4~6月になると、鮮やかなピンク色の花を咲かせるツツジ。
毎年楽しみにしているものの、「今年は花の数が少ないかも」と思ったことはありませんか?
ツツジの花が少なくなる原因はいくつかありますが、そのなかでも特に注意したいのがツツジの剪定。
ツツジは剪定次第で花付きが悪くなるので、正しいやり方で剪定することが大切です。
今回はツツジの花付きをよくするための剪定方法や対処法をまとめました。
- ツツジの花付きが悪くなる原因
- ツツジの正しい剪定方法
- 花付きをよくする育て方
この記事を参考にして、来年のツツジの花を最大限楽しめるように準備をしておきましょう。
目次
剪定時期が遅いとツツジの花付きが悪くなる
ツツジの花付きが悪くなる最大の原因は「時期を誤って剪定をしてしまう」ことです。
ツツジの剪定時期は4月下旬~6月の花が咲き終わった頃が基本となります。
なぜこの時期に剪定が必要なのかといいますと、ツツジは花が咲き終わったあとに早い段階で来年の開花に向けて花芽を作るからです。
来年の花芽を作ったあとに剪定をすると、花芽も一緒に切ってしまいやすいので剪定時期が遅いとツツジの花付きが悪くなります。
3月にいただいたツツジ。花芽が出てきました❗️花が終わった時に剪定したくらいで、伸ばしっぱなしだったよー。
剪定した方がいいよねー😅肥料の時期は?マズイ⁉️ググらなきゃ😆
咲かせるぞ〜💠また楽しみが増えたー😄♫#ツツジ #花芽 #春の準備 pic.twitter.com/rKbxBkL5qz— まおみ (@nekozukinokuma3) November 7, 2019
ツツジの剪定に必要な道具を準備する
ツツジの剪定で必要な道具は「剪定バサミ」と「刈り込みバサミ」の2つです。
切れ味のよいハサミならどの商品を選んでもよいですが、ツツジの剪定に向いているハサミを選んでおくと楽に剪定ができます。
ここでは、ツツジの剪定に向いているハサミの選び方とおすすめ商品を紹介しますので、購入する際の参考にしてください。
すでに剪定バサミと刈り込みバサミを用意している場合は「ツツジの剪定手順」を確認してみましょう。
剪定バサミ
剪定バサミは、ツツジの枝を切って不要な枝を切ったり、樹形を細かく整えたりするときに必要です。
ツツジの枝は細いため切りやすさにこだわる必要はありませんが、自分の手に合ったサイズの剪定バサミを選んでおくと、ストレスなく剪定ができます。
手に合う剪定バサミの選び方
自分の手に合う剪定バサミを選ぶには「自分の手長」のサイズを測る必要があります。
手の幅は、中指の先端から手首の1番目のシワまでの長さのことです。
以下のイラストを参考に、定規やメジャーなどを使って自分の手長を測ってみましょう。
手長がわかったら、その長さと同じ長さの剪定バサミを選びましょう。
長さの表記が「インチ」で表示されている商品の場合は、以下を参考にして剪定バサミを選んでください。
7インチ:約180mm
8インチ:約200mm
9インチ:約225mm
おすすめの剪定バサミ
商品名 | 岡恒 剪定鋏 |
価格 | 3,480円(2022年5月19日時点) |
特徴 |
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刈り込みバサミ
刈り込みバサミはツツジの全体的な樹形を均一に整えるために使うため、刃長が広いものを選ぶと楽に剪定ができます。
ただ、刃長が広いものはその分重量があるので、力に自信がない方は短めの刃長のものかアルミ柄などで軽量化されているものを選ぶとよいでしょう。
おすすめの刈り込みバサミ
商品名 | 高儀軽量刈込鋏 |
価格 | 1,027円(2022年5月20日時点) |
特徴 |
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花を最大限楽しむためのツツジの剪定方法
ツツジの花を増やして最大限楽しむには、開花後4~6月の時期に剪定をおこなう必要がありますが、以下3つの剪定を正しくおこなうことも大切です。
- 刈り込み剪定で樹形整理
- 間引き剪定で風通し改善
- 花柄摘みでしおれた花を取る
STEP1:刈り込み剪定で樹形を整える
ツツジの樹形が乱れている場合、刈り込み剪定で樹形をきれいに整えましょう。
ツツジはキノコの傘のような丸形の樹形にするのが一般的ですので、とくにこだわりがなければ以下のイラストのように刈り込みます。
剪定中に全体的な樹形を確認しつつ余分な枝を切っていけば、きれいな丸形に近づけやすいです。
STEP2:間引き剪定をする
樹形が整ったら、次は間引き剪定(透かし剪定)をしてツツジの枝を減らします。
間引き剪定で切る枝は以下の3つで、枝を減らすことでツツジの風通しがよくなり病気や害虫が発生しにくくなるのでしっかりとおこないましょう。
- 枯れ枝…日が当たらずに枯れてしまった枝
- 混み枝…枝や葉が密集している部分の枝
- 下枝…根元付近にある枝
STEP3:花柄を摘む
咲き終わったツツジの花(花柄)はできる限り摘み取っておきましょう。
ツツジの花柄を放っておくと実を作る準備をし始め、そのために多くの養分が奪われてツツジが弱ってしまいます。
ツツジの花柄は茶色くしおれているので、それを素手でちぎって取り除いてください。
ツツジの花を最大限楽しむための育て方
適正時期にしっかりと剪定しておけば来年に多くの花を咲かせる準備を整えられます。
ただ、ツツジの花の元となる「花芽」を多く付けるためには、ツツジを健康的に育てることも重要です。
ツツジを育てるうえで重要なポイントを3つまとめましたので、今までの育て方に問題がないか確認してみてください。
- 乾燥に気を付けて水やり管理をする
- 年に3回ほど肥料を与える
- 害虫を見かけたらすぐに駆除する
乾燥に弱いため水やりの管理が重要
ツツジは根を深く張らないため、他の植物よりもやや乾燥に弱いという特徴があります。
そのため、土の乾燥した日が続くとツツジが弱り、花芽の数に影響が出てしまうおそれがあるため注意が必要です。
ツツジの水やり管理は以下のとおりにおこなえば基本的に問題ないですが、夏の時期は土が乾燥していたら水を適宜与えていきましょう。
地植え:基本的に不要だが、雨が降らない時期が続く場合は与える
鉢植え:朝・夕方の1日2回与える
肥料を年に3回与える
長い期間をかけて効果が続く肥料である「緩効性肥料」を撒いておくと、ツツジに十分な栄養が行きわたるようになるので花芽が増えやすくなります。
1月、5月、9月下旬の年3回のタイミングで、緩効性肥料を使い方の指示にしたがって撒いてください。
葉を食害する「ルリチュウレンジ」を駆除する
春~秋の時期では、ツツジの葉などを食害する害虫が発生することがあります。
特に、ツツジを好物としている「ルリチュウレンジ」という名前の羽虫の幼虫は、ツツジの葉をどんどん食害するので注意しましょう。
ルリチュウレンジを見かけたら、不要な割りばしなどを使ってつまんで駆除すればOKです。
なお、ルリチュウレンジは蜂の仲間ですが、毒を持たないため素手で触っても問題ありません。
ツツジで気を付けるべきその他の害虫一覧
ツツジを食害する害虫は、ルリチュウレンジ以外にも多数います。
それぞれの害虫を一覧として紹介しますので、それらも見つけ次第駆除してください。
名前 | 姿の特徴 | 被害例 | 駆除方法 |
ツツジグンバイ | 体長3~5mm、透明な羽 | 葉の養分を吸汁 | 風通しの改善、農薬散布 |
ツツジコナジラミ | 体長1~3mm、白い羽 | 葉の養分を吸汁 | 農薬散布、防虫ネットで侵入防止 |
ベニモンアオリンガ | 体長15mm、茶色の芋虫 | 芽を食害する | 幼虫をツツジから取り除く |
ツツジコナカイガラムシ | 体長3mm、白い殻に覆われている | 葉や枝から吸汁 | 歯ブラシなどでそぎ落とす |
確実な剪定をしたいなら業者依頼がおすすめ
ここでご紹介したツツジの剪定方法をしっかりとおこなえば、ツツジの花付きがよくなるようにサポートすることができます。
ただ、確実に花付きをよくしたいのであれば、自分でおこなうよりも業者依頼するほうが安心です。
剪定業者ならプロの技でツツジを正しく剪定してくれますし、樹形をきれいに整えてくれます。
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