Q.トイレが逆流しているのですが、理由がわかりません。大丈夫でしょうか?
トイレが逆流しているのを見るのってこわいですよね。
トイレの逆流は大雨が原因で起きることが多いです。
大量の雨が降って下水管が満水になると、トイレの水が排水されなくなってしまうからです。
ここでは、トイレの逆流を無事に解決できるように、次の内容を解説しています。
- 大雨での逆流への対処法
- つまりでの逆流への対処法
- 逆流を防止する道具の作り方
この記事を読むと、逆流の起きる仕組みから再発対策までわかり、余計な手間や費用をかけず自分でトイレを元の状態に戻すことができます。
トイレの逆流の原因は【大雨】が多い
トイレが逆流する原因は大雨が多いです。
なぜなら、逆流は急な水量の増加で下水管が満水になると起きる現象だからです。
大雨が降り水量が増加すると、下水処理場の処理能力を超えます。
処理できない水で下水管が満水になったところに、排水や雨でさらに水量が増えると逆流します。
このように、大雨が降るとトイレが逆流することがあります。
大雨が原因なら3つの対処法で解決
大雨が原因で逆流が起きたら、対処法は3つあります。
- 宅地内の汚水ますのフタを一時的に外す
- 水のうで防止する
- 封水がゴボゴボしているだけなら放置する
宅地内の汚水ますのフタを一時的に外す
家の敷地内には汚水ますが埋まっています。
汚水ますは下水道とつながっているため、フタを外すと逃げ場のなかった配管内の圧力が汚水ますから出るようになり、屋内への逆流を防げます。
汚水ますのフタは直径15〜30cmで円形が多く、色は白・黒・灰色です。
宅地内には同じ形の雨水ますのフタもあります。
開けるのは「雨水」と表示がないフタですが、見分けがつかないときに雨水のフタを開けてしまっても問題ありません。
取っ手のない小さなフタは、マイナスドライバーを溝に引っかけると開けられます。
汚水ますのフタを開けたままにすると下水道の臭気が上がってくるため、雨が止んだらフタは必ず閉じましょう。
※参考|鳥栖市|下水道事業|大雨時にトイレが流れにくくなった時の対処法
水のうで防止する
大雨で汚水ますのフタを開けに行けないときや、フタを外しても逆流が解消しなかったときは、水のうを使いましょう。
水のうとは、川をせき止めるのによく見る「土のう」の水バージョンです。 水の重さにより逆流を防げます。
ゴミ袋があれば、以下のように簡単に作れます。
- ゴミ袋に水を入れる
- 袋の口をしばる
- 便器に入れる
封水がゴボゴボしているだけなら放置する
トイレが流れにくくなって、封水がゴボゴボすることがあります。
音だけで水はほとんど逆流していないなら、放置して様子を見ても大丈夫です。
ゴボゴボするのは、排水管に大量の雨水が流れ込み、行き場のなくなった空気がトイレの排水口に押し出されるからです。
天気の問題のため、時間が経てばおさまることがほとんどです。
※参考|名取市|下水道課 |大雨でトイレがゴボゴボしたり、流れづらいときは
トイレつまりが逆流の原因のことも
大雨以外に、トイレつまりも逆流の原因になります。
トイレつまりで配管が塞がると排水が流れなくなり、溢れてくるからです。
マンションなど2階以上ある建物では、1階から上階までつながる共用部の配管でつまりが起きると、上階の汚水が下階のトイレの排水管に流れて逆流します。
つまりはラバーカップで解消する
逆流の原因がトイレのつまりなら、ラバーカップで解消しましょう。
なぜなら、ラバーカップはプロも認めるつまり解消に有効な道具だからです。
トイレ修理をおこなう弊社の加盟店5社に「ラバーカップは自分でできるつまり解消の方法として有効か」とアンケートを取ったところ、5社すべてから有効だと回答をいただきました。
ただし、ラバーカップを使ってよいつまりは水に流れてよいものだけです。
つまっているものがわからないときや、流してはいけない固形物のときは、【逆流が続くならプロへ依頼】をご覧ください。
ラバーカップの種類や選び方は以下の関連記事に詳しい解説があります。
- ゴム手袋を着用し、紙コップなどの容器で水を出す
(カップ部分が浸かる程度の水は残す) - ラバーカップを排水口に合わせる
- ゆっくりと押し込み、一気に引っ張る
- 3を数回繰り返す
以上の方法で、トイレのつまりはラバーカップで解消しましょう。
また、トイレつまりを解消したあとは、以下を意識するとつまりのない状態をキープできます。
- トイレットペーパーを大量に流さない
- 異物をトイレに流さない
逆流が続くならプロへ依頼
対処法を試しても逆流が続くならプロへ依頼しましょう。
なぜなら、自分では解決できない以下の原因の可能性があるからです。
- 配管の破損
- 固形物によるつまり
配管の破損により下水がつまると、逆流が起きます。
また、固形物によるつまりは、取り出すために便器を外さなければならない場合があります。
これらを解決するのはプロでなければ難しいです。
プロのご紹介は私たち水110番が承ります。
日本全国に加盟店があるため、お客様のお住まいの地域ですぐに対応可能なプロをご紹介できます。
お電話は24時間365日受け付けておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。
大雨が原因の逆流は3つの対策で再発防止
「今回は解決できたけど、大雨のたびに逆流するのは困る……」
そんな方には、次の3つの対策をおすすめします。
- 大雨のときは自宅での排水を抑える
- 外の雨水が汚水管に入らないようにする
- 汚水ますのフタを圧力開放型に変える
大雨のときは自宅での排水を抑える
逆流は、雨水と排水で下水管が満水になると起きます。
そのため、大雨のときには自分の家の排水量を抑えると逆流の対策になります。
自治体では大雨のときは洗い物や洗濯は控えるなど節水を呼びかけています。
外の雨水が汚水管に入らないようにする
雨水が汚水管に流れると、水量が下水処理場の能力を超え、下水管が満水になってしまいます。
雨水が汚水管に流れる状況と、解決方法は3つ考えられます。
状況 | 解決方法 |
---|---|
外の水道が雨ざらしになっている |
|
雨どいの水が汚水管に入る仕組みになっている |
|
分流式下水道の区域だが合流式になっている |
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分流式や合流式とは、下水道の配管の接続方法です。
- 分流式:雨水と排水を別の配管に流す
- 合流式:雨水と排水を一緒の下水管に流す
自分の住んでいる地域がどちらの方式かは、自治体や水道局のWebサイトなどに載っていることがあります。
ぜひ確認してみてください。
雨どいの誤接続は宅地内の問題のため、改修工事は個人での対応になります。
改修工事は自治体の指定工事店に依頼しましょう。
指定工事店とは、技術者など一定の基準を満たし工事を安心して任せられると市や町が判断した工事店です。
宅内の排水設備は、指定工事店以外が工事すると条例違反になる場合があります。
指定工事店の情報は自治体のWebサイトなどに掲載されているため、確認してみましょう。
汚水ますのフタを圧力開放型に交換する
圧力開放型のフタには、大雨での逆流の対処法の1つであるフタを開けるのと同じ効果があります。
圧力開放型のフタは、逆流するほどの圧力が配管内にかかると持ち上がります。
配管内にたまった圧力を逃がして、トイレやお風呂など屋内への逆流を防ぎます。
圧力開放型のフタへの交換には工事が必要な場合があります。
ご自宅の汚水ますとサイズが合わないときなどです。
そのときはフタ枠からの工事になりますが、この工事は自治体の指定工事店に依頼しましょう。
汚水ますは排水設備のため、指定工事店にしか工事できない場合があるからです。
指定工事店の情報は自治体や下水道局のWebサイトなどを確認してみてください。
まとめ
この記事では、
- 大雨が原因でトイレが逆流したときの対処方法
- つまりが原因でトイレが逆流したときの対処方法
- 業者に依頼したほうがよい状況
- 大雨でのトイレ逆流の再発対策
について解説しました。
ご自分で対処できそうだと感じた方は、この記事を参考にして逆流を解消しましょう。
ご自分での解消が難しいと感じる方や、対処法を試しても直らなければ、私たち水110番へご連絡ください。
すぐに対応可能なプロのご紹介を無料でおこないますので、お気軽にお電話ください。