トイレの水漏れが地震の後に起きた場合には、早急に水漏れの原因をつきとめることが大切です。水漏れを放置すると、階下へ浸水したり、カビやシロアリが発生したりする原因にもなってしまいます。
この記事を参考にしてトイレの水漏れの原因をつきとめてください。そのほかにも、地震後にしてはいけないNG行動や、緊急時のトイレの使用方法についても紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
目次
地震後にトイレで水漏れ……考えられる原因4つ
トイレの水漏れは、地震の強い衝撃によってタンクや便器にヒビが入るといったことで発生することもあります。また、トイレの床が濡れているときは便器と床の接合部分からの水漏れもありますが、ほかにもいろいろな原因があります。適切な対処をするためには、原因を突き止めましょう。考えられる原因を紹介していきますので、確認してみてください。
【1】タンクから水漏れが起きている
トイレのタンクからずっとチョロチョロと音がしている時は、水漏れが起きている可能性があります。タンクのフタが外せる場合は外して中のボールタップやフロートバルブといった部品の位置がずれていないか、または劣化していないかを確認しましょう。もしボールタップやフロートバルブが劣化していたときは、交換が必要です。
また、トイレのタンクが濡れている場合は結露かもしれません。トイレ内の気温とタンクの水温の差が激しいと結露は発生しやすくなります。結露は放置すると、床のカビの原因になってしまいます。結露を防ぐためには、十分換気をしましょう。
【2】給排水パイプや接続部から水漏れしている
給水管とは、トイレのタンクと便器をつなぐパイプや、壁から出ているトイレタンクにつながるパイプのことです。この給水管の寿命は15年ほどといわれています。しかし、接続部分に使われているパッキンはゴム製なので給水管よりも寿命が早く来てしまいます。
劣化したパッキンは自分で新しいものに交換することができます。パッキンの交換をおこなっても水漏れが解消されない時には、ナットが緩んでいる場合もあります。自分で作業するのが難しいと感じたときや原因が分からないときは、無理をせず業者の手を借りて修理をしてもらいましょう。
【3】温水洗浄便座から水漏れしている
温水洗浄便座の給水管から水漏れしているときは、給水管の中にあるパッキンの劣化が原因の可能性があります。温水洗浄便座本体の便座下や操作パッドから水漏れしている場合は、温水タンクの劣化や中のパッキンの劣化が考えられます。温水洗浄便座は電化製品ですので、修理は無理に自分でしようとせず業者に依頼したほうがよいでしょう。
【4】原因が分からない!そんな時は便器と床の接続部分を確認しよう
1~3の原因を確認し、当てはまらない場合は便器と床の接続部分を確認しましょう。床下の排水管の劣化によって、水漏れすることがあります。
また、便器と床との間から汚水が漏れていたら、設置不良が原因の可能性があります。トイレ本体と排水管の接続部分がずれることで水漏れが発生してしまうのです。そして、黒っぽい水が漏れていたら、パッキンの劣化が考えられます。
床からの水漏れは、便器を取り外すといった大きな工事が必要になることがあります。トイレの床から水漏れをしている場合は、業者に相談してみましょう。
弊社では24時間365日お客様からのトイレに関するご相談を受け付けております。お電話いただきましたら、お客様のご要望にそった業者をご紹介することが可能です。
地震発生後はトイレの水を流すのは危険
地震が発生した直後は、トイレの使用は控えましょう。もし地震によって排水管が破損していた場合、大事故につながるおそれがあるからです。
この章では、地震直後にトイレを使うとなぜ危険なのかを解説していきます。
排水管が破裂している場合もある
震度5以上の地震が発生した時は、排水管も大きなダメージを受けている可能性が高いです。排水管が破裂していると、つまりを起こし逆流してくることがあり危険です。逆流を防ぐためには、トイレを流さないようにすることが大切です。
排水設備の状態を確認しないまま、トイレを流してしまうと水が溢れて、復旧するのが大変になります。
また、マンションの場合排水管の破損状況を確認してからトイレを使うようにしましょう。もし、排水設備が破損したまま使うと、つまりを起こしてしまいます。上の階の人がトイレを流すと、下の階のトイレに汚水があふれるといった被害が及ぶ場合があるので、不用意に水を流さないよう注意しましょう。
断水復旧後にいきなり流すとトイレの故障原因につながることもある
もし大きな地震が発生してしまうと、老朽化していた水道管が揺れによって破裂したり、損傷したりします。そして、水道管の損傷により水洗トイレが使えなくなってしまいます。
断水が復旧した後も、すぐにはトイレを流すのはやめましょう。なぜなら、給水管の中に空気が溜まっていると、給水によって空気が圧縮されて、その圧縮された空気によって器具を破損してしまう可能性があるからです。トイレのタンクや部品を破損させるほどの衝撃にもなるので注意しましょう。
対策方法としては、断水した後はお風呂や洗面所の蛇口を開けて空気を抜いてから、トイレを使うようにしましょう。また、水道が復旧した直後は、水道管のサビなどの原因によって水が濁っていることがあるので、透明になるまで水を流し続けましょう。
災害時には携帯トイレを使おう
大規模な地震が起こった時には、仮設トイレや公共のトイレを十分に使えない可能性もあります。日本でよく使われている簡易水洗式の仮設トイレは、排泄物を一定量までタンクに溜めるので、においの問題や衛生的にも不安なところがあります。そんな災害時に役に立つのが携帯トイレです。
それでは携帯トイレの種類について解説していきます。携帯トイレは、持ち運びができるタイプと便器で使うタイプがあります。
便器で使うタイプのものは、汚物袋と凝固剤がセットになっているものが多いです。凝固剤は、粉状やタブレット状のものなどがあります。使い方は、便器に汚物袋を設置して、用を足したら凝固剤を入れて固めます。
また携帯トイレは、消臭・抗菌効果のあるタイプや凝固剤と袋が一体化したタイプなど、さまざまな種類があります。災害時の携帯トイレは、最低でも1週間分の貯蓄をしておきましょう。
まとめ
トイレの水漏れが地震が起こった後に発生した場合は、まずトイレのどこから水漏れが発生しているのか原因を見つけましょう。タンクや給水管などからの水漏れのほかにも、便器と床の接続部分から水漏れしていることも考えられます。
また、大きな地震の直後にトイレを使用すると、排水管の破損によって水が逆流してきてしまう危険性があります。その場合は、トイレを使用しないようにしましょう。そして、断水が復旧した後もいきなり水を流すのは控えましょう。給水管の中に空気が溜まっていると、給水によって圧縮された空気によって器具を破損してしまうかもしれません。
災害で断水してしまい、トイレが使えないときに活躍するのが携帯トイレです。携帯トイレは、持ち運びができるタイプと便器で使うタイプがあります。災害時には1週間ほどの貯蓄をしておくとよいでしょう。