タンクレストイレを使用中、水が流れないというトラブルに遭ってしまった方もいるのではないでしょうか。
タンクレストイレはおしゃれでスタイリッシュなため人気がありますが、内部構造が複雑なためトラブルが起こっても自分で直すことは難しいです。
トラブルが起こったときはすぐに業者に相談することが最善ですが、最低限の被害で済むように”自分でできる対策”を知っておきましょう。そうすることで日ごろから安心して使えます。
ここからはタンクレストイレの仕組みや通常のトイレとの違い、またタンクレストイレに起こりやすいトラブルなどをご紹介します。対処法についてもご紹介しますので、トラブルの際はぜひ参考にしてください。
もし「自分で対処なんてできない……」とご不安でしたら、迷わず弊社「水110番」の無料相談窓口までお気軽にお電話ください。
タンクレストイレとは?
”タンクレストイレ”とは、通常便器の背面にある水をためるためのタンクがないタイプのトイレのことです。
このタンクレストイレを使用していて水が止まらないトラブルが起こったら、すぐに対処しなければなりません。
漏れた水で床や壁が濡れてしまったり、水道代が高くなってしまったりするなど、さまざまなトラブルを誘発するおそれがあるからです。
しかし、タンクレストイレは、通常のトイレに比べて構造が複雑なため自分では修理できません。すぐに業者へ連絡して、一刻も早い対処をしてもらわなければならないのです。
タンクレストイレの仕組み
タンクレストイレは上図のような仕組みになっています。通常のトイレは、給水管とタンクがつながっていて、タンク内にあるボールタップや浮き球、ゴムフロートやオーバーフロート管などの部品で給水や排水の調整をしています。
しかし、そもそもタンクレストイレにはこのタンク自体がないのです。タンクレストイレの大きな特徴は、”水道と直結していること”です。洗浄ボタンを押すと、水道管から直接便器内へ水が流れます。
このとき、便器上部と便器下部の両方から水を出して便器を洗浄し、排泄物を排水管へと流していきます。
また、タンクレストイレは、水道管と便器へつながっている給水管の間に”バルブ”が付いています。
このバルブが開閉することによって、便器内に水が流れます。バルブが閉じている間は水をせき止めることができるため、水の逆流も起こりません。
タンクレストイレとタンクありトイレの違い
タンクレストイレには、タンクがある通常のトイレと大きく”3つの違い”があります。それは以下の3つです。
- 水をためるタンクがない
- すっきりした見た目で空間が広くなる
- お掃除がラク
タンクレストイレとタンクありトイレの大きな違いは、名前の通り”水をためるためのタンクがない”という点です。
タンクがないため、見た目もすっきりしていて空間が広くなります。スタイリッシュになったぶん、掃除も手間なく簡単です。
しかし、タンクがないとデメリットになることもあります。たとえば、災害が起こって断水になってしまうと、トイレを使用できなくなってしまうのです。
タンクありトイレであれば、タンク内にたまっている水がなくなるまでは水を流せます。
しかしタンクレストイレだと、水道直結のために断水中は給水ができず、排泄物を流せないのです。
さらに、停電になってしまったときも、タンクレストイレだと通常どおりには水が流せなくなってしまいます。
なぜなら、給水管にあるバルブは電気によって動いているからです。停電になってしまえば、洗浄ボタンを押してもバルブが開かなくて水が流せません。
【原因】タンクレストイレの水が止まらないとき
タンクレストイレの水が止まらないときは、まずは原因を突き止めなければなりません。では、いったいどのような原因があるのでしょうか。ここでは、タンクレストイレの水が止まらない”2つの原因”を解決いたします。
フラッシュバルブの故障
まず、水が止まらない原因として考えられるのは”フラッシュバルブの故障”です。
フラッシュバルブとは、水量を調節しているバルブのことを指します。駅や公共施設などで使用されているトイレには背面にレバーが付いた銀色の器具があるかと思いますが、それが”フラッシュバルブ”です。
フラッシュバルブがあるトイレでは、タンクに水がたまるまで待つ必要がないため、何度も連続して水を流すことができます。そんなフラッシュバルブでトラブルが起こりやすいのは、ピストン部分にある”ストレーナー”と”小孔(しょうこう)”という部分です。
ストレーナーと小孔は排水後に水を供給するための水の通り道になるのですが、細かな部品が使用されていることもありゴミがつまりやすいのです。
また、フラッシュバルブに使用されているゴムパッキンが経年劣化してしまい、水漏れを引き起こしてしまいます。
このようなトラブルは、フラッシュバルブを掃除するかパッキンを交換することで解決可能です。掃除と交換方法について、以下でご紹介いたします。
- カバーを取り外す
- ナットなどの部品を分解する
- 部品や接続部分の汚れを除去する
- 部品を設置しなおす
- 作業箇所を確認し止水栓を開ければ完了
フラッシュバルブの掃除や交換をおこなうときには、まず”止水栓”を閉めておきましょう。止水栓は、ドライバーを時計回りに回せば閉めることができます。
細かい部分の掃除は、古い歯ブラシや綿棒を使うと隅々まで汚れを落とすことができます。また、ナットを外すには、”モンキーレンチ”が必要です。
モンキーレンチは、フラッシュバルブの手入れだけでなく、ナットを外す作業全般で役立ちます。ホームセンターでも販売されているので、日ごろから準備しておくとよいでしょう。
部品サイズや形状は事前に確認を!
掃除も交換も手順はほとんど同じですが、新しい部品を取りつけるときは部品の形やサイズに注意しましょう。品番を確認してから購入すれば失敗はありません。
品番がわからない場合は、メーカーや業者に問い合わせてみましょう。また、フラッシュバルブは通販やメーカーから購入することが可能ですが、すでに部品が廃番になっているという可能性もゼロではありません。
掃除も交換も、簡単そうに見えても失敗してしまえば正常な部品を破損させてしまうなど別のトラブルに発展しかねないので、できるだけ専門業者にお任せするほうが無難です。
電子機器の異常
続いて、”電子機器の異常”もタンクレストイレの水が止まらない原因のひとつです。電子機器の異常とは、リモコンの動作不良や電池切れなどのことを指します。
それでも正常にリモコンが作動しないときは、リモコンと本体のセンサーに異常があると考えられます。このような場合は、自分で修理することは難しいです。メーカーや業者に相談して修理してもらいましょう。
トイレの水が止まらないトラブルはタンクレストイレにだけ起こるわけではありません。タンクのあるトイレでも起こります。
タンクありトイレで水が止まらなくなったときどうしたらよいのか、こちらの記事で詳しく解説しているのでお困りのときはご覧になってみてください。
弊社では、このようなリモコンの動作不良やセンサー不良の問題にも幅広く対応させていただきます。
「何が原因なのかわからない……」という場合でも、ご安心ください。丁寧に調査して、作業いたします。お困りの際は、ぜひ弊社の無料相談窓口へご相談ください。
タンクレストイレに起こりやすい故障
タンクレストイレは、複雑な構造上”水が流れない”というトラブルが起こりやすいです。水が流れない原因と対処法を知っておけば、トラブルが起こったときでも少しは安心ですよね。
ここからは、タンクレストイレで水が流れなくなる原因と対処法についてご紹介します。
水が流れない
タンクレストイレで水が流れない原因は、以下のようなことが考えられます。同じような症状はないか、チェックしてみましょう。
水圧が弱い
タンクレストイレを問題なく使用するには、ある程度の水圧が必要です。水圧が弱いときれいに便器を洗浄することができません。
とくに、マンションや古い住居にお住まいの場合は水圧が弱くなりやすいので要注意です。水圧が弱く何度も水が流れなくなってしまうようなら、タンクレストイレの使用は控えたほうがよいでしょう。
部品や電気系統の故障
リモコンなどの電子機器のトラブルなどが起こっていると、正常に水が流れないということもあります。
また、タンクレストイレ自体、ウォシュレットが標準装備として備え付けられているような電子機器ですので、電気系統の故障が起こることもあります。
電気系統トラブルは修理に感電などの危険がともなうため、業者にすべてお任せするほうが安心です。
さらに、細かな部品が使用されていることもあり、構造が複雑なために作業の難易度が高いです。むやみに自分で対処せず業者に確実に修理してもらいましょう。
停電や断水
台風や地震などの災害で、停電や断水が起こるおそれもあります。昨今はとくに発生数が多いので、万が一に備えて手動でタンクレストイレを使用する方法を知っておくと安心です。
大きめのバケツに水をくんで、勢いよく水を流しましょう。便器内の水位が極端に増えないように加減しながら水を流せば、うまく流すことができることもあります。
タンクレスタイプには、非常電源が入れられるようなタイプやハンドルやレバーを操作して水を流すことができるタイプがあります。
使用しているトイレの種類によって使い方が異なるので、保管している説明書を確認するかメーカーや業者に問い合わせてみましょう。
タンクレストイレは自分で修理が難しい
タンクレストイレのトラブルが起こったとき、「DIYで直せるかも」と安易な気持ちでおこなうのは危険です。
通常のトイレに比べて見た目もスタイリッシュで簡単そうに感じるかもしれませんが、タンクレストイレの内部構造はとても複雑なのです。
また、すぐにトラブルの原因がわかればよいですが、素人にはその原因を突き止めることさえ難しいです。
自分で直して失敗してしまうこともあるので、できれば不具合や異常を発見した時点で業者にみてもらうほうが、迅速かつ確実にトラブルを解決できます。
トイレの寿命が来たら交換も検討しよう
トイレは毎日使うものですから、そのぶん知らない間に少しずつ部品の劣化が進んでいます。定期的に掃除をしたりメンテナンスしたりすることで、その異常に早く気付くことができるため、日々のお手入れがなによりも大切です。
しかし、いくらお手入れしていても経年劣化は避けることができません。一般的にパッキンなどの細かい部品やウォシュレットは”約10年”、配管は”約20年”が寿命といわれています。
劣化や破損がみられなくても、いつトラブルが起こるかわからないので交換を検討してみるのもよいでしょう。
「長期間同じものを使用しているけど大丈夫かな」「交換時期っていつ?」とお悩みでしたら、ぜひ弊社にご相談ください。
弊社では、相談や調査は無料で承っておりますので、お気軽にご利用いただけます。みなさまからのご連絡、スタッフ一同心よりお待ちしております。