しだれ桃の剪定は、落葉後におとずれる休眠期におこないます。この時期に剪定すれば、葉がないため枝が見やすいからです。また、休眠期であることから木へのダメージも少ないといえます。
当記事では、しだれ桃の剪定時期や方法、さらに花を咲かせるための育て方についてもくわしく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
しだれ桃の剪定時期は11月から
しだれ桃を庭木として育てている方は、美しい花を楽しみにしていることでしょう。花を咲かせるためには、剪定のタイミングが重要です。
しだれ桃の剪定に適した時期は、落葉後の11月から2月ごろまでの休眠期です。この時期は葉が落ちているため、枝の込み具合をよく見ることができます。また、秋までに十分な栄養を蓄えてから休眠するため、休眠期に剪定をすると木へのダメージが少ないです。
夏の終わりごろに葉が生い茂りますが、そこで剪定してはいけません。切ったところから枝や葉が伸びようとし、栄養がとられてしまうからです。そうなると花に栄養がいかず、花芽の数を減らすことになってしまいます。
花後の時期にも剪定可能
しだれ桃の開花時期は、3月から4月ごろの間の2週間程度です。この花が終わった後、新芽が伸び始める前のなるべく早い時期にも剪定することは可能です。
この時期に剪定をする場合は、花が終われば3月から、遅くても花芽がつく8月より前には必ず終えるようにしてください。剪定時期が遅れると新しい枝が十分に生育できなくなり、花芽ができにくくなるおそれがあるからです。
剪定に自信がない、冬の剪定が寒い、などという場合は業者に依頼するという方法もあります。業者に任せれば大変な剪定の作業をしなくて済みますし、知識と経験の豊富な業者であれば剪定によって花が咲かなくなってしまうといった失敗も少なくなるでしょう。
業者をお探しの際には、弊社にご相談ください。弊社は多くの剪定業者と提携を結んでおりますので、状況に合わせて最適な対応ができるお近くの業者をご紹介することが可能です。365日いつでも相談を受け付けていますので、気軽にお申しつけください。
しだれ桃の剪定方法
しだれ桃の剪定方法は、基本的には風通しをよくし、幹や枝に日が当たるようにすることがポイントです。元枝から下に伸びていく枝を切っていくとバランスのよい樹形になります。具体的に切る枝は次のとおりです。
- 込み合っている枝
- 枯れている枝
- 内側を向いた枝(外側に伸びる枝を残す)
- 重なり合った枝
これらの枝を、3分の1程度の長さにしていきます。次に咲く花芽を残して切っていくとよいでしょう。しだれ桃の枝は樹液が出やすいため、枝を思い切って切り落としていくような強剪定はおこないません。
また、枝を強く切り込むと、徒長枝(太く勢いよく伸びる枝)が出やすくなります。徒長枝はほかの枝に行きわたるはずの栄養を吸い取ってしまうので注意しましょう。
花後に剪定する場合の方法
花後に剪定する場合は、花が咲いた枝を切っていきます。枝の根元に近いほうにある2~3芽を残して剪定していくとよいでしょう。そうすると、新しい枝が複数伸びるようになります。
どの枝を切ったらよいかわからないなど不安になる方もいるかもしれません。そんなときはプロの業者に依頼してみてはいかがでしょうか。弊社では、剪定ができる業者を365日いつでもご紹介しています。お気軽にお問い合わせください。
花をたくさん咲かせるための育て方
春にしだれ桃の花をたくさん咲かるためには、日ごろの水やりのしかたや肥料の与え方も大切です。また、しだれ桃がかかりやすい病気やつきやすい害虫を予防する必要があります。ここでは、花をたくさん咲かせるための育て方についてみていきましょう。
真夏は水やりを
地植えの場合、植え付けてから根付くまでの2週間ほどは土が乾いたら水を与えてください。そのあとは、基本的には水やりをする必要はありません。ただし、真夏は乾燥しないように朝や夕方に地面にしみこむように水やりをするとよいでしょう。
鉢植えの場合は土の表面を観察して、乾いているようなら十分な水を与えましょう。
肥料の与え方
2~3月に寒肥として緩効性化成肥料や油カスなどを与えます。このとき、根本から少し離れた場所に肥料を埋めてください。そうすることで、肥料の成分が土の奥深くまでしっかりと浸透します。苗木の場合は、9月ごろにも同じように肥料を与えると生長を助けることができます。
しだれ桃がかかりやすい病気
しだれ桃の花が咲かなくなってしまう原因として、病気があります。しだれ桃がかかりやすい病気は、次のとおりです。
・縮葉(しゅくよう)病
縮葉病とは名前のとおり葉が縮れていく病気です。葉が部分的に変色してやけどのようにふくれあがり、悪化すると白くカビが生えてしまいます。そして葉が枯れて落ちてしまうのです。そのため、症状を見つけたらすぐに摘み取ってください。被害が拡大しないよう、処理をした手でほかの枝をさわらないようにしましょう。
・灰星(はいほし)病
灰星病はカビによって感染する病気で、かかった部分は灰白色や褐色になってへこみます。見つけたら変色している部分はすぐに摘み取って土に埋めるなどの処分をしてください。
・せんこう細菌病
細菌によって枝葉や果実に茶色の斑点ができ、やがて穴が開いてしまう病気です。せんこう細菌病は秋に感染しますが、発生するのは春や夏になってからです。斑点ができた葉や果実は、見つけ次第切り取りましょう。
・枝折病
枝折病の菌に感染すると、枝の中が腐って枝が折れます。そのまま全体が枯れるのを防ぐためにも、腐っている部分を切り取り、殺菌剤を塗っておきましょう。
どの病気も発生後にはすぐに切り取って処分するという方法でしか対応できないことが多いです。そのかわり、開花前に殺菌剤を散布して予防することはできます。適切な予防をして病気から木を守りましょう。
害虫について
害虫もしだれ桃の生長の妨げになります。とくに次の害虫に注意してください。
・カイガラムシ
カイガラムシは発生すると根絶することが難しいといわれているため駆除が大変です。幹・葉・花などに寄生しますが、幼虫の間なら殺虫剤で駆除することができます。成虫になってしまうと薬剤での駆除ができないため、手やブラシなどで木から取り除いていくことになります。
・アブラムシ
アブラムシは4月中旬以降に発生する緑色で小さい虫です。口の針で樹液を吸われると木は弱ってしまいます。さらにアブラムシの排泄物は、すす病の原因になるので注意が必要です。すす病とは、木の葉や果実がすすがかかったように黒くなる病気です。
アブラムシがしだれ桃についたままになっていると、木が枯れてしまうおそれがあります。殺虫剤で退治するか、歯ブラシやピンセットなどで葉から落としましょう。粘着力の強いテープなどに付着させて取り除いても被害を防ぐことができます。
病害虫を予防するためにも、剪定をして風通しをよくしたり異変を見つけやすくしたりすることは大切です。プロの業者なら適切な剪定をしてくれますし、さらに病害虫の対処や花を咲かせるための相談などもすることができます。
弊社では、お客様のご要望に合った業者をご紹介しています。全国どちらでも対応していますので、お気軽にご相談ください。
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