田んぼの草刈り作業が必要な2つの理由|雑草とカメムシを排除しお米を上手に育てよう
田んぼでの草刈りは、害虫の発生を抑え稲の生長を促進する役割があります。
しかし、水際や畔(あぜ)などの草刈りは、平地で行うよりも難しく、手間も労力も余計に使います。
そのため、正しい方法で行い、少しでも負担を減らすことが大切です。
今回は、草刈りの役割や難所での草刈り方法について調べてみました。
草刈りが終わった後の刈り草の処分方法や除草剤の選び方・使い方についても調べましたので、雑草対策の参考にしてください。
しかし田んぼの広さや状況によっては、草刈りをおこなう余裕がないこともありますよね。
そんなときは草刈り110番にお任せください。
草刈り110番であれば、1坪当たり180円~(税込み)で対応させていただきます。
それに付け加えて、草刈り110番は24時間365日日本全国対応です(離島は除く)。
急なご依頼でも喜んで対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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目次
田んぼの草刈りが必要な理由は雑草とカメムシにあり
田んぼにおいて草刈りが大事な理由は2つあります。
害虫カメムシへの対策
雑草対策
草刈りをせず放置をすれば雑草は伸び、新しい雑草が生えてきます。
この雑草が水や養分を横取りし、稲の発育に悪影響をおよぼします。
そのため田んぼで草刈りをすることはとても大事なのです。
なお、草刈りを年に何回もおこなうと背の低い雑草が畦畔を覆い始めます。
この背の低い雑草を『野芝』と言い、野芝が繁殖すると他の雑草が生えにくくなり、草刈り作業の手間が激減します。
そしてこの作業を長年繰り返すことにより、雑草よりも野芝がだんだん優勢に。
その結果畔が野芝に覆われ、草刈りの手間が少なくなります。
害虫カメムシへの対策
草刈りにはもう一つ大きな役割があります。
それはカメムシを寄せ付けないということです。
カメムシは稲の籾(もみ)を食べてしまうため、食害被害につながるおそれがあるのです。
しかしカメムシを寄せ付けないためには、草刈りをする際に守らなければいけない点があります。
それは畦畔に生えている草を地面の際まで刈り取らないという点です。
際まで刈ってしまうとイネ科雑草が畦畔に増えるからです。
イネ科雑草は成長点が根元の方にあるため他の雑草が負けてしまうために、このようなことが起こります。
『雑草の刈りすぎはダメ』と言われている理由がコレです。
カメムシはイネ科雑草や稲の穂が好物という特徴があるため、イネ科雑草が増えると食害被害にあうリスクが増す可能性があります。
食害被害を事前に防ぐためイネ科雑草が増える前に刈り取りを行いましょう。
畦畔の草刈り作業で大事な3つのポイント
草刈りをおこなううえで大事なポイントは3つあります。
草刈りを実施する時期
水田雑草への理解
草刈りを行う場所
田んぼの場合だと、草刈りをおこなう場所はおもに以下の2か所になります。
あぜ道
水田や用水路付近の草刈りを行う場合、水際で草刈り作業をしなければなりません。
草刈機や刈払機は水の中では使えませんが、水際ならば使うことが可能ですよ。
なお、水田畔半で草刈りをする場合は注意点が1つあります。
それは草を刈る向きです。
右から左へと刈ることで刈り終わった草を左側にまとめられます。
左から右へ、というふうに行うと刃の回転が原因で刈った草が飛び散ることがあるので注意が必要です。
コツが必要ですが刃が回転する向きや自分自身が刈りやすい感覚をつかむようにしましょう。
草が水へ落ちることで、川の下流で草が溜まったり作業終了後に草を水中から拾い上げたりなど仕事が増えてしまいます。
そのため水際での草刈り作業時には水に草を落とさないように注意してくださいね。
また畔の草刈り同様、水際での草刈り専用の製品も販売されています。
水はね・泥はねが気になる方は、ぜひ購入を検討してみてください。
畔に生えてくる雑草を刈り取る場合は、草刈機や刈払機で草刈りを行わなければいけません。
畦畔は人がよく歩くところは平坦ですが、田んぼと田んぼの間や用水路へ向かう道は傾斜になっていることが多いです。
斜面での草刈りは足元が不安定なうえ、刈り取った草を田んぼの上に落とさないよう草を持ち上げるようにして草刈りを行わなければいけません。
これは非常に体力が必要で大変な作業です。
そのため各メーカーは農家の除草時にかかる負担を和らげるため、畔に生えた雑草用のアタッチメントを開発しています。
これを草刈機や刈払機のギアケースと取り換えを行えば畦畔用の草払機、刈払機ができあがります。
草刈りの時期
田んぼの場合だと、草刈りの時期は年に3回あります。
9月中旬
11月下旬
雑草は雨が多い時期に成長する傾向にあります。
そのため、梅雨入りをして雨の日が多くなる6月下旬に草刈りをおこなうと良いです。
なお草刈りは年に3回おこなうのが理想です。
定期的に草刈りをおこなうことで、徹底的な雑草対策が可能となるからです。
しかし、やむを得ない理由で年に1回しかできないときもあるハズ。
仮にそういった状況でも、6月下旬に草刈りをおこなうのがよいでしょう。
稲に届けるハズの水や養分を吸いつくす雑草がこの時期に大きく育つからです。
その雑草が成長する前に刈り取ることは、稲作にとって非常に重要になります。
したがって田んぼの草刈りは6月下旬におこなうのが最もおすすめです。
この時期は遅咲きの芽生えや開花が起こる可能性があります。
そういった事態を防ぐためにも、この時期に草刈りを行うのは重要と言えます。
6月以外にも草刈りをおこなえる余裕があるのであれば、この時期に実行してくださいね。
11月下旬に草刈りをするのは、枯れ草の増加を防ぎ、虫の数をコントロールするためです。
草枯れのもと、つまりは虫の食料となる植物を刈ることによって、虫の繁殖を防ぐことができます。
それだけでなく、草刈りをすることで翌年の春に芽吹く植物の種類がバランス良くなります。
そもそも植物ごとに付きやすい虫はある程度決まっています。※1
稲であればイネクビホソハムシ、さくらであればカミキリムシなど、芽吹く植物によって発生する害虫は大抵決まっているのです。
つまり翌春の植物の全体バランスを草刈りによって整えることで、害虫が発生しやすい偏った環境を回避できるわけです。
毎年害虫の発生に悩んでいる人は11月下旬の草刈りを試してみてくださいね。
そうすれば翌年の田んぼの環境が一変するかもしれません。
田んぼの草刈りを6・9・11月いずれの月にするにせよ、実行は計画的におこないましょう。
イネ科雑草が育つサイクル・稲穂になる時期を逆算し草刈りのスケジュールを立てることが重要だからです。
そもそも田んぼの草刈りの主な目的は上で述べたようにカメムシからの食害被害を防ぐためです。
そしてカメムシはイネ科植物をエサにする傾向にあります。※2
そのためカメムシ防除を目指すのであれば、このイネ科の植物を計画的に刈ることが大事になります。
なお、カメムシが好むイネ科雑草は地面の際ではなく高さを10センチメートルほど残して刈り取ること(高刈りといいます)で新芽を出しにくくなり徐々に減るといわれています。
それによって広葉雑草というカメムシが寄り付きにくい芝生が自然と整っていくこともあります。
このことから草刈りを行う際にはスケジュールを立て計画的に行いましょう。
水田雑草への理解
水田雑草とは簡単に言うと水田に生える雑草のことです。
一言で水田雑草と言ってもさまざまな種類があり、各種で特徴や弱点が異なります。
そのため各水田雑草のことを知れば、効率よく草刈りをすることが可能になります。
そこでここでは代表的な水田雑草である以下2つを解説しますね。
コナギ・ナギ(ミズアオイ)
タイヌビエは『イネ科ヒエ属』に類する強害雑草です。
タイヌビエは生育量(うまれ育ったときの質量)が大きいために、イネの与えるはずの水分や栄養、太陽からの光を根こそぎ吸収します。
成長するために必要な栄養や光がどんどん奪われるわけですから、稲の収穫量が減少することは明らかですよね。
そのためタイヌビエが生育する前に対処することが重要です。
なお、生育したタイヌビエは除草剤への耐性も持っています。※3
したがってタイヌビエに対する効果的な対処法は、生育する前に除草剤を撒くことになります。
除草剤を撒くタイミングや巻き方に関しては後述しますね。
※3野田市ホームページ|タイヌビエ(田犬稗)(イネ科ヒエ属)
コナギは『ミズアオイ科』に類する雑草のことです。
草丈は40cm以下と小柄なのですが繁殖力がすさまじいために、いちど発生してしまうと大量に出現する可能性があります。
そのためコナギに対しても対策が必要となります。
幸いにも初期段階であれば『ショキニ―』という初期剤を使うことで、高い除草効果を期待できます。※4
試してみてくださいね。
機械を使うなど|草刈り作業を行う方法
草刈りをおこなう方法はおもに以下の2つです。
草刈り代行に依頼する
刈り払い機(草刈り機)
刈り払い機とはエンジンを搭載した機械に先ほどのチップソー(草刈り刃のこと。詳しく後述)が取り付けられている、草や小枝を刈ることを専門とした特殊機器のことです。
先端に取り付けられたチップソーを高速回転させることで、雑草をどんどん刈っていきます。
なお、刈り払い機を使う際は3つのポイントがあります。
程よい大きさのチップソーを選ぶ
ジズライザーを使う
使用場所によってエンジンのパワーに気をつけましょう。
たとえば家庭菜園に使うのであれば強力なパワーを持つタイプは必要ありません。
刈り取る雑草の量が少ないために、パワーはそれほど必要ないからです。
家庭菜園で使うのであれば、パワーが控えめな小型を選びましょう。
その一方で、田んぼやゴルフ場など広大な土地で大量の雑草を一気に刈り取るのであれば、それ相応の馬力が必要です。
そのため田んぼの草刈りでは強力なエンジンを搭載した機器を選ぶようにしましょう。
具体的には以下の刈り払い機を使うことをおすすめします。
おすすめ刈り払い機 | 出力 | 料金 | 重さ |
FS 120 | 1.3Kw | 44,000円 | 6.3㎏ |
FS 250 | 1.6Kw | 49,500円 | 6.3㎏ |
これらであればパワーを落とさずに最後まで草刈りをおこなうことも可能です。
ただし、こういったハイパワーな刈り払い機は上表のように6㎏を越える重さになっています。
ハイパワーを実現するためにエンジンのサイズが大きいがため、重くなっているわけですね。
そのため、FS 120やFS 250のように「パワーは強烈だけど重い!」という刈り払い機を使うのであれば、ハーネス(機器の重量を分散させる特殊なベルト)も併用しましょう。
そうすれば腰に機器の重量が集中することもなくなり、腰を痛めにくくなりますよ。
先ほどもチラッとご紹介しましたが、チップソーとは丸い円盤に36~60枚ほどの刃が付いた草刈り刃のことです。
簡単に言うと円盤状のノコギリみたいなものですね。
草刈り機にこのチップソーを取り付け、回転させることで草刈りをおこないます。
このチップソーは円盤の直径が大きくなればなるほど、いちどに草を刈れる範囲が広がります。
つまり作業効率が上がるわけですね。
だたし、円盤が大きくなることによって重さが増し、使用者の負担も増加します。
そのため、もしも体力に不安のある方が刈り払い機を使うのであれば、直径100~125mmの小型を使用するとよいでしょう。
そうすれば体への負担が減り、疲れにくくなります。
そのいっぽうで体力に自慢のある人が刈り払い機を使うのであれば、直径200mm前後の大型刃を使ってみてください。
広大な田んぼでも、早く草刈り作業を終わらせることが可能になりますよ。
ちなみに、チップソーはネットショップにて1枚当たり2,000円前後で販売されています。
比較的安価ですので、用途と使用者に合わせて大きさを変更してくださいね。
ジズライザーとはチップソーに取り付ける安定板のことを指します。
ジズライザーを使うことによって、安全性を向上させつつ腕や腰への負担を減らすことが可能です。
どういうことかと言いますと刈り払い機は本来、空中にある程度浮かせて使用します。
そうしなければ地面に転がっている石などに刃が当たってしまい、その石がものすごい勢いで自分に向かってくるかもしれないからです。
それだけでなく、石に当たった時の衝撃でチップソーが跳ね上がるかもしれません(いわゆるキックバック)。
そうなると、高速回転中のチップソーが自分の眼前に迫ってきます。
これは危ないですよね。
そういった事態を防ぐために作られたのがこのジズライザーです。
ジズライザーをチップソーの地上側(下側)に取り付けることによって、刈り払い機の刃と地面の間に空間ができます。
つまり刈り払い機を地面に密着させても、従来のように空中に浮かせている状態を再現できるわけです。
その結果、刈り払い機を地面に密着させているにもかかわらず、チップソーが地上の石にあたる確率が激減します。
もちろん地面にスライドさせて使うだけですから、腕や腰への負担が減ることも期待できます。
したがってジズライザーを取り付けることにより、安全性の向上および腕と腰への負担を減らせるわけです。
ジズライザーは便利な器機ですので、ぜひ使ってみてくださいね。
便利なジズライザーですが、永久的に使えるわけではありません。
じつはジズライザーはチップソーと同じように消耗品なのです。
上述しましたように、そもそもジズライザーライザーは刃および地面に密着させて使います。
両面にずっと密着させて使い続けるわけですから、ジズライザー本体はどんどん擦り減っていきます。
刃と地面の間にあるジズライザー本体がどんどん擦り減るということは、両者の間隔が徐々に狭まるということ。
その結果、刃と地面上の石が当たる、つまりはキックバック現象の発生確率が上がっていくわけです。
このままではチップソーがいつか石にあたってしまうのが目に見えていますよね。
そのためジズライザーは定期的に交換することを強くおすすめします。
ちなみに、ジズライザー本体には摩耗ゲージが取り付けられています。
ジズライザーの交換時期になると、ジズライザー本体に3か所の穴が開くとのこと。※5
この穴が出現したら、ジズライザーを交換してくださいね。
草刈り代行に依頼
自分で草刈りをする時間内、もしくは面倒に思うのであれば草刈り代行に依頼するのも手です。
草刈り以外にやることが山積み、もしくは人手不足なのであれば、草刈り代行を利用してみてください。
なお、その際は草刈り110番にご相談ください。
草刈り110番とは、身近な草刈り業者をスピーディーに手配する業者仲介サイトのことです。
草刈り110番では全国一律180円/1㎡とリーズナブルな料金で草刈りをおこないます。
それだけでなく、見積り後の追加料金は一切頂きませんのでご安心ください。
お見積りと現地調査は無料でおこなわせていただきますので、お気軽にご相談ください。
田んぼの草刈り後は雑草を処分する
ここでは刈った草を処分すべき理由とその方法をご紹介しますね。
- 刈り取った草を処分すべき理由
- 刈り草の処分方法(土に還す・焼却処分・ごみとして処分など……)
・刈り取った草を処分すべき理由
畦の決壊を防ぐために刈り取った草は処分しましょう。
草を目的にミミズが大量発生するかもしれないからです。
ミミズが集まれば、そのミミズを目的にモグラが集まるかもしれません。
モグラは穴を掘る生き物ですから畦に穴を掘り、畦が決壊するおそれがあります。
また放置しておくことで、その部分は土が柔らかくなりやすいといわれています。
そのため刈り取った雑草は放置してはいけないのです。
キチンと処分してくださいね。
・刈り草の処分方法(土に還す・焼却処分・ごみとして処分など・・・)
刈り草を処分するには自分で行うか業者に依頼するかしなければいけません。
自分で行う場合は地面に埋めて肥料とする方法や、ごみ袋に集めごみとして出すといった方法があります。
費用はかかりませんが田んぼの面積が広ければ広いほど労力は増していくため、場合によっては業者に依頼する方が楽かもしれません。
広い面積の田んぼをお持ちの方や、野焼き禁止法で焼却処分ができない地域にお住まいの方、夏場の作業が大変という方などは、一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。
田んぼの草刈りは大変だからこそ除草剤が必要
田んぼの草刈り自分でおこなう場合、刈り払い機を使うのが一般的です。
しかし、毎年毎年大量の雑草をイチから刈り取っていくのは大変ですよね。
そんなときは除草剤を事前に撒いておきましょう。
そうすれば雑草の生育をある程度コントロール、うまくいけば発生しにくい土壌ができるかもしれません。
そこでここでは田んぼで除草剤を使う際のポイントを3つご紹介しますね。
除草剤を散布する時期
除草剤の使用手順
除草剤の選び方
除草剤の選び方はシンプルです。
除去したい雑草の種類と葉齢(雑草の生育ステージ)に合わせて選びましょう。
稲の場合だとタイヌビエ・コナギ・ナギ(ミズアオイ)が天敵ですので、この3種に有効な成分を葉齢別に選べばOKです。
具体的には以下のとおり。
タイヌビエの葉齢 | 有効成分 | おすすめの除草剤 |
1以内 | オキサジアルギル | キルクサ |
1.5以内 | オキサジアルギル ピリブチカルブ ブタクロール プレチラクロール ペントキサゾン |
キルクサ アワード サキドリ スパークスター メテオ |
2以内 | テニルクロール | ワンペスト |
2.5以内 | イプフェンカルバゾン インダノファン エスプロカルブ エトベンザニト オキサジクロメホン カフェンストロール ピラクロニル フェントラザミド |
キマリテ マサカリ フォーカード キックバイ エーワン テラガード バッチリ ヤイバ |
3以内 | ピリフタリド フェノキサスルホン メフェナセット モリネート |
アクシズMX クミスター パワーウルフ マメットSM |
3.5以内 | トリアファモン | ボデーガードプロ |
4以内 | シハロホッピブチル ピリミノバックメチル メタミホップ |
リボルバー トップガン トドメMF |
このようにタイヌビエの葉齢によって有効成分が異なります。
その結果、同じタイヌビエであってもおすすめの除草剤は千差万別となるのです。
葉齢ごとに最適な除草剤をチョイスしてくださいね。
なお、コナギおよびナギの場合だと以下のようになります。
コナギとナギの葉齢 | 有効成分 | おすすめの除草剤 |
第1葉 | フェントラザミド | イノーバDX |
第2葉(心刑葉) | リンズコア | ウィードコア ロイヤンド乳剤 |
第2葉(舟形葉) | リンズコア | ロイヤンド乳剤 |
第3葉 | ジメタメトリン ピラゾレート プレチラクロール ブロモブチド |
レブラス ナイスショット スパークスター バッチリLX |
水稲湛水直播栽培におけるSU剤抵抗性コナギに対する有効な除草剤
コナギとナギで注意したいのは第2葉に種類があることです。
ただ、ロイヤンド乳剤を使えば心刑葉と舟形葉のどちらにも効果を発揮します。
見分けた方がわからないときは、ロイヤンド乳剤を使用するとよいでしょう。
なおコナギとナギで葉期を確認する際は、子葉(初めに出る葉)の数を数えるのではありません。
その子葉の後に現れる本葉を数えます。
間違えないように気を付けてくださいね。
除草剤を散布する時期
除草剤は使用すべきタイミングごとに分けることもできます。
具体的には以下の3つです。
中期剤
中高期剤
一発処理剤
初期剤は稲を植えつけた日から数えて7日以内に散布する除草剤をさします。
稲の場合だと雑草が生えてくるまでの間が勝負といわれています。
一度育った雑草は除草剤に対する耐性が出来上がっており、対策が大変だからです。
そのため、この初期段階で除草剤をしっかり散布することが重要となります。
なお、タイヌビエであれば先ほどご紹介したキルクサを使えばOKです。
その一方でコナギとナギであれば、イノーバDXを使ってくださいね。
中期剤は田植えから20~25日の時期を指します。
初期剤を投与した後、しばらく時間をおいてから使うのが一般的です。
タイヌビエであればキルクサ~リボルバー、コナギやナギならロイヤンド乳剤~レプラスを使用するとよいでしょう。
中後期剤とは、初期剤や中期剤で除草しきれなかった雑草の防除を目的として使用します。
最後の仕上げとして使うイメージですね。
なお中後期剤の散布時期は少し特殊で、田植え後ではなく『収穫前から45~60日前までに使える除草剤』を指します。
具体的には以下の通り。
使用時期 | 中高期の除草剤 |
収穫30日前までに使う | ワイドアタックSC |
収穫30日前までに使う | クリンチャーEW |
収穫40日前までに使う | クリンチャージャンボ |
収穫45日前までに使う | ワイドショット |
収穫50日前までに使う | クリンチャーバスME |
収穫50日前までに使う | バサグラン液剤 |
収穫60日前までに使う | ワイドパワー |
収穫60日前までに使う | バサグラン粒剤 |
クリンチャーEWやクリンチャージャンボのように、名前が似ている製品でも使用時期が異なります。
使用するタイミングを間違えないよう、気を付けてくださいね。
除草剤には一発処理剤というものもあります。
これは複数の時期を1つの除草剤で対応できるタイプを指します。
例えば一発処理剤には『初中期一発剤』というものがあります。
この除草剤を使えば、初期剤と中期剤の2つの効果を得られるのです。
そのため除草剤を散布する手間が一度で終わり、あなたの負担が大きく減るわけです。
「除草剤を撒きたいけど、何回も散布するのはキツイな」という方は、一発剤を使ってみてくださいね。
除草剤の使用手順
除草剤を撒く方法は次の通りです。
- 田面を均平にする
- 一定の水深を作る5~6cm
- 水漏れを起こしていないかの確認
- 水口・水尻をしっかり止め
- 水田の水の中で拡散
- 7日間この状態を保つ
まずは土の表面を均等に平らにしましょう。
こうすることにより、除草剤をムラなく散布することが可能です。
なお、土を均等に平らにするには耕起(土を砕き丁寧にかき混ぜる作業)が不可欠です。
表面の土が細かく砕かれていないと、除草剤が土に染み込まないからです。
根気強くおこないましょう。
水深が5~6cmになるよう土を調整しましょう。
除草剤が土に染み込むにはある程度の水分が必要です。
そのため土壌表面が水面から露出していると、除草剤が十分な威力を発揮しません。
水深は必ず5~6cmになるよう調整してくださいね。
田んぼから水漏れが起きていないかをチェックしましょう。
水漏れが起きていると、除草剤の効果が低下します。
水と一緒に除草剤が流れ出してしまうからです。
そのため水漏れの有無のチェックは重要です。
なお、田んぼで水漏れが起きやすい場所はあぜ道ですので、ここを中心に目視で確認していきましょう。
ちなみにもしも水漏れを発見したのであれば、以下2つの方法を使って対処してくださいね。
畔板波を使う
畔機(トラクター)で畔塗りをする
畔機(トラクター)で畔塗りをしましょう。
畦塗りとは田んぼを取り囲む土壁に田んぼの土を上塗りすることを指します。
こうすることで、土壁から水漏れが発生することを防げます。
なお、畦塗りをする際は畔機(トラクター)を使うことがおすすめ。
手作業で行うと膨大な時間がかかるからです。
畔機を所持している場合は、機械の力で効率的に畦塗りをしてくださいね。
その一方で「畔機なんか持ってないよ」というのであれば、次でご紹介する畔板波を使ってみてください。
畔板波を使う
畔波板(別名あぜ板)とは、田んぼ周りの畔に水が流出するのを防ぐ板を指します。
簡単に言うと防波堤のようなイメージですね。
畔板波は比較的簡単に設置できますので、非常におすすめな水漏れ防止策といえます。
なお、畔波板の1枚当たりのサイズはだいたい『たて30センチ×よこ120センチ』、価格は500円前後です。
つまり、あなたが管理する水田の一反の長さが約10メートルなのであれば、8~9枚前後の畔波板が必要となります。
そのため、その田んぼが正方形なのであれば合計で32~36枚、費用に換算しますと16,000~18,000円前後の費用がかかる計算になります。
したがって畔機(トラクター)を購入するよりもはるかに安上がりな費用で、水漏れ対策を実行できるわけですね。
畔波板はコスパの良い水漏れ対策ですので、ぜひ使ってみてくださいね。
水漏れ対策を徹底した後は、水口・水尻を止めましょう。
水口を止めなければ、田んぼの水と除草剤がどんどん流れだしてしまうからです。
除草剤を撒く前に必ず水口と水尻を止めておきましょう。
なお、除草剤を撒くときは以下の画像のように、隅から隅へ規則正しく散布するのがおすすめです。
この方法であれば田んぼ全体にバランスよく除草剤を撒くことができますよ。
散布した後は7日間この状態を保ちましょう。
そうすることで散布した除草剤が土になじみ、徐々に除草効果が発揮されます。
もしも7日よりも早い段階で水を入れると除草剤が薄まってしまいます。
そうなると雑草に対する除草効果が低くなってしまいます。
これでは散布した意味がありませんよね。
そのため、除草剤がなじむために必要な期間である7日間は何もせず、じっと待機しておきましょう。
7日間が経過すれば、除草剤のおもな散布作業は完了です。
その後は田んぼに水を入れて、稲に水分や肥料を与えてくださいね。
田んぼの草刈りは草刈り110番にお任せください
ここまで田んぼの草刈りや除草剤について解説してきました。
しかしこの記事の途中で「キチンとした草刈りを自分でやると、かなり大変そうだな」と感じた人も多いはず。
そもそも草刈り以外にも田植えや取引先との商談など、ほかにやることが多いでしょうから、草刈り1つに対して手間暇をかけられる人は限られています。
理想と現実は異なるわけですね。
そんなときは草刈り110番にお任せください。
草刈り110番であれば、あなたの代わりに徹底した草刈り作業を行います。
スピーディーに対応することはもちろん、料金も以下のようにリーズナブルに設定しています。
田んぼの広さ | 料金(税込み) |
1坪(約3.3㎡) | 595円前後 |
5坪(約16.5㎡) | 2,975円前後 |
30坪(約100㎡) | 17,850円前後 |
※田んぼの状態・草刈りの時期によっては料金が前後することがございます。
詳しくはお見積り時に現地スタッフへお尋ねください。
つまり約100㎡の田んぼであれば、20,000円以下で対応できるわけですね。
記事の前半でご紹介した『刈り払い機』は1台購入するのに40,000~50,000円かかるわけですからそれに比べると、とても安上がりで草刈りを済ませられるのです。
それに付け加えて、草刈り作業は業者が一切をお引き受けいたします。
リーズナブルかつラクして草刈り作業を完了させたいときは、ぜひ草刈り110番にお任せください。
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