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鳩の習性と生態を知ることが鳩対策の第一歩

鳩の習性と生態を知ることが鳩対策の第一歩

 

公園や街角など、私たちはいたる所で日常的に鳩を目にします。時と場合によっては、鳴き声や糞害など、さまざまな害に困らされることもありますよね。

 


鳩が人間の生活圏に深く入り込みすぎて害をなす理由には、彼ら本来の生態に大きな鍵があります。生態や習性を理解するのは、鳩を効果的に駆除するためにとても重要なことです。鳩の生活を理解すれば、なぜ鳩が巣を作るのか、なぜなかなか撤退させられないのかという問題の理由も見えてきます。

 


今回は、きちんと駆除をするうえで押さえておきたい鳩の生態についてご紹介します。街のあちこちでのんびり暮らしている姿からは想像しにくい、ちょっと意外な一面がわかるかもしれません。

 

目次

 

鳩の種類と基本的生態

まず、鳩の種類と基本的な生態についてご説明します。みなさんは、都会でよく見る鳩には二種類いることにお気づきですか?市街地に住んでいる鳩には、厄介な生態を持っているものがいるのです。

 

まずは、都市部でよくみられる鳩の種類を紹介しながら、なぜ彼らが都会に多く生息しているのかについてご説明します。

 

鳩の種類とよく現れる場所

鳩の種類とよく現れる場所

 

日本で見られるハトは主に二種類います。

 

・キジバト(ヤマバト)
翼にまだら模様がある小型の鳩です。群れをつくらずに単独や少数で行動することが多く、野生に近い生態を持っています。本来の生息地は森だったのですが、都会での狩猟が全面禁止になると次第に進出してきて、今では街でもごく日常的に見ることができます。人にあまりなつかないのが特徴です。

 

・ドバト(カワラバト)
首元に虹色の光沢を持つ鳩です。駅や公園でよく見かける種類で、群れで暮らします。人馴れしやすいので、昔は伝書鳩として使われていました。食用としても利用されていた過去があります。市街地で害鳥として扱われる鳩の多くがこのドバトになります。

 

ここからは、よりフン害の被害が懸念されるドバトを鳩として紹介していきます。

 

鳩の縄張り意識や帰巣本能が駆除を難しくする原因

鳩の害が起こると、たいていの場合は駆除に乗り出そうとします。しかし、鳩の駆除は予想以上に難しいのが実情です。

 

・縄張り意識
鳩はとても縄張り意識が強い鳥です。同じドバトであっても、他の縄張りのものが自分のテリトリーに侵入してきたときには、追い払うためには闘争も避けません。

 

・帰巣本能
ドバトは伝書鳩として使われていたことからもわかるように、強い帰巣本能を持っています。500~1000㎞離れた場所からでも巣のある場所には戻ってこられると言われます。

 

・繁殖力
ドバトの繁殖期は3~11月までで、一年間のほとんどの時期に産卵し、暖かい場所に営巣すると冬場でも卵を産みます。通年で平均5回、多くて7、8回卵を産むと言われます。雛を育てている最中に産卵することも可能なので、どんどん繁殖が進みます。

 

市街地では天敵を警戒する必要はない

鳩の天敵は主に野良猫やカラス、そしてワシやタカなどの猛禽類です。しかし、猛禽類は基本的にはあまり都会で姿を見かけないため、鳩の天敵はカラスと猫にしぼられます。

 

さらに、都会には人間の食べ残しなどエサとなるさまざまな食べ物があり、カラスや猫もあえて鳩を捕食する必要がありません。実質的に、市街地には鳩の天敵は少ない状態になっています。

 

そのうえ、鳩は鳥獣保護法で守られているので、人間による殺傷さえも法律で禁止されています。ヤマバトと呼ばれるキジバトは別として、ドバトは特に狩猟までも禁じられているため、人間も天敵にはなりにくいのです。

 

このような理由から、市街地には鳩が繁殖するために快適な環境が整ってしまっているのです。

 

鳩の食性からみる環境への適応能力

鳩が公園などで餌をつついている日常的な姿から考えても、鳩の食欲はとても旺盛ですよね。

 

しかし、市街地での姿を本来の鳩の食性と照らし合わせると、鳩がいかに適応能力に優れた動物なのかがよくわかります。この章では、鳩本来の好物と、現代の食生活についてご紹介します。

 

鳩の好物は穀物・種子

都市部の鳩を見慣れていると、意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本来鳩は草食性です。植物の種子や穀物、豆類を食べます。これはドバトとキジバトのほかにも、どの種類の鳩にも当てはまる特徴で、基本的には違いがありません。

 

ペットショップで売っている鳥の餌のような、アワやヒエ、ムギ、トウモロコシなどの穀物を適量食べ、山里の新鮮な水を飲んで暮らすのが、もともとの生活スタイルです。

 

このように、本来の姿はつつましい草食鳥類といったものですが、現代ではその生態が壊れかかっています。

 

変化していく鳩の食生活

都会には、至る所に食べかすやゴミが落ちており、それらが鳩の豊富な食料源になっています。人間の生活が豊かになるにつれ、鳩の食生活も変化しているのです。

 

また、公園などで、群がる鳩に囲まれながら餌をやっている人を見かけることもありますが、このように人間が悪意なく与えている餌も問題視されています。

 

鳩が多くいるということは、その場所が鳩にとってそれだけ住みよいということです。鳩被害に遭わないためには、その場所の餌場としての価値を下げる必要があります。

 

鳩の営巣場所は市街地でも変わらない

鳩が営巣するときの傾向は、森でも市街地でも基本的には変わりません。では、鳩は何をポイントにして営巣場所を選んでいるのでしょうか。寝床や産卵に選ぶ場所、巣を作りやすい場所についてご説明します。

 

鳩が寝床や産卵に選ぶ場所

鳩が寝床や産卵に選ぶ場所

 

鳩が巣をつくる場所には傾向があります。鳩は本来崖などに営巣する鳥なのですが、その時には自然と、四方を何かに囲まれた場所になっています。

 

それは都市部に進出した今も変わらず、周囲が何かに囲まれている場所を好んで巣を作ります。そのような場所では敵から発見される危険性も低くなり、なおのこと都合が良いのです。

 

それに加えて、水や餌が近くにある場所も好みます。鳩は活動範囲が広いので、人間の判断では餌や水から遠いと思える場所でも、鳩にとって安心できる場所であれば、どこでも標的になり得ます。

 

市街地で鳩が巣を作りやすい場所

マンションのベランダには、鳩に巣を作られやすい要素がたくさんあります。高層階のマンションは、外敵となる存在から見つかりづらく、なおさら目を付けられやすいです。

 

マンションは市街地に多く建っているため、餌場から近くなります。室外機のそばなどは狭く奥まった死角があることが多く、暖かい場所なので、冬の営巣や育雛にも最適です。

 

野良猫などの天敵に出会う危険も低く、つねに人が目を光らせているわけではないので、最高の環境なのです。ときには、植木の陰に鳩の巣が隠れている場合もあります。屋根の梁や軒下にも営巣します。外敵のいない場所という点では、倉庫・工場や駅舎などにも巣を作ります。

 

まとめ

思い思いの場所でのんびり暮らしているように見えて、実は鳩には強い生命力があるのがご理解いただけましたか?

 

・都会でよく見るのはキジバトとドバト。群れをなすのはドバト。
・縄張り意識・帰巣本能・繁殖力が強いため、駆除が難しい
・市街地には天敵が少なく、鳥獣保護法によって駆除も制限されているため増殖する
・餌が多くあり、敵が少なく、入り組んだ快適な場所が多い都市部は、営巣に格好の場所

 

鳩や雀などの害鳥が市街地に増えているのは、そこが彼らにとって魅力的な場所だからです。ベランダに巣を作られたくない場合は、植木鉢など陰になる物をできるだけ少なくしたり、室外機周辺を片付けるなどの対策をして、鳩に快適と思われないような空間づくりをしましょう。

 

生態を踏まえたうえで逆手に取り、鳩に不快で不穏な場所だと思わせることが、目を付けられないための第一歩になるのです。