実を楽しむこともできるビワは、庭木だけでなく鉢植えとして育てることもでき人気の高い果樹です。
樹形を整えて健康に木を育てるだけではなく、おいしいビワの実を栽培するためには、時期や方法に注意しながら剪定をおこなう必要があります。
結論ビワの剪定は、混みあっている箇所を切るときは枝の根元から。樹形を整えるために切るときは枝の途中からと、剪定方法自体はあまり難しいものではありません。
しかしビワは、時期や樹形によっても剪定個所が変わるため、見極めて剪定する必要があります。
ビワの剪定に最適な時期や方法とあわせ、お手入れ方法についてご紹介いたしますので、おいしいビワを育てるための参考にしてください。
もしご自分で剪定することが不安という方や、剪定したけど実が成らないという方は、プロに相談してみてもよいでしょう。剪定を業者に依頼した場合の料金やお見積りに関することもまとめましたので、そちらもぜひご覧ください。
ビワの剪定は実や木の成長に欠かせない作業
健康に育てておいしいビワの実を収穫するためには、適した剪定は欠かせません。
ビワの剪定をするのは、いくつかの理由があります。
- 樹形を整え見た目をよくする
- 日当たりや風通しをよくして元気に育てる
- 実に栄養がいきわたるようにする
- 収穫しやすくする
大きく生長すると見た目が悪くなるだけでなく、高所の実が収獲しにくくなってしまいます。枝や葉が生長して多くなりすぎると、日当たりや風通しが悪くなったり実に栄養が十分いきわたらなかったりすることがあります。
しかし、剪定をしすぎてしまってもビワの実が付かなくなってしまうおそれもあるのです。そのため、おいしいビワの実を収穫するには正しい時期に適した方法で剪定することが大切です。
ビワの成長サイクルからみる適切な剪定時期
剪定をしっかりおこなっていても、剪定の時期を間違えてしまうとビワの実が付かないことがあります。
ビワの実が付かなくなってしまったという事態を避けるためには、剪定時期に注意が必要です。まずは、ビワの1年のサイクルをみていきましょう。
1年のサイクルを踏まえると、ビワの剪定に適した時期はいくつかあげられ、剪定方法や注意点が異なります。
2月~3月中旬は花が終わったあと実がなる時期です。終わった花の部分が実になるため、花が付いていた部分に注意することで実を落とすことなく剪定をすることができます。
この時期の剪定は木への負担が少ないです。しかし、その年の実を収穫する時期とあわせ、翌年に実となる花芽が付くタイミングでもあります。花芽がわからず切り落としてしまうと花が咲かず実がならなくなってしまうため、間引く程度の軽い剪定にするとよいでしょう。
基本の剪定方法と種類ごとの仕上げ方
ビワは「間引き剪定」と「切り戻し剪定」という方法で剪定をおこないます。
ビワにはまっすぐ上に枝が伸びる種類と横に広がって伸びる種類があり、仕上げ方が異なります。剪定方法はいずれも間引き剪定と切り戻し剪定が基本となるため、まずは剪定方法からみていきましょう。
ビワを剪定するときの主な作業は、枝などを間引くことです。間引き剪定といい、木の根元から枝切り詰める作業をおこないます。
間引き剪定をおこなうのは、大きく伸びた幹や混み合っている枝葉が対象です。分岐点から枝を1~2本残す程度に間引きます。植えてある場所を考えてビワの幹に陽が当たるようにバランスをみるとよいでしょう。
ビワは1年のサイクルからもわかるように、収穫を迎えた時期には翌年に咲くための花芽が付いています。一気に剪定をおこなうと実がならないことがあるため、毎年少しずつおこなうことがポイントです。
切り戻し剪定とは、間引き剪定のように根元から剪定するのではなく枝の途中で剪定する方法です。樹形を小さく整えるためにおこないます。
間引き剪定と同様、枝先に花芽が付いていなか確認しながら剪定をしましょう。一気におこなうと枯れの原因になるため、何年かに分けて少しずつおこなうようにしてください。
このふたつの剪定方法を使って樹形を仕上げていきます。樹形の仕上げ方は、まっすぐ上に枝が伸びる種類と、横に広がって伸びる種類で異なります。
枝がまっすぐ上に生える種類のビワは、樹高が高くなりやすいです。そのためまずは主幹を2~3メートルの高さで切り落とし、樹高を整えます。
主幹から横に伸びている主枝は3~4本が左右入れ違いになるようにし、枝同士が重ならないように切り落としましょう。
枝が横に広がって伸びる種類のビワは、横に広がった枝が重なりやすいです。主幹から伸びる主枝を左右入れ違いになるように2~3本ほど残し、盃(さかずき)のような形になるよう剪定をします。高さは1.8~2メートルくらいになるように仕立てましょう。
健康に育てるために知っておきたい剪定でのポイント
剪定をするときは、樹形だけでなく切る枝の順番も決めてバランスよく剪定することが大切です。
新しい枝のほうがよい実がなりやすいので、なるべく古い枝から順番に剪定をするようにしましょう。毎年別の枝に実が付くよう、2~3年実を付けた枝は切り落とします。
ビワは花芽が付いてから生長するまでに時間が必要です。その年に実を付ける枝の他にも、予備枝として残しておくと、毎年実を楽しめます。
枝葉が育ってしまうとたくさん剪定をしたくなってしまいますが、強剪定をしすぎると枯れてしまったり実付きが悪くなってしまったりすることがあります。
また日当たりがよくなりすぎることで主幹に直射日光が当たり、幹焼けを起こして枯れてしまうこともあります。そのため強剪定は避けましょう。
切り口をそのままにしておくと、切り口から病害菌が侵入するおそれがあります。病害菌が侵入してしまうと枯れや病気の原因となります。防ぐために、切り口に癒合剤を塗るとよいでしょう。癒合剤はホームセンターなどで購入することができます。
ビワの剪定には適した時期や方法、ポイントがあります。枝の伸び方によって仕立て方法が違うビワの剪定に不安を感じるときは、プロに相談してみてはいかがでしょうか。弊社ではご依頼前のご相談も24時間受け付けております。ぜひ気軽にご連絡ください。
ビワを上手に栽培するために知っておきたいお手入れの仕方や好む場所
健康に育てておいしい実を成らせるためには、正しい剪定だけでなく日頃のお手入れも大切です。ビワの特徴とあわせてお手入れ方法をご紹介します。
ビワは日当たりのよい環境を好みます。陰にならない場所を選ぶなど、日当たりのよい場所で育てるようにしてください。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。地植えの場合はこまめな水やりは必要ありませんが、夏場は土が乾きやすいので日照りが続いた場合は水やりをしてください。
花が終わって実がなる前の2月、花芽がつき始める6月、そして開花前の9月に有機質肥料か速効性化成肥料をあたえます。地植えの場合は2月だけでも問題ありません。
環境が悪かったり肥料が不足していたりするとビワの実が付かないこともあります。ビワの好む環境に整えてしっかりとお手入れをおこないましょう。
さらにおいしい実を楽しむためのひと手間
おいしいビワの実を収穫するために、さらにひと手間加えてみましょう。作業自体は難しくないので、ぜひ取り入れてみてください。
摘蕾とは、つぼみをいくつか摘み取り、量を減らすことをいいます。実の量を減らすことで、残った実に栄養分を集中して送ることができ、大きな実を育てることができます。
ビワは大量に実がなった翌年は、あまり実がならないことがあります。摘蕾をすることで、毎年の実付きのバランスをよくすることにもつながります。
せっかく育てたビワの実が鳥や強風の影響で落ちてしまってはとても悲しいですね。そのため防止する目的として、3月くらいから袋掛けをすることがおすすめです。袋ではなくネットをかける場合は、網目の細かいものがよいでしょう。
ビワ剪定を業者へ依頼したときの費用の決まり方
ビワは剪定やお手入れで実の付き方が変わります。そのため、ビワ剪定の難しさを感じられる方は、無理せず業者にまかせたほうが安心です。
ビワの剪定を業者へ依頼したときにかかる料金は、主に以下のいずれかの方法で算出されます。
計算式は「作業人数✕作業時間」
作業範囲が広いなど、時間がかかるほど料金が上がります。
本数が多く、高さが高くなるほど料金が上がります。
それぞれの費用相場については「庭木(植木)の剪定料金」にてご紹介していますので、ぜひご覧ください。
具体的な料金を知るためには見積りを取ろう
業者によって時間制か単価制のどちらを採用しているかは異なります。費用相場はあくまでも目安となり、自分で比較をするのは難しいかもしれません。そのため、具体的な料金を知るには見積りを依頼するとよいでしょう。
見積りを取ることで、具体的な金額がわかる、サービス内容の確認ができるなどのメリットがあります。複数の業者に見積りを依頼すれば、同じ条件下での料金・サービスの違いが明らかになります。剪定依頼で迷ったら、まずは見積りからはじめてみましょう。
弊社では、みなさまが安心してご利用いただけるように、以下のサービス体制を設けています。
- 見積り・調査は無料
- 見積り後の追加費用はなし
- 見積り後のキャンセル可
見積りを取る段階では料金が発生しません。ご納得いただいてから施工に入るため、見積りを取ってから検討いただいて大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。