ホームセンターなどにあるDIYコーナーへ行くと、個人で楽しめるたくさんの商品が並んでいます。その中のひとつ、ミラーフィルムは色もさまざまあり、それぞれに機能を備えたものが販売されています。
一見、自分で貼るには技術が必要に思えるミラーフィルムですが、DIYコーナーでも見かけるほど人気の機能的な商品です。ミラーフィルムを使うことでのメリットや、個人で貼りたい場合の貼り方をご紹介します。
ミラーフィルムを貼るメリットとは?
ミラーフィルムというのは、ガラスに貼るフィルムのことです。ミラーフィルムが叶えてくれる効果はいくつかあります。ただし、選んだミラーフィルムによって機能が違うこともあるので、よく比較してみることがポイントです。
ミラーフィルムを貼ることで、どんなメリットがあるのでしょうか。
プライバシーを守ることができる
私たちがどこかへ行くと、よほど特殊な場所でない限り必ずといっていいほど「窓」があります。窓があることで、住宅やビルの閉塞的な空間に、開放感をもたらしてくれます。
気分転換に窓の外の景色を見ることができるのは素敵ですが、外からの視線が気になる場合には逆にストレスになってしまいます。家の中でくつろぎたいのに視線が気になると、落ち着きません。
道路に面している窓などは、人の視線が気になる場合に窓にミラーフィルムを貼りつけることで、中の様子がわかりにくくなります。貼ることで見られているかもしれないストレスが大きく軽減されるのです。
遮熱と断熱効果がある
最近ではカーテンや窓自体に遮熱や断熱効果があるものが販売されています。しかし、窓やカーテンはすでに自宅にあるもの、買い替えるとなると金額的にもなかなか難しい場合があります。
ミラーフィルムに遮熱断熱効果があるものを選んで貼れば、窓を入れ替えるような大がかりなことを考えなくても、暑さや寒さを和らげてくれる効果が期待出来ます。同時にコストを抑えることも期待できるでしょう。
薄いフィルムにそこまでの効果はないだろう・・・と思うかもしれませんね。しかし、フィルムによっては夏の冷房の温度を1~2℃上げることもできるといわれているほど、高機能なフィルムもあります。その効果は侮れないでしょう。
紫外線をカットしてくれる
ガラスに貼ってしまえば、透明な場合は貼ったことも忘れてしまうほど存在感のないガラスフィルム。一度貼ってしまえば生活している側が意識しなくても、外から注がれる紫外線を100%近くまで遮ってくれるミラーフィルムもあります。
外の景色を見て、太陽の光を浴びれば紫外線も浴びているような気持ちになりますが、実際にはしっかりと紫外線カットしてくれています。人間の身体ももちろんですが、床や家具にありがちな日焼けも防いでくれます。
ガラスの飛散防止になる
最近では自然災害や異常気象など、季節が変わるたびに聞こえてくるようになりました。窓ガラスは面積も大きく、台風などで飛んできたものが窓にぶつかってガラスが割れてしまうということも考えられます。
そんなとき、たまたま自分や家族が窓の近くにいたとしたら・・・、そんな不安もミラーフィルムを貼っておくことで、解消できるかもしれませんね。ミラーフィルムを張っておくことで、窓が割れてしまってもガラスの破片が大きく飛び散らないので、ケガを防ぐことができます。
下準備をしよう!ミラーフィルムを貼る前に
ミラーフィルムを貼ることで体や心を守ってくれるだけでなく、省エネ効果も期待できることがわかりました。ミラーフィルムは貼りたいけど、できるなら自分で貼りたいという場合、どんなことに気を付けたらよいのでしょうか。
施工の邪魔にならないように家具はどかしておこう
ミラーフィルムを貼る場所は作業がしやすいように、周辺に置いてある家具などがあればどかしておきましょう。なるべく広いほうが、作業自体も進めやすくなります。
新聞紙やマスカーで養生を
水分を利用して貼り付けるミラーフィルムなので、新聞紙やマスカーテープを使って周辺が汚れてしまわないように覆いましょう。
洗剤と水を混ぜ合わせたものを用意する
洗剤は自宅にある中性洗剤を使います。霧吹きに入れた水に対して2~3%程度濃さで水溶液を作ります。ミラーフィルムはこの水溶液を使って貼り付けましょう。
窓とサッシの汚れを拭く
窓やサッシに汚れがあると、ムラができてしまうこともあり仕上がりに差が出ます。きれいに仕上げるためにも、汚れはしっかり落としておきましょう。
ミラーフィルムの貼り方!安心してできるコツを伝授
ミラーフィルムをきれいに貼るために「用意しておくと便利なもの」と「フィルムをカットする際のコツ」をご紹介します。
【用意するもの】
- 霧吹きに用意した水溶液(水の量に対して2~3%の中性洗剤の濃度で作る)
- ものさし、カッター(ミラーフィルムのカットに使用)
- セロテープ(ミラーフィルムは2枚になっていて裏紙をめくるときにテープを使うとめくりやすい)
- スクレーパー(貼り終えた後にフィルムの水と空気を出すときに使用)
【手順】
1.ミラーフィルムをカットしましょう
貼りたい場所の寸法に対して+5cmほど多めに切りましょう。
2.貼り付ける場所に水分をたっぷりかけましょう
水溶液を作った霧吹きを使ってたっぷりとかけます。たくさんかけておくとミラーフィルムが貼りやすくなります。
3.ミラーフィルムは2枚構造になっています。裏紙の部分を剥がしていきます。そのときにセロテープを端の部分に貼っておくと剥がしやすくなります。
4.ミラーフィルムをカットしたときに+5cmほど多めにカットした部分を手に触れてよい範囲にします。軽くミラーフィルムを持ったら、窓の場合であれば鍵のある側を基準に、必ず1~2mmあけて貼る位置を決めます。
5.位置が決まったら、もう1度、今度は貼り付けたミラーフィルムの上からまんべんなく霧吹きをします。それからスクレーパーを中心から外側に向かって、なるべく一定の方向で水や空気を抜いていきます。
6.窓ガラスよりもはみ出しているミラーフィルムをカットしていきます。貼りたい場所の端から端までぴったりではなく、必ず枠の1~2mmほど小さくなるようにカットしていきます。※その隙間ができても、ミラーフィルムの効果が薄れることはありません。
7.最後にもう1度霧吹きをし、水と空気を抜いていきます。端から出てきた水はしっかりと拭き取っておきましょう。※そのままにしてしまうと、ミラーフィルムの粘着効果が薄れてしまうことがあります。
フィルム貼りならプロに相談を!DIYにはリスクがつきもの
いかがでしたでしょうか。身近にあるものを使って、ミラーフィルムを貼り付けていくことができます。しかしながら、気泡や水分を残さずに仕上げたり、カットしていったりする工程は、少し難しく感じてしまうかたもいるかもしれません。
初心者がミラーフィルムを使う際に悩んでしまう「ありがちトラブル」は、どうしてもあるのです。
どのミラーフィルムを貼ってよいかわからない
機能がさまざまあるミラーフィルムですが、貼り付ける場所や適した色の選び方など、たくさんの種類のミラーフィルムを目の前にしたら、どれが1番よいのか選べないこともあります。
気泡が入ってうまく貼れない
きれいに仕上げたくても、気泡がどうしても入ってしまうことがあります。スクレーパーを使って気泡を出す作業はありますが、1度入ってしまった気泡をすべてきれいに出すことは、なかなか難しいようです。
ガラスを傷つけてしまった
作業中、ものさしやカッターなど道具を使用したり、高い位置に貼り付けたりする場合は、脚立やイスを使うこともあります。ちょっとしたことで、保護したかったはずのガラスをキズ付けてしまうこともあります。
安心のプロに相談をしよう
ミラーフィルムを貼る方法はすぐにわかったとしても、いざやってみるとなかなかうまく仕上がらない、ということもあります。たしかに自分の手でできれば、手軽でお金をかけずに快適にできた、と喜べるのですが、それにはリスクがあることも否定できません。
まずは、すぐに依頼するのではなく、ミラーフィルムのプロである業者に相談するのがおすすめです。心配なことや、費用の疑問をしっかり解消した上で判断するのも、遅くはありません。
プロに頼むメリットとは?
「プロにお願いする」というと見知らぬ人を家に入れるのに抵抗がある方もいるでしょう。日程は希望通りに対応してくれるのか?や、費用はどの程度かかるのか?などが気になりますよね。
なんとなく手間がかかるイメージもあって相談しにくいという方もいるかもしれません。たしかに、費用や施工してもらう日の予定など調整などは必要でしょう。しかし、なによりも「きれいにミラーフィルムを貼ってくれる」という結果があります。
素人では悩みがちなミラーフィルムの選び方も、プロに相談しながら解決できます。「希望を伝えていくつかチョイスしてもらい、その中から選んで決めたい」など、ひとつひとつの工程が、すべて納得しながら進んでいくという安心感があるのです。
まとめ
ミラーフィルムの効果はいくつかあり、目的に合わせて便利に使えます。プライベートを守るために目隠しをする、身体に害のある紫外線をカットする、遮熱・断熱機能のあるフィルムを使って省エネに活用する、災害時の二次災害予防に飛散防止効果を活かす。
多岐にわたり私たちの生活の中で役立ってくれるミラーフィルムは、ホームセンターなどでも気軽に買える機能的な商品です。自分で作業することもできる手軽さも人気ですが、実際には気泡が入りやすい、難しいなど、設置するのにコツが必要でもあります。
誰でも「できる限りきれいに仕上げたい」と思うものです。そんなときには、1度プロに相談してみることをおすすめします。プロの比較サイトならお店の場所や業者の名前だけではなく、利用した人の評価なども見れるので参考になるはずです。
ガラスメンテナンスに関する記事はこちら
■窓をピカピカにするコツを紹介!身近なものでできる簡単掃除法
■ガラスで紫外線を防ぐ!紫外線から生じる問題とその対策
■窓ガラスフィルムを活用しよう!選び方から自分で貼る方法まで紹介
■ガラスシートをきれいに貼ろう!事前の準備・正しい手順を徹底解説
■窓の冷気はご勘弁!効果的に防ぐ方法と室内の温度を保つためのコツ
■窓のすきま風に効果的な5つの対策!手軽なものから本格的なものまで
■窓の目隠し方法5つ!人気の目隠しシートの選び方・貼り方も紹介
■コールドドラフト対策|暖房をつけても部屋が寒い理由と9つの対策法
■すきま風防止策!ス~ッとする寒さに決別【読むすきま風ストッパー】
■プチプチは高い断熱効果がある!窓に貼るときのポイントを伝授します
■複層ガラスも結露が発生する理由がある!発生させる前に対策をしよう
■窓ガラスの結露防止は洗剤ぬるだけ!放置せず原因スッキリ予防対策
■夏の暑さは断熱効果のある窓ガラスで対策!フィルムを貼る方法も
■ガラスの曇り止め対策|フロントガラスが曇る原因と対処法を解説!
■窓ガラス防音対策|カンタン防音DIY法と防音ガラスの効果を解説!