マンションのアンテナ工事は、一戸建てのものと違って何十戸もの家でテレビ視聴を行うので、設備もそれに応じたものを設置する必要があります。
また、屋上などに設置されているアンテナを交換するだけでなく、マンション内の設備を更新する必要もあるかもしれません。分譲マンションの場合は管理組合、賃貸マンションだとオーナー様や、そこから委託された管理会社の方は、何に注意しなければ行けないのでしょうか?
今回はそんな、マンションでのアンテナ工事のポイントをまとめましたので、ご参考にどうぞ。
マンションのアンテナ工事のポイント・アンテナ編
▼新規設置の場合
新規に設置する場合の注意点は、
- どのくらいの戸数のマンションなのか
- その地域での電波の強度はどのくらいか
です。
戸数が関連するのは、アンテナで受信できる電波と、とテレビの視聴台数が関係しています。
実はアンテナで受信した電波を複数のテレビで視聴すると、テレビ側に入る電波が小さくなってしまいます。地上デジタル放送もBS・CS放送も、ある程度の電波の強度がなければ視聴ができないので、大きなアンテナで電波より多くの電波を受信する必要があります。
また、受信できる電波の強度が元々弱い地域では、より大きなアンテナを取り付けて、弱い電波でも受信できるようにしなければいけません。
しかし、アンテナの大きさにも限りがありますので、マンションのアンテナ工事ではブースター設置を、分配器の設置とともに行って、必要な電波の強度を確保することが多いようです。
▼交換の場合
交換時は、元々取り付けられていたアンテナと同じ程度の性能であれば、選択肢は多いと思われます。マンションのアンテナ工事の際、担当者に見てもらって、より小さいアンテナに取り替えることも出来るかもしれません。取り付け場所も元々のアンテナの取付台が使えるなら流用することも可能です。
ただし、アナログ放送用のアンテナが残っていたり、取付台の損傷が大きい場合は、取付台も合わせて交換されるのがおすすめです。また、アンテナだけでなく、ブースターなどもこの際に交換するのがおすすめです。
◎ポイント
アンテナの素子数やBS・CSアンテナの直径が大きければ大きいほど、費用は高くなります。
しかし、ここで予算を節約しようとして小さくて安いアンテナにすると、後から受信障害などが発生する恐れがありますので、戸数とその地域での受信できる電波強度を見比べて、最適なものを選ぶ必要があります。
マンションのアンテナ工事のポイント・室内編
新築の場合はすでに配線が行われていることが多いので、マンションでのアンテナ工事で問題になるのが、各戸内のアンテナ関連の設備交換です。
▼入居者の方へ工事日程の通知
工事の際には室内側のコンセントなどを交換する場合があります。この時のポイントとしては
- 入居者の方が立ち会いが出来るか、管理者付き添いで不在時に工事をするか
- 家具の移動の要不要の通知
入居者の方が居る時に工事をするのなら、工事スケジュールを予め決めて、時間を区切って置かないと、入居者の方が出かけられてしまい、工事が中断してしまう事が考えられます。
また、アンテナ端子を塞ぐような家具を移動させる必要があるかもしれないので、その点も通知しないと、工事日当日になってマンションのアンテナ工事をしてくれる業者や、入居者の方々に混乱を招くことがあります。
▼アンテナ端子やケーブルの交換をするか
通常、アンテナ端子はアンテナ工事をした後でも同じものを流用することが出来ますが、新しくBS・CSアンテナを取り付けた場合や、それらの配線を地デジアンテナのものと別にした場合は、別個にアンテナ端子を設ける必要があるので、壁際の工事が必要です。
また、ケーブルも通常そのまま利用できる場合が多いようですが、劣化などで受信状況に影響を与える恐れがあるなら、交換が必要かもしれません。
戸数が多い場合、工事日程を分割しながら行う必要があるかもしれませんので、その調整を忘れないようにすることが必要です。
◎ポイント
マンションのような集合住宅では、フロアごとに増幅器や分配器を取り付けていることが多いですから、4階の途中までやってから3階の工事、ということをすると、工事の効率が悪くなりますし、フロアごとに受信感度がバラついたり、受信できないフロアが出てしまう恐れがあります。
できるだけ短期間でマンション内のアンテナ工事が終えられるように、管理する方はそれらの連絡を怠らないようにしましょう。
まとめ
マンションのアンテナ工事は、1戸建てのアンテナ工事とは異なる注意点が必要です。また、アンテナの付属機器や端子数が多ければ、それだけ室内作業が増えることも考えられます。
マンションのアンテナ工事をするときは、担当するアンテナ工事業者と事前によく打ち合わせを行うとともに、入居者の方への連絡をして、協力してもらう必要があることを忘れないようにしましょう。
【アンテナ設置方法に関する記事はこちら】
■BS放送が入らない?マンションでBS放送を見る方法
■ベランダに地デジ用のアンテナを?向きと選び方に気を付けて!
■【決定版】アンテナ設置とテレビ視聴の厳選マニュアル
■地デジアンテナ屋根裏設置のメリットは?DIYでの設置方法も紹介
■八木式アンテナをベランダに設置したい!魅力やデメリットもご紹介。
■引越し先でテレビを設定!コードの接続・チャンネルの設定方法を解説
■BSアンテナを室内設置|メリットや方法【受信強度】には要注意!
■テレビは無線で見られる?アンテナケーブルなしでテレビを見る方法
■地デジをテレビで見るために!アンテナなどの受信環境を確認しよう