を参考に、今後配管を詰まらせないようにしましょう。
目次
- ▼配管の詰まりを解消する7つの方法
- ・方法1.市販のパイプクリーナーを流す
- ・方法2.重曹と酢を流す
- ・方法3.ラバーカップを使う
- ・方法4.ワイヤーブラシなどで配管内の汚れをかき出す
- ・方法5.排水ホースを取り出して掃除する
- ・方法6.排水管を交換する
- ・方法7.高圧洗浄機で洗う
- ▼こんなときは業者に頼もう!自力では解決が難しいケース
- ・ケース1.パイプが老朽化している
- ・ケース2.パイプが曲がりくねっている
- ・ケース3.賃貸物件の水道設備
- ▼配管が詰まる原因は?毎日の掃除が大切
- ・洗面台の配管が詰まる原因と予防法
- ・お風呂場の配管が詰まる原因と予防法
- ・台所の配管が詰まる原因と予防法
- ・トイレの配管が詰まる原因と予防法
- ・洗濯機の配管が詰まる原因と予防法
配管の詰まりを解消する7つの方法
今回ご紹介する配管詰まりの解消法は7つです。ただし、どれも確実に直るわけではありません。実際におこなう際は、ひとつずつ順番に、汚れが取れやすいようにお湯を流してから方法を試していきましょう。では、それぞれ解説をしていきます。
方法1.市販のパイプクリーナーを流す
薬局やホームセンター、スーパーなどでは、詰まりを解消するためのパイプクリーナーが市販されています。まずはこれを試してみるのがもっとも手軽な方法でしょう。
パイプクリーナーはものによって、どんな詰まりが解消できるのか、どこで使うべきなのかが決まっています。本体のパッケージや注意書きをよく見て、目的にあったものを使用しましょう。
また、パイプクリーナーは詰まりの原因となるものを溶かす薬品です。詰まった髪の毛や皮脂を溶かす力があるということは、人体にとっても少なからず危険があるものです。使い方についても注意書きをよく読んで、できればゴム手袋などを着用して使用するようにしてください。
方法2.重曹と酢を流す
なにかと便利な重曹と、お料理に使うお酢を使うことでも詰まりを解消することができます。やり方は、重曹からお酢の順番で配管の中に入れて30分ほど放置したのち、お湯で詰まりごと洗い流すだけです。
重曹とお酢の分量はそれぞれ1:2で使い、お酢は温めておくと、より効果的につまりの原因になっている汚れを浮かすことができます。普段から家にあるものでおこなえる方法ですので、ご紹介する中でも試しやすい方法といえるでしょう。
方法3.ラバーカップを使う
ラバーカップとは、いわゆる「すっぽん」のことです。トイレの詰まりであれば、ラバーカップを使って詰まりを解消するのも非常に有効です。
ラバーカップを使う際、詰まりを押し出すように思いっきり力を入れてしまう方も多く見受けられますが、それは間違った使い方です。それでは詰まりは解消されないどころか、詰まりの原因となるものが余計奥に詰まってしまい、事態が悪化してしまうかもしれません。
ラバーカップの正しい使い方は、詰まりを配管の中から引き出すことです。まず排水溝にゴムの部分をあてがって、ゆっくりと空気を抜くように奥へ押します。いっぱいまで押し込めたら、思いっきり手前に引きましょう。これを詰まりが解消できるまで数回繰り返してください。
注意点として、引き抜く際には汚水がはねてくることがあります。まわりが汚れるのを防ぐために、新聞紙などでラバーカップを入れる部分以外にフタをしながら作業をするとよいでしょう。
方法4.ワイヤーブラシなどで配管内の汚れをかき出す
細いワイヤーの先にブラシがついたワイヤーブラシで、詰まりの原因となっている汚れをかき出すという方法もあります。ワイヤーブラシは長さによって値段が大きく変わりますが、家庭の配管詰まりを直すのであれば、ホームセンターで2,000円~3,000円ほどのものを買うのがよいでしょう。
使用する際は、ワイヤーブラシのブラシがついているほう、もしくはらせん状になっているほうから、配管の奥へと挿入していきます。配管のカーブがある箇所では引っかかりがあると思われますが、角度を変えたり回転させたりなどしてねじこんでください。それでもうまく進まなくなったら、そこが詰まりのあるポイントです。
詰まりにぶつかったら、詰まりにワイヤーを回転させながら押し当てて、詰まりを貫通させましょう。らせん状になっているワイヤーを使っている場合は、詰まりを貫通させたら一旦引き抜き、今度はブラシ側を挿入してください。
ブラシが汚れの奥まで挿入された状態になったら、ブラシでこすって、詰まりの原因となっている汚れを落としていきます。汚れが引っかかる感覚がなくなったら、ワイヤーについた汚れを雑巾などでふき取っていきながらワイヤーを抜き取ってください。濡れたり汚れが付いたりしたままだと錆びてしまうため、使用後は汚れを落として乾燥させておきましょう。
ワイヤーブラシだけでは掻き出し切れない細かい汚れもあるかもしれません。そういった汚れは、ワイヤーブラシで洗浄したあとにパイプクリーナーで溶かすようにすることで、より念入りに配管の汚れと詰まりを解消することができます。
方法5.排水ホースを取り出して掃除する
洗面所や台所などの排水溝や、洗濯機の排水部分の詰まりは、排水ホースが原因になっていることも多くあります。一度排水ホースを取り出して掃除をしてみるのもよいでしょう。
洗面所などの場合は、シンク下を開けると地下の配管につながる蛇腹のホースがあるはずです。工具などはとくに使わずに外すことができますが、ホース内から水が漏れ出てくることがありますので、バケツなどを使って水をこぼさないように気をつけましょう。
ホースが外せたら、中性洗剤を薄めた液の中に漬け、内側を樹脂パイプ掃除用のブラシなどで掃除してください。大体の汚れが落とせたらホースを付け直し、詰まりが解消されているかをチェックしましょう。洗濯機の排水ホースも、ほぼ同じように掃除をすることができます。
方法6.排水管を交換する
長年使っている排水管には固まった油などが蓄積し、どうしても汚れが落とし切れない場合があります。長年使っている配管はいっそのこと交換してしまうのも手です。
しかし、自力で交換ができるのは配管がむき出しになっており、なおかつ取り外しが可能であるものに限られます。完全に固定されているものや奥まった配管の交換は非常に難しい作業になります。トラブルを避けるために必ず業者に依頼をしましょう。
方法7.高圧洗浄機で洗う
配管を掃除しても詰まりが解消されない場合は、排水桝が詰まっているおそれがあります。排水桝とは、住宅の外に設置された、排水のゴミが溜まる部分です。わざわざ配管を掘り起こさずとも、排水桝を開けるだけで点検や清掃が可能という利点があります。
この排水桝で詰まってしまっていると、途中の配管の流れがいくらスムーズでも意味がありません。そして、配管よりもさらに頑固な汚れが蓄積されている排水桝を十分に掃除するには、高圧洗浄機を使う必要があります。
とはいえ、高圧洗浄機を常備しているご家庭は少ないかもしれません。排水桝を洗浄する必要がある場合は、業者に作業を依頼するのをおすすめします。弊社から派遣する業者も高圧洗浄を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
こんなときは業者に頼もう!自力では解決が難しいケース
詰まりを解消する方法は多くありますが、どうしても自力で解決するのは難しいケースもあります。ここでは、どのような場合に業者の手を借りるべきなのか、いくつかのケースを例に解説していきます。
ケース1.パイプが老朽化している
配管に使われるパイプは永遠に使えるわけではありません。長い間使われているパイプは、老朽化を起こしていることでしょう。
老朽化したパイプは新品に替えてしまうのが一番の解決法ですが、一カ所が老朽化しているということは、ほかの部分にも問題が発生していることが考えられます。一度現状の調査も含めて、業者に相談してみるのがよいでしょう。
ケース2.パイプが曲がりくねっている
配管がむき出しになっている場所であれば、交換も可能であると述べました。しかし、どうしてもスペースが限られていることから配管が複雑になり、パイプが曲がりくねっているような場合もあるでしょう。
そのような場合は自力でのパイプ交換や、配管掃除が難しい場合もあります。自分で手が出せなさそうであれば、それ以上触らずに業者に依頼をしましょう。
ケース3.賃貸物件の水道設備
賃貸物件の設備は基本的には大家や管理会社の所有物であり、水道設備も例外ではありません。賃貸で水道設備に問題があった場合は、極力自分では触らず、まず管理者に連絡をしましょう。基本的には管理者のほうで業者を呼び、費用も持ってくれることが多いでしょう。
ただし、もし仮に自分で直そうとしたことが原因で症状が悪化してしまった場合、借主に過失があるということになり、修理費用も自費になってしまうかもしれません。そうした損をしないためにも、自分で修理を使用とすることはおすすめできません。
もし管理者との相談の結果、業者の手配をすることになった場合は、弊社にご相談ください。弊社では年中無休で、配管詰まりなどの水道のお困りごとに関するご相談を承っております。ご連絡いただいた現場へ、迅速に業者を派遣して作業をおこなわせていただきますので、ぜひお問い合わせください。
配管が詰まる原因は?毎日の掃除が大切
配管詰まりはよく聞く水道トラブルのひとつですが、そもそもなぜ詰まりが起きてしまうのでしょうか。ここでは場所ごとの詰まりの原因や、詰まりの予防法について解説していきます。
洗面台の配管が詰まる原因と予防法
洗面台のシンク下を開けると、排水溝の下につながるクネクネと曲がった配管が見受けられるかと思います。この曲がった部分はトラップといい、洗面所以外の配管にも見受けられるものです。
トラップには封水と呼ばれる一定量の水が溜まっており、下水からの悪臭や虫の侵入を防いでいます。水道配管において欠かせない大事な構造ですが、ここに汚れが溜まってしまうことが、詰まりの原因にもなっています。
洗面所の詰まりの原因になる汚れは、髪の毛や洗顔料、水垢などの汚れです。それらは洗面所を使っていればどうしても溜まってしまうものですので、予防法としてはこまめに汚れをかき出して掃除するのが一番です。配管の掃除に使うためのワイヤーブラシを用意しておき、定期的に配管内の汚れを落としておきましょう。
お風呂場の配管が詰まる原因と予防法
お風呂の配管が詰まるのも、洗面所と同じように、髪の毛や洗いカスなどが原因です。お風呂でトラップの役割をしているのは、ヘアキャッチャーがある部分です。
台所のゴミ受けに相当するヘアキャッチャーには髪の毛が溜まっているほか、奥には封水が溜まったトラップ部分が存在します。このヘアキャッチャーと排水トラップまわりがお風呂での詰まりの原因になっていることが多いため、ここをこまめに掃除しておくことで、詰まりを防ぐことができます。
お風呂の排水溝の掃除は以下の手順で進めていきます。
- ゴム手袋を着用し、排水部分の取り外せる部品をすべて外す
- 歯ブラシや手で各部品に付着しているゴミを取りのぞく
- 中性洗剤、スポンジ、歯ブラシを使い、各部品をこすり洗いしていく
- 排水溝の内部を歯ブラシでこすり洗いする
- 各部品の洗剤を水で洗い流し、もとの場所に戻す
この普段の掃除に加えて、もしカビが生えているようであれば、カビ取り用の洗剤で洗浄しておきましょう。詰まりとはあまり関係ないかもしれませんが、悪臭の原因を断ち切ることができます。
台所の配管が詰まる原因と予防法
台所は、食べ物のカスや油が流れていく場所です。とくに油は、ワイヤーブラシを使った掃除では落としにくく、固まればすぐに詰まりの原因になる厄介な汚れです。
油が詰まらないように予防するには、お湯を使った洗浄法が効果的です。まず排水溝をタオルや雑巾などでふさいだうえで、40℃~50℃のお湯をいっぱいにはります。この状態でフタをしていた布を一気に引き抜いて、流れ込んだお湯の温度と水圧で、油の溜まりを解消することができます。
この掃除を月に一度ほどおこない、油や食べかすは排水溝に流さないよう意識しておくことで、台所での詰まりを防ぐことができるでしょう。
トイレの配管が詰まる原因と予防法
トイレの配管が詰まる原因は、トイレットペーパーや汚物、その他異物によるものです。トイレットペーパーは水に溶けるようできていますが、一気に大量に流し込もうとすると、溶け切らずにつまってしまうことがあります。
また、近年よくあるのが猫などのペットのトイレ用の砂を流し込んでしまったことによるつまりです。トイレ用の砂は基本的に水に触れると固まるようにできており、トイレに流し込んでしまうと、それだけで詰まりの原因になってしまいます。
トイレに流せるという触れ込みの商品でも、トイレットペーパーに比べると溶けやすさは劣ります。少量ずつ流していくようにしましょう。大きなものや、大量のものを流さないこと、異物を流さないことが、そのままトイレ詰まりの予防法になります。
洗濯機の配管が詰まる原因と予防法
洗濯機の排水には、服から出たホコリや綿などのほか、服に付着した皮脂なども含まれます。長期間洗濯機を使っているとそれらが汚れとして付着し、ひどい場合には詰まりの原因となってしまうのです。
洗濯機の配管の詰まりを防ぐには、排水ホースの掃除が必要です。樹脂パイプ用のブラシを用いるのもよいですが、洗濯機の排水ホースの汚れは比較的すぐに落とせる汚れです。そのため、以下のようにもっと手軽な掃除法があります。
- ホースの排水溝側を外し、中に水を入れる
- ラップと輪ゴムでホースにフタをする
- しばらく全体のゴミを洗い流すように、中の水をゆする
- .水を流して排水溝に取り付け直して完了
配管の詰まりには、これらのような原因と予防法がありますが、それでもパイプの老朽化など、対処しきれないような原因で詰まってしまう場合もあります。もし配管詰まりでお困りの場合は、弊社にご相談ください。弊社から派遣する業者はまず、無料の状況調査から対応いたします。まずは調査とお見積りから、お気軽にお申し付けください。