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腐葉土の作り方と効果を解説|良い腐葉土をつくるポイントを知ろう

腐葉土の作り方と効果を解説|良い腐葉土をつくるポイントを知ろう

自然の森林のなかで、生命力あふれる樹木や花を見かけると、同じ種類であっても庭木や街路樹とは緑の深さや花付きがまったく違うことに驚きます。我が家の植物たちにもあんなふうに輝いて育ってほしい。そう思う方は多いのではないでしょうか。庭にごっそり森の大地を持ってくることはできませんが、自然界の習わしをまねたレシピで、あの力強い生命力の元となる栄養豊富な腐葉土を作ることができます。

今回は、自分でできるオリジナル腐葉土の作り方をご紹介します。

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腐葉土とは?主な成分と効果

腐葉土は、一度要領が分かればその後は簡単に作れるようになります。少しの手間と、運動不足の解消にちょうどいい程度の作業で、ガーデニング資金の節約と資源の再利用ができ、植物の健康を底上げすることができるのです。

畑や庭など広い作業スペースがある人はもちろんですが、ベランダなどの狭い場所しかない場合でも、どちらも簡単にできる方法があります。

腐葉土(ふようど)は、植物が育つための土の質を良くするもの

ガーデニングで最も重要な土づくり。腐葉土は、栄養を補給する肥料とは位置づけがちがい、土壌を改善するという大きな役割を持っています。かたく微生物も少ない痩せた土を、ふっくらとよみがえらせる効果があるのです。また、保温性があるためマルチング(防寒・防暑対策)に使うこともできます。

良質な腐葉土は、主に広葉樹の葉が落ちたものが地面に積み重なり、微生物や温度・湿度の影響を受けながら発酵してできていきます。腐葉土の中に含まれる葉や枝が土の中に空間を作り、新鮮な空気と適量の水が行きわたるため、植物にとって理想的な環境となります。肥料成分を保持する力も高く、腐葉土があるかないかで植物の育ちは全くちがうものになってくるのです。

堆肥(たいひ)とのちがい

堆肥は、においが強いものが多いので、腐葉土より存在感も知名度も高いかもしれません。生ごみや牛糞を利用したものを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。堆肥は落ち葉だけでなく、ワラなどの植物と動物由来の有機物が堆積し、発酵してできた土です。原材料はちがいますが腐葉土とは兄弟のような位置づけだと言えます。堆肥も、肥料とは役割がちがい、土壌をよくするためのアイテムです。

腐葉土をオリジナルレシピで作ってみよう

腐葉土をオリジナルレシピで作ってみよう

腐葉土は、その名前の通り葉を腐らせて作るものです。自然の森林では、枯れ枝や落ち葉が積み重なったものを微生物が少しずつ分解し、時間をかけて発酵が進んでいきます。このサイクルにならって、家庭でも簡単に腐葉土を作ることができます。安全な材料しか使いませんので、遊びのひとつとしてお子さんと一緒に挑戦してみるのもいいですね。ぜひ、自然が与えてくれる生命力や清々しい空気をイメージしながら、楽しんでみてください。

落ち葉と雑草のリサイクルで、カンタン自家製腐葉土を作る!

腐葉土作りをやるぞ!と決めたら、その日から落ち葉集めのスタートです。目標にしたい立派な木の落ち葉を拾っておいたり、思い出のある山、お気に入りの公園などから、少しずつ葉っぱをもらってきて使うのも味わいがあっていいかもしれません。

庭の落ち葉掃除や草取りをしたら、乾燥させて溜めておきましょう。庭木の剪定くずも、小さく切って干しておけば腐葉土の素材に使えることがあります。落ち葉掃除も草取りも剪定作業も、自家製腐葉土に役立つと思うと視点が変わって楽しめますし、モチベーションも上がりますね。

自然界では四季の流れの中でゆっくり育まれていく腐葉土ですが、自分で作る腐葉土は材料さえ揃えば1~3か月ほどで作ることができます。ただし、針葉樹や常緑樹の葉など腐葉土作りには不向きなものもありますので、集める前に注意しておきましょう。発酵しやすい広葉樹の葉を中心に、落ち葉や小枝がたくさん集まったらさっそく挑戦開始です。

腐葉度の作り方!簡単な手順と、使うと便利なもの

腐葉土作りには適度な湿気が必要ですので、直射日光を避けた場所で行いましょう。よく乾燥させた落ち葉や枝、かれ草を、スコップ等でザクザク砕いておきます。

畑や庭など、広い場所での作り方

  • 腐葉土を作る穴を掘って、集めた落ち葉っぱを足で踏み固めながら入れていく
  • すべて入れたら表面を土で覆い、その上から雨除けのブルーシートをかぶせる
  • 風で飛ばされないよう、大きめの石などの重しを置く

狭いスペースでできる、容器を使った作り方

  • 厚手のごみ袋やビニール製の箱、ポリバケツなどに排水用の穴をあける
  • 葉を踏み固めながら入れたら表面を土で覆い、雨除けのブルーシートをかぶせる
  • 風で飛ばされないよう、大きめの石などの重しを置く

葉を地面の穴や容器に入れていく際、発酵剤として米ぬかを使うやり方もあります。落ち葉を入れたら米ぬかを入れ、少し水で湿らせたらまた落ち葉を入れて、また米ぬかを入れて水で湿らせて…とミルフィーユ状に繰り返していきます。通常、広い場所で作った場合に半年から1年かかる発酵が、米ぬかを使うことで半分の期間で完成します。

狭いスペースで作った場合や、暑い時期に作った場合には最短で1か月ほどでできることもあります。米ぬかは葉の量にあわせてお米屋さんなどで手に入れてください。発酵のスピードを上げてくれる素材の中では、においや虫の発生が少なく使いやすいのでおすすめです。

月に2~4回かきまぜて…完成までのステップ

ここからは下記の工程を、腐葉土が発酵しきるまで繰り返します。最初はにおいがきつい場合もあるため、ちょっと覚悟が必要かもしれません。

・畑や庭など、広い場所で作った場合

暑い時期に米ぬかを使用して作ったのなら、1か月目で最初の切り返し(混ぜ合わせる作業)を行います。そうでない場合は3か月目で切り返します。葉や枝の形がなくなって腐敗臭が減っていくまで、1か月ごとに底からしっかりかき混ぜていきます。

・容器を使った場合

暑い時期に米ぬかを使用して作ったのなら、2週間目あたりで最初の切り返し(混ぜ合わせる作業)を行います。そうでない場合は1か月目で切り返します。葉や枝の形がなくなって腐敗臭が減っていくまで、2週間ごとに底からしっかりかき混ぜていきます。

良い腐葉土づくりのために気をつけるポイント

腐葉土に合わない素材を使っていたり、完熟前に植物に与えたりすると、効果が期待できないばかりかダメージを与えかねません。作る量や材料、湿度・温度など環境によって出来上がる時期も違ってきますので、腐葉土が完熟しているかきちんと確認してから使うことが大切です。

腐葉土に向いている葉と、不向きな葉

発酵時間の短縮と、効果の高い腐葉土にするためにも、使う落ち葉の種類に注意しましょう。水分や樹脂分が多いものは腐りにくいため不向きです。向いているのは、ケヤキ、クヌギ、ナラ、カシワ、ポプラなどの広葉落葉樹と、枯れ草です。マツ、スギ、カヤ、ヒノキなどの針葉樹や、ツバキやサザンカなど常緑樹の葉は、腐葉土作りに向いていません。また、広葉樹であっても、サクラ、クス、イチョウ、モチ、柿の葉は、分解されるのが遅いようです。

うまくできたかな?チェックする時の目安

腐葉土の完成は、葉の色とにおいが目安になります。かき混ぜる時に、嫌な感じのする腐敗臭がなく、自然な木の香りがしているか?そして葉の色・枝の中がこげ茶から黒になっていて、元の形がなんとなく残っている程度になっていたら、完成です。色が黒っぽくなっていても、葉や枝の形に崩れが見られない場合はまだ使えません。未成熟な腐葉土は、熱やガスなどが植物の害になるので、初めてで判断がつかない場合は一度天日にさらすといいでしょう。

使いすぎると逆効果に…

土に対して腐葉土の量が3割以上になると、通気性や排水性が上がりすぎて、植物にダメージを与える環境になってしまいます。使いすぎには注意しましょう。

腐葉土で大きく成長した樹木。お手入れでご近所も羨む見事な姿に!

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土壌を豊かにしてくれ、雨水に紛れ込んだ病原菌などから植物を守り、さらに雑草を防ぐ効果まである腐葉土。上手にできた腐葉土を使って育てた庭木や作物は、ぐんぐん成長していくことでしょう。

土壌改良と合わせてしてあげたいこと

冒頭で紹介した通り、腐葉土は肥料ではないため、その植物に合った有機肥料なども併せて与えるのがおすすめです。そして、成長し続ける庭木の健康のために継続して気をつけたいことは、やはり害虫被害や病気への対策です。

腐葉土や肥料だけでは木の健康を維持できません

木は大きく成長すると、密集した枝や葉が互いにかかって成長を妨げてしまいます。無駄な枝が増えて日照不足の葉があると樹勢が落ち、風通しが悪くなることで病気や害虫被害にもあいやすくなります。木のお手入れは腐葉土や肥料を与えるだけでなく、正しく剪定をして間引きをするのも大切です。また、病害虫は放置された落ち葉の下で越冬するため、秋は庭掃除も欠かせません。

毎年しっかり管理していくのは自信がない…という人は

大きく育った木の剪定や落ち葉掃除はけっこうな重労働ですが、手入れせずに放置してしまうと、害虫や病気ばかりが増えて美しい花や葉を失いかねません。そんな事態は回避したいけれど、自分で対応できずに困った場合などには、剪定業者に頼んでみるのもおすすめです。

植物好きが高じてプロになった人が多いので、作業をしてもらうついでにコツを教えてくれたり、他に気になる点を相談できたりと、かかりつけ医のように一社でも決めておくと安心感があります。たくさんある中から信頼できる業者を選ぶには、確かな実績があるかどうか、アフターフォローがしっかりしているかを調べてみましょう。比較サイトなどで、どの業者のサービスが自分に合っているかを判断する方法もあります。

また、相見積りを取って見積書の内容から判断したり、電話での相談・実際の対談も重要です。出張費や追加料金などの有無を事前に説明してくれる業者なら、詐欺などの心配もなく安心して利用できるでしょう。

まとめ

腐葉土は、排水性と保水性をあわせ持ち、さらに通気性と保肥性も備えた土壌改善アイテムです。ホームセンターで買わなくても、自然の森にできる腐葉土をまねて家庭でも作ることができます。広い場所がない場合も容器を使うことで簡単にできる腐葉土ですが、針葉樹や常緑樹などの葉は分解に時間がかかりすぎて不向きですので、材料選びには注意が必要です。

また、しっかり発酵ができていないものを使ってしまうと、植物にダメージを与える可能性がありますので、判断を誤らないように気を付けましょう。腐葉土を正しく使うことで、庭木の育成を促進できるだけでなく病害虫や雑草を防ぐこともできます。自家製腐葉土で手塩にかけて育てた木は、有機肥料や適切な剪定などのお手入れもあわせて行うことで、ぐっと人目をひく素敵なシンボルツリーとなってくれるでしょう。

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