「梅の木に害虫が……!」こんなとき、どうやって駆除したらよいかわからず悩んでいる人もいることでしょう。どうしていいかわからないまま、そのまま放置している方もいるのではないでしょうか。
梅の木に害虫を発見したら、正しく安全に駆除しなければなりません。もし、誤った方法で駆除してしまうと、さらに害虫を寄せ付けてしまったりほかの樹木に害虫が転移してしまったりするおそれもあるのです。
そこで、今回は梅の木に害虫を発見したときの対処法をご紹介します。正しく安全に駆除し、大切な梅の木を守りましょう。
梅の木で注意すべき害虫と対策法
梅の木には果実がなるので、甘い香りに誘われてやってくる害虫の被害はつきものといってもよいでしょう。早めに駆除しなければ、ほかの木までも病気に感染したり害虫被害を受けたりしてしまいます。しかし、害虫の種類や対処法を知っておけば被害を拡大せずに済むのです。
ここでは、梅の木につきやすい害虫や害虫被害にあったときの対策法を4つご紹介します。梅の木を育てている方はぜひ参考にしてください。
【害虫1】アブラムシ
- 特徴:体長1~3ミリメートルくらい、体の色は黄緑色
- 繁殖時期:4月~5月
梅の木の害虫のなかでアブラムシは有名です。アブラムシが繁殖すると一気に増殖して、葉を裏側に巻き込んでしまい見た目が悪くなります。見た目だけではなく、枝が伸びなくなってしまったり花が咲かなくなってしまったりするのです。
アブラムシは、薬剤を散布して対策します。液剤や粒状の薬剤がありますが、液剤タイプなら茎や枝に直接振りかけるので効果が出やすいです。薬剤の散布は被害が出るまえの春先に済ませておきましょう。
【害虫2】カイガラムシ
- 特徴:体長は2~5ミリメートルほどで白色や灰色、枝に寄生
- 繁殖時期:5月、7月、11月ごろ
梅の木に灰色の虫を見つけたら、カイガラムシの可能性が高いです。梅の木に貝殻のような見た目をしたカイガラムシが繁殖すると、生長を妨げ木が枯れてしまいます。また、カイガラムシが寄生すると見た目も著しく悪くなります。
カイガラムシの対策は、被害に応じて年に2回ほど薬剤を散布します。6月~9月に薬剤を散布し、カイガラムシの被害があればまた12月ごろに薬剤を散布しておけば被害は減少します。
【害虫3】コスカシバ
- 特徴:羽が透明、幼虫・成虫ともに駆除が必須
- 繁殖時期:3~10月ごろ
梅の木の幹にヤニのようなものが付着していたら、その周辺の樹皮にコスカシバの幼虫が潜んでいる可能性が高いです。幼虫の体は乳白色をしており3センチメートルほどの大きさですが、成虫になると羽根が生えて飛んでいくので、早いうちに駆除しておく必要があります。
対策には、ほかの害虫と同様に薬剤を使用しましょう。幼虫が梅の木の樹皮のなかに隠れているので、樹皮をめくったり軽くたたいてみたりして駆除してください。
【害虫4】イラガ
- 特徴:体長は約2~3センチメートル、とげをもっている
- 繁殖時期:6月ごろ
イラガは全身に毒のあるとげをもっていて、トゲに触れると強い痛みを感じます。梅雨や初夏によく発生しますが、冬には硬い殻を覆ったまゆをつくり梅の木の幹に寄生し、春がくるのを待っているのです。
冬のあいだに発見したまゆは削って除去し、幼虫を発見したらほかの害虫同様に薬剤を散布します。
薬剤散布の正しい使い方
薬剤を散布するときは、各製品の使用方法や注意事項をしっかりと確認してから使用しましょう。製品によっては適切な濃度がありますので、場合によっては強いにおいを感じることもあります。
マスクやメガネを着用し、皮膚を守るためにもできるかぎり露出の少ない衣服で作業するようにしましょう。
薬剤散布は、雨風がなくできるかぎり涼しい時間帯におこなってください。風があると薬剤が飛散してしまうおそれがあります。散布したい場所に、均一にむらができないよう散布していきましょう。
また、小さなお子様やペットがいるご家庭では、保管場所にも注意してください。誤って薬剤に触れてしまったときは十分に洗い流し、直射日光の当たらない涼しい場所で保管しておきましょう。
薬剤なしでも駆除できる?
「できるだけ薬剤は使いたくない」「薬剤以外でいい駆除方法ってないのかな」とお考えの方のために、ここでは薬剤なしで害虫を駆除できる方法をご紹介します。
自宅にあるものやホームセンターで簡単に手に入るものを使用しますので、薬剤駆除に抵抗がある方はぜひ試してみてください。
【駆除方法1】自力で除去
1つめは、ガムテープや歯ブラシを使用して駆除する方法です。ご想像のとおり、いたって簡単な手順です。害虫を発見したらそっと近づき、ガムテープにくっつけてまるめて捨てるだけです。
カイガラムシのように幹にびっしり寄生するような害虫には、使い古した歯ブラシで削り取るようにして駆除します。
【駆除方法2】天敵に駆除してもらう
2つめは、害虫の天敵に駆除してもらう方法です。たとえば、アブラムシの天敵はテントウムシなのですが、このアブラムシのような害虫を食べて駆除してくれる虫のことを「天敵昆虫」とよびます。
薬剤を使用しなくても、天敵昆虫が自然に害虫対策してくれていることもあるのです。
【駆除方法3】木酢液を使用する
3つめは、木酢液を使用する方法です。木酢液とは強い燻製したようなにおいが特徴的で、炭を作るときに発生する煙を冷却し液状にしたものです。通販やホームセンターで購入できます。
害虫被害がある葉や幹に直接散布したり土にまんべんなく散布したりすることで、効果が得られます。また、土質の改善の作用もあり、植物の成育促進にも効果的です。
【駆除方法4】水で吹き飛ばす
最後は、水で害虫を吹き飛ばす方法です。梅の木の幹や葉に付着している害虫を水で吹き飛ばすだけの簡単な方法で、一時的には効果を感じられるかもしれませんが、根本的な駆除とはなりません。時間が経てばまたすぐに害虫が寄ってきてしまいます。
どの方法も効果を感じられたとしても根本的な駆除とはいえず、また同じように害虫被害が発生するおそれがあります。そうならないためにも、駆除をお考えでしたら業者に丸ごと駆除依頼してはいかがでしょうか。
業者に駆除してもらえば、スピーディーで完全な駆除を実現できます。「害虫被害で困っているけど自分ではどうにもできない」「大切な梅の木を守りたい」とお考えの方は、すぐに弊社へご相談ください。
梅の木|健康的に育てるには
梅の木をより健康的に育てるためには、どのような工夫を施せばよいのでしょうか。ここでは、梅の木を上手に育てるための3つのポイントをご紹介するとともに、万が一梅の木が病気になったときの対処法や被害に遭うまえにできる梅の木の防虫方法もお伝えいたします。
肥料の与えすぎに注意
まずは、梅の木を健康に育てるために肥料の与えすぎに注意しましょう。肥料を与えすぎるとアブラムシが好むアミノ酸を必要以上に生成してしまい、害虫被害を誘発させてしまいます。
また、肥料を必要以上に与えると枝が育ちすぎてしまい、上手に実をつけることもできません。基本的に肥料は年に1回、6月ごろに与えるだけで十分です。
風通しをよくする
また、梅の木全体の風通しをよくすることも梅の木の成育によい影響を与えられます。葉や枝がまんべんなく日光や風を受けることができると、湿気の防止や葉の変色防止になります。
年に2回程度、12月ごろと7月ごろに葉や枝が密集している箇所を剪定(樹形を整えたりよりきれいに生育したりするために葉や枝を切り落とすこと)し、全体の風通しをよくしておきましょう。
梅の木によくある病気
そして、梅の木によく起こる病気や害虫被害を知っておくことも大切です。梅の木によく起こる病気はいくつかありますが、たとえば黒星病やうどん粉病です。
<黒星病>
- 発生時期:春先の4月~5月ごろ
- おもな症状:梅の実や新梢に1~2ミリメートル程度の斑点ができる
- 対処法:薬剤散布
<うどんこ病>
- 発生時期:6月ごろ
- おもな症状:葉や枝に白カビが発生し最終的に枯れてしまう
- 対処法:薬剤散布
病気を放置しておくと最終的に梅の木を枯らせてしまうことになりかねません。「あれ、おかしいな」と少しでも異変を感じたら、できるだけ早く対処することが大切です。
梅の木に病害虫が発生したら伐採110番にご相談ください
伐採110番では枯れてしまった梅の木の伐採だけでなく、病害虫を予防するための剪定や薬剤散布などのお手入れもご依頼いただけます。
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