トイレの水漏れが男子用の小便器で発生したときには、フラッシュバルブの交換やフランジの交換、便器内の清掃などが必要です。なぜなら、水漏れの原因は、フラッシュバルブの故障やパッキンの劣化、尿石などによる詰まりである場合が多いからです。
この記事では、それぞれのケースに合わせた対処法をご紹介しますので、参考にしながらトイレの水漏れを解消してみてください。
なお、水漏れ時に役立つ情報はこちらの記事でもご紹介しています。
また、水110番では水漏れ修理業者をご紹介しますので、緊急トラブルの際はぜひご相談ください。
目次
まずは症状を確認して原因を突き止めよう!
トイレの水漏れが男子用の小便器で起きたら、まずは症状を確認して原因を突き止めなければなりません。なぜなら、小便器の水漏れの対処方法は、原因ごとに異なるからです。そこで、まずは男子トイレの小便器で水漏れが起きたときの、おもな症状とその原因についてご紹介します。
小便器以外の水漏れでお困りの方は、トイレ水漏れの原因と修理方法の記事をご覧ください。
症状1.フラッシュバルブからの水漏れ
フラッシュバルブとは、便器の水を流すためのボタンがある、銀色の部分のことです。フラッシュバルブには、水を流すだけではなく水の量を調整する機能もあり、いくつかのパーツから成り立っています。
そのパーツに詰まりが生じると、フラッシュバルブからの水漏れが起こるのです。ほかにも、フラッシュバルブ本体が破損したときにも、詰まりが起こります。
水漏れの原因がゴミの詰まりである場合には、掃除すれば解消することが可能です。また、本体が破損している場合は、新しいものとの交換が必要となります。フラッシュバルブの詳しい掃除方法や交換方法については次の章でご説明しますので、そちらを参考にしてみてください。
症状2.便器と床の間からの水漏れ
便器と床の間から水漏れしているときには、フランジのパッキンが劣化・破損しているか、排水管内部での詰まりが考えられます。
フランジとは、便器と床の間にあるパーツのことで、便器と排水管を接続する役割を果たしています。フランジの中には水漏れを防止するパッキンがあり、そのパッキンが劣化して破損すると水が漏れてくるのです。
パッキンが破損してしまったときには、フランジを新しいものと交換しなければなりません。しかし、フランジを交換するためには便器を取り外す必要があり、素人には難易度が高いため業者に依頼するのがおすすめです。
また、小便器の排水管は、ほかの排水管に比べて細いので詰まりを起こしやすいといわれています。排水管の詰まりの場合は、自分でも詰まりを解消できる可能性があります。詳しい詰まり解消方法は、後ほどご紹介します。
フラッシュバルブからの水漏れは洗浄・交換で解決!
フラッシュバルブからの水漏れは、洗浄か交換で対処することが可能です。ここからは、フラッシュバルブから水漏れしているときの対処法についてご紹介します。まずは比較的簡単な対処法であるフラッシュバルブの洗浄から試し、それでも水漏れが解消しないときには、新しいものと交換してみるとよいでしょう。
フラッシュバルブの洗浄方法
まず、給水管についている”止水栓”を閉めましょう。止水栓とは、トイレへの水の流れを制御するための水栓のことで、小便器の場合はフラッシュバルブの上部に取り付けられています。止水栓にある溝にマイナスドライバーを差し込んで右に回せば、閉めることが可能です。
止水栓を閉めたら、モンキーレンチでフラッシュバルブの上部にあるカバーを外しましょう。すると、ナットが見えるためモンキーレンチで外しましょう。そして、”ピストンバルブ”と呼ばれるコマのような見た目をしたパーツを取り出します。そこにフィルターがついているため、そのフィルターに付着している汚れを歯ブラシでこすり洗いしてください。
洗浄が終わったら、元の手順でパーツを戻していき、止水栓を開けて水漏れしないかどうかを確認したら作業完了です。
フラッシュバルブの交換方法
まず、屋外にある水道の元栓を閉めましょう。通常、水漏れ修理の際はトイレの水の供給を制御している”止水栓”を閉めます。しかし、小便器の場合、止水栓はフラッシュバルブ本体に取り付けられているため、家全体への水の供給を制御する元栓を閉める必要があるのです。
そして、小便器につながるパイプから、フラッシュバルブを取り外します。小便器につながるパイプは、給水管(壁と接続しているほう)と水道管(便器と接続しているほう)の2つがあります。給水管側・水道管側の順にフラッシュバルブを取り外してください。
なお、給水管側は、給水管側にあるナットを緩めれば取り外すことができます。水道管側は、モーターレンチを使ってフラッシュバルブごと左に回すと、取り外すことが可能です。
そして、古いフラッシュバルブが外れたら、新しいフラッシュバルブを取り付けて元の手順でパーツを戻します。最後に、元栓を開けて水漏れしないことを確認したら作業完了です。
ちなみに、新しいフラッシュバルブをつなぐときには、水道管との接続部分に防水用のテープを巻いておくとよいでしょう。そうすることで、接続部分からの水漏れを防止することが可能です。
ここまで記事を読んで、自力でのフラッシュバルブの交換が難しいと思った場合は、業者に依頼するとよいでしょう。業者なら、専門的な知識を持ったスタッフが交換にあたってくれるため、自分でおこなうよりも確実です。
トイレ詰まりが原因なら便利アイテムで解決!
ここからは、トイレ詰まりが原因で水漏れが起こったときの対処法を3つご紹介します。ホームセンターやネットショップで手に入るものを使った対処法をお伝えするので、ぜひ試してみてください。
尿石除去剤を使う方法
尿石除去剤とは、尿石を取り除くための酸性の薬剤です。尿石とは、尿の中に含まれるカルシウムなどの成分が固まってできた汚れです。尿石が排水口の内部にこびりつくと、排水口の内部が狭くなって詰まりを引き起こします。そんな尿石はアルカリ性の性質を持っているため、酸性である尿石除去剤をかければ取り除くことができるのです。
尿石除去剤での詰まり解消方法は、排水口に尿石除去剤を流したら、説明書きに書かれた時間放置して水を流すだけです。もし詰まりの原因が尿石なら、この方法で解消できる可能性が高いでしょう。
なお、尿石除去剤を使うときには、肌についたり目に入ったりしないように、ゴム手袋やゴーグルを着用するとよいでしょう。尿石除去剤は肌につくとただれたり、目に入ると失明したりするおそれがあるのです。
さらに尿石除去剤を塩素系の薬剤と混ぜると、有毒ガスが発生します。有毒ガスを吸うと命を落とす危険もあるので、尿石除去剤を使うときには塩素系の薬剤と混ぜないようにしてください。
ワイヤーブラシを使う方法
ワイヤーブラシとは、ワイヤーの先端にブラシがついたアイテムのことです。ワイヤーブラシを使えば、排水管の中を掃除することができるため、詰まりを解消できる可能性があります。
詰まりを解消するためには、まずワイヤーブラシを組み立てます。組み立て方は製品によって異なるため、取扱説明書を参考にしてください。
次に、排水口の中にワイヤーブラシを入れて進めていきます。これ以上進めないところまできたら、グリップを回してワイヤーを回転させて進みましょう。そして、ワイヤーブラシを何度か回転させたら、便器から引き抜いて詰まりが解消されていることを確認し、作業完了です。
ラバーカップを使う方法
ラバーカップとは、柄の先に半球のゴム製のパーツがついた詰まり解消アイテムです。まず、半球の部分を便器の排水口に押し当てた後、ゆっくりと押していき、力を入れて引っ張ることで詰まりを解消します。
ただし、半球の部分は水に浸っていないと十分な効果が出ないおそれがあります。もし、水が足りないときにはバケツなどで水を足すとよいでしょう。
自力での対処が難しいときは業者に依頼しよう
もし自分での対処が難しいときには、業者に依頼するのが確実です。ですが、業者に依頼すると、費用が気にかかる方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは業者に依頼したときの費用についてご紹介します。
業者に依頼したときの費用相場
業者に水漏れ修理を依頼したときにかかる費用相場は、以下のようになっています。
- フラッシュバルブを交換する場合:4,000~1万円程度
- フランジを交換する場合:4,000~8,000円程度
- 詰まりを解消する場合:3,000~2万円程度
詰まりの解消費用に幅があるのは、状況によって作業内容が異なるからです。詰まりが重度であるときには、便器の着脱が必要となる場合や特殊な器具を使って作業をおこなう場合があるため、高額となる傾向にあります。また、業者によっては、上記の費用のほかに出張費がかかることがあります。
上記の費用はあくまでも目安であり、正確な費用は業者によって異なります。正確な費用を知りたい方は、一度業者に見積りを依頼するとよいでしょう。弊社では、水漏れ修理業者をご紹介します。弊社加盟店では見積りは無料で対応しているので、お気軽にご相談ください。
まとめ
トイレの水漏れが男子用小便器で起きたら、まずは原因を特定しましょう。原因がフラッシュバルブの不具合であるときには、洗浄や交換をおこなえば解消できます。
また、フラッシュバルブの劣化・破損であるときには、フランジを新しいものと交換する必要があるため、業者へ依頼しましょう。さらに、詰まりが原因なら、尿石除去剤やワイヤーブラシ、ラバーカップを使って解消することが可能です。
もし、これらの方法を試しても水漏れが対処できなければ、業者に依頼することをおすすめします。弊社では、水漏れ修理業者をご紹介するので、ぜひご利用ください。