家の近くで蜂のような虫を見かけて、気になっていませんか?実はその虫は、蜂ではない可能性があります。世の中には蜂に似た虫がたくさんいます。それらは人間に害を及ぼさない虫が多いため、もしかしたら対策をする必要がなくなるかもしれません。
今回は、蜂に似た虫とその生態について紹介します。それぞれの特徴をつかんで、蜂との違いを知っていきましょう。
目次
蜂に似た虫その1【ハナアブ】
ハナアブはハナアブ科に属する虫です。種類によっては蜂とよく似たハナアブがいます。ハナアブは、幼虫がアブラムシを食べたり花粉を媒介して受粉を促したりするので、益虫とされています。そのため、見つけても駆除する必要はないでしょう。ハナアブの中でも、特に蜂に似ている種類は以下の通りです。
・ナミハナアブ
ずんぐりとした体形のハナアブです。黒くて大きな目に、黒っぽい色をした胸部、黄金色の胴体を持っています。体長は14~16mmで、平地や畑の周辺にいるのです。全国に出没し、4~12月まで活動します。
・オオハナアブ
黒い体に黄色くて太い横縞模様がついており、複眼にきれいな灰色の模様が付いたハナアブです。大きさは11~16mmで、活動期間は4~11月です。全国に分布して、都市周辺でも見られます。
・キゴシハナアブ
その名の通り、腰の部分が黄色いハナアブです。身体の上半身の部分は黒い体に黄色い縦長模様、お尻の部分は黒い体に黄色い横縞模様がついています。本州・四国・九州・沖縄で見られ、4~11月に活動します。大きさは、9~12mmと小さいです。
・マツムラナガハナアブ
スズメバチに似たハナアブで、上半身は黄色い斑点に似た模様を、下半身は黄色くて途切れた横縞模様をしていますが、毒や武器は持っていません。数が少なく、あまり見ることのできないアブです。
・ホソヒラタアブ
こちらも、スズメバチによく似たハナアブです。マツムラナガハナアブにも似ていますが、上半身は黄・黒・銀が混ざった色をしています。北海道・本州・四国・九州に分布しており、3~11月に活動します。大きさは8~11mmと、ほかのアブよりも小さいです。
・フタスジヒラタアブ
ほかのヒラタアブとの違いとしては、胴体にある黄色い波打つ模様です。4月ごろに出現し、花の蜜や花粉などをエサにします。体長は12~14mmと大きく、本州・四国・九州・対馬で発見することが可能です。
・キンアリノスアブ
ほかのアブとは違い、胴体の色が金色で光沢を放っています。大きさは11~13mmで、ふさふさとした体毛を持っています。本州と九州でしか姿をあらわさず、活動時期も5~6月と短い期間でしか活動しません。
蜂に似た虫その2【スカシバガ科】
ハナアブのほかにも、スカシバガ科の虫も蜂に似ているのです。スカシバガとは、鱗翅(りんし)目スカシバガ科の昆虫の総称を言います。この項目では、蜂に似ているスカシバガ科の虫について説明します。
【1】コシアカスカシバ
キイロスズメバチによく似た虫です。キイロスズメバチとよく似た外見をしていますが、違いとしては羽の色です。キイロスズメバチは茶色い羽をしていますが、コシアカスカシバは透明な羽をしています。開帳した大きさは26.5~43mmと大きいです。本州と九州でしか姿をあらわさず、8~9月という短い活動期間で活動します。
【2】クビアカスカシバ
こちらもスズメバチによく似た外見をした虫です。コシアカスカシバと同様、透明な羽の持ち主です。全体的に、ふわふわとした毛並みで覆われています。6~8月に活動します。
【3】ヒメアトスカシバ
ドロバチによく似た種類の虫です。前部分にある羽は茶色いですが、後ろ部分にある羽は透明です。上半身は真っ黒ですが、下半身は黄色い横縞模様がついています。開帳した大きさは21~29mmです。本州・四国・九州で見つかり、6~9月に活動します。
【4】カシコスカシバ
ホソアシナガバチに似ている虫です。ほかのスカシバガ科の虫とは違い、上半身から下半身まで黄色い横縞模様が連なっています。また、足にもふさふさとした毛並みがついています。本州・九州・対馬・屋久島で見つかります。
ほかにも蜂に似ている虫はたくさんいる!
ハナアブやスカシバガ科の虫以外にも、蜂に似ている虫はたくさんいるのです。この項目では、そんな虫たちの一部を紹介します。
【1】オオスカシバ
オオスカシバという名前ですが、スカシバガ科の生き物でなく、スズメガ科の生き物です。ふさふさとしたうぐいす色の胴体と、赤、黄色、黒色の下半身を持っています。羽は透明で、白い鱗粉を持っています。開帳した大きさは50~70mmです。本州・四国・九州・沖縄で見つかり、6~9月に活動します。
【2】ホウジャク
こちらはほかの虫とは違い、茶色の上半身と、白、茶、黒の下半身を持つ虫です。体毛はふさふさしており、前の羽は茶色く、後ろの羽は鮮やかなオレンジ色をしています。全国で見つかり、6~10月に活動します。
【3】オオハチモドキバエ
こちらは、ハエ科の虫です。前身は黄色で、黒と茶色の模様がついています。羽は透けた茶色で、体毛はなくつるつるしています。あまり見つかることのない虫で、区分も不明です。
蜂じゃないなら刺されない?油断は禁物!
ここまで蜂に似た虫を紹介しましたが、遠目から蜂であるかどうかを判断することは、なかなか難しいと思います。「蜂に似た虫だと判断して不用意に近づくと、本当に蜂だった……」という事態もあり得るでしょう。
また、蜂にはスズメバチのような虫を食べる蜂もいるのです。アブが近くにいると、スズメバチがエサにしようとします。蜂の巣はエサが近くにあるところに作られるので、もしアブが家の近くで見つかった場合は、家の近くで蜂の巣が作られてしまう危険性があるのです。
そんな時は、弊社にお電話ください。業者によっては、蜂の巣がないかの調査もしてくれます。また、蜂の巣が見つかった場合、その場でハチの巣駆除をしてくれる場合もあるので、自分で探して自分で駆除するという手間がありません。
まとめ
虫は小さく、ましてや1匹見ただけでは、蜂かどうか判断しづらいです。そんな時は、気軽に弊社にお問い合わせください。24時間365日対応しているコールセンターが、皆さんのお悩みをお聞きします。