ローリエとも呼ばれる月桂樹は、料理にも使うことができる常緑樹です。しかし、月桂樹は最大10m程度まで大きく育つ樹木でもあるため、「大きく育ちすぎてご近所迷惑にならないか心配」「害虫が発生してしまった」といったお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
月桂樹は成長が早いため、自宅で育てる場合は最低でも年に1~2回剪定が必要です。枝葉を減らしたり、樹形を整えたりすることで、月桂樹の見栄えや健康を維持できます。
ただし、月桂樹の剪定があまりうまくいかないと、樹形が乱れ見栄えが悪くなってしまいます。この記事では高さの抑え方や切るべき枝の選び方をご紹介していますので、剪定するときの参考にしてみてください。
月桂樹は枝葉が茂りやすいため、病気や害虫の発生を防ぐには枝の先端を切りそろえるだけでなく、内側で込み合った枝も適度に剪定する必要があります。葉の枚数も多いため、1回の作業量は多くなりやすいです。
また、自分の背丈を超えるような高さの場合は脚立などを使わなければなりません。高所での作業があまり慣れていない方は、落下する危険性がありますので注意しましょう。
この記事では、月桂樹の特徴や剪定方法、収穫後の活用方法などを解説していきますが、自分でできる作業の範囲を超えてしまった場合には、無理せずプロに相談することをおすすめします。剪定のプロであれば、高くなりすぎた月桂樹の剪定も手早くおこなってくれますし、どんな風に作業しているのかが見れるので、今後自分で手入れをするための参考にもなります。
目次
月桂樹の剪定方法と時期
月桂樹に剪定が必要な理由は、単に大きく育つ樹木であるため、というだけではありません。ここでは、そんな月桂樹に剪定が必要な理由から、実際にお手入れをおこなうのに適した時期・方法についてご紹介していきます。
月桂樹の特徴
月桂樹は、ヨーロッパの地中海沿岸部を原産国とし、5~10mほどまで大きくなる高木です。その名前の由来としては、中国の昔話に登場する月に生えている桂(ケイ)の木と日本の桂(カツラ)の木がそっくりだったことから月桂樹とよばれるようになりました。
1年中葉が枯れることなく美しい緑を楽しむことができるため、庭のシンボルツリーとしても目を引く存在として人気です。春になれば、雄株に黄色い花、雌株に白の花をつけ、春を知らせてくれます。秋には、緑の葉の中に濃い紫色をした実をつけるので、四季折々で楽しむことができるのも人気の理由のひとつでしょう。
月桂樹を剪定する目的
月桂樹剪定をおこなう目的は、ふたつあります。ひとつ目は月桂樹を健康に育てるためです。もともと月桂樹は丈夫な木でも知られており、ほとんどの環境に対応していて育てることができます。そのため、成長速度も速く、放っておくとどんどん大きくなってしまうのです。
成長して葉が生い茂ると日当たりや風通しも悪くなり、月桂樹が病気になったり害虫の被害にあったりするおそれがあります。また、毎年美しい花を咲かせるためにも、剪定は重要な作業になるでしょう。
ふたつ目の理由は、きれいな形を維持し、さまざまな樹形を楽しむためです。剪定をしないで大きくなってしまった木は、枝があちこちに伸び、見た目が悪くなってしまいます。きれいに剪定することで、トピアリーなどとしても楽しむことができるのです。
月桂樹の剪定時期はいつ?
月桂樹は成長が早いため、年1~2回は剪定をおこなうとよいでしょう。1年の中で最も適切な剪定の時期は、暖かくなり始めた3月から4月の時期とされています。2回おこなう場合は、冬の寒い12月~1月は避けておこなってください。
もし、月桂樹が大きくなって、いつ手をつけていいのかわからない場合は、秋ごろに剪定をおこなうというのもひとつの方法です。成長速度が早い月桂樹も秋になると、生育がゆるやかになります。この時期に剪定をおこなっておくと、長い間樹形を保つことができるのです。
月桂樹の剪定方法
月桂樹の剪定方法には、刈り込み剪定と間引き剪定があります。春には刈り込み剪定を、秋には間引き剪定をおこなうようにしましょう。
高さをそろえる
月桂樹は上に大きくなる木で、放っておけば10mほどまで大きくなってしまいます。そのため、剪定するときには2mほどに剪定すると、コンパクトになり管理しやすくなるのでおススメです。高さを剪定するときは、木の幹の枝分かれがはじまっている部分の根元から切り落とします。春の時期におこなえば、枯れてしまうこともないため安心です。
不要な枝を間引く
月桂樹は生い茂って、葉や枝などが込み合ってくると日あたりや風通しが悪くなってしまいます。そのため、秋に込み合っている枝などを減らす間引き剪定をおこないます。
長く伸びきってしまっている枝や、他の枝や葉の影になっているものを間引き、本数を減らします。そうすれば、月桂樹の中の風通しがよくなり十分な光合成をおこなうことができるため、病気や害虫の被害を防ぐことができます。
新芽を切る
成長の早い月桂樹は、花の時期が終わると新芽がでる梅雨の季節がやってきます。この新芽は、成長すると枝となり高く大きく育ってしまいます。まだ若い新芽のうちに切り取っておくことで、月桂樹の
成長をゆるやかにできるのです。
月桂樹の剪定をプロに任せる人が多い理由
月桂樹の剪定は、3つの要素から自分でやるのは難しく、業者に依頼されることも多いようです。それぞれ3つの要素についてみていきましょう。
上に伸びやすい
月桂樹は庭のシンボルツリーとしても人気といわれるとおり、背の高い木です。大きいものでは10mほどまで大きくなってしまうため、人間の身長では追い付かない高さにまで成長してしまいます。そのため、剪定する際には、はしごを登って作業をする必要があります。
高い場所では動きも制限され、転落のおそれがあるため非常に危険です。また、高さによってははしごでは間に合わず、クレーンなどの重機を使用しなくてはならない場合があります。一般家庭ではなかなか準備するのは難しいため、プロの手を借りる必要があるのです。
萌芽力が強く、枝数やひこばえが増えやすい
月桂樹は新芽がでてくるとみるみるうちに育ってしまいます。また、ひこばえとよばれる切った後の切り株の隙間などからでてくる芽も多く、すぐに成長してしまうのです。
なかなか剪定する時間が取れずにいると、すさまじい成長力で高さを増していきます。大きくなればなるほど、管理するのが難しくなり素人では手に負えなくなってしまうのです。
きれいな樹形を作るにはテクニックと手間が必要
枝葉の多い特性を活かして、月桂樹は生垣やトピアリーに仕立てることも多いです。刈り込みバサミや剪定バリカンを使って均一に整った樹形を作ることができますが、作業にはある程度のセンスと技術を身に付けておく必要があります。
また、月桂樹は樹形を作ってもすぐに枝葉が伸びて見栄えが悪くなります。生垣やトピアリーで樹形を作って楽しむ場合には、年に3回ほどこまめに剪定をするのが理想です。頻繁に剪定をするのが大変なので、プロに任せるという人が多いのです。
月桂樹は定期的に剪定をして、管理しやすい高さ樹形を保つことが重要です。しかし、剪定に関しての知識や技術がないと、どこを切っていいのかわからないことがあるでしょう。また、頻繁に剪定をする時間が取れないということもありますよね。
そんなときは自分で剪定するのではなく、プロの力を借りてみてはいかがでしょうか。剪定のプロは知識も豊富で実績もあるため、大きくなってしまった月桂樹を小さく整えたり、枝葉が混み合わないように調整したりすることができます。
また、プロはきれいな生垣やトピアリーを仕立てる技術ももっているので、理想の美しい月桂樹を作ることができます。定期的に剪定を頼んでおけば、月桂樹の見栄えを維持するために時間と労力を費やすことはなくなるのです。
月桂樹を上手に育てよう
庭木として月桂樹を育てるなら、なるべく健康な状態で長く楽しみたい方も多いのではないでしょうか。基本的な育て方などを把握しておくことで、緑が美しい月桂樹も長く楽しむことができます。また、収穫した後の楽しみとして、月桂樹の活用方法もご紹介します。
基本の育て方
月桂樹は、あまり環境に影響を受けず、どんな場所でも育てることができますが、日当たりがよいところではよりよく育ちます。また、植える土もどんなものであっても育ってくれるため、とくに気遣う必要はありません。もし自分で土を購入する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜたものを準備するとよいでしょう。
月桂樹を植えたばかりのときは、根が土に定着していないために、水をしっかり与えるようにしてください。しっかりと根が張ったら、土が乾いたころに水を上げる程度で問題ありません。また、
定期的に剪定をして風通しのよい環境にしてあげることで、病害虫に悩まされることなく育てることができます。
成長が早いため、肥料もよく吸収するので、年に2回ほど与えるようにしましょう。冬には土の中の環境を整えて、土を柔らかくしてくれる油粕などの肥料を与えます。夏には、肥料の持続性が高い肥料を与えるとよいでしょう。肥料は年間を通して切らさないように与えることで、鮮やかで元気な月桂樹に育ってくれます。
鉢の植え替え方法
月桂樹を鉢植えで育てている場合は、植え替え作業が必要になってきます。月桂樹は大きくなるにつれて、根も成長し鉢植えの中だけでは窮屈になります。成長の妨げになるため、より大きな鉢に植え替えるか、庭などに植え替えるようにしましょう。
植え替えをする際は、根を傷つけないように慎重におこなってください。根に傷がつくとせっかく育てた月桂樹が枯れてしまうかもしれません。
月桂樹の増やし方
月桂樹は、挿し木と種まきで増やすことができます。一般的な増やし方で、より簡単なのが挿し木で増やす方法です。挿し木は梅雨の前後や最中でおこなうのがよいでしょう。新しく生えた梢を切り取り、水につけておきます。
梢を切り取る際は斜めに切り取って、切り口を大きくしておいてください。数時間水分を吸わせたら、土に植えます。根がしっかりとつくまでは、十分に水分を与えるようにします。ある程度根が育ったら、鉢植えや庭など植えたい場所に植え替えましょう。
気をつけたい病気や害虫
月桂樹を元気に育てるためには、病気や害虫の予防はかかせません。月桂樹が1番かかりやすいと心配されるのが、すす病です。すす病は葉っぱに黒い点がついてしだいに全体へ繁殖し、緑が鮮やかだった月桂樹が黒くなってしまう病気です。
アブラムシやテッポウムシなどの害虫が枝や葉に排せつ物をつけ、そこにカビが繁殖することが原因だといわれています。すす病の症状が見られる枝葉は水などで洗い流すか、症状が重い場合は切り落としてしまいましょう。
また、テッポウムシは月桂樹にとって大敵です。テッポウムシは、月桂樹の中を食い散らかして枯らしてしまう怖い害虫です。テッポウムシは殺虫剤でも簡単に駆除できるので、発見したら早めに駆除しましょう。
害虫やカビは枝葉が生い茂って日光が当たらず、湿気がこもっていると特に発生しやすいです。病気や害虫を予防するためにも、剪定で枝葉の量を調整しておく必要があります。
月桂樹の収穫とおススメの活用法!
月桂樹の葉は1年中鮮やかな緑色をしているため、収穫が年中できるのも魅力のひとつです。月桂樹の葉は乾燥させて料理に使うことで、肉や魚などの臭みを消してくれたり、風味づけに活用されたりしています。料理で使うときは、ローリエというほうがなじみのある名前かもしれません。
また、その香りから防虫効果にも優れており、食べ物と一緒に入れておいたり、衣服を虫から守ってくれたりする優れものです。多種多様な使い道がある月桂樹を育ててみると、収穫後も楽しむことができるでしょう。
月桂樹のお悩みはプロに相談が安心!
月桂樹はきちんと管理してあげれば、より大きく元気に育ってくれます。しかし、育ちすぎると背も高くなってしまい、管理が行き届かないことがあります。枝葉が混み合うことで湿気がこもり、病気や害虫が発生してしまうこともあるので注意が必要です。
月桂樹が成長しすぎて管理しきれないときや病害虫によって弱ってしまったというときは、プロの手を借りて手助けしてもらいましょう。
樹木の生態や特性についてよく知っているプロは、月桂樹の健康状態を見て
最適な手当の方法を判断することができます。
剪定に必要な費用・業者選定のポイント
月桂樹の剪定をプロに依頼しようと考えると、どれくらいの費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。自宅の月桂樹の剪定をお願いするのであれば、ご自身にあった実績のある業者を選びたいものです。では、月桂樹の剪定にかかる費用や業者選びのポイントについて紹介します。
月桂樹の剪定にかかる費用
月桂樹の剪定にかかる費用の相場は、およそ6,000~35,000円です。この費用の中には職人さんなどの人件費、出張費などを含んだ基本料金、剪定する作業料金、剪定後の枝や葉などを処分する処分料金などが含まれます。
しかし、高い場所での作業が必要であれば高所作業費、重機などを使用すれば重機使用費などの追加料金がかかってしまうことがあるので注意しましょう。また、剪定をする前に現地調査をおこなう場合があります。この現地調査では、剪定する木の状態や周りの環境を調べてくれます。この調査に基づいて見積りをだしてくれますが、この
現地調査も有料の場合と無料の場合があるので確認しておくとよいでしょう。
業者選定のポイント
大きくなりすぎた月桂樹の剪定を業者にお願いする場合、いくつかのポイントがあります。業者選定のポイントを把握して、よりよい業者を選びましょう。
要望を聞いてもらえる
まず大切なのは、依頼者の要望がしっかり通るということです。剪定をおこなう日時なども希望通りにしてくれたり、剪定方法の希望を聞いてくれたりするというのは業者選びの大切なポイントです。プロとして剪定方法の提案なども大切ですが、依頼者の希望に沿っておこなってもらえるのは信頼にもつながるでしょう。
受付対応がよい
業者依頼をするときもかかわり合うのは、人と人です。剪定方法などを懸命に分かりやすく説明してくれたり、親切に対応してくれたりすると安心して任せることができます。大切な庭木の剪定を任せるのであれば、誠実で信頼できる人にこころよく任せたいものです。
口コミ・評判がよい
実際の利用者からの口コミは、大きな判断材料になります。実際依頼してみてどうだったかなどの意見を率直にみることができるので、業者のホームページだけではわからないことがみえてくるかもしれません。
アフターケアがしっかりしている
剪定し終わったら、作業終了ではありません。業者によっては剪定した庭木を長く楽しんでもらうために、定期的に点検しに来てくれるアフターサービスをおこなっているところもあります。美しい月桂樹を長く楽しみたい方は、アフターケアが充実した業者を選ぶとよいでしょう。
見積りが分かりやすい
剪定をおこなう前には、必ず見積りをだしてもらいましょう。見積りをもらったら、内容をよく確認してみてください。価格は適正か、作業内容は詳しく書かれているか、気をつけるべきことは書いてあるかなどをみてみましょう。
より分かりやすく、詳しく書いてくれている見積りが安心です。わからないことに関しては、必ず業者側に質問するようにしましょう。
専門知識があり、説明が分かりやすい
剪定を任せるのであれば、知識や技術にたけている業者を選ぶのがおススメといえます。せっかく業者に依頼したのに、のちのち枯れてしまったとなるのは残念です。知識や技術のある業者であれば、見た目はもちろんのこと、月桂樹が育ちやすい環境を整えてくれるでしょう。
作業内容に納得できる
作業内容に不明確な点があったり、納得いかなかったりする部分があると剪定を任せるのに不安を感じてしまいます。なぜこの作業が必要なのか、どうしておこなわなければならないのかを明確にして、納得のいく作業をおこなってもらいましょう。
追加料金なし
見積りの段階でなかった料金が追加されてしまうと、予算的にも心配になってしまいます。現地調査をおこない、追加料金がないように見積りをしてくれる業社を選ぶとよいでしょう。また、やむをえず追加料金が必要な場合も、作業前に確認を取ってくれる業者がより良心的です。
数社を比較するのが基本
業者を選ぶ際は、1社に絞らず複数社から見積りを取ることをおススメします。複数社から見積りを取ることで料金はもちろんのこと、作業内容やアフターケアなどの部分から比較して選ぶことができるからです。
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