ご自宅でテレビを視聴するためには、アンテナやテレビを購入するだけでなく、アンテナケーブルを正しく接続する必要があります。
そして、テレビのアンテナケーブルを接続するときは、テレビと部屋の壁にある端子の数や形をよく見てつながなくてはなりません。
ケーブル端子の差込口は複数の種類があり、場合によってはアンテナケーブル以外にもつなげなければならない機器があることもあるのです。
まずは手元にある機器とそれに対応するつなぎ方を確認して、足りないものがある場合はすべての機器をそろえてから接続をおこないましょう。
端子が足りないなどの理由により自分でつなぐことができない場合は、機器の手配からまとめてプロに依頼することもできます。【アンテナ110番】では、そんな配線にもプロがしっかり対応できるので、すぐにテレビを見れるようにしたい方はぜひご利用ください。
まずは部屋の壁にある端子の差込口の種類を確認
テレビアンテナを接続する際にまず確認しておきたいのが、屋内のアンテナ端子の種類です。住宅には、テレビを見るためにアンテナケーブルを接続する専用のコンセントのようなものがあります。それがアンテナ端子です。
アンテナ端子は、F型端子・直付端子・フィーダー端子の3種類あり、それぞれ差込口の形が異なります。以下にそれぞれの特徴を簡単に解説しますので、参考にしてご自宅のアンテナ端子がどれに該当するか確認してみましょう。
・F型端子
円形の穴が開いていて、そこにケーブルを差し込んで使用します。差込口が1つしかない場合と2つある場合があるので、数の違いについては後述を参考にしてください。
・直付端子
電線を差し込む部品とケーブルを固定する部品がついています。直付用に加工されたケーブルを使用します。
・フィーダー端子
円柱の突起が2つついていて、Y字型の金具を挟み込むように接続して使います。
テレビのアンテナケーブルのつなぎ方
アンテナ端子の種類がわかったら、接続方法と接続に必要なものを確認しましょう。場合によってはアンテナケーブル以外のものが必要なケースもあります。以下を参考に必要なものをそろえて、つないでみましょう。
その際、テレビ側背面には地上波、BS・CSという文字が印字されているはずです。差込口を間違えないようによく確認して接続してください。
F型端子×2の接続方法
F型端子で差込口が2つあるタイプは、地上波とBS・CSなどの衛生放送それぞれの電波が独立して引き込んである状態です。
そのため、アンテナ端子とテレビ側の接続端子の差込口さえ間違えなければ、アンテナケーブルを2本それぞれの差込口につなぐだけで正常に電波を受信することができます。
F型端子×1の接続方法
F型端子がひとつしかない場合は、パターンが2つあります。BS・CSに対応している場合とBS・CSに対応していない場合です。
BS・CS対応の端子の場合は(1)と(2)のどちらか、BS・CS非対応の端子の場合は(3)を参考に、必要なものを用意して接続しましょう。
(1)地上波のみ受信する場合
BS・CSアンテナが設置されておらず、地上波のみを受信する場合は、アンテナケーブルを1本用意して、壁の端子とテレビ背面の地上波の端子をつなぐだけです。
(2)BS・CS対応で電波をわけて接続する場合
BS・CSアンテナが設置されていて、なおかつBS・CS対応の場合は、アンテナからの配線を屋内に引き込む際に、混合器という機器を使って電波をまとめることがあります。
その場合、テレビに接続する前に地上波と衛星放送の電波をわけておかなければ、電波信号が正しく受信されず、映像が映らないおそれがあるのです。
まずはアンテナ端子に分波器を接続して、電波の種類をわけ直しましょう。そして、分波器にアンテナケーブルを接続してテレビにつなげば正しく電波を受信することができます。
(3)BS・CSに対応していない場合
電波が混ざっている場合とは別に、BS・CSに対応していないケースもあります。その場合は、BS・CSの配線をアンテナから直接テレビにひかなければなりません。
アンテナ端子からひく地上波用のものと、アンテナからひく衛星放送用のもの、2本のアンテナケーブルを用意してそれぞれ別の場所から接続をおこないましょう。
直付端子の接続方法
直付端子の場合は、ケーブルの中にある1束の電線だけを差し込んで接続します。ほかのアンテナ端子とは異なる、専用の加工されたアンテナケーブルを用意しましょう。
また、BS・CSアンテナが設置されている場合は、そちらの配線をアンテナから直接ひく必要があります。別途アンテナケーブルを用意してください。
フィーダー端子の接続方法
フィーダー端子の場合は、整合器とアンテナケーブルが必要です。整合器は、片側にアンテナ端子の突起に挟み込めるようにY字の金具がついていて、反対側はF型と同様のアンテナケーブルを接続できるように形が変換されています。
アンテナ端子に整合器を接続して、整合器にアンテナケーブルを接続したら、あとはアンテナケーブルをテレビに接続して完了です。
BS・CS用のアンテナが設置されている場合は、直付端子のとき同様アンテナから直接配線する必要があるので覚えておきましょう。
BS・CSのアンテナ設置が必要なケース
家を建てた際や引越しのタイミングで地上波と衛星放送両方のアンテナを設置した場合は、基本的に特別な工事なしでテレビを観ることができるように対処されているでしょう。
しかし、これから新たにBS・CSアンテナを設置する場合は、アンテナ端子が対応していないケースも考えておいたほうがよいです。
また、アンテナ設置をする場合は、屋根や壁面などいくつかの設置場所がありますが、どこに設置する場合でも高所での作業となるため危険がともないます。素人が簡単にできる作業内容ではないので、アンテナケーブルの接続もまとめて業者に依頼しましょう。
弊社では、アンテナ設置からケーブルの接続までをおこなう業者をご紹介します。忙しい方でもご利用いただけるように、24時間いつでもご相談を受け付けていますので、お気軽にお電話ください。
レコーダーやインターネットの接続方法
テレビを接続する際、レコーダーなどを一緒に接続する場合はアンテナケーブルの接続だけでは不十分です。
テレビに接続するものは、アンテナケーブルのほかにもHDMIケーブル・USB端子を利用した機器・LANケーブルなどさまざまなものがあります。
それぞれ接続することでどのようなことができるのかと、接続方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
HDMI端子
HDMIケーブルを接続すれば、レコーダーやゲーム機を使用することができます。テレビの裏側、もしくは側面にある「HDMI」を印字された差込口にケーブルをつなぎましょう。
HDMI端子の差込口は複数ついていることがありますが、どこに差し込んで使っても問題ありません。
USB端子
外付けハードディスクやUSBメモリーを使用するための端子です。外付けハードディスクを使えば、レコーダーなしで番組録画ができます。
テレビの機種によっては外付けハードディスクを使用することで同時間帯の番組を複数録画することも可能です。観たい番組の時間が重なってしまったときはぜひ活用してください。
音楽や写真などをUSBメモリーに保存している場合は、それらを大画面のテレビで楽しむことにも使えます。
専用のケーブルなどはなく、機器を直接テレビに接続するだけなので、端子さえあれば誰でも手軽に使用できるでしょう。
LAN端子
自宅にインターネットが使える環境を整えている場合は、LANケーブルをつなぐことでテレビもインターネットに接続可能です。テレビの裏側や側面の「LAN」を印字された端子にケーブルを差し込んでつないでみましょう。
テレビがインターネットの動画視聴などに対応している機種であれば、大画面でインターネット動画を観ることも可能です。
また、テレビの機種によっては無線LANが内蔵されているタイプもあります。その場合はLANケーブルの接続は不要なので、取扱説明書などを見て確認しましょう。
ケーブルをつないでも画面が映らないときの対処法
テレビやレコーダー、ゲーム機など、ここまでさまざまな機器を使用するためのケーブルとその接続方法についてご紹介してきました。
しかし、テレビの映像に影響を及ぼすのはケーブルだけではありません。ケーブルをすべて正しい位置に接続したはずなのに「画面が映らない」「映像が乱れる」などのトラブルが起こる場合は、別の部分で不具合が生じているおそれがあります。
テレビが古くて故障しているなど、本体に異常がない場合に考えられるおもなトラブルは2つあります。ちょっとした不具合なら簡単に直せることもあるので、一度確認してみましょう。
B-CASカードを確認する
B-CASカードとは、地上波や衛星放送の番組を見るために必要なICカードで、テレビ1台につき1枚のB-CASカードがついています。テレビ番組を視聴するためには、テレビの裏側や側面にこのB-CASカードを差し込まなければならないのです。
B-CASカードは、「B-CASカード」という文字が書かれているほうを自分側にして、差込口の奥までしっかり差し込みます。
向きが間違っていたり奥まで差し込めていなかったりすると映像が映らない場合があるので、一度きちんと差し込まれているか確認してみましょう。
また、B-CASカードは、地上波の放送のみを視聴するなら青のカード、地上波と衛星放送両方の放送を視聴するなら赤のカードが必要です。自分が見たいものに対応しているカードかどうかも確認してください。
業者にアンテナ修理を依頼する
ケーブルも正しく接続し、B-CASカードにも不備がないという場合は、屋外にあるアンテナに不具合が生じているかもしれません。テレビの電源を入れ直したり周辺のケーブルを差し直したりしても映像が映らない場合は、早めに業者に相談しましょう。
アンテナが故障したり強風などでずれたりしてしまうと、安定して電波を受信することができません。そのため、「映像が映らない」「映像が乱れる」などのトラブルが発生する場合があるのです。
ただし、アンテナの修理や調整は、屋根の上やベランダなどでの高所作業となるため危険がともないます。わずかな不具合であれば、素人が見るだけで判断することも難しいでしょう。
弊社では、アンテナの設置はもちろん、接続の不具合解消や故障したアンテナの修理・交換などをおこなう業者もご紹介することができます。
ご相談の際は電話でお困りごとやご要望を伝えていただくだけでかまいません。難しいやりとりなどはないので、ぜひ一度お問い合わせください。
(この記事は2020年9月29日に加筆・修正しています)
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