伐採と抜根と聞いて何が違うのか疑問を持たれる方がいるかと思います。木を切り処分することだということは分かりますが、何が違うのかあまり知られていません。
今回は、伐採と抜根について、それぞれの作業方法や注意点などをご紹介します。また、両者の費用の違いについてもチェックしていきましょう。
伐採とは木を切る作業のこと
伐採とは、庭木の根っこは残したまま根元を切ることです。森林や街路樹などの樹木を根元から切り倒すことで、林業などにおいては丸太を生産するためにおこなわれている行為です。主に、チェーンソーやノコギリを使用して切り倒します。
伐採をおこなう主な理由と意味
伐採をおこなう主な理由は以下のようなものがあります。
- 街路樹や住宅に植えた樹木が電柱に届いてしまう
- 庭木が影を作ってしまう、落葉が飛んでいくなど近隣に迷惑になっている
- 住人が高齢になって自分での作業が難しい、または忙しくて手入れをする時間がなくなった
伐採をおこなう際の注意点
伐採をおこなうときは以下のことに注意しましょう。
近くに障害物がないか確認する
電線などが近くにある場合、感電するおそれもありますので電力会社に連絡する必要があります。
施工前は近隣に挨拶に行く
伐採にあたって、葉が飛んだり砂ホコリが舞ったりする場合もあります。また、伐採にあたり騒音も出ますので近隣の方には挨拶しておくことがよいでしょう。
安全なスペース確認する
木が倒れる場所に危険なものはないかと確認し、木が倒れる場所には近づかないように周知を徹底することが大切です。
また、思いもしない場所に木が飛んでくる場合もあります。安全なスペースをしっかり確保することで、木に人や建物が巻き込まれることを防ぐことができるでしょう。
根元から切り倒すことができない場合は特殊伐採をおこないます
庭木を根元から切り倒すには、広いスペースが必要になります。しかし、住宅街の中や家の庭木の場合、電柱や建物があるため根元からバッサリと切ることができません。そんなときは以下のような特殊な伐採方法があります。
重機を使用する方法
クレーン車や高所作業車を使用します。高所作業車で木の上部から少しずつ切っていきます。切った木をバサッと下に落とせない場合は、クレーン車で木を吊り安全な場所まで運びます。
人力のみでおこなう方法
重機が入れない民家の庭や狭い場所では、職人さんが木に登りロープなどを使用して木の上部分から切り落とします。
伐採を自分でおこなうことはできる?
伐採は自分でおこなうこともできます。ただし、太い木を伐採する際はチェーンソーを使用するため、危険が伴います。間違った使い方をすれば思わぬ事故につながるおそれもありますので、扱い方際には十分注意しましょう。
また、木を安全に切り倒すには、切り口の方向が重要になります。倒す方向に切る「受け口」と反対側に切る「追い口」を作り、安全に木を倒すようにしましょう。
抜根(ばっこん)とは切り株を取り除く作業のこと
抜根とは、伐採した後に残った切り株を取り除くことをいいます。抜根する方法には以下のようなものがあります。根の深い木の抜根作業は大変ですので、基本的に業者が重機を使用して掘り起こします。
- 斧や鍬などを使用して手で掘り起こす
- 手動抜根器を使用して引き抜く
- 人や車で牽引して引き抜く
- ブルドーザーで掘り除く
- トラクター付属シリンダー型抜根機でくりぬくように取り除く
抜根をおこなう主な理由と意味
抜根をおこなう主な理由は以下のようなものがあります。
- 残った切り株にシロアリが発生したり、蜂の巣になったりする危険がある
- 美観が損なわれ、人が通る場所にあるとつまずく原因になる
- 切り株があった場所に新しく植物を植えたい
抜根をおこなう際の注意点
障害物がある場合は断られる場合もある
抜根する木の根がコンクリートの下や住宅などの建物の下にもぐっている、複雑に絡まっているといった場合には、全部の根の除去までできない場合があります。
あまり深く根が張ったものは土壌が緩んでしまう場合もある
住宅の庭には、配管や基礎などもあるのであまり深いところまで根が張っている場合、抜根した後に土が緩くなってしまったり、配管や基礎を傷つけてしまったりする場合もあります。
困難な抜根には特殊抜根をおこなうことがあります
庭木の根が住宅やガレージなどと絡まっているときは、直接抜根することができない場合があります。そういった場合は薬剤を使用した特殊抜根をおこないます。特殊伐採は薬剤を使用して根を枯らすことで、抜根しやすくするものです。
しかし薬剤を使用するので、ペットを飼っている方やガーデニングなどで植物を育てている場合は注意が必要となります。また薬剤で枯らした根からシロアリが発生することもあるので、しっかりと抜根をおこなわなければなりません。
抜根を自分でおこなうことはできる?
抜根は、根気のいる作業にはなりますが、自分でおこなうこともできます。自分で抜根をおこなう際はスコップで周りを掘り、根をノコギリなどで切れば掘り起こすことができます。しかし、根が深いところまで張っていると自力で掘り起こすのは難しいかもしれません。
伐採や抜根は自分でおこなうこともできますが、大変な作業になりますので少しでも不安に感じるようでしたらプロに依頼をしましょう。弊社では、伐採や抜根をおこなってくれる業者をご紹介させていただいています。24時間電話でのご相談を承っておりますので、お気軽にお電話ください。
庭木の伐採・抜根にかかる費用の相場
伐採費用と抜根費用は別になります。それぞれの費用相場を確認してみましょう。
伐採にかかる費用の相場
伐採費用は主に木の高さによって異なります。高さ別の費用相場は以下のとおりです。
~3m | 3,700円 |
3~5m | 9,200円 |
5~7m | 21,800円 |
また、伐採費用は他にも伐採後の処分費用が追加されることがあります。また、木の伐採に重機が必要だった場合も追加費用がかかるので覚えておきましょう。
抜根にかかる費用の相場
抜根費用は幹の太さによって異なります。幹の太さ別の費用相場は以下のとおりです。
~30cm | 9,400円 |
30~50cm | 22,200円 |
50~80cm | 38,000円 |
80cm~ | 72,000円 |
また、抜根費用は伐採のときと同じように切り株の処分費用や重機費用が別でかかることがあります
。さらに抜根した後は地面に大きく穴が空いてしまうため、その穴を埋めて整地にしてもらう場合は費用が追加されますので見積りの内容をよく確認しておくとよいでしょう。
※上表の平均価格は、それぞれ伐採業者5社のホームページに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
伐採と抜根は同時におこなった方がよい?
費用のことを考えると、「伐採だけ依頼しようかな。」と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、切り株を放置するとシロアリが発生してしまうおそれがありますので、伐採をおこなう際に抜根もおこなうのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、伐採と抜根について以下のことをご紹介しました。
▶伐採は根を残して木を切ることで、抜根は根まで抜くこと
▶伐採の際に切り株を残した場合はシロアリが発生することや蜂の巣ができる場合もある
▶抜根はコンクリートの下や複雑に絡まっているとできない場合があり、抜根後に土が緩くなる場合もあるのでそれぞれ注意が必要
▶伐採と抜根はそれぞれ料金がかかる
▶抜根は業者による現地の見積りが重要であり、幹の大きさで料金は変わる。
伐採や抜根を依頼したいけどどこに頼めばよいのか分からないという場合は、ぜひ弊社にご相談ください。全国の加盟店から、条件に合う伐採・抜根業者をご紹介させていただきます。