ネズミモチは枯れにくく、成長する力が強いので、放っておくと枝が伸び放題になってしまいます。そのため、定期的な剪定が必要です。しかし、ネズミモチは庭木の場合と生垣の場合で剪定方法が違うため、それぞれの育て方に適した剪定をおこないましょう。
また、ネズミモチは剪定しないまま放置しておくと、病気や害虫が発生することもあります。病気や害虫はネズミモチを枯らしてしまうこともあるので、発生する前に剪定をして予防しましょう。そこで、今回はネズミモチの剪定方法についてご説明します。
ネズミモチの剪定方法
ネズミモチの剪定は年に2回、春と秋に必要になります。なぜなら、ネズミモチは成長する力が強いため、放っておくと大きくなりすぎたり、枝数が増えて風通しが悪くなることで病害虫の発生につながったりするのです。そのため、定期的に正しい方法で剪定をしましょう。そこで、以下ではネズミモチの剪定時期と方法についてご説明します。
ネズミモチはこまめな剪定が必要
ネズミモチは5~6月前後、もしくは9~10月前後に分けて、年2回の剪定をおこないます。ネズミモチは春以降には成長が盛んになるため、放っておくと枝が暴れてしまうのです。そのため、成長する時期に剪定をして形を整えましょう。
ただし、ネズミモチの花を付けたい場合は、6月~7月前後の花後に剪定をおこないましょう。ネズミモチは花後すぐに花の芽を出すので、夏以降に枝を剪定すると、翌年の開花数が減ることになるからです。そのため、花の芽が付いていないうちに剪定することで、翌年の花を付けることができるといえます。
ネズミモチの基本の剪定方法
ネズミモチの剪定は、基本的に全体的な樹形から飛び出した長い枝を切り、形を整えます。形が整ったら、次は木の内部を見ながら、枝が込みあっていないかをチェックしましょう。枝が込みあっていると風通しが悪くなり、病害虫が発生してしまうおそれもあるのです。そのため、枝同士の間隔やバランスを確認し、内側にも風がとおるように剪定します。
いらない枝を剪定するときは、根元から切り取りましょう。枝を完全に切り取ることで、切り口のそばから新しく枝が生えるのを防ぐのです。
ネズミモチの生垣は刈り込み剪定をしよう!
ネズミモチの生垣は、成長するにつれて枝が伸び、形が崩れてしまいます。そのため、先に不要な枝を剪定してから、刈り込み用のハサミを使って、表面から刈り込んでください。
最初は内側に生える枝を剪定して、通気性や日当たりを改善します。全体的に枝数を減らしたら、あらかじめどんな形に整えたいかを決めて刈り込みましょう。
ネズミモチの場合は、生垣の中が見えるくらいまで刈り込みます。刈り込むと草がなくなり枝が丸見えになってしまいますが、日にちがたつにつれて葉が生えるため、最終的にはふっくらとした仕上がりになるでしょう。
伸び過ぎたネズミモチの剪定が大変に感じたら……
ネズミモチは成長する力が強いため、剪定をしないと伸び過ぎてしまうことがあります。そのため、剪定をするのが大変に感じるかもしれません。
もし、ネズミモチの剪定が難しいと感じたら、業者に依頼をするのもおすすめです。経験豊富な業者に依頼をすることで、ネズミモチの樹形を美しく仕上げることができるでしょう。
しかし、業者に依頼をするときに、費用面が心配になる人がいるかもしれません。費用面で不安がある場合は、業者に依頼をしたときの費用相場を把握しておきましょう。費用の相場を知ることで、業者を選ぶ際の基準になるのです。そこで、以下では剪定を依頼したときの費用相場についてまとめてみました。
- 3メートル未満:約3,000円~5,000円前後
- 3~5メートル:約5,000円~7,000円前後
- 5メートル以上:約15,000円~18,000円前後
剪定のほかに、出張費用や剪定した木くずなどの回収にも費用がかかります。また、業者によっては剪定にかかった人数分だけ人件費がかかる場合もあるので、最終的な金額が分かりにくいのです。そのため、具体的な費用が知りたい場合は、業者から見積りを取りましょう。
ネズミモチの剪定をお考えでしたら、ぜひ私たち剪定110番にご連絡ください。剪定110番の加盟店には、見積りを無料で出している業者が多いため、剪定するまでにかかるコストをおさえられるのです。剪定110番では年中無休で無料電話を受け付けていますので、よろしければお気軽にご相談ください。
ネズミモチは環境に優しい植物
ネズミモチは強い性質の木なので、植物が育ちにくい環境でも成長することができます。また、育て方も難しくはないので、初心者でも簡単に栽培できるでしょう。そこで、以下ではネズミモチの育て方についてご説明します。
ネズミモチの特徴
ネズミモチは排気ガスなどの公害に強いため、公園緑化樹などに利用されます。また、葉が分厚いため、家の周りに生垣として植えれば、潮風や砂塵を防ぐ壁の役割を果たしてくれるでしょう。種類によっては花から甘い香りを出す品種もあるので、ガーデニングとして育てるのもおすすめです。
ネズミモチのお手入れは簡単!
ネズミモチは水や肥料をほとんど必要としない植物です。栄養豊富な土壌でなくても生きていける生命力があるので、お手入れは最低限でも大丈夫でしょう。そこで、以下ではネズミモチの水やりと肥料の与え方についてご説明します。
水やり
ネズミモチは雨水だけで十分に育つので、基本的に水やりは必要ありません。しかし、真夏などの乾燥する時期は水不足になりがちなので、土が乾燥していないかチェックして、もし乾いていた場合は水を与えましょう。
肥料
普段は肥料を与えず、自然に育てるのがおすすめです。しかし、ネズミモチの花付きが悪かったり、成長が遅かったりした場合は、粒状の化成肥料を与えましょう。化成肥料を与えるときは、幹の周りを1周させるようにまき、水を与えて溶かしてください。
ネズミモチで注意したい病害虫
ネズミモチはめったに枯れることはありませんが、病害虫が発生すると弱ってしまう場合があります。そのため、ネズミモチに発生しやすい病害虫を知り、早めに対処しましょう。
病気
ネズミモチに発生しやすい病気には、斑紋病(はんもんびょう)があります。斑紋病とは、葉の表面が枯れたように変色する病気です。放っておくと木全体に病原菌がいきわたり、最後には枯れてしまいます。予防するには、定期的な剪定をして風通しを改善し、感染しにくい環境を作りましょう。
害虫
ネズミモチはマエアカスカシノメイガというガの幼虫がつきやすいです。マエアカスカシノメイガは寄生した木の葉を食べるため、光合成をできなくしてしまいます。そのため、殺虫剤を使って駆除しましょう。空気のこもる環境を好むので、駆除後は枝を剪定することで予防してください。
病気や害虫は専用の薬剤を使用することで改善できます。どういった薬剤を使用するのが適切なのか自分では判断できない場合は、園芸用品店やホームセンターの店員さんに、斑紋病やガの幼虫に効果があるものはどれか尋ねましょう。
ネズミモチは放置しても大丈夫?
ネズミモチを放置していると、枝が増えて日当たりや通気性が悪くなります。病害虫は日当たりが悪く湿った環境に発生しやすいので、剪定をして予防するのがポイントです。
しかし、ネズミモチは年に2回も剪定をするので、なかなか時間がなくてできない、という人もいるでしょう。ネズミモチの剪定が難しいと感じたら、業者に作業を依頼するのがおすすめです。業者に任せることで、自力で剪定する手間を省き、なおかつ早く作業を終わらせることができるでしょう。
業者への依頼をお考えでしたら、ぜひ私たち剪定110番へご連絡ください。剪定110番では病害虫の予防にも対応した業者を手配させていただくことができます。年中無休で電話相談を受け付けていますので、いつでもお好きな時間にご相談ください。
ネズミモチの種類と効能
ネズミモチに付く黒い実は、生薬として利用することができます。そのため、毎年実の収穫を楽しめるのです。また、ネズミモチには様々な種類があるので、樹形や花の香りなどから、自分好みの品種を探し出すのも魅力的なことでしょう。ここでは、ネズミモチの種類と特徴についてまとめてみました。好みの種類を育てる参考にしてください。
ネズミモチの種類
ネズミモチには5つの品種があります。それぞれ柄やサイズに違いがあるため、自分の目的に合った品種を選んでみましょう。
フクロモチ
ネズミモチのなかでもサイズが小さく、大きくなっても2メートル前後です。高く育ちすぎないため、形を整えて生垣にするのが向いています。
プリペット
花や実は小さめですが、花からは甘い香りを出します。そのため、生垣や庭木にして、花や香りを楽しめるでしょう。
シルバープリペット
外側が白く、内側が黄緑色をした柄が特徴的です。色が明るくおしゃれなため、シンボルツリーとして飾るのもおすすめです。
トウネズミモチ
ネズミモチよりもサイズが大きく、大きいもので10メートル前後に達します。ネズミモチと同じく葉が分厚いので、家の前に生垣にしておくとバリケードがわりになるでしょう。
トウネズミモチ・トリカラー
トリカラーは、シルバープリペットと同様に、白と黄緑の模様があります。ものによっては赤色の入った品種もあるので、庭に飾ってガーデニングを楽しめるでしょう。
小さいものを育てたいなら、フクロモチ。甘い香りを楽しみたいならプリペットを育てるのがおすすめです。明るい花でご自宅を飾りたい場合は、シルバープリペットやトウネズミモチ・トリカラーを。生垣として役立てたい場合はトウネズミモチを選ぶとよいでしょう。
ネズミモチは薬として使われている
ネズミモチは、古代中国では不死の妙薬として扱われていたほどの薬効があり、現在でも生薬として利用できます。ネズミモチには内臓の働きを助けたり、精力を付けたりする効果があるといわれているので、収穫した実を活用してみるのもいいかもしれません。
ネズミモチの活用法
ネズミモチの活用法のひとつに、ジャム状にして料理に入れるという方法があります。収穫したネズミモチを少量の水とともに煮詰め、ジャムとして加工することで長い間保存のきく生薬になるのです。ただし、ネズミモチの実は苦みが強いため、摂取するのも楽ではありません。味の濃い料理に入れて使うと、食事のついでに食べることができると思います。
ネズミモチの実を収穫して楽しむなら、木が健康でいる必要があります。普段のお手入れはあまり必要ありませんが、剪定がされていないと病害虫が発生するおそれがあり、樹勢が弱ってしまう場合があります。適度に枝を切ってネズミモチの健康を保ちましょう。
しかし、剪定は大切なのですが、やり方を間違えてしまうと逆効果になるおそれもあります。剪定をしすぎたり、剪定不足があったりすると、弱ってしまう場合があるのです。木が弱ると実の付きも悪くなってしまいます。そのため、ネズミモチの剪定に自信がない場合は、業者に依頼をしましょう。剪定のノウハウを知る業者に任せることで適切な剪定がおこなわれ、大切なネズミモチの健康を保つことができます。
業者への依頼をお考えでしたら、私たち剪定110番へご連絡ください。剪定110番では全国に加盟店を有しているので、お近くの業者を迅速に手配させていただくことができるのです。剪定110番は24時間無料でお電話を受け付けています。お気軽にご相談ください。
まとめ
ネズミモチは乾燥や公害にも強いため、あらゆる環境で栽培することができます。また、水や肥料をほとんど必要としないため、初心者でも簡単に手入れができるのです。
しかし、成長が早いネズミモチには、年2回の剪定が欠かせません。放っておくと枝がたくさん伸びて病害虫の温床になったり、樹形が乱れたりするなどの問題が発生する危険もあります。そのため、毎年の春と秋に剪定をして、ネズミモチの健康を保ちましょう。
ネズミモチの剪定が難しいと感じた場合は、業者に依頼をするのがおすすめです。自力でやるよりも業者に任せたほうが、時間や手間をかけずに、ネズミモチの樹形を美しく仕上げられるでしょう。
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