アシナガバチが巣を作り始める時期は、巣には女王蜂しかいません。女王蜂しかいない時期であれば、比較的簡単に巣を駆除することができます。そのため、駆除をするには巣の作り始めを狙うとよいでしょう。
しかし駆除には、心得と万全の準備が大切です。そこでこのコラムでは、アシナガバチが巣を作る時期や駆除の方法、予防策をご紹介していきます。駆除に適切な時期や方法を知り、安全かつ確実にアシナガバチを退治しましょう。
アシナガバチが巣を作る時期
アシナガバチが巣を作る時期は、春から秋ごろです。まず初春である3~4月ごろに、冬を越した女王蜂が巣作りを始めます。実は、冬を越えるのは女王蜂しかいません。そのため、最初の巣作りは女王蜂1匹でおこないます。
巣作りをおこないつつ、女王蜂は産卵と育児もおこないます。そうして5~6月ごろになると、産んだ卵がかえり始め、働き蜂となって巣作りに参加するのです。
7~8月には、働き蜂だけで巣作りをするようになります。この時期には巣も10cmほどの大きさになっており、女王蜂は産卵だけに集中します。
そうして9月になると、巣は最大で15cmほどの大きさになります。しかし、この頃にはアシナガバチの活動も終わりを迎えます。多くの蜂は絶命していき、新しく誕生した女王蜂は巣を旅立つのです。
アシナガバチの巣を駆除するなら「作り始め」が狙い目!
アシナガバチは、春から秋にかけて活動をおこないます。その活動期間に、巣作りをおこなっていきます。しかし長い巣作りの期間のなかでも、作り始めが駆除の狙い目だといわれています。
「作り始め」が狙い目の理由
アシナガバチの巣の駆除は、「作り始め」が一番です。そもそも蜂の巣を駆除する難易度は、作業の危険性によって決まります。そのため、危険であればあるほど、駆除は控えるべきなのです。
アシナガバチの巣も、大量にアシナガバチがいる状態であれば、駆除をおこなうことはできません。しかし作り始めの時期であれば、女王蜂が産んだ卵は孵化していないため、巣には女王蜂しかいないことになるのです。
攻撃をしてくるのが女王蜂のみであれば、働き蜂がいるときに比べると刺されて重症を負う危険性は低いです。そのため、作り始めの時期が、狙い目だといわれているのです。
まずは巣を見つけよう
駆除をするには、まず巣を見つけなくてはなりません。巣を作られる場所は無数に考えられますが、その場所には傾向があります。そのため、まずは傾向に当てはまる場所から巣を探していくとよいでしょう。
アシナガバチが巣を作る場所は、雨をしのぐことのできる開放的な場所です。そのため、人の生活空間に巣を作ることが多いです。特に、ベランダや軒下、樹木などです。こういった場所に巣がある状態で放置してしまえば、刺される危険性が高いため、念入りにチェックをしておきましょう。
条件によっては、自力で駆除ができることも……
条件が揃っていれば、自力でアシナガバチの巣を駆除をすることも可能です。その条件のひとつは、上記でもご紹介した「作り始めの時期であること」です。しかし時期以外にも、あと2点あります。それぞれの条件について確認をしましょう。
・アシナガバチの巣であること
アシナガバチが付近を飛んでいて、巣を発見したといっても、本当にそれがアシナガバチの巣であるかどうかを確認をするようにしましょう。もしスズメバチの巣であれば、より作業が危険になります。たとえ作り始めの時期であろうと、控えたほうがよいでしょう。
・手の届く場所であること
巣が作られている場所は、手の届く場所であることが重要です。巣によっては、軒下などの高い場所に作られていることがあります。そのような場所は、脚立などを使って作業をしなくてはならないので、作業の難易度が高くなってしまいます。
無理して作業をすればケガをするおそれがあるので、手の届かないような場所は業者に任せるようにしましょう。
アシナガバチの「作り始め」の巣を自分で駆除する方法
蜂の巣は自力で駆除をすることも可能ですが、危険はつきものでしょう。自力で駆除をする方は以下を参考に、しっかりと事前準備をしてから挑むようにしましょう。
必要なもの
駆除をするには、まず持ち物を準備しましょう。必要なものは、「殺虫剤・身を守る服装・袋・棒・懐中電灯」です。殺虫剤は、アシナガバチにも強い殺虫効果のあるものを購入してください。
身を守る服装には、「防護服・ヘルメット・ゴーグル・手袋・長靴・首回りにまくタオル」などがあります。この服装の準備を怠ってしまうと、大ケガにつながってしまうおそれがあるため、気をつけましょう。
袋と棒は、巣を回収するために用意します。また懐中電灯はそのまま使用すると蜂が寄ってくるため、赤いセロハンテープをガラス部分に貼って使用してください。
蜂の巣駆除を行うべきタイミング
蜂の巣駆除は、アシナガバチの活動がおとなしくなる夜におこないます。夜になって準備ができたら、蜂の巣へ向かいましょう。
まずは巣から2mほど離れた距離で、殺虫剤を巣に向けて噴射をします。1分ほど噴射して、ハチがおとなしくなったと感じたら、次は巣の入り口から噴射をしましょう。すべての蜂が事切れたら、次は巣の撤去に移ります。
棒を使って蜂の巣を落としましょう。落ちた蜂の巣は燃えるゴミの袋に入れて、駆除の作業は完成です。
注意点
働きバチが活性化しているようであれば無理をせず、業者へ依頼をしましょう。そのまま作業をおこなえば、大ケガをしてしまうおそれもあります。
蜂の巣駆除を業者に依頼した場合の相場は、約10,000~30,000円です。少々費用は高いですが、相見積りをしてより安い業者へ依頼をすることによって、費用をおさえることができます。弊社では見積りを無料で承っているので、より安く業者を利用したい方はぜひご利用ください。
アシナガバチに巣を作らせない3つの予防法!
アシナガバチの対策をするには、駆除だけでは足りません。予防までおこなうことが大切なのです。
実は蜂は、「戻り蜂」をすることがあります。戻り蜂とは、元の巣があった場所に蜂が帰ってくる現象のことをさします。駆除の最中に出かけていたり、駆除をし損ねたりした蜂が、巣に戻ってくることがあるのです。
戻り蜂が起こると、再び巣を作られてしまうことがあります。そのため、巣の駆除をおこなったら終わりではなく、予防まですることが大切なのです。
こちらでは、巣作りの予防法を3つご紹介します。それぞれ安全性や利便性などに違いがあるため、ご自身に合った方法を選んでみてください。
1.蜂の巣スプレーを噴射しておく
蜂の巣スプレーは、巣が作られそうな場所にふきかけておくことで、予防効果を発揮します。購入して使用するだけで対策ができるので、手軽に予防をおこないたい方にはおすすめです。
このスプレーには、蜂を駆除することもできるような殺虫タイプもあれば、ニオイを利用して蜂を遠ざける忌避タイプもあります。スプレーによっていろんな特徴があるので、ご自宅の環境を考慮して、ご自身に合ったものを選ぶとよいでしょう。
2.甘いニオイの花は植えない
ご家庭でガーデニングとして、花を植えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。見た目美しい花ですが、そこからあふれる甘いニオイは、アシナガバチを引き寄せてしまうことがあります。
花の蜜は、蜂のエサになります。エサの近くに巣を作る傾向があるため、対策をしたい方は植えることを控えるとよいでしょう。
3.木酢液を塗っておく
木酢液とは、炭を焼いたときに発生する気体を蒸留することでできる液体のことです。この木酢液は独特なニオイがするのですが、蜂はこのニオイが苦手なのです。そのため、蜂が寄ってきそうな場所に木酢液を塗っておくことで、遠ざけることができます。
比較的安全性が高い木酢液ですが、そのなかにも有害物質が含まれたものが販売されているようです。そのため、購入されるときは木竹酢液認証協議会に認証されたものかどうか確認するとよいでしょう。
しかし蜂に対する知識がない分、対策がしきれずに、巣が作られてしまうこともあるでしょう。「気がついたときには巣が大きくなっていた……」ということもあるかもしれません。そのようなときは、無理せず業者へ依頼をしましょう。業者に依頼をすれば、安全に蜂の巣を駆除することができます。
もし業者の選定でお困りであれば、弊社へご相談ください。ご自身の状況や希望に合う業者をご紹介させていただきます。
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