「大事に育てた畑をモグラに荒らされたので、退治したい!」
「気付いたら庭がモグラ塚だらけに……」
モグラはミミズや昆虫を餌とするため、作物を食害されるなどの直接的な被害はありません。
しかし地中に通り道(トンネル)を作り、作物の根っこを傷つけ枯らしてしまうなど、作物の生育を阻害する被害を受けることがあります。
また、モグラがトンネルを掘る際に地上に運び上げられた土(モグラ塚)によって、庭の芝生が被害を受けることも少なくありません。
「捕獲すれば早いのでは?」と考える方もいると思いますが、モグラは鳥獣保護管理法の保護対象になっているため、個人が許可なく勝手に捕獲駆除することができません。
そのため、基本的にはモグラを庭や畑から追い出し、侵入対策をするのが個人でできる対策になります。
この記事では、科学的に効果が実証されているお庭向けの忌避剤、畑で使用できるおすすめの忌避剤、業者に依頼する際の費用相場などをご紹介しています。
モグラの被害に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【効果実証済】お庭のモグラ退治なら「モグレス」
一生のほとんどを土のなかで暮らすモグラは、視力がほとんどない代わりに嗅覚がすぐれています。
そのため、刺激のある強いにおいがするものを嫌い、近寄りません。
それを逆手に取り、刺激のある強いにおいのものを使用すればモグラを効果的に退治することができます。
手軽な方法としてはニンニクを埋めるなどいくつか方法はありますが、ここでは科学的に効果が実証されているおすすめの忌避剤「モグレス」についてご紹介したいと思います。
(参考:飼育下および野外におけるモグラ用忌避剤の効果実験)
※「モグレス」はお庭向けのモグラ忌避剤です。非農耕地用のため畑などでは使用できません。
成分は防虫剤でよく使用される「ナフタリン」です。モグラが嫌がるナフタリンの強いにおいで、モグラを追い出すことができます。
錠剤なので取り扱いは簡単です。一回の処理で約3ヵ月間効果が持続し、使用後に粒を取り除く必要はありません。
モグレスの使用方法
(参考:モグレス使い方)
- モグラ侵入地の周辺3辺に、モグレスを埋めます。
(※モグラの逃げ道を確保するために1辺にはモグレスを埋めないでおく)
・侵入地の周辺を囲むように、地面に30~60cm感覚で埋める
・春夏は深さ20cm、秋冬は深さ30cmの穴をあけ、本剤をひと穴に2錠ずつ埋める※取り扱いの際は、必ず手袋を着用してください。
- モグラの侵入地のうえを端から歩くなどしてまんべんなく振動を与え、モグレスを埋めていない1辺にモグラを追い込み、追い出します。
- モグラを追い出してから最後の1辺にモグレスを埋め、完全に周りを囲って設置完了です。
使用上の注意
- モグレスは非農耕地用です。作物が栽培されている区画内では使用しないでください。
- その周辺に使用する場合は、必ず植物の根の先端が張っていると思われる場所から50cm以上離してください。本剤が植物の根に触れると根やけをおこし、生育に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 本剤をモグラ道、モグラ穴に直接埋めたり、モグラを追い出さずに使用したりしないでください。モグラが暴れてかえって被害が広がることがあります。
(引用元:モグレス使い方│レインボー薬品株式会社。最終閲覧日:2021年12月16日)
畑には作物に優しい忌避剤がおすすめ
畑のモグラ退治をする場合は、環境に優しく作物に無害なものを選ぶようにしましょう。
手軽な方法では唐辛子をモグラの穴のなかに入れる方法があります。
この方法は、唐辛子の成分であるカプサイシンが土の中に溜まるため効果が持続しやすく、頻繁に新しいものに交換する必要がないため手間がかかりません。
唐辛子にはいろいろな種類がありますが、とくに辛みが強い青唐辛子がおすすめです。
畑に使用できる市販の忌避剤もあります。おすすめのものを2つご紹介しますので、試してみてはいかがでしょうか。
唐辛子エキス(カプサイシン)が配合された棒状の忌避剤で、土の中へ打ち込むだけでゆっくり成分が溶け出し、モグラを追い出します。
原料はすべて植物性ですので、環境に優しく作物に無害です。使用後は自然分解して土に還るため回収不要で手間がかかりません。およそ2ヵ月間効果が持続します。
モグラの嫌がるヨウ素(ヨード)のニオイでモグラを追い出します。
ヨウ素は環境にもやさしく、作物には無害です。(滅菌効果が強いため、作物家の影響が気になる場合は作物から15~20cm離して埋めれてください)
成分解樹脂フィルムですので、水分ですぐに溶け出し、使用後の回収も不要です。およそ3年前後効果が持続します。
追い出し後は侵入対策も忘れずおこなおう
モグラを無事に追い出すことができたら、忘れずに再発防止の侵入対策もしておきましょう。
モグラを追い出すだけでは、一時的な効果しかありません。再びモグラが戻ってきてしまうのを防ぐためにも、侵入対策はしっかりとおこないましょう。
市販されているモグラ用の侵入防止柵や、金網(網目1cm程度)、トタン、あぜ板と呼ばれる板を侵入されたくない場所の周りに埋めることで、モグラに再侵入されるのを防ぐことができます。
このとき、侵入防止用の柵や板は、地表から深さ50~60cmほどの深さまで埋めると効果的です。
モグラはミミズや昆虫を捕食できる15~30cmほどの深さにトンネルを掘ることが多いですが、冬になるともう少し深く潜ることもあるためです。
市販されているおすすめの侵入防止グッズをご紹介しますので、試してみてはいかがでしょうか。
家庭菜園やガーデニングにはこちらの商品がおすすめです。
作物などの周りの土に刺すだけの簡単設置でモグラの侵入をガードします。
なるべく作物の近くへ設置し、隙間があかないように連続して土に刺してください。
畑や庭など広範囲に設置したいときはこちらの商品がおすすめです。
プラスチック製容器包装のリサイクル材を使用した、環境に配慮された商品です。
こちらの商品は高さ50cmのものですが、さまざまな高さのものが販売されています。
注意!モグラの無断捕獲は法律違反
モグラは「鳥獣保護法」で守られている動物ですので、モグラを許可なく勝手に捕獲したり、殺したりすることは法律で禁止されています。
許可を得ずに捕獲した場合、懲役1年以下、または100万円以下の罰金が科せられる恐れがありますので、注意しなければなりません。
ただし、農業または林業の事業活動ためにどうしてもモグラの捕獲駆除が必要な場合のみ、許可なしで捕獲することが認められています。(参考:農林水産省(鳥獣被害対策 関連法令))
個人でどうしてもモグラを捕獲駆除したい場合は、自治体の許可を取りましょう。
許可が下りるまで、2日~1週間ほどかかることがあります。
無事に許可をえることができたら、モグラ捕獲器を設置してモグラ駆除をすることが可能です。
モグラ捕獲器の設置方法や、メリットデメリットなどについてはこちらの記事も参考にしてみてください。
ガムを使った駆除方法も許可が必要
モグラを駆除する方法として、風船ガムを使った方法が紹介されることがあります。
オレンジやみかんなどの甘いフレーバーの風船ガムをもぐらの穴に入れることで、甘い香りに誘われたモグラがガムを食べ、消化不良を起こして死んでしまうのを狙う方法です。
手軽ではありますが、最終的には殺してしまう方法のため鳥獣保護管理法に触れます。
この方法を試すには当然許可が必要になりますので、注意しましょう。
また、この方法は効果が出るまで数日~10日かかるため、即効性はありません。
確実にモグラがガムを食べてくれるわけでもありませんので、おすすめできる方法とはいえないでしょう。
確実で安全なモグラ退治は専門業者へ依頼
忌避剤による追い出しに加え、再発防止のための侵入防止策の設置は、手間も時間もかかるため個人ではなかなか対応できないという方もいらっしゃるでしょう。
「モグレスを使ってみたけど、うまくいかなかった」
「自分での退治に自信がない」
そうお悩みの方は、モグラ駆除の専門業者へ依頼するのをおすすめします。
業者に依頼すればプロが対応してくれますので、迅速かつ高確率でモグラ駆除ができます。
ですが、やはり気になるのは費用ですよね。
業者にモグラ退治を依頼する際の費用相場について、次で解説していきます。
業者依頼の費用相場は5~10万円
モグラの駆除を専門業者にまかせると、どうしても自分でやるより費用がかかってしまいます。
では実際にどれくらいの費用がかかるのか、弊社へ寄せられたモグラの駆除に関する相談事例から費用相場をグラフにしてみましたので、ご覧ください。
このグラフを見ると、施工にかかった費用は5~10万円が最も多いことがわかりました。
被害範囲の大きさなどにより費用が異なるため状況にもよりますが、モグラ駆除を業者に依頼する場合は5~10万円ほどかかると考えておくとよいでしょう。
被害が拡大する前に、早めに駆除依頼をするのがおすすめです。
モグラ駆除なら害獣駆除110番におまかせください
弊社「害獣駆除110番」におまかせいただければ、全国の加盟店のなかからモグラの行動を熟知した害獣駆除のプロを派遣し、1匹残らずしっかりと駆除いたします。
また、再発防止のための侵入経路封鎖まで徹底しておこないますので、ご安心ください。
万が一、モグラによる被害が再発してしまった場合でも、アフターフォローや保証がありますので、安心してご依頼いただけます。
現地調査、お見積りは無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
メール、お電話でのご相談は24時間365日受け付けております。
害獣駆除のプロにまかせて、しっかりとモグラを退治し再発予防までしてもらいましょう。
モグラ退治に関するQ&A
ここからは、モグラ退治に関する2つの疑問にお答えします。
ペットボトル風車は効果がないの?
手作りの「ペットボトル風車」が畑や庭でくるくる回っている光景を見たことがある方もいるかもしれません。
ペットボトル風車はモグラよけのほかに鳥よけにも効果があるとされ、安価で簡単に作れることから設置しているご家庭も多いのではないでしょうか。
仕組みとしては、モグラの聴覚のよさを利用し風車の回るガラガラという音と、地面に伝わるその振動でモグラを驚かせて撃退するというものです。
しかし、ペットボトル風車の効果は一時的なものと考えたほうがよいでしょう。
そのうちモグラの方も音や振動に慣れてきます。また、そもそも風がないと回らない、雨風の影響で壊れたり劣化しやすいというデメリットもありますので、確実に効果があるとはいえません。
忌避剤以外におすすめの退治方法はある?
忌避剤以外に、自分でできる退治方法はいくつかあります。簡単に表にまとめてみましたので、ご覧ください。
忌避剤以外の退治方法 | |
ニンニク |
ニンニクをモグラのトンネル内に入れる方法です。そのまま置いても、みじん切りにして置いてもニンニクのニオイを嫌がってモグラは逃げていきます。 |
正露丸 |
モグラは正露丸の強いにおいを嫌いますので、モグラ撃退効果は期待できます。しかし、時間が経つとにおいが薄れて効果も落ちるため、1~2週間に1度のペースで撒きなおさなければいけないというデメリットがあります。雨が降ったあとも同様です。 |
木酢液(もくさくえき) |
木酢液はにおいが強烈なため、さまざまな動物の退治にも使用されており、モグラにも効果的です。 |
このように、効果はあっても定期的に撒かねばいけないなどデメリットもあるため、あまりおすすめはできません。肝心の効果の方も、確実とはいえないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
モグラは許可なく勝手に捕獲駆除することができません。
捕獲許可を取るには時間も手間もかかるため、モグラの追い出しを優先して対策しましょう。
お庭のモグラの追い出しには効果が証明されている「モグレス」という忌避剤がおすすめです。
畑のモグラには作物に優しい成分の忌避剤を選ぶようにしましょう。
モグラを追い出したあとは再侵入されないよう、柵を設置するなど予防対策もしっかりとおこなってください。
ご自身での駆除に自信がない、うまくいかなかった場合には、専門業者への依頼を検討しましょう。
害獣駆除のプロならば、しっかりと駆除、予防対策までおこなってくれます。
モグラ駆除で困ったときは、相談してみるとよいでしょう。
モグラの害獣対策に関する記事はこちら
■モグラは害獣?放置すると危険?モグラの生態と対処法を知ろう