給湯器は私たちの生活に欠かすことのできないものですが、トラブルが起きてしまった場合は慌てずに適切な処置をしましょう。
給湯器でよく起こるトラブルには水漏れがあげられますが、水漏れはガス漏れの原因になり大事故へつながる危険性があります。給湯器の故障にはサインがある場合が多いですので、定期的に点検を行うようにしましょう。
今回は給湯器を使っている人は知っておいた方が良い水漏れが起きてしまう原因やガスのトラブルと、給湯器の点検方法について説明したいと思います。
給湯器以外のお風呂の水漏れにお困りの方はこちらの記事をご覧ください。
給湯器から水漏れが起きる原因
給湯器にはガス給湯器と電気給湯器がありますが、今回はガス給湯器におこるトラブルについてです。ガス給湯器はお風呂やキッチン、トイレの水洗便器などで快適に水を使うのに欠かせません。
はじめにガス給湯器から水漏れが起きる原因についてまとめました。水漏れが起きやすい原因としては以下の3つです。
- 給湯器を長期間使用していない
- 給湯器の経年劣化
- 給湯器の整備不良
これらの原因で水漏れが起きないようにするためには、どういう部分に注意が必要なのでしょうか。
1.長期間使用していないときには
給湯器内部の減圧をはかるため水抜き栓から水を出すことがあります。長期間自宅を留守にしていたときは、一度蛇口からお湯を出しましょう。お湯が何の問題もなく出てくるならば、そのまま様子をみます。
しかし寒い地域の場合、冬場は給湯器内部の水が凍ることで膨張をおこし、パッキン・接続部が壊れる恐れがあります。そのため水抜きを行わずに長期間自宅を留守にしたときには、自分で行わずに業者に見てもらうほうが安心です。
2.給湯器が経年劣化をしていたときには
給湯器は年中使用するため10年ほどで内部の部品がいたみ、水漏れを起こしやすくなります。なかでもパッキンといったゴム製部品の場合、劣化することによって破損を起こしやすいです。
経年劣化による部品の破損が水漏れの原因の場合、部品交換や給湯器本体の買い替えを行わなければ根本的な解決にはいたりません。給湯器の寿命というふうに考えて、交換や買い替えをいたしましょう。
3.整備不良がないか確認を
設置をおこなった会社に連絡をして点検・修理をしてもらいましょう。
整備不良があると買ったばかりの給湯器でも、水漏れをおこすため設置してからの年数は関係ありません。なかには整備不良のときは無料で修理をおこなってくれる会社もあるため、一度確認いたしましょう。
はじめに述べたとおり、給湯器内部の圧力が高まると水抜き栓から水が出てきます。これは自然に起こることですので故障ではない可能性が高いです。しかし、ほかの場所から水が漏れ出ているときは故障している可能性があります。そのときは業者に点検をしてもらう必要があります。
水漏れから起こるガスのトラブル
給湯器が水漏れをおこした場合でも、すぐに壊れることは少ないです。水漏れがおきている場所によっては、少々調子が悪くてもそのまま使える場合もあります。しかし水漏れがあると不完全燃焼によるガス漏れといったガストラブルがおこりやすくなります。
水漏れは給湯器の銅管が経年劣化によって薄くなり、水圧で小さな穴が開くことが原因で発生します。穴が大きくなってくるとかすかに音が聞こえますが、小さい穴の場合だと霧状になるため音は聞こえず給水パルプを開けなければ発見することは難しいです。
不完全燃焼は水漏れにより漏れでた水がバーナーにかかったり、火の近くで水漏れがあったりしたときに発生します。不完全燃焼が起こると一酸化炭素が発生するため、一酸化炭素中毒をおこす危険性があります。
通常なら不完全燃焼が起こると給湯器の安全装置によって燃料供給はストップしますが、水漏れが起こっている場所によっては安全装置がうまく作動しないことがあるのです。こういった状況を防ぐために水漏れを起こしている給湯器の使用は控えましょう。
給湯器の点検場所
給湯器は使い始めて約10年で寿命をむかえると言われています。これは給湯器部品の供給期限が「製造終了してから10年間」というメーカーの方針が多いためです。そのため10年使い続けた給湯器を修理しようとしても、部品が製造終了していると交換しか方法はありません。
すでに10年近く給湯器を使っているご家庭は一度、給湯器が寿命のサインを出していないか点検をしましょう。
寿命のサインとしては
- お湯の温度が設定温度よりも高い(低い)、温度のバラつきがある。
- 給湯器から大きな音や変な音がしている。
- リモコン画面にエラーの表示が頻繁に出る。
- 出てくるお湯の量が以前より少ない。
- お湯をはると設定温度よりも高い(低い)
以上のようなサインがあります。
このようなサインは寿命が近い証ですので、故障する前に一度プロにみてもらいましょう。また普段から給湯器の排気口や吸気口が埃で詰まりを起こしていないか確認をすることで故障を防ぐことにつながります。
給湯器の修理には危険が伴います
給湯器の寿命サインが出ていたり実際に水漏れが起こっていたりしても、ご自分での修理は絶対にやめましょう。水漏れが今よりもひどくなり、床下浸水を起こしたり、給湯器が故障したりするおそれがあります。
また、万が一ガス漏れしていた場合、ガス爆発を引き起こすかもしれません。ガス爆発は命にかかわる大事故や住宅の火災に繋がるため、給湯器を修理するときはプロに対応してもらいましょう。
まとめ
給湯器は長期間使わなかったり、整備不良だったりすると水漏れを起こしやすいです。また普通に使っている場合でも10年ほどで経年劣化によって水漏れが起こることもあります。
水漏れは銅管の穴が水圧によって開くことで生じ、不完全燃焼の原因にもなります。10年以上使用しているご家庭は一度、給湯器の寿命サインが出ていないか確認をしましょう。
もし寿命サインを確認したり、水漏れといったトラブルがあったりしてもご自分での修理は危険を伴います。給湯器修理には危険がつきもので、ガス爆発を起こす危険性があります。
修理の際には、安全のためにも給湯器のプロに連絡し、修理や交換工事をお願いすることをおすすめします。