「蛇口のハンドルが固なって回らない!」「突然蛇口のハンドルが取れてしまった……。」というご経験はありませんか?
水道では朝に起きて顔を洗ったり、帰宅後に手を洗ったりするでしょう。蛇口が使えなくなると朝から晩まで、さらにはその後の生活にも支障をきたすので、すぐに修理する必要があります。
業者に頼むと時間も費用もかかるので、ハンドルが固くなったり取れたりしただけなら自分で修理できるのか気になりますよね。
そこで本コラムでは、よく使われる蛇口の種類から、蛇口のハンドルが固くなる原因、取れた原因、取りつけ方、業者にハンドルの取りつけを頼むべきケースまでたっぷりとご紹介してまいります。
なお、蛇口のハンドルの異常とともに水漏れが発生しているときには、水漏れ対処法を参考にしてまずは水を止めましょう。
目次
水道蛇口・トイレ止水栓が回らない原因とそれぞれの対処法
蛇口が回らない場合は、その原因に合わせた対応が必要あります。なぜなら蛇口が回らない原因にはさまざまなものがあり、それぞれに適した対応をしないと、より状況が悪化してしまうこともあるからです。
そこで、今回は蛇口が回らない原因と、その対処法をご紹介していきます。また、自力での修理が不可能な場合の見極め方や、頼るべき業者の選び方などのお役立ち情報もご紹介しております。
締めすぎが原因ならタオルを使って回す
蛇口が回らないときの原因の代表として、“蛇口の締めすぎ”が挙げられます。万が一きつく蛇口を締めてしまった心当たりがあるなら、タオルなどの布を蛇口に巻いて回してみましょう。そうすることで手を痛めることなく、比較的難易度は低く蛇口を回すことができるでしょう。
この際、力の入れすぎにだけは注意してください。回らないからといって力任せに回そうとすれば、蛇口が折れてしまうなどの破損原因になってしまうからです。一度試して回る気配がしないのであれば、ほかの原因を疑いましょう。
蛇口の潤滑油切れで回らない
蛇口は回らなくなる原因として次に多いのが、蛇口の潤滑油(グリス)切れです。潤滑油とは、滑りをよくするために蛇口のネジの部分に使用されています。しかし長年使用しているとその潤滑油が切れてしまい、蛇口が回り辛くなってしまうのです。
この場合は新しく潤滑油を補充するか新しい蛇口に交換することによって、蛇口が回らない問題を解決することができます。潤滑油に関しては、ホームセンターなどでも販売されているので、簡単に手に入れることができます。
しかし新しい蛇口に交換するには専門的な知識が必要となる場合があります。全く知識がないのであれば水漏れのリスクも考えられます。少しでも自力での蛇口交換に不安がある場合は業者の方に依頼をしましょう。
結晶化した水道水のミネラルが蛇口を固くする
水道水には、微量ですがミネラルが含まれています。水に含まれているミネラルは放置すると水分が蒸発して結晶化し、結果的に白い結晶が残ります。蛇口の内部でもこのような現象が発生することがあるのです。
このような場合は蛇口を一度分解して、結晶を取り除く必要があります。そこまで複雑な工程はありませんが、不安であれば蛇口の取り換えと同様、業者に相談や依頼をしましょう。
トイレの蛇口(止水栓)が回らない
トイレの水漏れのとき、止水栓を閉めることがあります。しかしいざ回そうと思っても固くて回らないことが……。
止水栓は普段から回すことはないので、いつのまにかサビていたり、汚れが蓄積されていたりします。また全開にしたまま長い年月がたつことでそのまま固定されてしまい、硬くなってしまいます。
止水栓が固まってしまったときは、けっこうな力を入れて回すことになるので万が一、止水栓がポロリと外れても安心なように水道管の元栓を止めておきましょう。
使用する道具は、ウォーターポンププライヤーです。マイナスドライバーで回らないときはウォーターポンププライヤーを使うと回りやすくなります。マイナスドライバーで固い止水栓を回すと、頭がつぶれてしまう可能性があるので無理な力をかけるのはやめましょう。
サビが原因の場合は蛇口の交換を!
蛇口が回らなくなる原因として、サビが関係していることもあります。蛇口は水廻りの設備なのでサビにくい素材で作られていますが、長年使用すると劣化しサビがあらわれることがあります。サビが原因の場合、無理やり回そうとすると破損する可能性が高いでしょう。
サビが原因であれば、部品を新しいものに交換しましょう。もしご自身で交換をする際は、必ず止水栓を締めてからおこないましょう。
蛇口の交換には、先ほども紹介したように正しい取り外しの知識が必要です。手順を間違えてしまうと、水が噴き出して部屋や家電が水浸しになるなどの被害にあうかもしれません。
蛇口の交換が必要な原因が考えられる、かつ自分での蛇口の交換や整備に関して不安なかたがいるのでしたら、業者に依頼や相談をするのが安心でしょう。水110番であれば、コールセンターはフリーダイヤルなので、お気軽にお電話いただけるのではないでしょうか?また、現地調査も無料となっているので、まずは一度ご相談ください。
まだある!蛇口が回らないこんなケース&対処法
上記で紹介した原因以外でも、蛇口が回らなくなってしまうケースは存在しています。それぞれの原因には適切な対処法が存在しているので、しっかりと確認していきましょう。
蛇口が凍結して回らない
冬などの気温の低い時期に多発するのが、蛇口の凍結です。特に屋外に蛇口がある場合は、凍結する可能性が高くなります。もし雪が降るような寒い日であれば、この原因を疑いましょう。
蛇口を温め、凍結を解消することができれば蛇口は元のように回ってくれるでしょう。温めるときの注意点としては、沸騰した熱湯を使用しないことです。蛇口の劣化や、水道管の破裂に繋がりかねないからです。沸騰させる手前のお湯を使うか、少しだけ冷まして使うようにしましょう。
蛇口のゴムパッキンが摩耗している
蛇口が回らなくなる原因として、ゴムパッキンの劣化が考えられます。摩耗してゴムパッキンが小さくなってしまうと、蛇口との隙間が広がり締めにくくなってしまうからです。
ゴムパッキンは劣化すると小さく縮まってしまいます。そうすると蛇口とゴムパッキンの間に通常以上に隙間ができ、きつく蛇口を締めないと水は止まってくれなくなります。この状態のまま蛇口を使用し続けていると、余計な負荷が蛇口に掛けられ続け、結果的にほかの部品の故障に繋がります。
ゴムパッキンの劣化(亀裂が入っていたり黒い液がでていたり)を感じたら、早急に新しいものと交換してください。
スピンドルが劣化している
蛇口のハンドル内部には、必ずスピンドルと呼ばれるネジのような部品が入っています。スピンドルは、歯車のような役割をしています。この部品の劣化を放置していると、最終的に蛇口が回らなくなります。
もし蛇口が回らないことの原因としてスピンドルの劣化が考えられるなら、潤滑油(グリル)を塗ることによって一時的にハンドルの動きはよくなるでしょう。しかし、これはあくまで一時的な処置にしかすぎません。完全に修理をするためには「給水栓上部」というスピンドルの部品を交換するか、水栓をまるごと交換するしかありません。
これらの部品は、ホームセンターなどにも売っています。しかし専門的な部品も多くあり、自分で直すのはよくわからないかたもいると思います。そんなかたは、業者に修理に依頼をするほうが安心でしょう。
弊社の「水110番」では、水栓交換の無料見積りもおこなっています。蛇口に関して困っている方は、ぜひ一度、弊社の無料見積りでご自宅の蛇口の状態を確認してみてくだい。
混合水栓(シングルレバー)のスパウトが回らない
混合水栓のスパウトとは、蛇口の向きを好きな方向に動かすための部分です。蛇口の根本といえば、想像しやすいかもしれません。スパウトが劣化してしまうと、蛇口にも当然影響はでてきます。スパウトが動かなくなる原因としては、潤滑油(グリル)切れや部品の劣化、水垢の付着などです。
基本的にはスパウトを取り外して潤滑油を塗ることによって、一時的な不具合は改善可能です。しかし、混合水栓の種類によっては、分解が複雑であったり取り扱いが難しかったりするものもあります。
このような場合、業者の方に修理を依頼するほうが安心でしょう。業者の方は、しっかりとした知識をもっていますので、難しい作業でも正しく直してくれます。
さらに、弊社の「水110番」では、無料の現地見積りに加えて、お電話による無料の相談窓口もあります。ご自宅の蛇口を含む水回りのことで困っていることがありましたら、一度弊社の相談窓口までお気軽にお問い合わせください。
蛇口のハンドルが取れたら種類を確認しよう
ハンドルが取れた蛇口の種類はおわかりですか。蛇口の種類によって、ハンドルが取れてしまった原因やその後の取りつけ方が異なりますので、まずは蛇口の種類から確認していきましょう。今回は、冷水と温水を出すことのできる混合水栓についてご紹介していきます。
その他の蛇口の種類も知りたい方は、蛇口の水漏れについてまとめたこちらのコラムをご覧ください。
シングルレバー
まず1つ目のシングルレバーですが、こちらは蛇口のバルブ部分に対して1つのレバーがついている蛇口です。このレバーによって吐水量を調節できます。
また、温水の量も調節できるため温度調節も可能となります。1つのレバーで簡単に操作ができるので、手の離せない作業が多いキッチンなどに設置されている場合が多いです。
サーモスタット
サーモスタットの蛇口では、ハンドル部分が左右に2つついています。多くの場合、左側が自動で温度調節ができるハンドルで、右側が吐水量を調節できるハンドルです。
特徴は左側のハンドルにあります。40度などの温度表記があるので、ハンドルを出したい温度の部分までひねると、吐水温度をほぼ一定に保つことができます。
ツーハンドル(ハンドルが2つあるタイプ)
水とお湯でハンドルが左右にわかれているタイプの蛇口です。2つのハンドルを自分で調節してひねり、温度を調節する必要があります。
【タイプ別】蛇口のハンドルが取れた原因と取りつけ方法
現在使用中の蛇口のタイプはおわかりいただけましたか。それでは、タイプ別での蛇口のハンドルが取れた原因と取りつけ方について確認していきます。
シングルレバーはビスで固定するorはめ込む
シングルレバーのハンドルが取れる原因はおもに2つです。ハンドルが取れたときは以下の原因を疑いましょう。
- ハンドルのビス(ねじ)が緩んだ、外れた
- はめ込みタイプのハンドルの場合は単に外れただけ
1つ目の原因である「ビス」ですが、レバーの上部についているものと、横についているものがあります。ビスは、レバーについているキャップの中にあるはずですので確認してみてください。キャップは爪楊枝など、先の細いもので取り外しが可能です。
キャップを外せたら、中にビスが見えるので締め直しましょう。ビスの種類によってはプラスドライバーでなく、六角レンチが必要な場合があるので確認してみてください。
2つ目は「はめ込みタイプ」とよばれるシングルレバーの蛇口で起こるものです。この場合は、単に引っ張った拍子にハンドルが外れてしまったことが考えられます。
はめ込んださいにカチッと音がすれば問題ありませんが、音がしない場合はしっかりはめ込まれていない状態かもしれません。この場合は、ハンドルの中にある爪の部分が割れてしまっている可能性があるため、交換が必要となります。
サーモスタットのハンドルが固い場合の対処法
サーモスタットのハンドルの故障で多いのが、ハンドルが固くなることです。蛇口の内部にあるパッキン部にグリス(油)を塗って滑りをよくすることで改善されます。しかし、蛇口の分解に慣れていないと、順序を間違えてしまって失敗する場合もあります。
蛇口の保証期間内ならメーカーに無料で修理してもらえるはずです。自分で分解することに不安がある方は、一度保証書を確認してみてください。
ツーハンドルのハンドルが固い場合の対処法
ツーハンドルの場合はハンドルが取れるのではなく、ハンドルが固いことにお困りの方が多いのではないでしょうか。ハンドルが固くなる原因は、ねじやパッキンなどの部品の劣化や、グリス不足によるバルブ部分の滑りの悪さが考えられます。
バルブの交換は自分でもできますが、蛇口の分解に自信がない場合は業者に修理を依頼する方法もあります。専門の知識をもつプロに任せると、すばやく丁寧に交換作業をしてもらえるので水漏れの心配もありません。
水栓の寿命は10年前後!思い切って交換してみよう
諸説ありますが、水栓(蛇口)の寿命はだいたい10年前後といわれています。ハンドルが取れるということは、水栓を交換するタイミングかもしれません。
ハンドルの取りつけができたとしても、今度は水漏れ……。とならないためにも、長期間水栓をほったらかしにしている場合は、水栓自体の交換も考えてみてはいかがでしょうか。
水栓を交換したほうがいい場合
では、水栓を交換したほうがいい場合とはどういったときでしょう。複数挙げてみましたのでチェックしてみてください。
- ハンドルの交換が必要だが、使用中の水栓にあうハンドルがない
- 同じタイプのハンドルの発注に時間を要する
- 水漏れしている、ポタポタと水が垂れている
- 10年以上使っている(地震がきたさいに耐えられなさそう)
- サビや、がたつきが出ている
- ハンドルが取れた、ハンドルが固い
- 温度調節がちゃんとできていない気がする
- 水道料金が高くなった気がする(水漏れが原因の可能性)
使用中の水栓にあうハンドルがない場合や、水漏れしている場合は、すぐに水栓を交換する必要があります。その他のチェック項目にいくつかあてはまる場合は、ハンドルだけでなく、水栓の交換も検討されてみてはいかがでしょうか。自分で交換すべきか悩まれている場合は、無料で見積りをしてくれる業者もあるので、一度相談してみてもいいかもしれません。
水栓の交換方法
ここでは、自分でできる基本的な水栓の交換手順についてご紹介します。準備する道具は以下のものです。
- 新しい水栓
- ドライバー(ネジの開け閉め)
- スパナ(ナットなどを緩める)
- 蛇口専用のシールテープ(水漏れ防止)
- 歯ブラシや雑巾(汚れ除去)
はじめに、水が噴き出さないように水道の止水栓を閉めてください。次に、古い蛇口を反時計回りにまわし取り外しましょう。固い場合はスパナを使って取り外してみてください。
取り外したさいに、配管部分に汚れが溜まっている場合は歯ブラシや雑巾で除去してください。汚れを除去しないと、つまりの原因になります。古い蛇口に巻かれていたシールテープの残がいも、きれいに拭き取るように気をつけましょう。
汚れを除去できたら、新しい蛇口の接続部分にシールテープをねじの方向にあわせて、きつく時計回りに6~8回巻きつけます。シールテープは巻き直しをすると水漏れの原因になるので1回で巻くようにしてください。心配な方は、動画で紹介しているサイトを参考にしてみてもいいかもしれません。
取りつけの準備が整ったら時計回りに新しい蛇口を取りつけましょう。最後はスパナで固く締めてください。あとは止水栓を開けて水が出るか確認しましょう。このさい、水漏れしていないかのチェックも忘れずにおこなってください。
プロにハンドルの修理を任せるか悩んでいる方へ
自分でできる基本的な水栓の交換方法をお伝えしました。しかし、実際にこの方法で交換できるかどうかや、詳細な交換方法はなかなか文章だけではお伝えできない部分もあります。業者にハンドルの修理や水栓の交換を依頼したほうがいい場合とはどんなときでしょうか。
こんな方はプロに依頼するのが正解かも
普段から工具を触るのが好きだという方は、ご自宅にスパナやドライバーがそろっているかもしれません。しかし、修理するための工具が家にない方や、不器用なので自分でうまく修理できるか不安という方はプロに依頼することをおすすめします。
プロに任せるメリット
プロに任せると、水漏れの心配はありませんし、水栓の点検もしてもらえます。交換が必要なさいは、その場で教えてもらえるのでお悩みもすぐ解決するでしょう。また、蛇口の保証期間内であれば、蛇口のメーカーに無料で修理してもらえます。
プロに任せるデメリット
保証期間内に蛇口のメーカーではなく、水道工事店に修理を依頼すると料金が発生する場合があります。焦って水道工事店に修理をお願いする前に、蛇口の保証期間とメーカーを確認するように気をつけましょう。
また、修理にすぐに駆けつけてもらえる場合は問題ありませんが、場合によっては修理に時間を要することがあります。
水トラブルに対応している業者はたくさんあるので、ネットなどで検索して修理料金の相場を知っておくと安心でしょう。時間がない方は、業者の比較サイト利用がおすすめです。
まとめ
蛇口のハンドルが取れたといっても、蛇口の種類で原因や修理方法が違いました。自分でハンドルが取りつけできるとはいえ、蛇口を分解することは自己責任なので、失敗する可能性もあります。ハンドルの爪の部分が割れてしまっている場合には、新しいハンドルに交換する必要がありますが、同じ商品をすぐに手に入れられるとも限りません。
水栓の寿命は10年前後であり、ハンドルの交換が必要になったさいは、水栓自体を交換したほうがはやく修理が終わる場合もあります。水栓の交換はプロに任せると水漏れの心配もないので、一度点検を依頼して交換が必要かどうかみてもらうのもいいでしょう。