トイレの尿石は酸性洗剤で除去しましょう。そもそも尿石ができる原因は尿による汚れを放置するからです。そして尿石の主成分は『炭酸カルシウム』。そのため尿石はアルカリ性の汚れに部類されます。つまり、酸性洗剤であれば尿石を除去しやすいわけですね。 このことから、トイレの尿石を除去したいときは酸性洗剤を使うとよいでしょう。効率的に尿石を除去できますよ。 そこでこの記事では、尿石ができる原因・尿石を除去する方法・自分に合う酸性洗剤の選び方・酸性洗剤の代替え品・尿石ができやすい場所をご紹介。トイレの尿石をスムーズに除去したいときは、この記事が役に立ちますよ。 また、トイレの尿石を除去しているときに、もしもトイレの調子がおかしいのであれば水110番にいちどご相談ください。現場に最短15分で駆けつけ、原因を迅速に調査いたします。原因の調査費用とお見積り後のキャンセルは無料ですので、お気軽にご相談ください。
目次
トイレに尿石ができる原因は『尿汚れの放置』
トイレに尿石ができるのは、尿内のカルシウムイオンが炭酸などと『化学反応』を起こし、カルシウム化合物(炭酸カルシウム)へと変化、それが便座裏や便器のフチにこびりつくからです。 この流れを簡単に言いますと、便座などに付着した尿は水分のみが蒸発し、成分(主にカルシウムイオン)だけが便器内に残ります。そしてその成分が化学変化を経て、やがて尿石となるわけですね。 いわば『尿の残骸』を放置することで、尿石ができるのです。このことから、トイレが汚れたらすぐに掃除をするべきでしょう。そうすれば尿石が発生しにくくなります。
尿石のこびりつきを放置するとどうなるのか?
尿石をこびりついたままにしておくと、雑菌の温床になります。その結果雑菌は増殖し、尿石はドンドンと大きくなっていきます。そのため、長い期間掃除をされていない便器には、黄ばみ・黒ずみといった尿石がびっしりとこびりついていることも少なくありません。 雑菌にまみれた尿石の範囲が広がるわけですから、この状態を放置するのは好ましくないです。 しかも尿石の一部をバクテリアが分解することでガスが発生し、鼻にツンと来るアンモニア臭が発生します。トイレが臭うたいていの原因はコレです。雑菌まみれなうえに臭うトイレなんて、イヤですよね。 このことから、便座裏や便器のフチにこびりついた尿石は早々に除去すべきと言えます。
尿石はアルカリ性の汚れ!酸性洗剤で除去する方法
尿石はアルカリ性の汚れです。そのため酸性洗剤を使うことで、尿石をスムーズに除去できますよ。 そして、酸性洗剤で尿石を除去・掃除する際の流れは以下のとおりです。尿石は3ステップで簡単に落とせますよ。
1.尿石がこびりついている部分をキッチンペーパーで覆う
尿石が付いている部分にキッチンペーパーを被せましょう。被せる際、キッチンペーパーを水などで少しだけ濡らせば、便器のフチに貼り付けやすくなりますよ。キッチンペーパーをうまくセットできないときの参考にしてください。 ちなみに、キッチンペーパーではなくトイレットペーパーでも貼り付けるのは可能です。しかしトイレットペーパーは水に溶けやすいので、すぐにボロボロになってしまいます。そのため、ある程度の耐水性を持つキッチンペーパーの方が使いやすいですよ。
2.キッチンペーパーに酸性洗剤を染み込ませる
キッチンペーパーに酸性洗剤を染み込ませましょう。尿石へ被せたキッチンペーパーに酸性洗剤を染み込ませることで、酸性洗剤がじわじわと尿石を溶かしてくれます。 そうは言っても、尿石を溶かすにはある程度の時間がかかります。酸性洗剤を染み込ませた後は、10~30分ほど放置して様子を見てください。待っている間は便座裏やトイレホルダーなどの掃除をしておくと、時間を有意義に使えますよ。
なぜ酸性洗剤を使うのか?
尿石が酸性濃度の高い液体に溶けやすい性質を持つからです。上述しましたが尿石の成分は主に炭酸カルシウムです。そして、炭酸カルシウムは石灰石の主成分でもあります。そのため、尿石は石灰石と非常に似た性質を持つのです。 そしてここからが重要なのですが、石灰石は酸性濃度の高い水に溶ける性質があります。つまり、石灰石と似た性質を持つ尿石も、酸性濃度の高い液体に溶けやすい性質を持つわけですね。 このことから、キッチンペーパーに酸性濃度の高い『酸性洗剤』を染み込ませて、それを長時間尿石に浸らせるという方法は、尿石を除去するうえで非常に効果的なアプローチなのです。
3.ペーパーを剥がし、尿石を拭き取る
10~30分が経過したらキッチンペーパーを剥がし、ブラシや雑巾などで尿石をこすり取りましょう。これでたいていの尿石を除去できます。 もしもまだ尿石が落ちないのであれば、1~3のステップを数回繰り返してください。そうすればよほど頑固なこびりつきでない限り、尿石を除去できるハズですよ。 また、誤ってキッチンペーパーをトイレに流してしまうとトイレつまりが発生するかもしれません。そのときは『トイレがつまる原因はトイレットペーパー?もしもつまったらどうしよう…すぐにできる解決策を徹底解説!』をチェックしてみてください。 道具を使って自分でトイレつまりを解消する方法をご紹介しています。トイレつまりを自分で解消したいときの参考にしてみてください。 その一方で、もしも今すぐにトイレつまりを解消したいのであれば、水110番にご相談ください。最短15分で現場に駆けつけ、迅速に対処いたします。 また、水110番には他にもご好評をいただいている特徴があります。
水110番にはこのように豊富な特徴があります。もしもトイレの調子がおかしいのであれば、水110番にご相談くださいね。無料で原因を調査いたします。見積り後のキャンセルも無料ですので、お気軽にご相談ください。
酸性洗剤を使用する際の注意点
酸性洗剤を使うときは、塩素系洗剤(アルカリ性の液体)との同時使用は絶対にしないでください。酸性洗剤と塩素洗剤を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生するからです。 そのため、塩素ガスを発生させる可能性が少しでもある洗剤には『まぜるな危険』という文字が表記されています。酸性洗剤と塩素洗剤は、絶対に同時使用をしないでくださいね。 また同時使用をしなくても、以下のような使い方をすることで塩素ガスが発生するかもしれません。
同時使用しなくても、このような使い方をすることで塩素ガスが発生することも。もしも酸性洗剤の後に塩素系洗剤を使うのであれば、該当箇所を水でよく洗い流し、十分に注意しながら使ってくださいね。また、そのときは念のために十分な換気をしましょう。 少しでも何か違和感を感じたら作業を即座にストップし、トイレの換気扇を付けて、その場を離れましょう。そうすれば事故を防げます。気をつけてくださいね。
尿石が落ちないときは?
もしも先ほどの作業を数回繰り返しても尿石が取れないのであれば、便器用研磨パッドで『尿石を削る』という方法もあります。ただしこの方法では、尿石を削り落とす際に便器も削ってしまうリスクがあります。便器を削ると傷が残るかもしれません。 その傷に尿が入り込んでしまうと、傷の内部に新たな尿石ができます。傷の中に入り込んだ尿石は、通常に比べて取りにくいもの。酸性洗剤をまんべんなく染み込ませることが難しいからです。そのため後々のことを考えますと、尿石を削るという除去方法はあまりおすすめできません。 もしも『酸性洗剤➡拭き取る』という方法が通用しないのであれば、そのときは業者に尿石除去作業を依頼するのが無難です。
酸性洗剤を選ぶ際の4つのポイント
酸性洗剤を選ぶ際のポイントは4つあります。酸性洗剤を選ぶ際の参考にしてくださいね。あなたにとって最適な酸性洗剤を見つける際のヒントになりますよ。
pH値が5~3の弱酸性タイプを選ぶ
酸性洗剤を選ぶときはpH値が5~3のモノを選びましょう。酸性値が強すぎると、肌への刺激が強すぎるからです。pH値とはその液体が酸性なのか、アルカリ性なのかを表す『尺度』を表します。ちなみにpHの詳細は以下のとおりです。
pH値 | アルカリ or 酸性 |
13 | アルカリ性 |
12 | アルカリ性 |
11以下 | 弱アルカリ性 |
10 | 弱アルカリ性 |
9 | 弱アルカリ性 |
8以下 | 中性 |
7 | 中性 |
6以上 | 中性 |
5 | 弱酸性 |
4 | 弱酸性 |
3以上 | 弱酸性 |
2 | 酸性 |
1 | 酸性 |
pH濃度が1に近づくほど酸性が強くなるわけですから、尿石を取り除く効果も強力になります。ただし、そのぶん肌への負担が大きくなります。 そのため、酸性洗剤を選ぶときはpH値が5~3の弱酸性タイプを選ぶのがよいでしょう。それぐらいのpH値でも尿石を取り除けるハズですよ。
クエン酸タイプの酸性洗剤を選ぶ
もしもあなたが敏感肌なのであれば、クエン酸タイプの酸性洗剤を使用しましょう。クエン酸は強力な酸性洗剤に比べて肌に優しい傾向にあるからです。 そのため、尿石の除去作業をおこなっても肌が荒れにくいです。しかもクエン酸であれば、酸性洗剤よりも刺激臭が控えめです。 このことから、酸性洗剤による肌荒れや刺激臭を気にするのであれば、クエン酸タイプの酸性洗剤を選んでくださいね。
無香料タイプの酸性洗剤を選ぶ
掃除中の刺激臭が気になる人は、無香料タイプの酸性洗剤を選びましょう。刺激臭を気にすることなく、尿石の除去作業を進められるからです。 そもそも酸性洗剤は酸性であるがゆえに独特の刺激臭を放ちます。鼻が敏感な人にとっては、この刺激臭が苦痛になるかもしれません。そんなときは無香料タイプのものを選びましょう。刺激臭を気にすることなく、尿石の除去できますよ。 ちなみに、酸性洗剤には無香料タイプだけではなく、グレープフルーツやハーブなどといった香り付きもあります。あなたの好みに合わせて選んでくださいね。
ノズル式の酸性洗剤を選ぶ
便器のフチにこびりついた尿石を除去したいなら、発射口がノズル式になっているタイプを選びましょう。尿石が便器のフチにびっしりとこびりついていても、ノズル式であれば正確に吹き付けることができますよ。
おすすめ!クエン酸や重曹は洗剤の代替え品になる
酸性洗剤を使うのが理想的ですが、ひょっとすると品切れ等によって使えないケースがあるかもしれません。そこでここでは、酸性洗剤の代替え品となり得る商品をご紹介します。商品選びの参考にしてくださいね。
クエン酸ペースト
粉末タイプのクエン酸に少量の水を加えた『クエン酸ペースト』が尿石には有効です。クエン酸ということで尿石の除去に有効ですし、ペースト状なので尿石に貼り付けることも可能だからです。 クエン酸ペーストの作り方としては、小さじ一杯分のクエン酸に5~10ミリリットルの水を加えればOKです。クエン酸がドロドロにならないように、水はちょっとずつ加えてくださいね。
酢
酢も酸性ですので、アルカリ性の汚れに効果を発揮します。つまり、アルカリの性質を持つ尿石にも有効なわけですね。しかも酢には『抗菌効果』があります。そのため、尿石が持つ雑菌の増殖を抑える効果があります。 ただし、リンゴ酢や調味酢にはみりんや調味料が含まれていることも。そのためこういった酢を使うと、掃除の後に便器内がべたつくかもしれません。 もしも尿石除去に酢を使うのであれば、調味料が入っていない穀物酢などを選ぶとよいでしょう。そうすれば、掃除した後でも便器内がべたつきませんよ。
中性洗剤
一応尿石は中性洗剤で落とすことも可能です。ただし、尿石はアルカリ性の汚れです。そのため、中性洗剤では酸性洗剤とおなじように尿石をスムーズに落とすことは難しいでしょう。 ちなみに、中性洗剤は100均ショップで手に入ります。しかし100均ショップであればクエン酸タイプの洗剤も購入できます。極度の肌荒れ体質などといった、よほどの理由がない限りは中性洗剤よりもクエン酸洗剤を使った方がよいでしょう。 そうすれば、より短い時間で尿石を除去できるハズですよ。
重曹
重曹は水に溶けにくい性質を持ちます。そのため、ある程度水に濡らした重曹をクレンザー代わりに使うことができます。 ただし、重曹は弱アルカリ性なので、尿石を溶かす性質を持ちません。そのため、酸性洗剤やクエン酸と同レベルの尿石除去効果は期待できないです。重曹を使うのであれば、酢や中性洗剤の方が効率的かもしれません。
代替え品で尿石を落とせなかったときは尿石除去剤の出番
もしも酸性洗剤が手に入らなくて、酸性洗剤の代替え品を使っても尿石を除去できないのであれば、尿石除去剤を使いましょう。尿石除去剤とはその名のとおり、尿石の除去に特化した『業務用の酸性洗剤』のことです。 尿石除去剤を使えば、たいていの尿石は除去できます。クエン酸ペーストや酢を使ってもびくともしない尿石には、尿石除去剤を使ってみてくださいね。驚くほどあっという間に尿石が落ちるかもしれません。試してみてくださいね。
【トイレの便座裏やフチ】他に尿石ができる場所
尿石ができる場所はある程度決まっています。そのため一か所の尿石を除去する際は、別の場所もまとめて清掃してしまいましょう。そうすれば、清潔で臭いのしないトイレに一歩、近づけますよ。
水が溜まるところ
尿石は便器の底にたまる水のフチにできやすいです。こういった場所に黄ばみや黒ずみができ始めたら、それは尿石が徐々に生成されている証。放置すると頑固なこびりつきになるため、早めに対処してくださいね。
便座裏
便座裏にも尿石が発生しやすいです。トイレの便座を上げて、裏面に黄ばみや黒ずみが付き始めていたら、尿石ができてきているサインです。酸性洗剤で早急に対処してくださいね。早急に対応することで、尿石が便座の裏にこびりつくことを防げますよ。
便器のフチ
便器のフチも尿石ができやすい箇所です。とくに便器のフチの場合『水の溜まるところ・便座裏』とは異なり、人目に触れにくい場所ですよね。そのため尿石を見落としがちです。 尿石を見落とした結果、『便器のフチ全面に尿石がびっしり!』なんてことも。こんなのはイヤですよね。 このことから、『水の溜まるところ・便座裏』を掃除するときは、必ず便器のフチも確認しましょう。もしくは定期的に鏡でチェックするのも良いですね。どちらにせよ、早期に対策することを心がけましょう。
ウォシュレットのノズル
意外と盲点なのですが、ウォシュレットのノズルに尿石ができることも。この尿石を放置するとウォシュレットの故障原因になるかもしれません。便器内の尿石を除去する際は、ウォシュレットに尿石が付いていないかの確認もしてくださいね。 また、もしもウォシュレットの尿石を除去したにもかかわらず、ウォシュレットの調子が悪いのであれば、トイレ便器内の電子機器に問題があるのかもしれません。電子機器の修理には専門知識が必要なために、個人で対応するのは難しいもの。 そんなときは水110番にご相談ください。累計119万の修理で培った知識と経験で迅速に対処いたします。お見積り後のキャンセルも無料ですので、お気軽にご相談くださいね。
まとめ|トイレの尿石は酸性洗剤で除去しよう
トイレの尿石は酸性洗剤で除去してくださいね。尿石はアルカリ性の汚れなので、酸性洗剤であれば効率的に除去できます。そして、酸性洗剤を使うときはキッチンペーパーを併用しましょう。トイレットペーパーよりも使いやすいですよ。 また、酸性洗剤を選ぶときはpH値や香料などを意識しましょう。そうすれば、あなたにとって最適な酸性洗剤を見つけることができます。 最後に、トイレ便器内の尿石を取り除くときは、一か所だけでなく便器のフチやウォシュレットなど、目には見えない部分も掃除しましょう。そうすることで、尿石を早期に除去できますよ。トイレの尿石をスムーズに除去するには、黄ばんだり黒ずんだりする前に対処することが大事です。トイレの清潔を保つためにも覚えておきましょう。