蜂防護服を着用しているからといって、絶対に蜂に刺されないという保証はありません。
蜂の中でも特に危険なスズメバチの針の長さは約4~7ミリメートルです。厚手の蜂防護服を着用していても、生地を貫通してしまい、刺されてしまうことがあります。
蜂防護服はあくまでも、刺される危険性を限りなく減らすものだと考えておきましょう。今回は自力駆除を検討している方向けに、蜂防護服の価格や選び方をご紹介しますが、大きな巣の駆除や、自分での駆除に危険を感じる場合は、安全のためにも駆除業者への依頼をおすすめします。
目次
蜂防護服ってどんなもの?
蜂防護服は、蜂の巣駆除をおこなうときに蜂の攻撃から身を守るためのものです。
防護服が頭からつま先まで全身真っ白なのは、蜂に敵の色の濃い部分を狙って攻撃する習性があるからです。厳密にいうと、蜂は色彩感覚が優れていないため、濃い色がいちばん認識しやすいのです。「黒色の服を着ていると狙われやすい」説もこのような理由に基づきます。
人間だと頭や目などが狙われやすく、そのような場所を刺されてしまったらときに命に関わります。だからこそ真っ白な防護服が重要な役割を果たすのです。
蜂防護服を着用しても絶対安全とは限らない!
冒頭で触れたように、蜂防護服を着用していても絶対安全とは限りません。【駆除の時期・巣の大きさ・巣の場所・蜂の種類】によっては、蜂防護服を着用していても危険を伴います。本当に自力駆除をするべきかどうか、下記イラストを参考に確かめてみましょう。
駆除対象がスズメバチの場合、6~10月の活動時期以外であっても、駆除は業者に依頼することをおすすめします。スズメバチは、巣に近づいただけで襲ってくることもあるほど、非常に攻撃性が高いからです。
特に7~9月の間は春に生まれた幼虫が成虫になり、巣が最盛期を迎えます。凶暴性も一層増すので、この期間の自力駆除は絶対におこなわずに、業者に依頼しましょう。
ミツバチやアシナガバチであっても、巣の大きさが15cmを超えている場合は、自力駆除は非常に危険です。中に働きバチがたくさんいて、巣を作っている真っ最中だからです。不用意に刺激すると一斉に攻撃されるおそれがあります。
屋根裏などの閉鎖空間や、手の届かない高いところに巣がある場合も、自力駆除は避けて業者に依頼しましょう。高所から転落したり、狭い場所でケガをしたりするリスクがあります。
蜂防護服を選ぶときのチェックポイント3つ
蜂防護服は様々なタイプが販売されていて、値段もピンキリです。どれを選べばよいか迷ったときは3つのポイントを満たしているかチェックしてみましょう。
蜂駆除用の防護服であること
蜂防護服は養蜂用と駆除用があります。養蜂用の防護服も、針を通さない厚さの生地で作られていますが、穏やかなミツバチを相手にするため、駆除用に比べると薄手のものが多いです。間違えて買ってしまうと実際に駆除をおこなう際に非常に危険なので、しっかり確認しましょう。ちなみに、駆除用防護服には以下のような特徴があります。
・隙間がない
駆除のときに蜂が入らないように、裾や袖口が絞ってあるものや上下一体型のものが多いです。
・分厚い生地でできている
長い針をもつ蜂の駆除にも使用できるように、全身が分厚く頑丈な生地で作られています。
・表面がつるつるしている
表面のつるつるの素材にすることで、蜂が防護服に止まりづらくなり、刺されるリスクを減らせます。
駆除に必要なものがセットになっていること
あとで買い足す手間を減らすためにも、ヘルメットや手袋、長靴などが防護服とセットになっているか確認しましょう。オンラインショップでの購入では、「画像では一緒になっていたのに実は別売りだった」ということもあるので、きちんとセット内容を確認することが大切です。
価格が安すぎないこと
防護服の価格は5万円~6万円台のものが多いですが、プロ使用のものだと10万円を超える商品もあります。何万円台のものがよいと言い切ることはできませんが、明らかに他と比べて価格が安すぎる防護服には注意しましょう。
そのような防護服は、生地が薄かったり、防護服以外に必要なものがセットになっておらず、別途購入する必要があったりするかもしれません。次章では、実際の商品をご紹介しますので、参考にしてみてください。
オンラインショップで購入できる蜂防護服3選
オンラインショップで購入できる蜂防護服の中から、おすすめ商品を3つご紹介します。
【手袋セット】蜂防護服 ラプター3 V-1000
3重構造生地の防護服と、傷や曇りに強いハードコート加工の頭部プロテクターが、蜂の突き刺しを防いで身を守ります。さらに、頭部プロテクターは視界が広くとれるように作られており、駆除の作業効率がアップします。
蜂防護服ラプターIII GALE [ゲイル] V-1200 手袋セット
先ほどご紹介したものと同じシリーズですが、こちらは空調ファンが搭載されているタイプで、より快適に作業できるようになっています。
蜂防護服 ホーネットⅠ 冷却ファン4個付
スズメバチ対策用に作られた防護服です。3重構造の防護服と、4重構造の手袋が蜂の突き刺しから身を守ります。さらに、ヘルメットを被ったまま防護服を着用できるようになっているので、高所作業時も安心です。
蜂防護服はレンタルもできる
自治体によっては、蜂防護服と駆除に必要なもの一式のレンタルをおこなっているところがあります。役所の環境課や保健所などで対応している自治体が多いので、「1回の作業のために10万円近い防護服を買うのはちょっと……」という方は、いちど問い合わせてみてはいかがでしょうか。
自分で蜂駆除をする場合の注意事項
蜂は左右の動きや急な動き、大きな音に敏感です。蜂駆除の最中に巣の中から蜂が一斉に飛び出してくることがありますが、怖いからといって大きな声を出したり、走って逃げたりしないようにしましょう。
また、蜂駆除の際は、香水や整髪料など香りの強いものを使用しないようにしましょう。これらに含まれる成分の中には、蜂を興奮させる成分も含まれているからです。
自分でスズメバチを駆除する詳細な方法はこちらをご覧ください。
【DIY】蜂駆除の道具と手順
自力で蜂駆除をするときは、日没から2~3時間後がおすすめです。夜になると働きバチも巣に戻るので、群れごと一網打尽にすることができますよ。
以下に駆除の道具と手順をまとめましたので、参考にしてください。
- 赤いセロファンを貼った懐中電灯
- 防護服
- エアゾール式殺虫剤
- ハサミ
- トング
- ゴミ袋
懐中電灯の灯りは、そのままだと蜂を刺激してしまい危険なので、蜂が識別しづらい赤セロファンを貼っておきましょう。エアゾール式殺虫剤はいわゆるスプレー式殺虫剤のことです。殺虫効果が高いピレストロイド系成分が入っていれば、蜂専用でなくてもOKです。トングは死んだ蜂を拾い上げるために使います。
下記イラストを参考にしてください。
怖いと思ったら無理せず業者に依頼を!
蜂の羽音はブンブンと大きな音がするので、聞いているだけで怖いと感じる方もいるかもしれません。「自力駆除をしようと思って準備したけど、巣を目にするとやっぱり怖い」となったら、無理せず業者に依頼しましょう。
蜂駆除に無理は禁物です。多少お金がかかっても、知識をもったプロに駆除してもらうことは、自分の身を守ることにも繋がります。蜂駆除の費用相場と業者の選び方も合わせて読んでみてください。
弊社では蜂駆除業者をご紹介しております。ご相談は年中無休で受け付けておりますので、蜂に関することで困ったらぜひご連絡ください。