タンクレストイレは商業施設などでよく見かけます。近年では、住宅にも設置されることが増えてきました。しかし、タンクレストイレは従来のトイレと構造が大きく違い、故障となる原因も異なります。
従来のトイレなら自分で修理できていたことが、タンクレストイレでは修理できないというトラブルも多いです。
そこでこのコラムでは、故障したときに慌てず適切な対処ができるように、タンクレストイレの故障原因と修理費用、故障の防止法についてご紹介しています。タンクレストイレが壊れたときに、参考にしてください。
目次
タンクレストイレの故障を自分で直せない理由
タンクレストイレは、タンクの付いていた従来のトイレと水の流れる仕組みが違います。そのため、故障が起きたときにも、今まで通りの修理方法の効果があるとは限りません。はじめに、自分で治せない理由を解説していきます。
なぜ自分で直すことができないのか?
従来のタンク付きトイレで故障が起きる場合には、つまりや部品の劣化が多いです。タンク付きトイレは単純な構造であったことから、つまりはラバーカップ(すっぽん)を利用しての解消や、部品はタンクのフタを外して自分で交換することで解消することができました。
しかし、タンクレストイレは、構造が複雑化されており、バルブやポンプの不調によって故障が起きると、専門的な知識なしでは修理が難しいです。また、電気回路が多く操作がリモコン式であることから、「リモコンのボタンが反応しない」「リモコン電波の受信回路の不調」などが故障の原因である場合もあります。
リモコンによる故障や電波の不調に関しては、リモコンを修理に出したり、電波環境を調べてみたりしなくてはならないため、自分で直すことはできないと考えてよいでしょう。
タンクレストイレの仕組み
タンクレストイレは、水を貯めるタンクがない代わりに、給水管から直接水が流れてきて、トイレを経由し、排水管に流れていくという仕組みになっています。タンク付きトイレのように勢いをつけて水を流すわけではなく、便器の中の水を「トルネード洗浄」という方法で流すため、少量の水でも流れやすくなっています。
水道の水圧が弱いとトルネード洗浄がうまくいかず、流れにくくなってしまうことがあります。タンクレストイレの設置には、水圧が大きく関わってくるので、設置の際は水圧検査をおこないます。
このように、従来のタンク付きトイレとタンクレストイレでは仕組みが大きく異なるため、故障の原因も異なります。また、水のつまりなどが起こってしまうと排水管に問題が生じているかもしれません。
排水管に問題がある場合は無理に自分で直そうとするとさらなる故障が起きてしまうかもしれません。修理はプロに任せてみましょう。
弊社では、年中無休で電話相談を受け付けています。急なトラブルにも対応できる業者をご紹介いたしますので、お気軽のご相談ください。
タンクレストイレの故障で多い原因と修理費用
タンクレストイレはデリケートであるため、先述のとおり従来のトイレ修理をおこなうとより故障してしまうことがあります。そのため、修理をするのであればプロにしっかり見てもらうようにしましょう。ここでは、タンクレストイレの故障で多い原因と修理費用の相場をまとめて紹介していきます。
トイレの水漏れ
タンクレストイレで水漏れがよく起きる場所が、「ウォシュレット」と「トイレの下の配管」が原因で水が漏れてくることです。
ウォシュレットの部品が原因で水漏れが起きてしまう場合には、部品の交換をしてもらうことになります。修理費用は12,000~15,000円ほどが相場です。
故障の原因が配管にある場合は、配管パイプをつなぐパッキンの劣化や設置がうまくいっていないことが考えられます。部品の交換で解消できない場合には、トイレの一式を総取り換えとなることもあります。
タンクレストイレは一部分だけ修理をすることは難しいため、便器の総取り換えとなると、100,000円~250,000円ほどが相場です。設置の工事費用や取り外した便器の処分費用がかかることがあります。
トイレつまり
便器でつまりが起きたときの原因は、「流す量が多かった」「水圧が足りてない」「バルブやポンプ・電気回路の不具合」が考えられます。タンクレストイレは少ない水で流れるような構造になっています。そのために少しの不具合でも故障が起きてしまうことがあるのです。
トイレつまりの修理費用は、8,000~15,000円ほどが相場となっています。さらにここから出張費や駐車場代などが加算されることもありますので、覚えておきましょう。
水圧が足りてない場合や、バルブやポンプ・電気回路の不具合の場合には、トイレつまりの修理費用にプラスで必要な作業費用がかかりますので、ご注意ください。
配管つまり
つまりが配管に起きてしまう原因は、「流す量が多かった」「水圧が足りてない」「蓄積された汚れ」が考えられます。
配管つまりには、「トーラー」というワイヤー式の清掃機で配管内を掃除したり、高圧洗浄機を用いたりしてつまりを解消させます。修理費用としては、15,000円~30,000円ほどが相場です。ほかにも出張費や駐車場代などが加算されることがあります。
タンクレストイレは高性能である分、造りが精密であるため故障のリスクが高いです。いつ故障してもいいように頼れる業者を知っておくことで、トイレの故障が起きたときに焦らず依頼することができます。
どこの業者に依頼すればわからないというときには、弊社におまかせください。お近くのトイレ修理のプロをご紹介いたしますので、ご相談お待ちしております。
タンクレストイレの故障を防ぐために
タンクレストイレは故障のリスクを考えておくことが大切です。故障を防ぐためには、日ごろの使い方や設置環境の見直しをしてみましょう。
トイレットペーパーの使い過ぎ
タンクレストイレは少量の水で排泄物が流れるような仕組みになっています。そのため、トイレットペーパーの使い過ぎや、掃除シートなどを大量にあるとうまく流れなくなってしまうことがあるのです。
タンク付きと違い、水が溜まるのを待たなくてもよいので、多くの物を流すときには複数回に分けて流すなど使用方法を工夫しましょう。
水圧が弱くて設置環境が悪い
タンク付きのトイレは水を溜めてから勢いをつけて水を流しましたが、タンクレストイレの場合には、自然な水の流れを利用して排泄物を流します。そのため、水圧が弱いとうまく流れなくなってしまい、つまりが起きやすくなります。
もともとの水道の水圧と配管の設置方法によっても水圧は変化します。ご自宅がタンクレストイレの水圧にあわない場合には、配管の再配置や、タンク付きトイレに交換するという方法があります。
最近のタンク付きトイレはタンクが小型となり、目立たないタイプもあります。もともとの水圧が弱い環境であれば、交換の検討をしてみてください。
タンクレストイレの故障は設置環境も大きく関わってきます。あまりに故障が多い場合には、タンク付きトイレに交換することも考えてみてください。
もしも故障が起きたときには、すぐに業者に依頼するようにしましょう。つまりを放置しているとガスなどが原因であふれてくることがあります。ほかのトラブルでも時間が経つことで悪化することもあるのです。
弊社では、年中無休で電話相談を受け付けています。トイレのことでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。お客様のもとに、トイレ修理のプロが駆け付けます。