アシナガバチに刺された際の対処法まとめ|症状を抑えて二度と刺されない対策|【日本全国対応のハチ110番】

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アシナガバチに刺された際の対処法まとめ|症状を抑えて二度と刺されない対策

アシナガバチの毒に注意してください

「アシナガバチに刺されてしまった!」
「もしもアシナガバチに刺されたらどうすればいい?」

そのような方はぜひご覧ください。

刺したのがスズメバチではなく、アシナガバチだったとしても油断は禁物!運が悪ければ、命にかかわるアナフィラキシーショックを起こすことがあるためです。しかし対処法を知っていれば、そのリスクを減らすことができます。

この記事では、アシナガバチに刺された直後の対処法から、今後刺されないための対策までご紹介しています。2回目、3回目の被害を防ぎ、自分や家族を守るためにもぜひご覧ください。

この記事の監修者
郷 正憲
郷 正憲
徳島赤十字病院 麻酔科
麻酔科標榜医
日本麻酔科学会麻酔科専門医
日本周術期経食道心エコー認定委員会認定試験合格
日本救急医学会ICLSコースディレクター
麻酔の中でも術後鎮痛を専門として臨床研究をおこなう。医学教育への取り組みも積極的におこない、心肺蘇生の講習会のインストラクターやディレクターなどをこなす。本名および「あねふろ」の名前でAmazon Kindleにて電子書籍も出版。
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アシナガバチに刺された直後の対処法

アシナガバチに刺されたとき、特に大事なのは刺された直後の対処です。対処が遅れてしまうと、さらに何度も刺されたり、全身症状が起きて身動きが取れなくなったりするおそれがあるためです。

万が一刺されてしまうと、気が動転して正しく動けないかもしれません。冷静な今のうちに対処法を確認しておきましょう。

刺された直後の対処法
  1. 静かにその場から離れる
  2. 水をかけながら毒を絞り出す
  3. 刺傷部を冷やして薬を塗る
  4. 必要なら医療機関を受診する

静かにその場から離れる

まずは静かにその場から離れましょう。アシナガバチの毒には仲間を呼び寄せる攻撃フェロモンが含まれているので、その場にとどまっていると集団で襲われるおそれがあるためです。

離れる際は、身を低くして静かに、元来た道を50mほど戻るようにしましょう。慌てて逃げると刺激してしまい、さらに襲われやすくなる危険があります。

水をかけながら毒を絞り出す

無事に離れることができたら、水をかけながら毒を絞り出しましょう。蜂毒は水に溶けやすい
ため流水が効果的です。毒を絞り出すには、指や爪でつねるように刺傷部を強く挟みます。

持っているならポイズンリムーバーで毒を吸引しましょう。安価なものなら1,000円程度で購入できるので、農作業や山登りなど、蜂に遭遇する確率が高い場所に行く際は念のために持っておくと安心です。

商品名 ドクターヘッセル インセクト ポイズンリムーバー 00050008
価格 970円

※商品価格は2022年6月7日時点のAmazonでの価格を記載

刺傷部を冷やして薬を塗る

毒をできるだけ抜いたら、流水や保冷剤などで刺傷部を冷やしましょう。さらに、持っているなら抗ヒスタミン軟膏(またはステロイド軟膏)を塗りましょう。

これらの対処を素早くおこなうと、痛みや腫れなどの局所症状を和らげることができます。

必要なら医療機関を受診する

応急処置は以上ですが、最も確実な対処法は医療機関を受診することです。「スズメバチではなくアシナガバチなら大丈夫だろう」と考えず、以下の場合は診てもらうようにしてください。

受診すべきケース
  • 寒気や倦怠感などの全身症状が表れた
  • 目を刺されたり、毒液をかけられたりした
  • 蜂に何度も刺された
  • 過去にアシナガバチかスズメバチに刺されことがある

蜂に刺された場合、受診するのは皮膚科・内科・アレルギー科です。近くに医療機関がなかったり、全身症状が激しく動けなかったりした場合は迷わず救急車を呼びましょう。

もちろん、過去に蜂に刺されて重症化した経験がある場合は必ず救急車での受診をしましょう。

アシナガバチに刺された際の症状

アシナガバチに刺されると、痛みだけでなくさまざまな症状が表れます。症状は「全身症状」と「局所症状」に分けられますが、特に要注意なのは全身症状です。前述のとおり、全身症状が表れた場合は医療機関を受診しましょう。

全身症状

全身性の急性アレルギー反応は「アナフィラキシー」と呼ばれ、そのなかでも血圧が低下し全身状態が極めて悪化する重篤なものを「アナフィラキシーショック」と呼びます。

アナフィラキシーの主な症状は以下のとおりです。

全身症状 倦怠感、脱力感、冷や汗、寒気
循環器症状 血圧低下、脈拍微弱頻数、胸苦しさ、チアノーゼ
消化器症状 失禁、下痢、嘔吐
呼吸器症状 呼吸困難、喘鳴、喉頭狭窄感、胸部絞扼感
神経症状 しびれ感、めまい、意識障害、けいれん
皮膚症状 蕁麻疹、掻痒感(かゆみ)

基本的にはアナフィラキシーは皮疹(皮膚の病的な変化)が必須で、皮疹に加えてそれ以外の症状が出現したときにアナフィラキシーと診断されます。

例えば蜂に刺された痛みで立ちくらみがしたのをアレルギーのせいだと思い込むこともありますが、これはアレルギーではなく痛みによる迷走神経反射(心拍数の低下や血圧低下を引き起こす生理的反応)です。

しかし現実には見えないところに皮膚症状が出現している場合もあります。蜂に刺されたあと何らかの症状がある場合には、アナフィラキシーを疑ってすぐに病院を受診すべきです。

局所症状

蜂刺されによる局所症状には以下のものがあります。これらの症状は6~8時間程度で落ち着き、数日で収まります。

  • 腫れ
  • 痛み
  • かゆみ

腫れやかゆみは気になるかもしれませんが、かきむしらないでください。刺傷部から細菌が入り込んで悪化するおそれがあります。

命を落とすこともあるアナフィラキシーショックに注意!

蜂に刺されたことがきっかけで命を落とすことがありますが、その原因は蜂毒そのものではなく、アレルギー反応であるアナフィラキシーショックが主な原因です。

こちらにアレルギー反応の流れをまとめました。蜂毒による発症は早く、数十秒~数分で発症し、死亡する場合は30分~1時間以内と言われています。

蜂毒でアレルギー反応が起こる流れ
  1. 蜂に刺される
  2. IgE抗体が作られる
  3. IgE抗体がマスト細胞と結合する
  4. 再び蜂に刺されると、蜂毒がIgE抗体と結合してマスト細胞からヒスタミンなどが放出される
  5. 症状が表れる

蜂毒でアレルギー反応が起こる流れ

「アシナガバチに刺されても発症するの?」と思われるかもしれませんが、実際にアシナガバチに刺されて亡くなった事例もあります。

被災者は、同僚2名とともに午前9時から刈払機を用い、下草刈りを開始した。
 午前10時ごろ、被災者は同僚作業者1名に、「蜂に顔を刺された」と話をしたが、しばらく作業を継続した。
 午前10時15分ごろ、被災者が、「気分が悪くなったので木陰で休む」と同僚作業者に伝え、木陰で横になったのを同僚作業者が確認した。
 10時半ごろ、休憩のため同僚作業者が被災者の様子を見に行ったところ、被災者は口から泡を吹き、自発呼吸をしていない状況であった。直ちに救急車を手配し病院に搬送したが、収容先の病院で死亡が確認された。

引用:災害事例研究No.71(最終閲覧日:2022年6月7日)

ここからは、事前に知っておきたいアナフィラキシーショックの危険性についてご紹介していきます。

初めて刺された場合でも発症することがある

「アナフィラキシーショックを発症するのは、蜂に2回以上刺されたとき」というイメージがあるかもしれませんが、実際は初めて刺されて場合でも発症することがあります

初めてでも発症するリスクが高いのは、蜂毒に対するアレルギーを持っている方です。アレルギーの有無については医療機関で調べてもらえるので、アレルギーの原因となるIgE(アイジーイー)抗体の検査を受けてみましょう。

ただし、検査結果が陽性でも発症しないことがありますし、逆に陰性でも発症することがあります。検査結果はあくまで参考として、蜂に刺されないように対処するのが一番です。

過去にスズメバチに刺された場合でも発症することがある

過去にアシナガバチではなくスズメバチに刺された場合も発症するリスクがあります。なぜなら、アシナガバチとスズメバチの毒には似た成分が含まれているためです。

▼蜂毒の成分

毒の成分 原因物質 症状
痛みを起こす毒成分 ヒスタミン 痛み,痒み,発赤
セロトニン,アセチルコリン
(スズメバチ類に多い)
ヒスタミンより強い痛み
アレルギー反応を起こす毒成分 ホスホリパーゼ A1,antigen5 等 血圧低下,呼吸困難等のアナフィラキシー症状
その他の毒成分 メリチン(ミツバチ)アパミン(ミツバチ) 溶血作用 神経毒
ハチ毒キニン
(スズメバチ,アシナガバチ)
不明

引用:獨協医科大学リポジトリ「蜂毒アレルギーの臨床」(最終閲覧日:2022年6月9日)

表中のホスホリパーゼ A1、antigen5のように共通抗原(同じ抗体が反応してしまう形が似た抗原)を持つため、一方に刺されて重症化した場合、もう一方に刺されても重症化するおそれがあります。

なお、ミツバチの毒はスズメバチ類とは成分が異なるので、過去にミツバチに刺された経験がなければ局所症状のみで収まることが多いようです。

今後アシナガバチに刺されないための対策

ここまでアシナガバチに刺された際の対処法をご紹介してきましたが、蜂に刺されないのが一番の対策です。特に、既に刺された経験がある方は注意しなければいけません。

しかしご安心ください。アシナガバチはスズメバチと比べて攻撃性は弱く、むやみに刺激したりしなければ積極的に人を襲う蜂ではありません。むしろ、芋虫など別の害虫を駆除してくれる益虫にもなります。

以下にご紹介する対策の多くはスズメバチにも有効なので、蜂が増えてくる夏を中心に意識してみてください。

蜂に刺されないための対策
  • 蜂を刺激しない
  • 匂いの強いものを身につけない
  • 黒くひらひらした服を着ない
  • アシナガバチを駆除する

蜂を刺激しない

絶対に避けたいのは、蜂や蜂の巣を刺激することです。なぜなら、蜂は巣や自身に危険が及んだ際に攻撃的になるためです。スズメバチの場合は餌場を確保するために攻撃することもありますが、アシナガバチに関してはその心配はありません。
具体的には、以下の行動は避けましょう。

蜂を刺激する行為
  • 巣に近づく
  • 巣を触ったり叩いたりする
  • 巣の近くで大声を出す
  • 蜂を手で払う

匂いの強いものを身につけない

香水や整髪料など、匂いの強いものは身につけないようにしましょう。蜂は匂いに敏感で、前述の攻撃フェロモンと勘違いして集まってくるおそれがあります。

同じ理由で、清涼飲料水や洗濯物に蜂が紛れ込んでしまうことがあります。これらは発見しづらく、見つけたと同時に刺されてしまうおそれもあるので注意が必要です。

対策
  • 清涼飲料水はなるべく屋外で飲まず、開けた缶などは放置しない
  • 洗濯物や布団を取り込む際は蜂が付いていないか見て、下着類などは裏返して確認する

黒くひらひらした服を着ない

蜂は黒いものやひらひらしたものを優先して襲う習性があります。そのため、黒い服や長い黒髪などは意識しなくても蜂を刺激するおそれがあります。夏から秋の外出時は、以下のような服装での蜂対策も心がけてください。

服装での対策
  • 黒や紺など暗い色の服ではなく、明るい色の服を着る
  • 体にぴったりフィットした服を着る(袖口や襟からの蜂の侵入も防げる)
  • 蜂が服にとまりにくいナイロン製などの服を着る
  • 農作業の際は肌の露出を防ぎ、帽子をかぶる

アシナガバチを駆除する

根本的な対策として、アシナガバチを駆除する方法があります。スズメバチと比較してアシナガバチは業者に頼らなくても駆除しやすいためです。

実際に、蜂駆除をおこなう弊社の加盟店6社におこなったアンケートでは、半数が「初心者が駆除すべきではない」もう半数が「直径5cm以内のアシナガバチなら可能」と回答しています。

初心者が駆除できる蜂の巣の回答
  • 3社:種類問わず駆除すべきではない
  • 2社:直径5cm以下のアシナガバチの巣なら可能
  • 1社:防護服を着れば巣の種類・大きさ問わず可能

もしも家の軒下や庭木など身近な場所に巣を作られてしまった場合は、意図せず巣を刺激してしまうおそれがあります。アシナガバチの巣の大きさが5cm以下なら、こちらの記事を参考に駆除をお試しください。

5cm以上の大きさの場合、駆除に大きな危険が伴ったり、蜂駆除用の高額な防護服が必要になったりするので、自力での駆除はおすすめできません。そのような場合は蜂駆除業者を頼るようにしてください。

ハチ110番は24時間365日全国受付対応なので、いつでもお困りの際にご連絡いただけます。調査・見積りは無料※ですので、「金額がわからなくて不安」「想像以上の高額にならないか?」という方もお気軽にご相談ください。
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まとめ

アシナガバチに刺された際の対処法と、刺されないための対策をご紹介してきました。それらの要点をまとめると以下のようになります。

  • 刺されたらその場を離れ、流水で洗いながら毒を絞り出す
  • 必要なら医療機関を受診したり、救急車を呼んだりする
  • 初めて刺された場合でもアナフィラキシーショックが起きることがある
  • 自分でできる範囲で刺されない対策をする
  • 身近な場所の巣は駆除も検討する

刺激しなければ温厚なアシナガバチを過度におそれる必要はありません。ご紹介した対策を意識するだけで刺されるリスクは小さくなります。

しかし、それでも刺されてしまうかもしれません。山の中など蜂がいそうな場所に行く際は、事前に抗ヒスタミン軟膏やポイズンリムーバーなどの準備を整え、万が一刺された際のシミュレーションをしておきましょう。

参考文献

この記事の編集者
石田 尚吾
石田 尚吾
ハチ110番の編集者として、ユーザーの皆さまに正しい情報をわかりやすく提供できるよう、記事の構成案のチェックと原稿の厳密な校正・校閲をおこなっています。
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この記事の執筆者
ハチ110番編集部
ハチ110番編集部
専門文献や駆除業者・専門家への調査をもとに、蜂の駆除・予防法や駆除業者の選び方など様々なテーマで情報発信をおこなっております。
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