普段割れることのないガラスでも、台風や地震などの急なトラブルによってヒビやダメージが入ることもあります。
そのとき、運よく割れなかったとしても「また災害が来て、今度はガラスが割れたらどうしよう」と不安になってしまいますよね。
「もっと耐久性のあるガラスに変えたい!」と思うのであれば、合わせガラスへの交換を検討してみましょう。
合わせガラスは衝撃に強く割れにくい性質をしているため、防災・防犯の面で優れているガラスだからです。
この記事では、合わせガラスについて以下のことを解説しています。
- 合わせガラスの特徴
- 複層ガラスとの違い
- 合わせガラスのメリット
- 合わせガラスのデメリット
- 合わせガラスが向いている家庭
参考にして、合わせガラスに交換すべきか検討してみてください。
合わせガラスは2枚重ねて性能を上げたガラスのこと
合わせガラスは複数枚のガラスをくっつけて1枚に合わせたガラスのことで、防犯ガラスとよばれることもあります。
ガラスの間には中間膜とよばれるフィルムがあり、熱と圧力によって強力に接着されています。
この構造により、一般的に普及されているフロートガラスよりも衝撃に強く、貫通しにくいです。
実際にどのくらい衝撃に強くなるのか、ガラスの耐久性を実験している動画をで見てみましょう。
合わせガラスの実験は動画時間の「4:00~」です。
ごらんの通り、角材やレンガのような硬いものが勢いよくぶつかっても割れはするものの、貫通まではしていません。
動画の最初で実験しているフロートガラスと比べてみると、合わせガラスが相当頑丈なガラスであることがわかるでしょう。
複層ガラスとの違い
合わせガラスと似た構造のガラスに「複層ガラス」というものがあります。
これらは混同されがちですが、複層ガラスは以下のように2枚のガラスの間に空間があるため、合わせガラスとは別物です。
また、ほかにも「ペアガラス」というものがありますが、こちらは大手ガラスメーカーの登録商標の複層ガラスです。
そのためペアガラスの構造は複層ガラスとほぼ同じです。
合わせガラスの4つのメリット
ここまでの説明で、合わせガラスは頑丈なガラスであることを説明しました。
ただ、「頑丈なだけなら他のガラスでもいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、合わせガラスは耐久性以外にも以下のようなメリットがあります。
- 割れたときの二次被害を防げる
- 防音性能が高い
- 紫外線をカットできる
- デザインが豊富
割れたときの二次被害を防げる
合わせガラスは耐久性が高いだけでなく、安全性も高いです。
合わせガラスが物がぶつかる衝撃で割れる場合、中間膜によって粉々に砕けるのを防ぎ、亀裂が入るだけで済みます。
フロートガラスのように割れたガラスの破片が派手に飛び散ることは、よほどのことがない限りありません。
そのため、合わせガラスは万が一割れてしまっても、飛んだ破片でケガをする二次被害を防止できます。
防音性能が高い
合わせガラスの中間膜には音の振動を弱める効果があるため、防音性能が高いです。
外からの雑音を小さくすることができ、ストレスなく日常生活を送ることができます。
また、部屋の中から外への音も漏れにくくなるので、多少うるさい音でも近所迷惑になりにくいです。
紫外線をカットできる
紫外線は目に見えない波長の短い光であり、プラスチックなどの製品を劣化させる原因です。
合わせガラスはこの紫外線を99%以上もカットできるので、ガラスから通過する紫外線をほぼ完全にシャットアウトできます。
紫外線を通さないことで、太陽の光で家の中のものが劣化しにくくなるので、家財の寿命を守ることにつながります。
参考:板硝子協会
デザインが豊富
合わせガラスの中間膜に色や模様を挟むことができるので、おしゃれな見た目のガラス窓やガラス戸を作ることができます。
水玉や花柄といったシンプルなデザインはもちろん、和風柄といった綿密なデザインのガラスを楽しむこともできます。
今日の #バースデーカラー は紅梅色 (#F2A0A1)。
— ガラス・鏡チャンネル (@channel_glass) March 8, 2016
和紙調合わせガラスの「こうめ」は小梅の柄の和紙を使ったデザインガラスです。https://t.co/e0Tp5tgesr#ガラス pic.twitter.com/87n1wi1w17
合わせガラスは費用が高いのがデメリット
合わせガラスは、一般的に使われるフロートガラスよりも交換費用が高くなりがちなのがデメリットです。
そこで、合わせガラスは具体的にどのくらい高いのか、ガラス施工業者の料金表をもとに調べてみました。
施工会社のガラス交換費用まとめ※ | ||
---|---|---|
合わせガラス | フロートガラス | |
A社 | 40,700円 | 23,100円 |
B社 | 33,000円 | 13,000円 |
C社 | 23,962円 | 9,989円 |
D社 | 20,350円 | 12,650円 |
A~D社の平均 | 29,503円 | 14,684円 |
※90×90cm 3mm厚の費用です。(C社フロートガラスのみ5mm厚の値段を掲載)
※消費税・出張費等を含みます。
表のとおり、合わせガラスはフロートガラスの約2倍の交換費用がかかる傾向があります。
この差は人によっては厳しいと感じるかもしれません。
ただ、合わせガラスはフロートガラスよりも頑丈でメリットの多いガラスです。
災害などでガラス割れたときの損害を考えると、多少高くても合わせガラスに交換するほうが安心できます。
合わせガラスはこんな家庭におすすめ
ここまでの説明で、合わせガラスは性能が高いガラスであることがおわかりいただけたと思います。
とはいえ、値段の高さを考えると交換に踏み切りにくいという方もいるでしょう。
ですが、合わせガラスは値段の高さを考えてもできる限り交換しておきたい性能のガラスです。
特に以下3つのいずれかに当てはまる家庭なら、合わせガラスの前向きな検討をおすすめします。
- 災害の多い地域にお住まいの家庭
- 小さなお子さんがいる家庭
- 空き巣対策を強化したい家庭
災害の多い地域にお住まいの家庭
合わせガラスの割れても貫通しにくい、破片が飛び散りにくい性質は台風や地震などの災害に強いです。
ガラス割れによる被害を最小限に食い止められるので、自分や家族の身を守ることにつながります。
小さなお子さんがいる家庭
合わせガラスは、小さなお子さんがいる家庭が使うのに向いています。
たとえばお子さんがボール遊びでガラスにぶつけても割れにくく、防音性能により騒いでも近所迷惑になりにくいです。
お子さんが安心して暮らせる環境を整えることができます。
空き巣対策を強化したい家庭
窓ガラスに穴を空け、その穴から手を伸ばしロックを外して侵入してくるのが空き巣犯のよくある手口です。
合わせガラスの貫通しにくい性質により、穴を空けられにくいため防犯性能を上げることができます。
空き巣犯は、突破に5分以上かかる家を嫌がる傾向にあるため、家のセキュリティ性能を高めるのに合わせガラスはピッタリです。
参考:住まいる防犯110番
まとめ
合わせガラスは2枚のガラスに中間膜を接着させて耐久性能が大幅に上がったガラスです。
一般的なガラスよりも以下の特徴で優れているので、災害に強いガラスに交換したい、防犯性能を上げたい方は検討してみてください。
- 貫通しにくい
- 割れても破片が飛び散りにくい
- 防音性能が高い
- 紫外線に強い
また、合わせガラスに交換したい場合は、ガラス施工業者への依頼が必要です。
ガラス110番では、合わせガラスを迅速に交換してくれる業者を紹介することができます。
どの業者に依頼するか迷った際は、お気軽に弊社にご相談ください。