アイスバーグは、ドイツで作出された白い花を咲かせるバラの園芸品種です。近年は中輪の白いバラのほかに、枝変わり種としてピンクアイスバーグやバーガンディアイスバーグなど、色味の美しい花をつける品種も出ています。
またアイスバーグには木立性とつる性があり、適した剪定時期や方法が異なるということも知っておく必要があります。間違った方法で剪定すると、花が少なくなってしまうことや株を枯らせてしまうおそれもあるためです。
こちらのコラムでは、木立性とつる性のアイスバーグを剪定する方法が適した時期などについて解説します。これからアイスバーグを育てたいと思っているかたは、ぜひ参考にしてみてください。
目次
アイスバーグにはさまざまな種類がある
アイスバーグは、フロリバンダといわれる房咲き品種の中でも、とくに人気があります。ほとんどは四季咲き性のため、春から秋にかけて長く花を楽しめるのが特徴です。木立性であれば、オベリスクなど支柱を使って鉢植えでも楽しむことができます。また耐暑性・耐寒性・耐陰性があり、病害虫がつきにくいという育てやすさも人気の理由といえるでしょう。
種類によって剪定に適した時期が異なる
アイスバーグには木立性だけではなく、枝変わりの品種としてつる性もあります。そして木立性とつる性のアイスバーグは、それぞれ剪定に適した時期が異なるのです。
このためアイスバーグを育てるときは、木立性かつる性かを知っておかなくてはいけません。間違った手入れをしてしまうと、花が咲かないだけでなく、株自体を枯らせてしまうおそれもあるためです。
もしアイスバーグを育てるのが初めてで、種類がわからないということであれば、専門の業者などに見てもらうといいかもしれません。知識を豊富にもった業者であれば、正しく品種を見極めてくれるでしょう。
木立性の剪定は1月~2月が適期
ここでは、木立性のアイスバーグの剪定方法と時期などについて解説します。木立性のアイスバーグは、バラの活動がもっとも鈍くなる1月~2月に剪定をおこなうのが適期です。
切るべき枝を見極めながら剪定するのがポイント
アイスバーグの活動を完全に休眠させるため、剪定の1週間くらい前には葉を全部むしっておきます。フロリバンダローズのように可憐な花を咲かせるような品種の場合は、割りばしほどの太さより細い枝は切り落とします。またハイブリットティーローズのような大輪を咲かせる品種の場合は、鉛筆ほどの太さのある枝は残しておくとよいでしょう。
花がつかない柔らかい枝や重なる枝なども切り除きながら、2分の1~3分の1まで強めに剪定していきます。ただし、全体の形を崩さない程度にバランスよくハサミをいれるのもポイントです。
剪定後に切り戻しが必要な場合もある
アイスバーグは剪定をして1か月ほど経つと枝先の新芽が伸び始めますが、中には思うように芽が成長しないこともあります。こうした元気のない芽は、そのまま放置しておくと枯れてしまったり病気の原因になったりするため、元気に伸びている芽の上で切っておきましょう。
また、芽のつかない枝や病害虫が発生した枝も根元から切るようにしましょう。深めに切り戻しをおこなうことで、株の根を活性化させることができます。もし枝や株に元気がなく、その原因がわからないということがあれば、業者などに一度相談してみるのも方法のひとつです。業者であれば、株に元気がない理由を特定して、適切な処置をしてくれるでしょう。
つる性の「剪定」と「誘引」は12月~1月が適期
つる性のアイスバーグは一季咲きのものが多く、春が開花のピークで、そのあとはベーサルシュートといわれる枝をぐんぐんと伸ばしていきます。品種によって成長度合いは変わってきますが、1年で2mほど伸びる場合もあれば、5m以上成長するものもあるのです。このため、つるバラの剪定をおこなうときは「誘引」も重要なポイントになります。
つる性のアイスバーグは12月ごろから枝の成長が止まり、寒くなりすぎると枝が固くなって誘引しにくくなります。このため、木立性のバラよりも1か月ほど早めの12月~1月に誘引をかねて剪定することがおすすめです。時期を遅らせてから無理に誘引すると、枝が折れやすく膨らんできた芽が作業中に取れてしまうので、適期におこなうようにしましょう。
ボリュームをつけたいなら新しい枝を残した剪定をする
アイスバーグをボリュームのある見栄えにしたい場合は、新しい枝を残して古い枝をできるだけ切り除くようにします。古い枝についた小枝は、芽を1つか2つ残して切っておくとよいでしょう。勢いよく伸びた新しい枝からはたくさんの芽が出るため、たくさんの花を咲かせることができるようになります。
とくに大きな花を咲かせるタイプのバラには、この剪定方法がおすすめです。また小さな花を咲かせるタイプの場合は、古枝から伸びた小枝を残しつつ剪定するとよいでしょう。
新しい枝の先端も切り詰めますが、花の大きさによって切り詰める枝の太さを調整することも必要です。たとえば花の小さなタイプは竹串ほど、大きな花が咲くタイプは鉛筆の太さより細い部分は切り詰めておきます。このとき、枯れた枝や成長が見込めないような細い枝も切り除いておくのもポイントです。
つるの誘引は「方向」と「間隔」がポイント
つる性のバラは水平方向に誘引すると花が咲きやすくなり、真上に伸びた枝には花がつきにくくなります。誘引せずに枝をまっすぐ伸ばしてしまうと、花がつきにくいだけでなく、咲いたとしても手入れができないほど高い場所になってしまうこともあるのです。見栄えよく咲かせるためにも、つるバラには誘引が欠かせない作業になるというわけです。
誘引を始める前に、まず葉をすべて取り払います。日光の当たりかたが均等になるように蕾のつきかたがそろうので花が一斉に咲くようになります。また、誘引ひもで枝を固定するときの間隔も大きなポイントになります。間隔を詰めて枝を誘引してしまうと、春が近づくにつれて葉が多く茂ると、日照不足になり蕾がつきにくくなってしまうのです。
このため、枝の太さによって間隔を空けながら、誘引することをおすすめします。枝の太さが0.5㎝ほどならこぶし大くらい、枝に1㎝ほどの太さがあれば手のひらくらいの間隔を開けておきましょう。こうすることで、葉が茂ってもまんべんなく日光が当たり、たくさんの芽をつけやすくなるはずです。
自分で誘引や剪定ができない場合は業者に任せるのがおすすめ
つるバラの誘引をしたことがない場合は、枝をどこまで切り詰めてどう誘引したらいいかわからないということもあるでしょう。知識がないまま枝を切って失敗してしまえば、また時間をかけて仕立て直しをしなくてはいけません。
もし、自分で剪定や誘引することに自信がない場合は、プロの業者に依頼することをおすすめします。業者であれば剪定すべき枝を見極めて、たくさん花をつけるための誘引もしてくれるでしょう。
一度業者の剪定や誘引の方法を見せてもらい、自分でできそうかどうか判断してみるのもよいのではないでしょうか。また業者から日ごろの手入れやたくさんの花を咲かせるためのアドバイスをもらうことができるかもしれません。
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