トイレタンクの蓋から水漏れが発生したら、まずは原因の特定をおこないましょう。水漏れの原因はおもに4つあり、原因によって必要な対処法は異なります。そのため、タンクを調べて原因を特定する必要があるのです。
止水栓を閉めて被害が広がるのを防いでから4つのポイントを調査し、特定した原因に適した方法で対処をおこないましょう。
中には部品交換などの多少大がかりな作業をしなければならない場合もあります。本コラムで詳しい修理方法を解説しますので、ぜひ参考にして作業をおこないましょう。
また、水漏れが再発しないようすぐに取り入れられる予防法もご紹介します。急なトラブルで焦ることがないようにできることから実践していきましょう。
目次
トイレタンクの蓋から水漏れ|4ヶ所を要チェック
トイレタンクの蓋から水漏れする原因は4つ考えられます。それぞれ対処法が異なるので、まずは原因を特定しましょう。
ただし、水漏れした状態をそのままにして原因調査をはじめると、被害が広がるおそれがあります。止水栓を閉めて、水が流れるのを止めてから調査をはじめましょう。
また、タンクの蓋を外す際は注意が必要です。陶器のタンクの場合は蓋だけでも重さがあるので、落として割ってしまうことがないよう慎重に扱いましょう。
給水管のつなぎ目
給水管が原因の場合は、3つの状態が想定できます。蓋を外してタンクと給水管のつなぎ目を確認し、詳しい原因を突き止めましょう。
・給水管のつなぎ目が外れている、または差し込みがあまい
給水管とタンクのつなぎ目は、金具が固定されている場合と差し込み式の場合があります。金具が緩んで外れていたり、差し込み式の場合は奥まで差し込めていなかったりすると水漏れが起こるのです。緩まないように固くつなぎ直したり、すき間のないように奥まで差し込み直したりして対処しましょう。
・パッキンが劣化している
緩みなどの異常がないのに給水管の根元から水漏れしているという場合は、つなぎ目のパッキンが劣化しているおそれがあります。
その場合は一度給水管を緩める、または外して部品の交換をおこなわなければなりません。必要な道具や部品、修理の手順は次章で解説しますので、そちらを参考にしてください。
整流スポンジの位置や状態
整流スポンジとは、タンクの蓋の裏面についている黒っぽいリング状のスポンジです。パッキンなどと同様水漏れを防ぐために設置されています。
しかし、劣化してつぶれたり接着部分が外れて設置位置がずれていたりすると、水漏れの原因になってしまうのです。位置がずれているだけなら場所を戻せばよいですが、劣化している場合は新しいものに交換する必要があります。
ただし、現在は整流スポンジの代わりにジャバラの短い管を取り付けている場合があります。一度メーカーに相談して、新しい部品と交換方法を確認したほうがよいでしょう。
オーバーフロー管の傷や汚れ
オーバーフロー管とは、トイレタンクの真ん中あたりにある筒状の部品です。タンク内の水量が増えすぎた際に、オーバーフロー管の上部から便器へ排水することで、タンクの水が溢れないように調整する役割を果たしています。
しかし、オーバーフロー管が破損して排水部分がふさがれてしまったり、汚れが溜まってスムーズに排水することができなくなったりすると水漏れが起こります。汚れでつまりが発生している場合は、長い棒などを使って水が流れるようになるまで掃除をおこないましょう。
破損してしまっている場合は、オーバーフロー管を交換する必要があるのですが、その際はタンクそのものを一度取り外して作業しなければなりません。素人が簡単にできることではないので、業者に修理を依頼しましょう。
手洗い管のぐらつきや水量の乱れ
手洗い管に不備がある場合も、トイレタンクの蓋から水漏れすることがあります。手洗い管にぐらつきがないか、水量の乱れがないかを確認しましょう。
手洗い管がぐらついている場合は、ナットが緩んでいる可能性があります。ナットを締め直して対処しましょう。
水量が乱れている場合は、手洗い管に給水するジャバラホースに穴が開いているか、ホースの見た目に異常がなければ接続部分のパッキンが劣化している可能性があります。これらは新しいものに交換するにあたり、部品を外すなどの作業が必要です。詳しい修理方法は次章で解説いたしますので、そちらを参考にしてください。
ここまでにご紹介した部分を見ても水漏れの原因が判断できない場合は、一度業者に相談して、原因の調査を依頼しましょう。業者選びに迷ってしまうという方は、弊社のサービスをご利用ください。電話一本でお住まいの地域や状況などから、解決に適した業者をご紹介いたします。
自分でできる部品交換の方法と注意点
先ほどご紹介した水漏れの原因のうち、給水管のパッキン交換と手洗い管のパッキンやホースの交換は、ほかに比べてやや大がかりな作業になります。しかし、新しい部品や必要な道具さえそろっていれば、自分で修理をおこなうことは可能です。
ここでは、給水管と手洗い管にわけて部品交換に必要な道具と交換手順、作業をおこなううえでの注意点などを解説します。以下を参考に無理のないように作業をおこないましょう。
給水管のパッキンの交換
給水管のパッキンは、ホームセンターや通販などで購入できます。事前に用意しておきましょう。交換の手順は簡単です。トイレタンクと給水管は、ナットで固定されてつながっています。まずは、モンキーレンチを使ってナットを緩めましょう。
その際、タンク内の部品がナットの回転と同時に動いてしまうおそれがあります。先にタンクの蓋を外して、中の部品をおさえながら作業をおこないましょう。
ナットが緩んで外れたら、その中にあるパッキンを取り出して新しいものと交換します。最後に、再びナットを締め直したら完了です。
止水栓を閉めていても、給水管に水が残っていないとは限りません。ナットを外した際に水が流れる可能性があるので、床が濡れないようバケツや雑巾などを用意しておくとよいでしょう。
また、交換後にナットを締める際は、あまり固く締めすぎると部品が傷むおそれがあります。緩みやぐらつきがなくなる程度の固さにとどめて、きつく締めすぎないよう注意しましょう。
手洗い管のパッキン・ホースの交換
手洗い管の部品交換をおこなう際も、まずは部品を購入しましょう。パッキンやホースも、ホームセンター、またはインターネット通販などで購入できます。サイズや形などを確認して、適切なものを用意しておきましょう。
新しい部品を入手したら作業をはじめます。手洗い管とジャバラホースはナットでつながれているので、モンキーレンチで緩めて外しましょう。ナットの中のパッキンが劣化している場合は、新しいパッキンに交換してナットを締め直せば完了です。
ホースが破損している場合は、そのまま反対側も外さなければなりません。反対側はとくに固定用の部品は付いていないので、軽く引っ張って外しましょう。そして、新しいホースを奥までしっかり差し込み、手洗い管とつなぎ直してナットを締めたら完了です。
ジャバラホースは手洗い管とつながっていて、ナットを緩める際は蓋を少し持ち上げながらの作業になります。トイレタンクの蓋は陶器製のものがほとんどのため、万が一落としてしまうと、割れて交換が必要になるおそれがあるので、慎重に作業をおこないましょう。
上記のような部品交換で解決する場合は、自分で作業をすることも難しくはありません。しかし、修理のために中をよく確認した際、落ちない汚れやサビ、別の破損している箇所などを複数発見した場合は、トイレ本体の交換を検討したほうがよいでしょう。
その場合は、床下の配管などにも関わるものなので、素人が作業をおこなうのは危険です。業者に交換を依頼することになるでしょう。少しでも手間を省くために、業者選びを弊社にお任せください。迅速に修理に対応できる業者をご紹介いたします。
水漏れを再発させないための予防法
ここまでは、トイレタンクの蓋から水漏れした際の原因や対処法について解説してきましたが、再発させないための予防をおこなうことも大切です。定期的なメンテナンスをおこない、水漏れが起こらないように対策をおこないましょう。
水漏れが起きやすい場所はとくに念入りに点検をおこない、部品の劣化や破損しているものがないかなどを徹底的に確認しましょう。
配管や部品の接続状態を確認する
給水管や排水管、手洗い管などのつなぎ目は、ナットの緩みやパッキンの劣化などが原因で水漏れが発生しやすい箇所です。とくに、ものをぶつけてしまったり地震などの災害で衝撃が加わったりすると、つなぎ目が緩んだり部品が傷んだりしやすいでしょう。
配管のぐらつきや水がしたたるなどの異常がみられたら、一度水を流して様子を見るなどして状態を確認することをおすすめします。そして、不備があればすぐナットの締め直しや部品の交換などをおこないましょう。
古くなった部品は早めに交換する
配管やその周辺だけでなく、トイレにはさまざまな部品が取り付けられています。タンク内だけでも多くの部品があるでしょう。長年同じ部品を使用していたり汚れがたまったりすると、部品は徐々に劣化・破損し水漏れの原因になります。
月に一度掃除のついででもよいので、定期的にタンク内の部品の状態まで確認し、古くなっている部品は早めに交換して水漏れの発生を予防しましょう。
点検をおこなった際に発見した部品の破損や機器の異常が、自分で対処できるものではないと感じたら、業者に調査や修理を依頼することをおすすめします。ただし、夜間など異常を発見した時間帯によっては、業者へ連絡しようか迷ってしまうかもしれません。そんなときには、弊社の無料相談窓口にご連絡ください。
弊社の相談窓口は、24時間365日受け付け対応をしております。早朝や深夜でもご相談をお聞きすることができるので、いつでもお気軽にご利用ください。