窓の遮熱対策で夏を快適に!おすすめトップ10と後悔しない選び方7つのコツ

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窓の遮熱対策で夏を快適に!おすすめトップ10と後悔しない選び方7つのコツ

窓から差し込む暑さをカット!おすすめ断熱対策を一挙公開!

夏に窓から日差しが照り付けていると暑くて過ごしにくいだけでなく、冷房の効きが悪くなって、電気代が跳ね上がって大変ですよね。
近年の猛暑では室内でも熱中症のリスクがあり、暑さ対策は必要不可欠です。

どうにか窓の暑さ対策ができないかと考えてみるものの、遮熱シートやシェード、すだれなどいろいろな方法があって、「どれがいいのかわからない!」ということが多いでしょう。

そこで、このコラムでは窓の遮熱対策を選ぶときのポイントと、そのポイントに基づいて選んだおすすめ遮熱対策方法のランキングをご紹介します。

暑さをやわらげる遮熱の効果だけでなく、見栄えや使い勝手、冬の寒さへの適応性なども考慮した独自のランキングですので、順に見ていけばきっとピッタリの対策方法が見つかりますよ

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窓の遮熱対策を選ぶ7つのポイント

いろいろ窓の遮熱対策方法を選ぶうえで大切なポイントは、以下の7つです。

  • 屋外に設置できる
  • 冬には日当たりを確保できる
  • 採光ができる
  • 風通しがよい
  • 見栄えがよい
  • 費用が安い
  • 維持管理がしやすい

これらのポイントのすべてが満点になる方法はなかなかありません。

方法によってメリットもデメリットもあるので、特にどの部分を重要視するかをはっきりさせることが重要です。

それぞれのポイントについて詳しく解説していきますので、自身にとって重要な要素かどうかを判断してみてください。

屋外に設置できる

窓の室内側や屋外側に遮蔽物を置いて、室内に侵入する日光を遮るのが遮熱対策の基本的な方法です。
遮蔽物は室内に設置するタイプと屋外に設置するタイプがありますが、屋外に設置するタイプのほうがおすすめです。

同じ遮蔽物でも、室内に設置すると遮熱効果が弱くなります。

遮蔽物自体が日光に照らされて熱くなるからです。
暑くなった遮蔽物が室内に置いてあれば、それだけ室内の温度は上昇します。

遮蔽物を屋外に置いておけば、板と窓の間に空間があることで熱は伝わりにくく、室内の温度は上昇しにくいのです。

ブラインドやロールスクリーンなど室内用と屋外用のタイプがある場合は、屋外設置タイプを選ぶのがおすすめです。

冬には日当たりを確保できる

遮熱対策は夏の暑さをやわらげることが重要なのは当然ですが、夏の暑さだけでなく、冬の寒さにも考慮しする必要があります。

日本は暑い夏よりも寒い冬のほうが期間が長く、冷房よりも暖房のほうがよりエネルギーを消費し、光熱費も高くなりがちだからです。

資源エネルギー庁が公表しているデータによれば、家庭で消費されるエネルギーのうち冷房は全体の2.4%に対して、暖房は25.1%にもなります。

【参考】令和3年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2022) HTML版 │ 資源エネルギー庁

冬のことを考えずに対策をすると冬は寒くなって暖房消費量が増え、全体の光熱費はかえって高くなるということもありえます。

例えばアウターシェードのように季節に応じて取り付け、取り外しができるものや、ブラインドのような開閉、収納ができるものなどを選べば、夏の間は日光を遮って涼しく、冬には日当たりを確保して暖かくして冷房も暖房も両方を節約できます。

採光ができる

暑さ対策のためとはいえ、「昼間に室内が暗くて電気をつけなければいけないのは嫌」という場合は、日光の暑さは遮りつつ、日光の明るさは取り入れられる方法がおすすめです。

日光のうち赤外線だけを遮蔽し、可視光線は透過する遮熱対策です。

日光にはさまざまな波長の光が含まれていて、そのなかで室内を熱くするのは赤外線、明るく照らすのは可視光線です。
赤外線だけを遮って可視光線は通すことができれば、明るさはそのままで暑さだけをやわらげられます。

窓ガラスに貼り付けて使う遮熱フィルムなどはその代表です。
赤外線は反射して熱を遮断しますが、透明なので室内はそれほど暗くなりません。
カーテンやロールスクリーンなどにも、赤外線だけを遮蔽して可視光線はある程度透過できる製品があります。

風通しがよい

真夏はエアコンが必須ですが、それほど気温が高くない日は日差しを遮りつつ窓を開放できれば、エアコンをつけなくても快適に過ごせるときもあります。
室内に風が通ることで、体感温度が下がるのです。

「エアコン代をできるだけ節約したい」という場合には、ある程度の風通しがある遮熱対策がおすすめです。

例えば遮熱窓や雨戸などは基本的に通気性がないので、風を通すには開けるしかありません。
しかし遮熱窓や雨戸は開けた状態では、遮熱効果が下がります。

それに対してアウターシェードやすだれは遮熱効果を維持したまま、窓を開放できます。

見栄えがよい

設置したときに部屋の雰囲気や家全体の外観とマッチするか、窓からの眺めを損なわないかも重要な要素です。

遮熱カーテンなどは通常のカーテンに比べると、選べるデザインの幅が狭まることが多いです。
機能性とデザイン性の両方に納得のいく製品を見つける必要があります。

また、雨戸など窓を完全におおう方法は外が見えなくなり、室内にいると圧迫感を感じやすくなります。
アウターシェードのように窓から距離を開けて設置できたり、ロールスクリーンのように開閉できたりして、ある程度窓からの眺望を確保できるものがおすすめです。

費用が安い

遮熱対策で冷房代を節約できても、対策の導入費用があまりに高くては採算が取れません。
対策の導入費用と導入で節約できるであろう費用を計算して予算の合う方法を選びましょう。

ひさしや雨戸など設置に大掛かりな工事が必要な設備は費用が高い傾向にあるので、DIYで設置できる方法がおすすめです。

例えば遮熱カーテンは既存のカーテンと付け替えるだけですし、遮熱フィルムは窓に張り付けるだけなので自分でも比較的簡単にできます。

維持管理がしやすい

強度や耐久性が低い方法は、維持管理に手間がかかります。

例えばアウターシェードやよしずは風にあおられやすいので、安全のために風の強い日や夜間には取り外す必要があります。
取り外したり取り付けたりを毎日繰り返すのは面倒ですね。

また、つる性の植物などで日陰を作るグリーンカーテンは、毎日水やりなどの世話が必要です。

少しでも手間を少なくしたい場合はひさしや雨戸など、一度施工すれば基本的にそのまま放っておけるタイプがおすすめです。

おすすめの窓遮熱対策トップ10

前章で解説した7つのポイントをもとに、一般的に遮熱対策としてもちいられる方法を以下のようにランキングしました。

遮熱対策方法と評価
屋外設置 冬の日当たり 採光 風通し 見栄え 費用 維持管理 総合得点
1 アウターシェード 3点 3点 3点 3点 3点 3点 2点 20点
2 オーニング・ひさし 3点 3点 3点 3点 3点 1点 3点 19点
3 すだれ・よしず 3点 3点 2点 3点 2点 3点 2点 18点
4 ブラインド 2点 3点 2点 2点 2点 2点 3点 16点
5 遮熱スクリーン 2点 3点 2点 2点 2点 2点 3点 16点
6 遮熱カーテン 1点 3点 2点 2点 2点 2点 3点 15点
7 グリーンカーテン 3点 2点 2点 2点 2点 3点 1点 15点
8 遮熱フィルム・シート・塗料 1点 1点 3点 1点 2点 3点 3点 14点
9 雨戸・シャッター 3点 3点 1点 1点 1点 1点 3点 13点
10 遮熱窓 1点 1点 3点 1点 3点 1点 3点 13点

※点数は各方法の一般的な性質をもとにした筆者の主観的評価です。個別の製品や使用環境によって異なる場合があります。
※各方法の効果を保証するものではありません。

各対策方法の特徴やメリット、デメリット、おすすめ商品をご紹介しますので、自身に向いている方法を選ぶ参考にしてみてください。

アウターシェード

窓の遮熱対策で最もおすすめなのは、アウターシェード(サンシェード)を設置する方法です。
アウターシェードは窓の上から吊るす布で、窓全体に日陰を作って日差しを遮ることができます。

布の先端の位置を調節でき、窓とシェードの間に広い空間を作れるのでシェード自身の熱が室内に伝わらず、高い遮熱効果があります。

タカショー(Takasho) クールシェード  3,300円
※2022年10月時点の価格です。

メリット
  • 窓を完全におおわないので室内がそこまで暗くならず、窓を開ければ風も通る。
  • ベランダやウッドデッキまで日陰を作ることができる。
  • 先端をフェンスなど高い位置に固定すればひさしのように使うこともでき、窓からの景観を損なわない。
  • 簡易的なものは布をかけるフックを壁や窓のサッシ部分に取り付けるだけなので、DIYでも簡単に設置が可能。
  • 季節ごとの取り付け、取り外しが簡単。
デメリット
  • 雨風に弱く、こまめに取り外し、収納が必要。
  • フックやシェードの接続部分が破損しやすい。
  • 窓の種類や場所によって設置できない場合がある。

オーニング・ひさし

住宅の窓の上などについている小さな屋根がひさしです。
ひさしが突き出していることで日光を遮り、窓に日陰を作ります。
アウターシェードと同様に窓から離れているので、遮熱効果が高い対策方法です。

ひさしには、後付けできるものもあります。

ユニットひさし先付タイプ LIXIL キャピアK型 10,626円
※2022年10月時点の価格です。

また、骨組みと布でできた簡易的なひさしがオーニングです。
費用や施工しやすさの面でもオーニングがおすすめです。

オーニング スクリーン UPF50+ つっぱり 日除け 雨よけ テント  8,999円
※2022年10月時点の価格です。

メリット
  • 角度を調整すれば冬は設置したままでも日差しを取り入れることができる。
  • 窓の上部に突き出しているだけなので窓からの景観にほぼ影響がない。
  • ひさしは雨風に強く管理の手間がかからない。
  • オーニングは電動や手動で簡単に収納できるものもある。
  • 雨除けにもなる。
デメリット
  • オーニングは強風に弱く、悪天候時は収納する必要がある。
  • 後付けひさしは設置工事が必要。
  • 場所によって設置できない場合がある。

すだれ・よしず

すだれやよしずは竹などを編んで巻物のようにつなげたもので、日本で古くから使われている間仕切りの道具です。
最近ではビニール製の安価なものも増えています。

一般的に、比較的幅が短く窓の上から横向きに吊るして使うものはすだれ、幅が長く窓の前に縦向きに立てかけて使うものがよしずと呼ばれます。
窓との間に空間ができる分、よしずのほうが遮熱効果は高いです。

水勘製簾所 天津すだれ 約88×112cm 2,128円
※2022年10月時点の価格です。

よしず たてず たてすだれ 7尺×6尺 2,300円
※2022年10月時点の価格です。

メリット
  • 他の方法に比べ費用が安い。
  • 取り付けや取り外しが簡単。
  • 隙間があるので風通しがよく、室内もそれほど暗くならない。
デメリット
  • 洋風の住宅には雰囲気が合わない場合がある。
  • 冬は基本的に取り外す必要があり、保管に場所を取る。
  • よしずは固定していないので風に弱い。

ブラインド

近年は住宅でも多く取り入れられているブラインドには、羽部分を特殊な塗料で加工した遮熱機能の高いものがあります。

トーソー ブラインド エコピュアホワイト 164X108 遮熱カラー・アルミ製 9,370円
※2022年10月時点の価格です。

一般的な横型のブラインドは上下にしか開閉ができないので、掃き出し窓などの出入りが多い窓には不向きです。
掃き出し窓には、カーテンのように横方向に開閉ができる縦型のブラインドがおすすめです。

簡単施工 バーチカルブラインド ポポラファン 15,730円
※2022年10月時点の価格です。

また、シャッターのように窓の外側に取り付けられるタイプもあり、より高い遮熱効果が期待できます。

LIXIL 外付ブラインドEB 482,625円
※2022年10月時点の価格です。

メリット
  • 羽の開閉で採光や通風を調節できる。
  • アルミ製のものは水に強く、キッチンや浴室にも使える。
  • カーテンに比べて窓周辺がすっきりする。
  • 室内設置タイプはカーテンレールなどに比較的簡単に取り付けられる。
デメリット
  • 閉めると外が見えなくなり圧迫感がある
  • カーテンに比べてサイズの融通が利かない。
  • 羽部分にホコリがたまり、掃除に手間がかかる。
  • 外付けタイプは費用が高い。

遮蔽スクリーン

カーテンやブラインドに加えて、ロールスクリーンやプリーツスクリーンを導入する家庭も増えています。ロールスクリーンなどにも遮熱加工を施したものがありますが、暑さ対策として特におすすめなのはハニカムスクリーンという種類です。

ハニカムシェード シングル 遮光1級、 4,972円
※2022年10月時点の価格です。

ハニカムスクリーンはプリーツスクリーンと同様に生地を蛇腹状に折りたたんで収納するスクリーンですが、生地がハチの巣型の2層構造になっているのが特徴です。
生地と生地の間に空間があることで熱が伝わりにくくなり、遮熱効果があります。

メリット
  • すっきりしたデザイン。
  • 室内タイプは設置が比較的簡単。
  • 断熱効果も高く、冬は窓からの冷気を防げる。
デメリット
  • カーテンに比べてサイズの融通が利かない。
  • 閉めた状態では採光ができず、外も見えなくなる。
  • 閉めた状態では通気性がほぼない。

遮熱カーテン

室内の窓際にかけるカーテンにも、遮熱タイプのものがあります。

カーテンには遮光や断熱などいろいろな機能が付いているものがありますが、暑さ対策として導入するなら遮熱機能が付いているものを選びましょう。

ベルーナ(BELLUNA) 遮光 遮熱 レース付カーテン 4枚組 4枚セット 5,601円
※2022年10月時点の価格です。

メリット
  • 通常のカーテンと同様に設置できるので導入や交換が簡単。
  • 横に開けられるので掃き出し窓などでも出入りがしやすい。
  • 可視光線は通しつつ赤外線だけを遮断できるものもある。
  • 窓を開ければある程度風通しも確保できる。
  • 取り外して洗濯できるので手入れが楽。
デメリット
  • 室内に設置するので、屋外設置の対策に比べて遮熱効果は低い。
  • 通常のカーテンに比べてデザインの選択肢が少ない。
  • 遮熱効果の高いものは高価な傾向。

グリーンカーテン

つる性の植物を窓の前に茂らせて日差しを遮るのがグリーンカーテンです。
グリーンカーテンは単純に日陰を作るだけでなく、室内に通る風を涼しく感じさせる効果もあります。

植物が根から吸い上げた水分は、葉から蒸気として少しずつ発散されます。
この蒸気が風に乗って人に吹き付けると、体の表面の熱を奪って涼しく感じるのです。

グリーンカーテンにできる植物にはアサガオ、ヘチマ、ゴーヤ、キュウリ、フウセンカズラ、クレマチス、ツルムラサキなどがあります。

本物の植物ではなく造花などを使う方法もあります。
この場合は日陰を作ることはできますが、風を涼しくする効果は望めません。

メリット
  • 好きな植物を育てれば花や実を楽しめる。
  • 他の方法に比べて費用が安い。
デメリット
  • 水やりなどの手間がかかる。
  • うまく育たない場合もある。
  • 虫が発生することがある。
  • 冬に枯れたら片付けが面倒。
  • 冬に枯れない植物は日光を遮って室内が寒くなる。

遮熱フィルム・塗料

遮熱効果のある素材を窓ガラスに直接付ける方法もあります。
窓に貼り付ける遮熱フィルムや遮熱シート、窓に塗布する遮熱塗料などです。
透明なものが多いので、採光や眺望を損なうことなく遮熱ができます。

ガラスフィルム 窓 サンゲツ クレアス  375円
※2022年10月時点の価格です。

サンシールドエア プライバシー 4,375円
※2022年10月時点の価格です。

メリット
  • 採光や窓からの眺望にほぼ影響しない。
  • スペースを取らない。
  • ホームセンターなどで手軽に手に入る。
デメリット
  • 取り外せないので冬は寒くなる。
  • ガラスの種類によっては使えないことがある。
  • ガラスの熱割れの原因になることがある。
  • きれいに施工できないと見栄えが悪くなる。

雨戸・シャッター

窓の外側に雨戸やシャッターを取り付けて閉めれば、ほぼ完全に日差しを遮ることができます。

基本的には閉めると採光や眺望は一切なくなってしまいますが、ブラインドのように一部を開閉して採光や風通しを調節できるものもあります。

取替雨戸パネル 木製枠用 標準タイプ 8,435円
※2022年10月時点の価格です。

単体シャッター イタリヤ 手動タイプ 40,900円

メリット
  • 台風などの際に雨風よけになる。
  • 防犯対策にもなる。
デメリット
  • 開け閉めが面倒。
  • 窓の外が見えなくなり圧迫感がある。
  • 設置費用が高い傾向。

遮熱窓

窓自体を遮熱性のガラスに交換する方法もあります。

代表的な遮熱窓にLow-E複層ガラスがあり、令和元年に建てられた新築戸建て住宅の戸数当たり84.1%が導入しています。

【参考】複層ガラス/Low−E複層ガラス普及率の推移 – 板硝子協会

既存の窓を交換するのは住宅環境や費用の面でハードルが高いですが、もしもこれからリフォームや新築を検討しているなら、Low-E複層ガラスの導入は必須といえます。

Low-E複層ガラスはこれからの住宅の遮熱対策として大前提といっても過言ではないので、すぐに導入する予定がない場合も仕組みや効果について理解しておくのがおすすめです。

Low-E(ロウイー)ガラスは、表面をLow-E膜という特殊な金属の膜で加工したガラスです。
この金属膜が熱を反射し、日光や暖房の熱を外側へ通しにくくする効果があります。

複層ガラスは、2枚以上のガラスを重ね、間に空気やガスの中空層を作ったガラスです。
ガラスとガラスの間に空気やガスの層があることで、熱を伝えにくくする効果があります。

このLow-Eガラスと複層ガラスの特徴を合わせ、さらに遮熱、断熱性能を高めたのがLow-E複層ガラスです。

窓ガラス 複層ガラス 遮熱タイプ RU

Low-E複層ガラスには遮熱タイプと断熱タイプがあります。
夏の暑さ対策としては遮熱タイプが向いていますが、冬の寒さ対策も考慮してどちらが適切か判断が必要です。
詳しくはこのあとの快適&効率的な遮熱窓と断熱窓の使い分けもご参考ください。

メリット
  • 採光や眺望にほぼ影響しない。
  • 遮熱フィルムや遮熱塗料よりも耐久性が高い。
  • 冬は結露が発生しにくい。
デメリット
  • 取り外しができないので冬は寒くなる。
  • 設置費用が高い傾向。

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快適&効率的な遮熱窓と断熱窓の使い分け

近年新しく建築される住宅などの建物には、遮熱や断熱の機能を備えたLow-E複層ガラスを取り入れるのが一般的になりつつあります。

Low-E複層ガラスには大きく分けて遮熱タイプ断熱タイプの2種類があり、どこにどちらの窓を付けるかによって住宅の快適さや光熱費に大きな差が出ます。

この章ではこの2種類にどのような違いがあるのか、どこにどちらの窓を付けるのがよいのかを解説していきます。

これからLow-E複層ガラスの導入を考えている場合や、住宅を建てようとしている場合にはぜひチェックしておきましょう。

窓の遮熱と断熱の違い

遮熱窓は暑さ対策に、断熱窓は寒さ対策により向いています。
遮熱窓は日光の熱を遮る性能が高いのに対して、断熱窓は日光の熱をある程度室内に取り込めるようにできているからです。

窓ガラス Low-E 複層ガラス 断熱タイプ 遮熱タイプ RU

一般に断熱窓の特性と考えられがちな「室内の温度を一定に保つ」という機能は、じつは遮熱窓にも備わっています。

実際に窓ガラスなどの住宅設備メーカーであるYKK APが販売しているLow-E複層ガラスの遮熱タイプと断熱タイプの性能を比較した表を見てみましょう。

Low-E複層ガラスの遮熱タイプと断熱タイプの性能比較
種類と構成 日射熱取得率 遮蔽係数 熱貫流率
Low-E遮熱タイプブルー
外側:3mmのLow-Eガラス
中空層:6mmのアルゴンガス
内側:5mmのすりガラス
0.4 0.45 2
Low-E断熱タイプブルー
外側:5mmのすりガラス
中空層:6mmのアルゴンガス
内側:3mmのLow-Eガラス
0.44 0.5 2

【参考】複層ガラス WEBカタログ|YKK AP株式会社

日射熱取得率と遮蔽係数はどちらも日光の熱が室内側に伝わる度合いを示す数値で、数字が小さいほど遮熱性能が高いです。
熱貫流率は窓自体を通して反対側に熱が伝わる度合いを示した数値で、数字が小さいほど断熱性能が高くなります。

両タイプの数値を比べてみると、日射熱取得率と遮蔽係数は遮熱タイプのほうが数値が小さく、当然ながら遮熱タイプのほうが遮熱性能が優れていることがわかります。

対して熱貫流率の数値は、両タイプで同じです。
室内の温度を保つ断熱性能でいえば、遮熱窓と断熱窓はそれほど変わらないということです。

つまり遮熱窓か断熱窓かを判断するには、日光の熱を取り入れたいかだけに注目すればよいのです。

南側は断熱窓・その他は遮熱窓がおすすめ

住宅にLow-E複層ガラスを導入するなら、南側の窓は断熱タイプ、東や西、北側の窓は遮熱タイプにするのがおすすめです。

直感的には反対のような気がしますが、南側は冬の寒さを優先して断熱に、その他は夏の暑さを優先して遮熱にしたほうが効率的なのです。

夏と冬とでは太陽の位置が違うので、日の当たり方が変わります。
夏は日照時間が長く、東、南、西、そして短時間ですが北からも日が入ります。
対して冬は日照時間が短く、北からは日が入らず、東と西からもわずかな時間しか日が入りません。

窓ガラス 夏 冬 日差し 違い

そもそも冬には日が当たらない北側を断熱窓にしても、日光の熱を取り入れて部屋を暖かくするという断熱窓の特性はほとんど発揮できません。
東側や西側も同様に、冬は室内を暖められるほどの強い日差しは当たらないので、断熱窓の効果は期待できないのです。

反対に夏は東や西、北側にも日差しが入って室内が暑くなります。
そのため、東、西、北側の窓は夏の暑さをやわらげることを優先して遮熱窓にしたほうが効率がよいのです。

前述のように遮熱窓にも、暖房の熱を外に逃がさない断熱の効果はあります。
そのため遮熱窓にすれば断熱窓の場合と冬の暖房の効率は変わらず、日差しを遮れる分夏の冷房効率はよりよくなるということです。

対して南側は夏の日差しが強いですが、冬にもよく日が当たります。
断熱窓にして日光の熱を取り入れることで、暖房のエネルギーを節約できます。
冷房よりも暖房のほうがエネルギーの消費が多いので、夏を涼しくするよりも冬を暖かくすることを優先したほうが、効率がよいのです。

とはいえ、日光の熱を通す断熱窓にすると夏は室内がとても暑くなります。
そのため、窓とは別にアウターシェードなどの遮熱対策をしておくのがおすすめです。
断熱窓には冷房の冷気を逃がさない効果もありますので、日差しさえ遮れば冷房の効率は十分によくなります。

まとめ

暑さ対策としての窓の遮熱方法には、アウターシェード、オーニング、すだれ、ブラインド、遮熱フィルムや遮熱窓などの方法があります。

どの方法にするかは遮熱の効果だけでなく、冬には日差しを取り込んで暖かくできるか、採光や風通しができるか、導入や維持管理がしやすいかなどの要素を考慮して判断しましょう。

南側の窓は冬のことを考えて、遮熱窓ではなく断熱窓にするのがおすすめです。
そのうえで遮熱対策をすることで、夏も冬も快適で省エネルギーな住宅になります。

どのような窓を導入するのがよいのか判断が難しい場合には、ぜひ【ガラス110番】にご相談ください。
ご自宅にピッタリの窓ガラスをアドバイスしてくれるプロをご紹介します。

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