「アオキを剪定しようと思っているけど、剪定方法や剪定していい時期がわからない」
「きちんと実がなるように剪定をしたい」
とお困りではありませんか?
アオキは日陰でも十分育ち初心者向けのあまり手のかからない植物ですが、正しい方法で剪定をおこなわないと、実や葉がつきにくくなってしまいます。
ここでは、アオキの剪定方法や育て方について詳しく解説しています。このコラムを読めば、正しい方法で剪定をおこない、きれいな実や葉をつけることができます。
アオキの剪定は4~5月ごろにおこなう
アオキは6月ごろに翌年開花する花芽が作られます。6月以降に剪定をおこなうと、花芽ごと枝を切り落としてしまい、翌年咲く花が減ってしまうため、避けるようにしましょう。4~5月ごろまでに剪定を終わらせておくことをおすすめします。
また、寒い時期の剪定も樹勢が弱ることがあるので注意しましょう。
アオキは木が若いうちは、自然に樹形が整いやすいため、剪定の必要はありません。しかし、剪定をしないで長い間放置すると枝葉が茂り、風通しが悪くなります。病害虫が発生する原因にもなるため、剪定は定期的におこないましょう。
アオキは間引き剪定が基本
アオキの剪定は、主に間引き剪定をおこないます。間引き剪定とは、枝が混んでいる場所を中心に不要な枝を根元から切り落とす剪定方法のことをいいます。
間引き剪定をおこなうことで、木の内部への日当たりと風通しがよくなり、病害虫の被害を予防する効果があります。
枝を途中で切る切り返し剪定と異なり、残した枝の開花や実付きに悪影響を与えることがありません。手軽で失敗も少ないため、アオキの剪定は間引き剪定をおすすめします。
剪定の手順
- 木全体を見渡し、枝葉が混み合っている部分や不要な枝を探す
- 混み合っている部分の枝や不要な枝を付け根ギリギリで切り取る
庭木の剪定は一度に1/3程度剪定しても問題ないと言われています。間引き剪定をおこなう際は、全体の枝葉をバランスよく剪定しましょう。日当たりをよくするために、上を強く、下を弱く切るのが基本です。
剪定で切り落とす枝
剪定の際、どの枝を切ったらいいのか迷いますよね。アオキの剪定の際には主に以下の枝を切り落としましょう。
- 枯れている枝
- 葉が混み合っている場所
- 勢いよく伸びすぎている枝
- 古くなってコルクのようになった枝
- ほかの枝と重なっている枝
交差枝などの不要な枝は付け根から切り落としましょう。古い枝は地際から間引きましょう。新しい枝が株元から出てくることにより、順次新しい枝への更新を図ることが出来ます。
アオキの剪定に必要な道具
アオキの剪定には主に剪定バサミを用いておこないます。剪定バサミとは樹木の剪定用のハサミのことです。半月型のきりり刃と三日月型の受け刃がついており、この2つの刃を交差させることで枝を切る仕組みになっています。
剪定バサミを選ぶ際には、自分の手のひらサイズのものを選びましょう。
商品名 | FORESIA 剪定ばさみ |
値段 | 2.380円(2022年5月11日現在) |
商品サイズ | 21.2×6.7×2.7cm(長さ×幅×高さ) |
重量 | 280g |
Amazonの売れ筋ランキング1位の商品です。太さ2cmの枝まで切ることができます。ストッパーの位置を変えることで手の小さい方でも使いやすい商品です。
剪定が難しい場合は業者に依頼
自分で剪定するのが難しいと感じた場合は、業者に依頼することをおすすめします。「なかなか剪定の時間が取れない」「自分で剪定して失敗したくない」という方も、剪定110番までお問い合わせください。全国24時間365日【受付】対応しております。お客様のご要望に合った剪定業者をすぐに手配いたします。
アオキの育て方
アオキは耐陰性や耐寒性に優れており、北向きの土地でも育てることができます。大気汚染や乾燥にも強く、育てやすい植物です。
ここではアオキの育て方について詳しく解説していきます。
日陰でも十分育つ
アオキは半陰樹と呼ばれる、やや日陰を好む植物です。そのため、強い直射日光が当たる場所は避けましょう。特に斑入の品種は葉焼けを起こしやすくなっています。葉焼けを起こすと葉が黒くなってしまい、景観を損なうので注意が必要です。
これは葉焼けしたアオキ。毎夏こうなので可哀想。植えた場所が悪すぎたんだと思うので、移植か挿し木を考えてる。 pic.twitter.com/Mxu9igR0EB
— ひげ魚さん (@hige_uwo) September 2, 2020
土が乾かない程度に水やりをする
アオキはやや湿り気のある土を好みます。土が乾かない程度に水やりをおこないましょう。庭木の場合には、一度根付いてしまえば水やりの必要はほとんどありません。風が強い場所は乾燥しやすく水切れもしやすいので注意してください。
肥料はあまり必要ないる
アオキはあまり肥料を必要としません。木を大きくしたい場合や、実をたくさんつけたい場合には有機肥料を土に混ぜましょう。
有機肥料には以下の種類があります。
- 油粕
- 鶏糞
- 魚粉
- 骨粉(こっぷん)
- 米ぬか
- 草木灰(そうもくばい)
実を成らすには雄木と雌木の2本必要
アオキは雌木にしか実がなりません。また、実を成らすには雄木と雌木が受粉をしなくてはいけないため、2本必要になります。受粉は昆虫を介しておこなわれるため、2本の間にある程度距離があっても問題ありません。
#木の花 雄株の雄花も咲き出した。アオキ Aucuba japonica (アオキ科、雌雄異株) 右は雌株の雌花 pic.twitter.com/XJ0Jf3RTRV
— 山本正臣 (@hitakijo) March 26, 2018
注意したい病害虫
剪定をおこなわないと枝葉が茂り、風通しが悪くなります。風通しが悪くなることで、病害虫が付きやすくなるため注意が必要です。ここでは注意したいアオキの病害虫について解説します。
カイガラムシ
風通しの悪い場所に発生する害虫です。カイガラムシの排泄物や分泌物を栄養にしてスス病を発症することもあるため、見つけたらすぐに対処するようにしましょう。カイガラムシは成虫になると薬剤が効きにくいため、歯ブラシなどでこすり落とします。
チャノホコリダニ
8~9月に急増する害虫です。新芽、若葉、実の表面に粉が吹いたようになります。剪定や掃除をこまめにおこないましょう。
スス病
枝や葉が黒いススのようなもので覆われる病気です。直接枯れる原因にはなりませんが、光合成を妨げるため生育が悪くなってしまいます。
黒いスス状の粉がついた部分はなるべく早く摘み取り、剪定をおこないましょう。
炭そ病
葉の周りに黒っぽい円形の斑点が現れる病気です。斑点が葉全体へ拡大し、やがて枯れてしまいます。炭そ病は気温と温度の高い環境で発生しやすくなっています。水はけが悪い、風通しが悪い環境は発生しやすいため注意してください。
まとめ
アオキは1年中青々としており、庭を彩ってくれます。病害虫も少ないため、誰でも育てやすい植物です。しかし、正しい方法で剪定やお手入れをおこなわないと、きれいな実をつけることができません。病害虫も放置していると、木が枯れてしまうこともあります。
剪定やお手入れに不安を感じる場合は、剪定のプロに相談することをおすすめします。
「樹形をきれいに仕上げたい」「病害虫の対処の仕方がわからない」など、剪定や病害虫に関するお困りごとは剪定110番までお問い合わせください。
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※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいた上で、調査費用等をいただく場合がございます。
富澤彰夫/新井孝次郎【監修】『大人の園芸ブックス 庭木の剪定 コツのコツ』小学館、2006