生長するスピードが非常に早いことで有名な竹。
材質の良さから、日本では建築素材や雑貨品の材料としての需要も高く、また、毎年旬のタケノコは食を楽しませてくれます。
たくさんの良いところを持っている竹は、ときとして迷惑な存在にもなってしまいます。
成長スピードがはやすぎるために、見た目が悪く、放置された竹林が増えているのです。
繁殖力も強力な竹は、縦だけでなく横にも広がっていきます。
周辺の土地にまで広がり、ご近所トラブルや土砂崩れといった問題を引き起こしてしまうおそれがあるため、できるだけはやめに対処しておきたいです。
この記事では、有害となりうる竹林の伐採と伐根方法についてご説明します。
適切な時期に、正しい方法でおこなうにはどのような注意点があるのか、見ていきましょう。
なお、今すぐ伐採が必要な竹がある場合は伐採110番にお電話ください。
早急に対応できるおすすめの業者をご紹介しますので、今以上大きくなって伐採が難しくなる前に対処しましょう。
竹林の伐採に適した時期
竹の伐採に適した時期は、伐採をする目的によって変わってきます。
材木として竹を利用したい場合は【冬】が適切
(11月~3月)になるとほかの多くの植物と同様に、竹も休息の時期に入ります。休んでいる状況では、竹の中の水分が最低限になっているので、
締まりのよい高品質な竹材になります。
また、水分をほとんど含まない分竹が軽いので、伐採した竹を運ぶのが楽というメリットもあります。後ほど詳しくご説明しますが、竹の根の根絶にも有効といわれる1メートル切りをする場合にも成長力が低下している冬を選びます。
竹藪を伐採で一掃したい場合は【夏】がおすすめ
夏が始まった頃から夏が終わる前までに済ませることで、竹の勢いを一気にそぎ落としやすくなります。竹が春から成長をつづけてきて、ちょうど夏になると栄養分を使い果たしているからです。
熱い時期になりますので、作業の間にはこまめに休みを取り、水分補給もしっかりするなど、熱中症対策は万全にしましょう。
竹林を伐採する基本の方法
ここからは、竹林を伐採する基本的な方法についてご紹介します。正しい方法で伐採するためにも、ぜひ以下の内容を参考にしてみてください。
準備するもの
竹伐採に必要な道具をリストアップします。業者のような伐採のプロでも自分でやる場合にも、服装も道具も準備万端にして挑むことが大切です。
- ゴム製の手袋
- 歩きやすく、滑りにくい靴や長靴
- 長袖長ズボンの服
- 虫よけスプレー
- ゴーグル
- 鋸(のこぎり)
- 鉈(なた)
- 鎌(かま)
伐採手順
1. 竹を倒す方向を決める
はじめに竹を倒す方向を決めます。伐採した竹を処分する場所の方向に向けます。山間部の場合は、降りる方向に向かって倒すと、処分のときに楽になります。
2.足場を作る
竹林によっては、折れたり枯れたりした竹が地面に落ちて足場がなくなっているかもしれません。その場合、足元に転がっている竹などでつまずいてケガをする危険性がありますので、足場をつくることが大切です。足場をつくれば動きやすくなるので作業効率もアップするでしょう。
3.竹を切る位置を決める
切り株は短すぎると足を引っかけて転ぶ危険性があるので、数十センチメートル残すとよいといわれます。直径1,2センチメートル程度の細い竹は根元で切っても大丈夫です。
4.鋸や鎌で切り、倒す
鋸の場合は水平に、鎌の場合は斜め下に向かって切ります。切る際には竹が勝手に倒れないよう、あいた片方の手を使って高めの位置で支えます。その後慎重に倒します。
5.切り株に切り込みを入れる
切り株に上から垂直に数センチメートルの切り込みを入れます。切り込みがあるだけで、切り株が早く腐食し枯れるようになるようです。
竹を伐採するときの注意点
ここでは、竹を伐採するときの注意点を2つお伝えしていきます。
【竹を倒す方向を揃える】
先ほどの「伐採手順」の一番初めでお伝えしたとおり、竹を倒す方向を決めて揃えることは大切です。竹は全長が長いので、同じ方向に切り倒さなければ入り乱れてしまうのです。また、切り倒した後にひとつひとつの竹の方向を揃えるというのはとても労力がいるでしょう。
もし、倒したい方向の反対側に重心がある場合は、ロープを竹にくくりつけ、2人以上でロープを倒したい方向に引っ張りましょう。
【竹を切り始める場所は高い位置から】
竹を切り始める場所も重要なポイントです。山や丘などでは、高い位置にある竹から順に切り倒します。下方の竹から切り倒してしまうと、竹同士が引っかかって足場を悪くするなど、余計な手間がかかってしまうからです。竹伐採をするときは、処分など後のことを考えて賢く作業しましょう。
伐採ではチェーンソーを使う方法も
伐採では、チェーンソーを使う方法もあります。チェーンソーを使えば、ノコギリや鉈を使うよりも労力がかからず、効率的に伐採をおこなうことができるでしょう。
このとき、商業用で竹を使おうとしている場合は、チェーンソーは竹専用のものを選ぶのがおすすめです。一般的な木材用のものでもできなくはないようですが、木材用のチェーンソーだと、縦に繊維の入った竹を切ることは難しく、キレイな切り口にならないのです。
また、チェーンソーは不慣れな方が使用すると、使用方法を間違えてケガをするおそれがあります。そのため、チェーンソーの使用に慣れていない方は、チェーンソーの使用は避けたほうがよいでしょう。
もし、「自力で竹林を伐採するのが大変……」というときには、伐採110番にご相談ください。伐採110番では、伐採をおこなう業者をご紹介しています。
竹林の伐採費用
伐採業者5社の竹林伐採費用の平均値を調べたところ、1平米あたり1,620円となりました。ただし、伐採をおこなう範囲によって伐採費用は大きく異なります。一般的に、伐採する範囲が広ければ広いほど1平米あたりの料金は安くなります。さらに、業者によっても費用は大きく異なるので、より正確な費用を知りたい方は業者から見積りを取るとよいでしょう。
ちなみに、見積りを取るときには、相見積りを取ることをおすすめします。より多くの業者の費用を知ることで、予算内に収まる費用で伐採してくれる業者を見つけられるかもしれません。
竹林の伐採に補助金が出るケースも
竹林の伐採は、自治体の中には補助金を出してくれるところもあります。ただし、補助金をもらうには自治体が定める条件を満たしている必要があります。補助金があるかどうかや、その条件については自治体によって異なるので、「補助金を受け取りたい」という方は市役所に問い合わせてみるとよいでしょう。
竹を枯らしたいときに試したい3つの方法
先ほど、竹の伐採方法についてご紹介しましたが、竹を駆除したくて伐採する場合には先ほどの方法のみだと十分に駆除することができません。
竹を駆除するためには、竹を「連年皆伐式」または「1m切り」と呼ばれる方法で伐採して枯らすか、除草剤を使って竹を枯らすことが有効です。ここでは、それらの方法についてご紹介するので、竹を駆除したい方はぜひ参考にしてみてください。
【1】連年皆伐式
連年皆伐式とは、タケノコがすべて伸びきってしまってから、タケノコも含めてすべて伐採する方法です。竹が伸びてから伐採を何度もおこなうことで、竹の養分が足りなくなっていき、竹の勢力が弱まっていくのです。ただ、伐採しただけで竹を放置してしまうと再び竹が成長してしまうので、勢力が弱まった竹に除草剤をかけて駆除します。
連年皆伐式で竹を枯らすには、かなりの時間を要します。だいたい夏に2~3カ月のペースで竹を刈る必要があり、竹が枯れるのには数年程度かかります。しかし、除草剤で枯らす方法と比較すると、使用する除草剤の量は少なくて済みます。
【2】高さ1mのところで切る
竹を地面から高さ1メートルのところで伐採することで、竹を枯らすこともできます。この方法は「1m切り」と呼ばれています。竹を1mのところで切ると根が弱るといわれているので、その性質を利用して竹を枯らしていきます。
先ほどもお伝えしましたが、この1m切りは12月初めごろから2月後半の間の「冬」におこなうのがポイントです。竹の休眠期である冬に伐採をおこなえば、竹の養分や水分が吹き出し、枯れやすくなるのです。
1m切りは、ほかの方法に比べて新しく確立されたので、はっきりとした効果がわからないというデメリットがあります。ただ、1~3年程度と、連年皆伐式よりも短い期間で竹を枯らすことができる可能性が高いです。とくに細めの竹には効果は高いといわれています。
【3】除草剤で枯らす
竹を根絶したい方は、「除草剤」を対策として試してみるのもおすすめです。この方法は、除草剤を使用してから早いと2か月くらいで効果があらわれます。ほかの2つの方法に比べると、時間をかけずに枯らすことができるでしょう。
また、除草剤で枯らす方法はシンプルで、手をかけずに簡単に竹を枯らすことができます。詳しい方法については、以下にまとめたのでチェックしてみてください。
- 竹にドリルやナタで穴を開ける(穴を開ける場所は地面から30~100cm程度の高さで、竹の節から2~3cm下)
- 1で開けた穴に除草剤を原液のまま入れる(10ml程度)
- ガムテープで穴を塞ぐ
ここまで、竹を枯らす方法についてご紹介してきました。竹を枯らしたら「防竹シート」を敷いておくのがおすすめです。防竹シートとは、雑草の育成を妨げる「防草シート」と同じ原理のグッズで、地面に敷くことによって竹が生えないように予防することができます。
インターネット上でも広告や業者の販売サイトなどで購入できるようなので、一度チェックしてみるとよいかもしれません。
竹を抜根して枯らすのは難しい?
竹を枯らす方法には、抜根する方法もあります。しかし、竹を抜根して枯らすのは大変なのでおすすめできません。
竹には、いくつもの竹につながっている「地下茎」と呼ばれる茎が地中に張り巡らされています。この地下茎は1年で8mも伸びることがあり、広範囲に張り巡らされていることも少なくありません。もし地下茎が深く、広範囲に張り巡らされている場合は、重機を使わなければ抜根ができないこともあるのです。
このように、竹の抜根を自力でおこなうには、時間と寮力がかかるといえます。そのため、自力で竹を抜根して枯らすのはやめたほうがよいでしょう。
竹を処分する方法
ここからは、伐採したり枯らしたりした竹を処分する方法について3つご紹介していきます。
家庭ゴミとして出す
竹は、家庭ゴミとして出すこともできます。各自治体によって詳しいルールが異なりますので、自治体のホームページを見るなどして確認しておくとよいでしょう。ただ、家庭ゴミとして出す場合は、ゴミ袋に入れるために竹を切る必要があります。そのため、伐採した竹が多い場合は大変なので別の方法を検討したほうがよいかもしれません。
ゴミ処理センターまで運ぶ
有料にはなりますが、お住まいの地域のゴミ処理センターまで直接運ぶことで竹を処分してもらうことができます。ゴミ処理センターによってルールが異なりますので、こちらも自治体のホームページなどで確認するとよいでしょう。
業者に引き取ってもらう
竹の処分は、産業廃棄物業者に引き取ってもらう方法もあります。有料ですが、竹を細かく切ったり運んだりする必要がないので、最も手間がかからない方法だといえるでしょう。手間をかけたくない方は、検討してみるとよいかもしれません。
竹林を放置するリスクとは
竹林を放置しておくと、どのようなトラブルが起こるのでしょうか?竹が野放しにされていては、景観が悪くなるのは確かですが、それだけではありません。
起こりえるのは、ご近所トラブルです。竹林が住宅街のそばに隣接していることも少なくないです。竹が成長しつづけると、やがて竹の葉が周辺を多い日差しを悪くしてしまうようになります。
根はさらに大きな問題となります。竹の根は成長とともに横に横にと広がっていくため、地下でご近所の土地に侵入してしまうことがあるのです。こうなれば住宅の地盤強度を弱めてしまうおそれもありますので、非常に危険です。
竹林を放置しておくと、自分だけでなく周りの人にも迷惑をかけてしまうことになります。周りの環境のことも考えたうえで伐採作業を検討しましょう。
伐採110番では、伐採をおこなう業者をご紹介します。
24時間365日受付対応しているので、土日や祝日を問わずいつでもご相談していただくことが可能です。
また、伐採110番では見積りのみなら無料でおこなう業者をご紹介することも可能ですので、「まずは費用を知ってから依頼するか決めたい」という方も、お気軽にご相談ください。