トックリバチ(英名:Eumenes micado)という蜂の種類をご存知でしょうか。このハチは攻撃性が低いので、自分で駆除をおこなうこともできます。
しかし、トックリバチと巣がそっくりでまぎらわしいスズメバチも存在するため、うかつに手を出すのは危険かもしれません。
この記事ではトックリバチの見た目の特徴や生態をはじめ、安全に駆除するうえで役立つ知識なども紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
じつは役立つ働きをする「トックリバチ」の生態
トックリバチを駆除するうえで、まず知りたいのが生態についてだと思います。トックリバチの見た目や活動時期を理解することで具体的な対策のイメージも付きやすいでしょう。
トックリバチの見た目
トックリバチは体長10mm~15mm程とほかの蜂とくらべると、比較的小さい蜂です。黄色い細線の模様が特徴で、スリムで黒光りした体をもっています。
全体的にシャープなフォルムをしているので、攻撃的なイメージを感じる人も多いかもしれませんが、じつはそこまで凶暴性の高い蜂ではありません。
トックリバチは虫を捕らえて食べてくれる
トックリバチは恐ろしい見た目をしていますが、私たちの生活にメリットを与えてくれる場合があります。トックリバチはさまざまな種類の芋虫を食べてくれます。
なので、家で育てている植物の葉を食い荒らす芋虫から守ってくれる役割を果たしてくれるでしょう。危険なイメージをもたれることが多い蜂ですが、トックリバチは私たちの生活を助けてくれることもある蜂です。
トックリバチの活動時期
トックリバチの活動時期は、おもに6月から10月にかけてです。トックリバチは冬が来る前に巣を作成してから、その中にエサを溜め込んで卵を産み付けます。
冬の時期に幼虫がふ化して、巣の中で餌を食べて冬を越します。そして春になる頃には成虫になって、外にでて活動を始めるのが活動時期のサイクルです。
したがって、トックリバチを安全に駆除するのであれば冬がベストです。冬の時期に巣を卵ごと破壊してしまえば、初夏からトックリバチが活動することを防ぐことができるでしょう。
トックリバチにもさまざまな種類がある
トックリバチはドロバチの仲間で、さまざまな種類の蜂がいます。ミカドトックリバチ、キボシトックリバチ、キアシトックリバチ、ムモントックリバチの4種類が主な蜂です。
トックリバチと呼ばれる蜂のほとんどは、ミカドトックリバチを指します。なので、ミカドトックリバチはもっともよく知られている種類といえます。キボシトックリバチは脚が黄橙色で、腹部と胸部に丸みがあるのが特徴です。
大きさが13mm~17mmで、生息場所はおもに本州・四国・九州なので寒い地域には住むことはありません。
キアシトックリバチはキボシトックリバチと似た特徴をもっています。しかし、小盾板と呼ばれる背中に付いている三角形の甲羅のような場所に、黄色い模様がないという違いがあります。
ムモントックリバチはほかのトックリバチにくらべて脚や顔が黒く、黄色い模様も控えめなハチです。
トックリバチの危険性
トックリバチは、危険性の低い蜂です。蜂の中でも穏やかな性質をもっているので、人間側から攻撃しない限り、襲われることはほとんどないといわれています。
また万が一刺されてしまった場合でも、トックリバチの毒性はスズメバチなどとくらべると非常に弱く、刺されても痛みや腫れ程度で済むことがほとんどです。なので、自分で対処をすることも可能といえます。
このように危険の少ない蜂ですが、家に巣を作られてしまうと邪魔に感じる人も多いでしょう。次の章ではトックリバチの駆除方法について解説していきますので、参考にしてみてください。
また自分で蜂の駆除をおこなうのは、不安な人もいると思います。その場合は業者に相談してみましょう。不安の解消につながるかもしれません。弊社では、さまざまな蜂のトラブルに対応できる業者を紹介しています。
弊社に相談していただければ、トラブルに応じて最適な業者を紹介することが可能です。もし蜂のトラブルでお悩みの際にはぜひ一度お電話ください。24時間365日、年中無休で受付オペレーターが待機しております。お気軽にご相談ください。
自分でトックリバチを駆除する方法
トックリバチは攻撃性が少ないので、自分で駆除をおこなうこともできます。しかし、まったく刺される危険がないかといわれるとそういうわけではありません。では、より安全に確実に駆除をおこなうために、ここからは具体的な方法について解説していきます。
トックリバチの巣の特徴
トックリバチの巣の特徴はなんといっても形でしょう。個体の名前の通り、お酒を入れる徳利(とっくり)のような形をしています。
巣を作る場所は通常の蜂と同じでおもにベランダ、軒下、床下、屋根裏といわれていて、泥を使って巣を作ります。巣といってもサイズはとても小さく、直径10mm〜15mmで、巣全体で蜂が一匹入れるか入れないかくらいのスペースしかありません。
トックリバチの巣を駆除する方法
本来は活動のない冬に駆除したいものですが、夏になって蜂の存在に気づくということもあるでしょう。
夏に安全に巣を駆除するには、トックリバチが昼間に巣から完全に飛び立ってから巣を破壊しましょう。蜂は昼間に活動することが多く、この時間帯を狙えば駆除をおこなうことができます。
蜂の巣は泥で作られているため棒などで叩けば簡単に壊すことができます。もし、蜂が巣から飛び立つのを待てない場合には蜂から刺されることを防ぐために厚手の長袖や帽子やマスクを着用して、殺虫剤を使いながら蜂ごと巣を破壊してしまいましょう。
少しでも危険を感じたらプロに相談しよう
徳利型の巣を見つけたからといって、不用意に近づいてはいけません。蜂の中には似たような形の巣を作る、攻撃性の高い蜂も存在するからです。このように蜂の種類を特定するのに不安な場合には、駆除を業者に依頼してみましょう。
弊社ではさまざまな蜂のトラブルに対応できる業者を紹介しています。蜂のトラブルを抱えているようでしたら、ぜひ一度ご連絡ください。ハチ駆除に長けた専門業者をすぐに手配いたします。安心してご利用くださいませ。
本当にトックリバチ?じつは危険なハチかも
トックリバチだから安全だと思って近づくのは危険です。蜂の中には、トックリバチと似た生態をもつ個体もいます。中には凶暴性の高い個体もいるので、注意が必要です。
似た巣を作るコガタスズメバチ
コガタスズメバチも徳利型の巣を作ります。気をつけなくてはいけないのが、この蜂はトックリバチにくらべて強い毒をもっていて、刺されると最悪の場合、死に至ることもあります。
見た目はオレンジ色と黒色が混ざったような模様が特徴で、ススメバチのような見た目をしていて、働きバチの体長は22mm~27mmといわれています。
トックリバチと似た形状の巣を作りますが、コガタスズメバチのほうが巣全体のサイズが大きく、ソフトボールくらいの大きさで巣を作ります。
そもそもトックリバチの巣は指先くらいの大きさしかないので、見つけることすら難しいかもしれなません。もし徳利型の巣を見つけた場合でも巣の大きさを確認することで、トックリバチとコガタスズメバチの巣を見分けることができるでしょう。
危険なハチを見つけたときの対処方法
蜂の巣を見つけた際には、どんな場合であっても近づかないことが一番です。遠くから蜂の種類を観察し図鑑の写真と見比べて、特定してから対応をするようにしましょう。
もし賃貸にお住まいの方で、近くに巣を見つけた場合は管理会社に連絡して対応してもらうほうがいいです。もし自宅にできてしまった場合には、迷わずに業者に連絡しましょう。命の危険もあるため絶対に自分で駆除はおこなわないようにしてください。
業者にハチ駆除を依頼する際の費用相場
蜂の駆除を業者に依頼するにあたって、一番気になるところは駆除費用の相場だと思います。危険な個体のスズメバチは25,000円~30,000円くらいといわれていて、それ以外の蜂は16,000円~25,000円といわれています。
また料金は蜂の種類や巣の大きさ、巣のある場所によって駆除作業に掛かる人員やコストが増えて、料金も変わってきます。業者によっても料金に差がでるので、各社から見積りをとって比較をしたほうがいいでしょう。
もし業者の選定にお悩みでしたら、1度弊社にご連絡ください。弊社は全国のさまざまな蜂駆除業者を紹介しています。なので、たくさんの業者から料金比較をして、お客様の費用に最適な業者を紹介することが可能です。