そんな蛇口の水漏れはパッキンに異常がある場合が多いです。蛇口にはいくつかのパッキンが使われていますので、それぞれのパッキンの種類と交換方法を以下で詳しくご説明していきます。
水漏れの発生箇所が特定しきれていない方は、先に水漏れの原因調査と修理方法をご覧ください。
目次
水道の蛇口のパッキン交換を自分で!まずは基礎知識からおさえよう
水道の蛇口のパッキンを交換する場合、パッキンについて理解する必要があります。蛇口に使われているパッキンの種類も理解しなくてはなりませんので、まずはパッキンの基礎知識について解説します。
そもそも、パッキンとは
パッキンとは液体や気体が漏れないように、より密閉性を高めるための部品です。お弁当箱の中についているゴム製の部品といえばピンとくる方もいるのではないでしょうか?
その中でも蛇口や配管の接続部分に使われるパッキンを水道パッキンといいます。水道パッキンにもいくつか種類があるので、以下でご紹介します。
パッキンの種類
パッキンは種類によって形状や使われている場所が違います。水道の蛇口にはいくつかのパッキンが使われており、このパッキンが劣化してくると水漏れが起こってしまうのです。
水道の蛇口には「三角パッキン」「Uパッキン」「コマパッキン」の3種類が使われています。具体的に3つのパッキンについてみていきましょう。
三角パッキンとは、上下の片方がすぼんでいる輪状をしており、水道蛇口のハンドルに用いられています。
Uパッキンとは、パッキンの上部に溝が掘られている輪状で、水道蛇口の水が出るところに用いられています。
コマパッキンとはケレップとも呼ばれ、金属部分とゴム部分が一体化した形状になっています。コマパッキンは水道蛇口の中にあります。
パッキンは自分でも交換できる
先ほど説明したとおり、水道の蛇口のパッキンの交換は簡単なので自分でも十分に直せます。パッキンの自分での直しかたを下記で詳しく説明していきます。
どのパッキンを交換すればよいの?水漏れのケース別にご紹介
水道にはいろいろなパッキンが使われていることをご紹介しましたが、水漏れが起こる場所によって交換するパッキンが違います。まずは水漏れが起こる場所別にどのパッキンを交換すればよいかを解説します。
ちなみに、同じパッキンの中でもホームセンターには「水栓サイズ13」と「水栓サイズ20」が販売されていますが、一般家庭でよく使われているのは水栓サイズ13というものになります。
パイプ先からの水漏れの場合
パイプ先から水漏れする場合は、コマパッキンを交換しましょう。
ハンドル元からの水漏れの場合
ハンドル元からの水漏れの場合は、蛇口のハンドルの三角パッキンが劣化しているので交換しましょう。
水道とパイプの間からの水漏れの場合
水道とパイプの間からの水漏れの場合は、Uパッキンが劣化しているので交換しましょう。
水道の蛇口のパッキン交換を自分でおこなう手順
では実際にどのようにしてパッキンを交換するのでしょうか。交換するパッキンによって方法が異なりますので、以下でパッキンの種類別に詳しく説明していきたいと思います。
コマパッキンの場合
1.「カラーキャップ」と呼ばれる部分を外す
水道のハンドルには「カラーキャップ」と呼ばれる、赤や青の中央についているキャップがあります。まずはこのカラーキャップを外しましょう。つまようじやマイナスドライバーなどで引っ掛けると外すことができます。
2.十字ネジを外す
カラーキャップを外すと十字ネジが出てきますので、プラスドライバーで外しましょう。
3.ハンドルとナットを取り外す
ハンドルは左右に動かすように外すと外れやすいです。ハンドルを取り外すと「ナット」が見えるので、これも外します。ナットは六角柱の形状をしている金属のものが多いです。
4.コマパッキンを交換する
ナットを外すとコマパッキンが出てきますのでピンセットでつまみ出して新しいものに取り換えましょう。
5.外した部品も元に戻す
1~4の逆の手順で各部品を取り付け、元に戻しましょう。
三角パッキンの場合
1.ハンドル下のナットを外す
レンチという工具を用いてハンドル下に取り付けられたナット(ハンドルの下にある上部分のふくらんでいるもの)を外しましょう。レンチは100円ショップで購入することができます。
2.ハンドルを取り外す
ハンドルを上に持ち上げて外します。
3.三角パッキンを取り外す
中にある三角パッキンとパッキン受けを外して三角パッキンを新品と交換します。
4.外した部品を戻す
パッキン受け→三角パッキン→ナットの順に取り付けましょう。
Uパッキンの場合
1.蛇口のパイプ部分についているナットを外す
蛇口を片手でしっかりと抑え、パイプの根元にあるナットをレンチで緩めて外します。
2.パイプ本体を外す
ナットが外れたらパイプ本体を外してしまいます。
3.パッキンを交換する
Uパッキンは取り外したパイプについているか、本体に残っているかどちらかです。U字パッキンを蛇口本体側に取り付けましょう。
以上のようにパッキンの交換をおこなえば、水道蛇口の水漏れはピタッと止まることが多いです。もしも症状が改善しないなら、蛇口の水漏れ解消法の記事も参考にして、適切に対処してください。
パッキン交換の際、注意するべきこと
水道の蛇口のパッキンを交換する際には、注意する必要がある点がいくつかありますのでご紹介していきます。
作業は止水栓を閉めてから
パッキンを交換するときには、「止水栓」を閉めてからおこなうようにしましょう。止水栓とは水栓の水の量を調節する役割を担う部分です。止水栓を閉めると水道への水の供給を止めることができますので、交換の前には必ず閉めるようにしましょう。
止水栓はキッチンシンクの下に設置されていますので、ハンドルを右に回して閉めることができます。
最後に漏れの確認を
パッキンを交換した場合は、最後に漏れが直っているか確認しましょう。元栓をあけて確認し、作業終了です。
どうしてもダメなときは業者へ
これまでパッキンの交換方法をご説明してきましたが、「パッキンを交換するのって大変」という方もいるでしょう。また、手順通りに交換したはずなのに直っていないということもあるかもしれません。
どうしてもパッキンを交換できない場合は業者に依頼してみるのも一つの手段です。しかし、業者に依頼するときにどの業者を頼んでよいか頭を抱える方も少なくないはず。
水道業者を選ぶときのポイントとしては「料金」「実績」「サポート」の点を確認することをおすすめします。
・料金
複数の業者から相見積もりをとりましょう。また、料金の詳細な内容を説明してくれる業者は信頼できる業者とみていいでしょう。
・実績
実績が多いということは、それだけ多くの経験があるということ。ホームページなどで実績を見ることができる業者もあるので、一度確認してみるといいかもしれません。
・サポート
事前に相談に乗ってもらえたり、水道工事後もアフターフォローがあったりする業者は安心です。
まとめ
これまで水道の蛇口のパッキンの交換方法をご説明してきました。パッキンの交換はハードルが高いと感じる方も多いかと思いますが、意外と自分でも簡単にできます。
水漏れした場合はすぐに業者に依頼するという方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは自分でチャレンジしてみることをおすすめします。
まずは蛇口のどこから水が漏れているかを確認し、どのパッキンに異常があるかを把握しましょう。その後、手順通りにパッキンを交換していきましょう。
それでも水漏れが直らなかった場合は、水漏れ修理のプロにお願いしたほうが安心もしれません。そんなときは無理せず、業者に依頼することも一つの手段だと覚えておきましょう。