春から秋は蜂が活発になるため、蜂の被害が増えてきます。もし、家に蜂の巣ができてしまった場合、自分で駆除をしたいという方もいるのではないでしょうか。じつは最近、煙を使用した駆除方法による事故のニュースが増えています。駆除している際の火災をはじめ、巣を刺激され狂暴になった蜂の一斉攻撃を受けてしまうケースもあるのです。
それらの事故はなぜ起きたのか。どんな危険があるのか疑問を持たれる方もいるかと思います。今回は、煙を使用した駆除方法について解説するとともに、その効果と注意点をお伝えします。
いますぐ安全に、確実に駆除したい!という場合は、プロに状況を見てもらい説明を受けてみるのもアリです。危険を伴うトラブルに見舞われたときこそ、第三者の意見も活かして安全かつ効果的な対処を選択していきましょう。
蜂の巣の駆除する前に準備と安全確認
1.アレルギーがあるかを確認する
蜂に1度刺されたことがある場合は、2度目刺されるとアナフィラキシーショックが起こることはよく知られています。
しかし、その他に蜂アレルギーといって刺された場合に反応を起こし、深刻な健康被害を起こすアレルギーがあります。このアレルギーを持っていないかを病院で検査し、持っていない人が作業を行います。
2.防護服を準備する
蜂に刺されると危険なため、分厚い服装で作業を行う必要があります。全身をしっかり覆い、肌が出ていないことを確認します。
3.駆除する時期や蜂を見極める
蜂の巣は働き蜂が増える秋ごろが一番大きく危険です。駆除を行う場合は、繁殖時期を避けた方がいいでしょう。
また、ミツバチ以外のアシナガバチやスズメバチは、次の女王蜂のみが冬を越すため、比較的危険は少ないと言えます。ただミツバチは群で巣の中で冬を越すため、むやみに駆除しようとすると危険が及ぶこともあります。
蜂を駆除する際は、活発に活動する時期をしっかり見極めて行わなければなりません。
4.蜂の駆除は夜に行う
蜂は夜間がおとなしい時間帯と言われています。昼間に比べて比較的反応鈍く、攻撃性も低くなるため夜や早朝に行うのが有効です。
逃げる場所や経路の確認
蜂に攻撃されてしまった場合、どこにどのように逃げるのかを事前に確認しておきます。そうすることで、焦ることなく対処できます。
自分で駆除できるのか、業者に頼むのかを考える
無理に自分で駆除を行ってしまうと、蜂に刺されてしまう危険性が上がります。そのためなるべく蜂の駆除に関するプロに任せるのが得策です。
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自分でできる煙を使用した駆除方法
煙で蜂を駆除する方法は主に2つあります。それぞれの必要な道具と方法をご紹介します。
【煙幕花火を使用した方法】
必要な道具
防護服、煙幕花火、叩き棒、厚手のゴミ袋2~3枚
駆除方法
- 煙幕花火に火をつけ、その煙で巣を包み込む
- 蜂が気絶している間に巣を撤去する
- 巣を重ねた厚手のゴミ袋に入れて処分をする
【燻煙器を使用した方法】
必要な道具
防護服、軍手、養蜂用燻煙器、新聞紙、水が入ったバケツ、叩き棒、厚手のゴミ袋2~3枚
駆除方法
- 軍手を嵌めて、養蜂用燻煙器に新聞紙を入れて火をつける
- 煙の出てくる先を巣に向ける。1~2時間そのままにする
- 蜂の動きがおとなしくなっている間に巣を撤去する
- 巣を重ねた厚手のゴミ袋に入れて処分をする
煙で蜂は駆除できるのか
煙幕花火や燻煙器を使用した方法では、蜂を駆除することは難しいです。殺虫剤のような殺傷能力はないとされ、主に蜂を気絶させたりおとなしくさせる目的で行われます。
そのため数分経つと動きだすので注意が必要です。また、巣を撤去するという方法もありますが、途中で蜂が動き出す場合もあるため危険です。
燻煙器は、一部の蜂には効果がありますが、蜂によっては余計刺激してしまう恐れがあるためおすすめできません。
煙を使用した場合の注意点
近年では、煙を使用した駆除中に火災を起こしてしまう事件が多発しています。そのため引火の危険性についてしっかり認識しておかなければなりません。
その他にも注意点がありますので、しっかり確認していきましょう。
1.煙幕花火を使用する際、可燃性の殺虫スプレーを一緒に使用しない
殺虫スプレーが可燃性だと、火の粉によって引火し爆発、火災に繋がる恐れがあります。気絶した蜂がいつ動き出すかひやひやして作業を行うことになり、慎重に作業することが困難になります。
しかし、気軽に殺虫スプレーを使用してしまうと大きな火災に繋がることもあるため、事前に可燃性のものかどうかを確かめることが重要です。
2.燻煙器をする場合、家屋に近い場所では使用しない
長時間火を使用して煙を出すため、火災の危険があります。そして、ずっと燻煙器を見ていることが必要です。
3.煙幕花火の火の粉を注意する
煙幕花火の日の粉は飛び散りやすく、住宅の玄関先や軒下にできた巣の駆除の場合には燃え移っていないか注意が必要です。少しでもくすぶりだした火は火災へ繋がると考えておくのがいいでしょう。とくに木造住宅の場合、瞬く間に燃え広がる恐れがあります。
また、蜂の巣は木などでできているため燃えやすいものです。巣が燃えてしまうことで、作業中驚き対処が遅れる場合もあります。作業する際は、必ず近くに水が入ったバケツの準備をしておきましょう。
まとめ
このように、煙を使用した蜂の巣駆除には、注意するべき点が多くあります。火を使用することは、火災へ繋がるリスクを持っているという認識をしましょう。
事実、最近では歴史ある建物で蜂の巣を駆除していた際に、殺虫スプレーに引火、火災が発生して全焼してしまうというニュースも起こっています。
くれぐれも、無理をせずにご紹介した注意事項を確認して作業を行いましょう。