キッチンや洗面所の排水溝になにかものを落としてしまったときは、すぐに水を止めて奥に流れてしまうのを防ぎましょう。
排水溝の落としものは、目に見える範囲にあるのか、それとも奥まで流れていってしまったのかによって対処法が変わります。
目に見えて手の届く範囲であれば、自分ですぐに取り出すことができる可能性がありますが、配管の奥に流れたものは業者に取り出しを依頼しなければなりません。
本記事では、排水溝にものを落としてしまった際に自分で対処できるかどうかの判断基準や自分で拾える場合の方法、業者に依頼する場合の費用などをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
歯ブラシキャップや指輪などが見える範囲に落ちた場合の対処法
排水溝にものを落としてしまったら、まずは落ち着いて落ちているものがどこにあるかを確かめることが大切です。入口付近の目に見える範囲にあるものならば、小さいものでも自分で取り出せる可能性があります。
ただし、ただ手を伸ばしただけでは取り出せない場合もあるので、落としたものの大きさや状態をよく見て、適した方法で取り出し作業をしてみましょう。
なお、自分で取り出すのはどうしても不安という方は、無理に挑戦する必要はありません。業者に依頼 して取り出してもらうという方法もありますので、相談してみましょう。
【取り出し方1】素手で取る
排水溝のなかに手や指が入るくらい、入口のサイズが大きい場合は、素手で取り出せる可能性があります。自分の手や指を伸ばして届く範囲に落としものがあったら、手を突っ込んで取り出してみましょう。
【取り出し方2】割りばしとテープを使う
手や指が入らなくても割りばしくらいなら入るという場合は、この方法が使えます。割りばしの先に粘着面が外側にくるようにテープをつけて、排水溝に入れるのです。
うまくテープに落としものがくっつけば取り出すことができるでしょう。ただし、直前まで水が流れていた場合は、粘着面が濡れてしまってうまくくっつかないことがあります。確実な方法とはいえないので注意してください。
【取り出し方3】掃除機で取る
落としたものが比較的軽いものであれば、掃除機で吸い上げることができるかもしれません。ホースの先にストッキングや薄い布をかぶせたら、ホースを排水溝のなかに入れてスイッチを入れます。
落としものがホースの先にくっつく感覚があったら、電源を入れたままホースを引き上げて取り出しましょう。
ただし、掃除機は電化製品です。この方法は水気を吸い込むことになるので、掃除機の故障につながるおそれがあります。あまりおすすめできる方法ではないので、どうしてもすぐに取り出したいという方だけお試しください。
【取り出し方4】キリ・ドライバーを使う
キリやドライバー、針金などの先の細い道具を使うという方法もあります。やり方は簡単で、道具を排水溝に入れて、落としものを引っかけたり落としものに貫通させたりして引き上げるだけです。ただし、落としものや洗面台を傷つけてしまうおそれがあるので、慎重に作業してください。
見えない範囲の落としものを自力で取り出す方法
落としものが目に見えない場所に流れてしまっても、排水管を分解すれば自分で取り出すことができる場合があります。以下の条件を満たしている方は挑戦してみてもよいでしょう。
- 工具の扱いに慣れている
- 自分で分解作業をおこなうことに不安がない
どちらか一方でも条件を満たせない場合は、業者に依頼して取り出してもらうのが安心です。下手に触って状況が悪化してしまう前にプロに相談しましょう。
必要な道具
排水管を分解するための道具は以下の6点で、すべてホームセンターや通販などで簡単に購入することができます。
- ドライバー
- モンキーレンチ
- バケツ
- 雑巾
- 古い布
- ゴム手袋
排水管は洗面台やキッチン下に配置されているので、かがんだ姿勢で作業をします。無理な姿勢で作業しなければならない場面もあるでしょう。なるべく力を入れやすいように、ドライバーやモンキーレンチ、ゴム手袋を使ってください。
また、排水管を取り外したときに、残っている水が周囲にこぼれるおそれがあります。あらかじめ雑巾や古布を排水管の回りに敷いておいたり、排水管を外した後はすぐにバケツを真下に置いたりすると水濡れを防げるでしょう。
排水管を分解してトラップも確認
作業を始める前におこなうのが、止水栓を閉めることです。作業中に水が流れてしまうと、状況が悪化するのはもちろん、床が水浸しになってしまうおそれがあります。必ず水を止めてから作業するようにしてください。
作業自体は単純で、数ヶ所に取りつけられている大きなネジやナットを、工具を使って緩めて分解するだけです。
金属製のネジやナットは、樹脂製のものに比べて緩めるのにパワーが必要なので、力が弱くて緩めることができないという方は、無理せず業者に相談しましょう。
【注意点】
分解しても落としものが見つからないことがあるのですが、その場合は、排水管のトラップ(曲がっている部分)にとどまっている可能性があります。
トラップとは、汚れや汚臭がシンクや洗面ボウルに上がってこないようにするためにあるものです。排水管にとって必要な仕組みではありますが、S字やP字、U字などの形をしているため、落としものがそこに残ってしまうことがあります。トラップがある排水管を分解したときは、曲がりの部分までよく見て探すようにしてください。
自分で対処するリスク
先述したように、排水溝の落としものを自分で取り出すのは、奥に流れれば流れるほど難しくなります。そして、無理に取り出そうとすれば、失敗する場合が多いばかりか、故障を招いてしまうことがあるのです。排水溝や配管を傷つけてしまう危険性もあります。
落としものが目に見えない範囲に流れてしまった場合はもちろん、目に見える範囲にある場合でも、自分で取り出すのは危険だと思った場合は、プロに対処を任せましょう。
安全に取り出すなら業者依頼がおすすめ
業者は水回りに対する知識が豊富ですし、さまざまな事例に対応できるように特殊な工具を持っています。当然工具の扱いには慣れていますし、故障のリスクもなく安全に作業をおこなってくれることでしょう。
ただし、自分で対処する場合と違って作業費がかかります。ここでは、少しでも費用面の不安を減らすことができるように、費用の目安をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
業者に依頼した場合の費用目安
排水口に落としたものを取り出す作業を業者に依頼したときの費用は、落としたものにもよりますが、6,462円が目安です。
これは、作業費と出張費を足した費用の目安ですが、狭い場所や取り出しに時間がかかる場合は、特殊作業費として追加費用が発生することもあります。
いずれにせよ、詳しい金額は業者から見積りを取って知るほかありません。見積り無料の業者に依頼すれば、わずかでも費用を抑えることができるのでおすすめです。
※掲載料金は、水道修理をおこなっている業者8社のホームページに記載されている金額の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
対処が遅れるとつまりの原因になるおそれもある
ご紹介したように、ものを落としてすぐに対処すれば、排水溝から取り出すことができる可能性は高いです。そして、落としものがなくて困らないものであっても、後回しにして放置するのは危険です。
小さなものであっても、歯ブラシやペットボトルのキャップ、アクセサリーなどは本来排水溝に流すものではありません。つまり、排水溝に異物が流れ込んできたことになるのです。
こういった異物は水に溶けることがありませんし、水で流れやすいように作られたものでもありません。そのため、排水溝や排水管にとどまったままだと、いずれ洗剤や汚れなどが付着してヘドロとなり、つまりの原因になる可能性が高いのです。
つまりがひどくなると、原因を取り除くのに特殊な道具が必要になる場合があります。排水管の洗浄などをおこなう必要があるケースもあるため、修理費用が高額になる可能性も高いです。余計な出費をしないためにも、排水溝の落としものは早めに取り出し作業をおこないましょう。
落としものを取り出す場合やつまりが発生して業者に依頼が必要な場合は、一度弊社にご相談ください。弊社には多くの加盟店がおり、見積り無料の業者を紹介することも可能です。少しでもお得にトラブルを解消したい方は、お電話をお待ちしております。
キッチンや洗面所の排水溝|落としもの予防法
ここまでは、排水溝の落としものを取り出す方法や取り出し依頼の費用について解説してきました。ですが、そもそも排水溝に落としものをしないよう対策しておけば、ご紹介したような手間のかかる対処をする必要はありません。
ここからは、今後排水溝に落としものをしないようにするための予防法をご紹介します。今すぐ実行できる対策もありますので、ぜひ取り入れてみてください。
【対処法1】ヘアキャッチャーを取りつける
ヘアキャッチャーとは、その名の通り排水溝に髪の毛などが流れないように取りつけるフィルターです。ホームセンターなどで、数百円で購入できます。
汚れが気になったら新しいものに変えればよいだけなので、落としものを防止するだけでなく、掃除を楽にすることも可能です。
【対処法2】水回りに小物を置かない
水回りに小物を置かないようにすることも大切です。落ちてしまいそうなものは手に持っておくようにするなど、自分にできる習慣づけをしていきましょう。
【対処法3】アクセサリーを外して家事や洗面をする
キッチンや洗面台を使うときは、アクセサリーを外すようにしましょう。水回り以外の場所に小物入れを用意して、そこに毎回アクセサリーを入れようにすれば、外す習慣ができるのではないでしょうか。
ただし、これらの行動は習慣化するまでに時間がかかることがありますし、対策をしていてもふとした拍子に落としものをする可能性はあります。
その際、もしもご自身で取り出せない状態になってしまったら、早めに業者に相談して落としものを取り出してもらいましょう。
弊社の相談窓口は、24時間365日無料で対応しております。業者依頼が必要かどうかわからない状態でも、ご相談を受けることは可能です。対処に困った場合はぜひお気軽にお電話ください。