日本国内でたぬきみたいな動物を見かけたら、その正体として考えられるのは、ハクビシン、アライグマ、アナグマです。
特にアライグマ・アナグマはたぬきに似た輪郭をしているため、発見したとき「ひょっとしてたぬき?」と考えてしまう人も多いです。また、日常ではあまりなじみがない動物ですが、じつは、これらの動物は住宅街での目撃や被害の報告が増えてきています。
たぬきみたいな動物の正体が気になる方は、この記事でご紹介する情報を参考に、発見した動物が何かつきとめてみてください。そして、そのような動物の被害を防ぐための対策についてもこの記事では解説します。
たぬきみたいな動物を見たときに考えられるのはこの3種類!
たぬきみたいな動物を見たとき、考えられるおもな動物は、ハクビシン、アライグマ、アナグマです。この3種類の動物とたぬきは一見するとよく似ていますが、たぬきとはっきり異なる特徴があります。それぞれの動物の特徴をご紹介していくまえに、まずは、たぬきの特徴について知っておきましょう。
たぬきはイヌ科の動物で、体つきや姿勢は犬によく似ています。特徴は、目の周りが黒く、左右の黒い部分はつながっていない点です。
体については、耳のまるみ、黒色の手足、胸から型にかけての黒い模様などが特徴です。住宅街にあらわれるたぬきはゴミをあさったりフンを落としたりするため、駆除の対象になることも多いようです。
たぬきの特徴や生態について簡単にご説明したところで、ここからは、たぬきに似ている動物たちの情報を見ていきましょう。
ハクビシン
ハクビシンはネコ目ジャコウネコ科に分類され、猫のような高い運動能力を持ちます。体長はたぬきと同じくらいですが、足が短く胴が細長い外見をしています。また、額から鼻にかけて白い線が入っているのが特徴です。
ハクビシンは、森林だけでなく住宅街にもすみかを広げています。しかし、基本的には怖がりな性格で、住宅街でも人目につきやすい場所はあまり好みません。そのため、人目がつきにくくて安全な家屋の床下や屋根裏にすみつくことがあります。食事は雑食ですが、とくに果物を好む傾向にあります。
アライグマ
アライグマはたぬきよりやや小さい動物で、しっぽのしましま模様が特徴です。目のまわりが黒いのはたぬきと同じですが、たぬきは目のあいだが白いのに対し、アライグマは目のあいだも黒いという違いがあります。
洗いものをする行動のように、アライグマは手足を器用に使える動物です。住宅街にあらわれるアライグマはその器用さをいかし、塀をのぼって住宅の敷地に侵入したり庭木にのぼって果物を食べたりゴミをあさったりします。
アナグマ
アナグマは名前に「クマ」とついていますが、じつは、イタチ科の動物です。そのため、イヌ科のたぬきとくらべると、上半身が細く、顔が細長いという違いがあります。また、たぬきより足が太いことや、しっぽが短いことも見分けやすいポイントです。
アナグマはその名前のように、土にほった穴をすみかにしています。昼間は穴に姿をひそめていますが、夜になると食料を探しに行動を始めます。アナグマは雑食で、虫や小さい動物のほかに農作物やゴミなども食料としています。
このような動物による被害
ハクビシン、アライグマ、アナグマは、住宅街にあらわれて人間の暮らしに被害をもたらすことがあります。おもな被害は、畑や庭の農作物を食べたりゴミをあさったり、フンを落としたりすることです。
しかし深刻な被害ケースでは床下や屋根裏に侵入し、すみついてしまうこともあります。その場合、物音に悩まされたり壁や床を傷付けられたりします。また、人によっては、フン・尿の細菌によってアレルギー症状がでることもあるようです。
このように、ハクビシン・アライグマ・アナグマによる被害は深刻化すると暮らしや健康に重大な影響をおよぼすため、姿を見かけたらはやめに対処することが大切です。具体的にどのように対処すればよいのか、次の項目で詳しくご紹介していきます。
たぬきみたいな動物たちへの正しい対処法を知っておこう
たぬきみたいな動物の正体として考えられるハクビシン・アライグマ・アナグマに遭遇したときは、近づいたりさわったりしないでください。なぜなら、これらの動物は危険を感じると攻撃してくることがあるからです。また、どんな細菌や病気を持っているかもわからないため、むやみに接触するのは危険です。
なかには、ワナをしかけて捕獲しようと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これらの動物は「鳥獣保護法」の対象となっていて、自治体の許可なしに捕獲するのは禁止されています。そのため、一般の方がこれらの動物に直接的な対処をするのは、難しいのです。一般の方ができる対処は基本的に、以下の3つです。
【対処法1】自治体に報告する
住宅地域でハクビシン・アライグマ・アナグマを見かけたら、自治体に報告しましょう。自体によって担当部署が異なるので、ホームページで連絡先を確認してください。
自治体に報告した場合、対応はさまざまです。たとえば、捕獲用の道具を無償で貸し出していたり、捕獲のために人員を派遣したりする自治体もあるようです。身のまわりでこのような動物たちを見かけたときは、自治体に報告して指示をあおぐようにしましょう。
【対処法2】家に寄せ付けない工夫をする
「鳥獣保護法」により、ハクビシン・アライグマ・アナグマを自己判断で退治するのは難しいです。そのため自分でできる対処法は、これらの動物を家に寄せ付けないよう工夫することです。今回は4種類の方法をご紹介するので、ぜひ実践してみてください。
・エサとなるものをなくす
ハクビシ・アライグマ・アナグマにとってエサとなるものが敷地内にあると、エサを求めて寄りつきやすくなります。エサとなる生ゴミを外に置かないようにしたり、果物や野菜を外に干さないようにしたりといった対策をおこないましょう。
・家屋への侵入口をふさぐ
ハクビシン・アライグマ・アナグマは、小さい入り口をみつけて家屋に浸入します。外から家屋全体を確認し、侵入口となりそうな場所をみつけたら木・石・金網などでふさいでおきましょう。
・忌避剤(きひざい)を使用する
忌避剤とは動物の苦手な成分を含んだ薬剤で、動物を近づけさせない効果があります。ハクビシン・アライグマ・アナグマ向けの忌避剤は、通販サイトやホームセンターなどで購入できます。効果の切れ間がないよう、定期的な使用を心がけてください。
・青色のLEDライトを設置する
ハクビシン・アライグマ・アナグマのような夜行性の動物は、青色の光を嫌う傾向があります。そのため青色の光を発するLEDライトを設置すると、これらの動物を寄せ付けない効果が期待できます。
敷地すべてに設置するのは難しいので、農作物のちかくや侵入しやすい場所を中心に設置してみてはいかがでしょうか。
【対処法3】害獣駆除業者を利用する
ハクビシン・アライグマ・アナグマを寄せ付けない工夫をしても効果がない方や、すでに家屋に浸入されてしまった方も、なかにはいらっしゃるかもしれません。そんなときは、害獣駆除業者に対応を依頼するのも選択肢のひとつです。次の項目でとりあげる情報を参考に、業者の利用を検討してみてください。
動物への対処はプロである害獣駆除業者に任せよう!
たぬきみたいな動物の正体として考えられるハクビシン・アライグマ・アナグマの捕獲や駆除は、プロである業者に任せましょう。業者はそれぞれの動物についての豊富な知識をもとに、効果が高い方法で対処します。
また、動物のフンや尿には人間の健康に影響をおよぼす細菌やウイルスなどが含まれていることがあるので、業者に任せたほうが安心です。業者を利用する際には費用が発生しますが、的確さや安全を考えるとプロである業者に依頼するメリットは大きいでしょう。
かかる料金の相場
ハクビシン・アライグマ・アナグマなどの動物の駆除は、安い場合は2万円程度ですむことがありますが、高い場合には5万円以上かかることがあります。料金に大きな差がでてしまうおもな要因は、以下の点です。
- 駆除箇所の数や面積
- 作業の難易度(被害の深刻さや、作業場所)
- 工事の有無(侵入口の封鎖工事など)
- そのほかの作業の有無(フンの清掃・消毒、ワナの設置、捕獲など)
このように、ハクビシン、アライグマ、アナグマたちの駆除にかかる料金は、ケースによって大きく異なります。実際の料金を知るには、業者に現地調査を依頼し、見積りをとってもらいましょう。
業者を選ぶ際のポイント
害獣駆除業者を選ぶ際には、作業や料金の詳細を説明してくれるかが重要なポイントです。さきほど料金についての解説でふれたように、害獣駆除はケースによって必要・不要な作業が異なります。
そのため、「どんな作業をするのか」「なぜその作業が必要なのか」「その作業料金はいくらなのか」を理解し納得したうえで、作業をご依頼するのが理想です。業者を決める際には、作業や料金についてきちんと説明してくれる業者かどうかを意識してみてください。
弊社サービスの特徴
弊社は、害獣駆除の業者をご紹介するサービスを提供しております。サービスをご利用する際には、まずコールセンターにお電話ください。お電話にて害獣でお困りの方へ被害状況をお聞きし、現地調査の日程を相談させていただきます。
現地調査ではご紹介した業者が現場にうかがい、被害状況を確認したのちに作業内容のご説明や見積りの提示をいたします。作業内容や見積りにご納得いただけたら、作業のご依頼をうけたまわります。作業のご依頼までは基本的に無料なので、害獣にお悩みの方はぜひ、お気軽にご相談ください。
【見分け方に関する記事はこちら】
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