「カポックを育てているけど、生長しすぎている気がする……」
「カポックをきれいに健康的に育てるには、どうやって剪定すればいいんだろう?」
この記事にたどり着いたということは、上記のようなお悩みを持っているのではないでしょうか?
基本的に植物はきちんと剪定をしてあげないと、樹形を崩したり病害虫の被害にあったりして、きれいに育てることはできません。カポックは丈夫で育てやすいのが特徴といわれていますが、健康的に育てるためには剪定が大切です。
そこで、この記事ではカポックの剪定で重要なポイントをおさえながら剪定のやり方を詳しく解説していきます。あわせてカポックを健康的に育てるコツも紹介していきますので、カポックを自宅で楽しみたい人はぜひ参考にしてください。
カポックの剪定方法
カポックの剪定は、初心者でも比較的簡単におこなうことができます。なぜなら、カポックは生長が早いため、剪定のときに多少切りすぎてもすぐに回復してくれるからです。しかし、きれいに健康的に育てるには切るべき茎や葉をきちんと選ぶことが重要です。まずはカポックの剪定方法を詳しく紹介していきます。
剪定はいつでもOK!
カポックは生長が早く丈夫であることから、基本的に季節を問わずいつでも剪定をおこなうことができます。しかし、最適な剪定時期というのもあります。カポックの剪定に適しているのは生育期である5~7月頃です。
剪定というのは植物の生長に欠かせないお手入れのひとつですが、少なからず植物を切ってダメージを与える行為です。そのため、生長が遅くなっている時期に剪定をすると、健康に回復するのも遅くなってしまいます。より健康的に育てたいというのであれば、カポックの生長が最も活発な5~7月頃におこなうようにしましょう。
カポックの剪定に必要な道具は?
カポックの剪定には「剪定バサミ」を使いましょう。通常のハサミでも剪定をすることは可能ですが、切り口をキレイにしたいのであれば剪定に特化した剪定バサミを使うことをおすすめします。
カポックにはトゲがあるわけでもないので、剪定は素手でおこなうことができます。ただし、夏場に虫の多い環境で育てているとなると害虫が潜んでいるおそれがあります。
また、剪定をしばらくしていないのであれば、葉に隠れて害虫が発生するかもしれません。カポックに発生する害虫は人間に危害を加えるほどの虫ではありませんが、不安であれば軍手など手袋をはめて剪定するとよいでしょう。
古い葉は思い切って剪定を!
カポックは生長が早いという特徴から、古い葉もみるみる伸びてきてしまいます。しかし、伸びた古い葉は見栄えも悪く、邪魔になってしまうこともあるでしょう。古い葉は剪定しても問題ありません。丈夫であることが特徴でもあるカポックは、多少切りすぎても生長に悪影響を与えることはないので、思い切って剪定しましょう。
切る場所を確認してから「剪定」しよう
カポックを剪定するときは、古い葉もそうですが切る場所をしっかり決めてから剪定にとりかかるようにしましょう。「カポックは丈夫だから切りすぎても大丈夫!」という考えで剪定にとりかかると、切りすぎて樹形を崩すという結果になってしまうかもしれません。
カポックを理想となる形にしたいのであれば、剪定後の形をきちんとイメージして、そのとおりになるよう剪定する場所を事前に確認するのが重要です。テープやマジックなどで剪定する場所に印をつけておくとよいでしょう。風通しや日当たりがよくなるように剪定すると、より健康的に育てることができます。
剪定した枝の活用法
カポックの剪定で切り落とした茎や枝は、そのまま捨てずに活用することで新たにカポックを増やすことができます。これから紹介する方法は、どれも新たな根を生やすことが目的です。そのため育成期である5~7月頃におこないましょう。今回はカポックの増やし方を4つ紹介いたします。
1.挿し木
挿し木とは、剪定で切った茎や枝を新たな鉢に挿して発根させる方法のことです。
保水性のよい用土に、切った茎や枝の長さの半分くらいを植えましょう。水分が不足すると枯れてしまうため、1日に何度も様子を見て土が乾かないよう少しずつ水やりをするのがうまく発根させるポイントです。直射日光には弱いので、日光は1日3時間程度当たるくらいの環境がちょうどよいです。
発根させるには1ヶ月程度かかり、それまでは上記のこまめな手入れが欠かせません。そのため、時間に余裕があるときにチャレンジしてみるとよいでしょう。
2.茎伏せ
茎伏せとは、剪定した茎を湿った土の上に寝かせて発根させる方法のことです。茎が土に触れているところから発根します。「挿し木」とほとんど似ているので、挿し木との違いを簡単に説明します。
- 使うのは3~5cmほどの葉が付いていない茎
- 土に植えるのではなく、土の上に横向きに寝かせる
- 根が生えるまでは2ヶ月ほどかかる
以上が挿し木と茎伏せの違いです。うまく根が生えれば茎伏せの成功です。これもまた、こまめな水やりで乾かさないことがとても重要です。
3.水差し
水差しとは、切った茎や枝をビンやコップに入れた水に浸して発根させる方法のことです。挿し木と同様に、日光に当てすぎないよう気を配って育てましょう。1日1回きちんと清潔な水に取り替えておけば、3週間ほどで根が生えてきます。
根が生えてからは、観賞用としてそのまま飾るのもよいですし、土に植えて育てることもできます。ただし、水差しによって生えた根は、水を吸う力が弱くなっているといわれています。そのため、土に植え替える場合、最初の1週間ほどは土が乾かない程度の水やりが欠かせません。水不足で枯らさないよう気をつけましょう。
4.ハイドロカルチャー
ハイドロカルチャーとは、土以外のもの(ハイドロボール、カラーサンドなど人工の石)を小さな鉢に入れ、そこに剪定で切った枝を挿し育てる方法です。オシャレに魅せるのが主な目的で、育てる原理としては「水差し」とほとんど変わりません。十分な水やりと適度な日当たりに気をつければ根を生やし、インテリアとして楽しむことができるでしょう。
早く美しく仕上げるならプロにお任せ!
ここまでカポックの剪定の方法と、切った枝の活用方法について紹介してきました。しかし、初めての剪定ともなると上手にできるか心配になってきますよね。
自分で剪定するのに不安がある場合は、剪定のプロである業者に相談してみるとよいでしょう。業者に剪定を依頼すれば、きれいな形に剪定してくれるだけでなく、剪定後の育て方や自分で剪定する場合のコツなど相談にも乗ってくれます。また、カポックは2m前後の小さな木なので剪定の費用も比較的安価です。
カポックの剪定にかかる費用は、およそ1,000円~5,000円が相場です。剪定をしてくれる業者は全国にいくつもあります。各業者のホームページを見てサービス内容や費用を比較し、信頼できそうな業者に依頼するとよいでしょう。
弊社でも相談していただければ、剪定のプロである業者を紹介することができます。お電話での相談も受け付けているので、カポックの剪定の方法やわからないことがあれば、なんでもお悩みをお聞きします。剪定の依頼をいただければ費用の見積りは無料でおこないます。お困りの際はぜひ一度ご相談ください。
カポックを長く健康的に育てるコツ
カポックをきれいに剪定できたら、そのきれいな姿を保ちたいものですよね。カポックを長く健康的に育てるためには、日頃のお手入れがとても大切です。ここからはカポックを育てるコツについて紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
カポックは直射日光が苦手
カポックは直射日光が苦手です。1日中ずっと日光が当たってしまうような場所に置いていると葉焼けを起こし、葉が傷んだり枯れたりするおそれがあります。
かといって、ずっと日陰になる場所で育てると根腐れの原因にもなってしまいます。そのため、カポックを健康的に育てるのであれば、カーテン越しに木漏れ日のような光が差している「明るい日陰」で育てるのがよいでしょう。
水やりと肥料はどうする?
カポックを美しく育てるためには、日頃の水やりと肥料選びにも気を配りましょう。水やりの方法と肥料の与え方について詳しく説明していきます。
水やり
カポックの水やりは、土が乾かないようにこまめにおこなうのがポイントです。
「土の表面が乾燥してきたな」と思ったタイミングで水やりをおこなうとよいでしょう。夏場は気温も高く土が乾燥しやすいので、毎日きちんと土の様子を見て水やりをしてあげてください。また、霧吹きでかるく葉に水を与えると害虫予防にもつながるので、あわせておこなうとよいでしょう。
肥料
カポックの肥料には「緩効性肥料」を使うのがおすすめです。緩効性肥料とは、肥料の効き方がゆっくりで、一定期間効果が長続きする肥料のことです。この肥料を与えることで、1年を通して栄養が全体にまわります。新芽の増加や剪定後の回復も早くなるので、とてもおすすめです。
1~2年に1回は植え替えを
カポックを鉢植えで育てている場合は1~2年に一度、土を入れ替えるなどの植え替えをおこないましょう。カポックは生長が早いため、同じ鉢でずっと育てていると根詰まりを起こしてしまいます。より健康的に育てるためには、定期的に植え替えをおこないましょう。
カポックに残っている古い土を大まかに落としてから、観葉植物用の土を入れた鉢に植え替えてください。古い土が少ないほうが、新しい鉢で根を張りやすくなります。
冬場は屋内での栽培がおすすめ
カポックは基本的に屋外・屋内どちらでも育てることが可能です。しかし、寒さに強いというわけではなく、暖かい場所のほうがカポックは健康的に育ちます。そのため、冬場は鉢植えとして屋内で育てるとよいでしょう。
病気と害虫にも要注意!
カポックを育てるうえでは病害虫にも注意しなければなりません。丈夫なのが特徴のカポックといえど、病害虫に侵されてしまっては枯れてしまうおそれがあります。カポックに発生しやすい病害虫を紹介しますので、対策を覚えておきましょう。
・害虫:ハダニ
ハダニはカポックの葉が乾燥することで発生してしまう害虫です。葉の裏側に潜むので、水やりをしばらくしておらず葉が乾燥していたら、葉の裏をチェックしましょう。放置すると栄養が奪われ枯れてしまうおそれもあるので、しっかりと対処してください。ハダニは水に弱いので、葉に水を与えることで対処することができます。
・病気:うどんこ病
うどんこ病とは、葉に白い斑点ができてしまう病気です。白い斑点ができてしまった部分は光合成ができなくなってしまい、どんどん葉の状態が悪くなってしまいます。うどんこ病にかかってしまった葉は、切り落とすことで被害の侵攻、拡大を防ぐことができます。日頃から風通しに気をつかっていれば、うどんこ病にはかかりづらいので定期的な剪定が重要です。
カポックを健康的に育てるために「風通しをよくする剪定をおこないたい!」というときは弊社にご相談ください。弊社で紹介する業者は現地調査も無料でおこなっているため、剪定したいカポックの状態を直接見に伺うこともできます。そこで、ご希望にあわせた剪定を提案することも可能ですので、気軽にお問い合わせください。
カポックの元気がない……原因と対処法
「屋内で育てていて、病害虫の被害に遭っているわけでもないのにカポックに元気がない……」
このような状況になっていませんか?もしかしたら日頃のお手入れが不足しているかもしれません。ここからは、カポックに元気がないときの原因や対処法について紹介していきます。
【原因1】日光不足
カポックに限らず、植物は日光を浴び光合成をすることで健康に育ちます。直射日光が苦手だからといって、まったく日光が当たらない日陰に置いて放置してしまうとカポックは元気を失います。きちんと適度に日光を当て、光合成で栄養を作り出させるようにしましょう。
【原因2】水不足
カポックを健康的に育てるには十分な水やりが欠かせません。水やりを忘れてしまったときはすぐに水を与えましょう。カラカラになるほど乾いてしまった場合は、水を張った大きめのバケツや盥(たらい)に鉢ごと入れましょう。そうすることで根が早く水分を吸い取ってくれて、回復が早まります。
【原因3】屋内でエアコンの風が直接当たっている
カポックを屋内で育てるときは、エアコンの風が直接当たらないようにするのも大切です。エアコンの風があたってしまうと乾燥しやすくなってしまいます。十分な水分が必要なカポックにとって乾燥は天敵なので、エアコンの風が当たるような場所には置かないようにしましょう。
カポックを長く楽しむには?
カポックを長く楽しむには、こまめなお手入れと適度な剪定が大切です。カポックが葉をつけるには養分が必要です。しかし、水や肥料の不足だったり病害虫に侵されてしまったりしているときは全体に養分が行き渡りません。そのようなときに葉がつきはじめると、養分が不足して全体を枯らしてしまうことにもなってしまいます。
カポックの元気がなく、原因がわからないという場合でも弊社にご相談いただければ、お悩みをお聞きします。ご依頼いただければ植物の生育に詳しいプロの業者を紹介することもできます。
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