「なんだかテレビの映りが悪い……。アンテナレベルを上げたいけど、どうしたらいいんだろう?」
アンテナレベルとは、電波の強さをあらわした数値のことです。
アンテナレベルが低すぎるとテレビの映りが悪くなるので、アンテナレベルを上げてテレビの映りをよくしましょう。
アンテナレベルを上げる方法はいくつかありますが、ご家庭で今すぐ試せる方法は以下の5つです。
- アンテナケーブル、電源コードなど配線を確認する
- テレビを再起動する
- B-CASカードを抜き差しする
- チャンネル設定をする
- レコーダー、チューナーなど周辺機器を確認する
詳しい手順は本文でじっくり解説します。
電波やテレビの修理と聞くとちょっとむずかしそうに感じますが、原因と対処法がわかれば誰でもアンテナレベルを上げることができます。
アンテナレベルを上げるために必要な知識や対処法は、この1ページにまとまっているのでこれさえ読めば自分でアンテナレベルが上げられるはずです。
アンテナ修理業者を呼ぶ前に、まずは自分でテレビを直してみましょう!
アンテナレベルとは電波の強さ!確認方法と目安
アンテナレベルとは、「受信する電波の強さ」のことです。
受信強度とも呼ばれ、一定の電波が受信できないとテレビは映りません。
まずはアンテナレベルの確認方法と、どこまで上げたらいいのか目安を知っておきましょう。
アンテナレベルを確認する方法
たいていは「設定→詳細設定、アンテナレベル、放送受信設定」確認できます。
今回は少し詳しくパナソニック、シャープ、ソニーのアンテナレベル確認方を見ていきましょう。
- 機器設定→設置設定を選択
- 受信設定→地上を選択(BSの場合はそちらを選択)
- リモコンのメニューボタン→本体の設定を選択
- アンテナ設定→電源・受信強度表示を選択(BSの場合はそちらを選択)
※参考:シャープサポート・お問い合わせ 液晶テレビ(AQUOS)
- 設定→放送受信設定→アンテナ設定を選択
- 地上デジタル:アンテナレベルを選択(BSの場合はそちらを選択)
※参考:ソニー公式サイト
アンテナレベルを確認し「アンテナレベルが弱い」と出たら、次の章から紹介する対処法を試してみましょう。
また反対に「アンテナレベルが強すぎる」と出た場合は、「アンテナレベルが高すぎるときはアッテネーターをオン」を参考にしてください。
アンテナレベルの目安
アンテナレベルの設定画面には「電波が強い、弱い」などのメッセージが表示されます。
そのメッセージに従い電波の調節をおこなえばテレビは再び映ります。
アンテナレベルの目安はメーカー、製品によっても異なりますが、アンテナレベルは50以上あれば問題なく視聴できるでしょう。
作業前に電波の流れを知っておこう
業者に依頼する前にまずは自分でアンテナレベルを改善しましょう。
ですが、自分で作業するなら対処の前にテレビが映る仕組みについてちょっとだけ確認します。
テレビが映る流れはカンタン「電波塔が電波を送信→アンテナが電波を受信→受信した電波をテレビに映す」です。
電波を受信してからは、上図のどこかに問題があると電波はテレビにまで届きません。
屋根の上に登りアンテナをいじるのは危険なため、まずは自分で直せるテレビや配線の不具合からみていきましょう。
次の章から具体的な手順をご紹介します。
また「自分でテレビを直すなんてムリ…」というかたは、「アンテナ修理業者を呼ぶ5つの目安」をご確認ください。
アンテナレベルを上げる5つの方法
※イラストはイメージです。ケーブルの位置やB-CASカードの位置は製品によって異なります。
早速自分で対処してみましょう!
対処は地デジ・BS/CSともに同じです。
またこれから対処をおこなうのは、アンテナケーブル、電源コード、B-CASカードです。
わからないかたは、上図を参考にしてください。
- アンテナケーブル、電源コードなど配線を確認する
- テレビを再起動する
- B-CASカードを抜き差しする
- チャンネル設定をする
- レコーダー、チューナーなど周辺機器を確認する
アンテナケーブル、電源コードなど配線を確認する
テレビの電源を切り、アンテナケーブルやレコーダーなど配線のゆるみを確認します。
アンテナケーブル、HDMIケーブルなどテレビに接続しているケーブルを一度抜き、もう一度挿してください。
テレビを再起動する
最近のテレビはネットに接続できるなど、さまざまな機能が搭載され高性能なため動作が重くなったり、バグが発生したりします。
そこでテレビを再起動させましょう。
再起動に伴い、設定が初期化されることはないため安心してください。
- テレビの主電源を切る
- コンセントを抜く
- 3分ほど待つ
- 再びコンセントを挿し、電源を入れる
ちなみにレコーダーやチューナーなどの周辺機器をお使いのかたは、周辺機器も再起動しましょう。
B-CASカードを抜き差しする
B-CASカードは、テレビの側面や背面に刺さっているカードのことです。
B-CASカードの接触不良はテレビの映りを悪くするため、確認しましょう。
- 柔らかい乾いた布を用意
- テレビの電源をOFF
- B-CASカードを取り出し、金色のICチップを拭く
- B-CASカードを正しい向きで戻す
- テレビをつける
ちなみに衛星放送(BS/CS)を視聴しているかたは、チューナーの中にもB-CASカードがあります。
そちらも同様に抜き差しをおこないましょう。
チャンネル設定をする
引越しをした、テレビを新しく買い替えたかたはチャンネル設定が必要です。
チャンネルは地域によって違うため、再設定しないとテレビは視聴できません。
たいていは「テレビの設定→詳細設定→放送受信設定(地デジ、BS/CS)」で設定できます。
めったにはありませんが、新しいテレビ局が開局した、何らかの拍子にテレビが初期化した場合も同様の設定をおこないます。
レコーダー、チューナーなど周辺機器を確認する
テレビにレコーダーやチューナーを取り付けているかたは、取り付けた周辺機器がトラブルを起こしているのかもしれません。
周辺機器の配線の確認、再起動をおこないましょう。
それでも直らなかった場合はテレビと周辺機器のどちらに問題があるか、探りましょう。
周辺機器を取り外し、テレビに直接アンテナケーブルを取り付けテレビが映れば問題は周辺機器にあります。
反対に相変わらず映らないのであれば、テレビに問題がある可能性が高いでしょう。
テレビの配線、再起動を確認しても映らない場合はテレビの故障の可能性があります。
家電量販店などテレビを購入したお店などに相談しましょう。
テレビが映らない原因と対処については、こちらの記事で詳しくまとめています。
アンテナレベルが高すぎるときはアッテネーターをオン
テレビはアンテナレベルが高すぎても映りません。
そのためテレビによっては、アンテナレベルが高すぎても「アンテナレベルに異常がある」「エラーE202」などの表示が出る場合があるんです。
アンテナレベルが高すぎる場合には「アッテネーター(減衰器)」という機能をONにします。
テレビのアンテナレベルを確認する画面で、切り替えてください。
アンテナ修理業者を呼ぶ5つの目安
ここまでは自分で対処する方法をまとめてきましたが、「テレビや配線を確認したが、ダメだった…」ならアンテナ修理業者に依頼しましょう。
具体的に何が起きたら、呼べばよいのかをまとめました。
ブースターを取り付けるとき
アンテナレベルを上げるには「ブースター(増幅器)」を使って電波を強くするのが、効果的です。
ただしブースターは屋根の上のアンテナに取り付けるため、個人で設置するのはむずかしいでしょう。
また室内で使える室内用のブースターもありますが…。
そもそもその地域一帯の電波が弱い(弱電界地域)、周囲の建物による電波障害が起きているなど理由によっては、室内用ブースターを取り付けても効果が薄い場合があります。
できればプロに調査、診断してもらってからのほうがよいでしょう。
テレビ端子を増設したいとき
テレビの数を増やしたり、長すぎるアンテナケーブルを使ったりするとアンテナレベルは下がります。
どちらも原因は電波が弱い、テレビ端子(テレビ用のコンセント)の数が足りないせいです。
具体例を挙げると、こんなケースです。
- テレビ端子はひとつしかないが、分配器を使い複数台のテレビを視聴している。
- テレビは1台しかないが、テレビ端子のある部屋とテレビがある部屋が違うため長いアンテナケーブルを使っている
一般家庭ではアンテナで受信した電波を、テレビ端子を通して家じゅうに分けています。
そのためテレビの台数が増えると、テレビ1台当たりの電波の量が減ってしまうんです。
さらにアンテナからテレビまでの距離が遠ければ遠いほど、電波は弱まります。
長いアンテナケーブルを使うと電波が弱まるため、先のブースター(増幅器)で電波を強くするか、テレビ端子を増やす対策が必要です。
アンテナの向きが変わった、落下したとき
アンテナには決まった向きがあり、向きが変わるとアンテナレベルも下がってしまいます。
ご近所と比べて自分の家だけアンテナの方向が違う場合は、向きを調節しましょう。
ただし向きの調節はかなり繊細で、正しい位置から数ミリずれても移りが悪くなります。
地デジ、BS/CSともに個人での調整はオススメできません。
アンテナ修理業者などに調節を依頼しましょう。
雨や雪のたびにBS/CSが映らない、映りづらいとき
衛星放送BS/CSの電波は、水に影響されやすい電波(SHF極超短波)を使用しています。
宇宙から電波を飛ばす衛星放送はどうしても地上で降っている雨や雪の影響、アンテナに付着した雨水などに影響されて映りが悪くなるんです…。
さらに古いBS/CSアンテナは劣化により、水をはじかず電波が雨水の影響を受ける、配線から水が侵入したなどさまざまな不具合が発生します。
アンテナを新しいものに交換、もしくは配線を交換すれば映りも良くなるはずです。
アンテナの交換を検討しましょう。
近所に新しい建物が建ったとき
電波はガラスや木などたいていの物質をすり抜けます。
しかし鉄には跳ね返されるため、近所に鉄筋コンクリートなどの建物が建設されると電波が入りづらくなるんです…。
その場合アンテナの向きや高さを調節すれば、電波が再び入るかもしれません。
アンテナの調節をアンテナ修理業者や家電量販店などに依頼しましょう。
アンテナ修理の依頼は【アンテナ110番】におまかせください!
テレビや配線のトラブルを確認したが、問題なし。
そうなるとアンテナ本体や入ってくる電波そのものに問題があるのかもしれません。
アンテナの角度調整やブースターの設置は専門的な知識や技術が必要なため、慣れていないと危険なうえ時間がかかります。
すぐにテレビが見たいのであれば、【アンテナ110番】にご連絡ください。
【アンテナ110番】はアンテナ修理業者をご紹介するサービスをおこなっています。
【アンテナ110番】の加盟店では、安心の8年間施工保証※をしているので安心してご利用いただけます。
テレビが映らずお困りなら【アンテナ110番】お電話ください!
※作業内容や加盟店によっては、対応できない場合がございます。
アンテナレベルが下がった6つの原因
ここまでは「アンテナレベルが下がったらどう対処するか?」を解説してきました。
ここからは「なぜアンテナレベルが下がったのか?」を解説します。
アンテナレベルが下がった原因を知れば、再発防止が取りやすくなります。
「何度もアンテナレベルが下がる…」「なぜかエラーコードE202が表示される」かたは参考にしてください。
テレビの台数を増やした
自宅でテレビの台数を増やす場合、1本のアンテナで受信した電波を複数のテレビで分けて視聴します。
テレビの電波の量は変わらず、台数だけが増えたので1台当たりのアンテナレベルが下がるケースがあるんです…。
使っていない部屋のテレビは撤去するか、ブースター(増幅器)を設置して電波を強くしましょう。
台風や大雪などの悪天候が原因
台風の風や雪の重みでアンテナの向きが変わったり、落下したりしたケースです。
ほかにも落雷による高圧電流がテレビなどを故障させる、劣化したアンテナや配線に雨水がかかりショートする場合もあります。
天候が回復するまで対処や状況の確認ができないため、しばらく待ちましょう。
アンテナケーブルやテレビの劣化
使用状況にもよりますが、テレビの寿命は10年程度といわれています。 またアンテナケーブルは通常テレビと一緒に購入するため、同じく10年程度で買い替えるかたが多いようです。
テレビやアンテナケーブル自体が壊れていると、いくら改善をおこなっても意味がありません。
修理や新しいテレビに交換しましょう。
テレビやレコーダーの不調
テレビやレコーダーはちょっとしたことで不具合をおこします。
たとえば配線のゆるみ、B-CASカードの接触不良、テレビやレコーダーにキャッシュが溜まっているなど…。
たいていは「再起動か配線の確認」で直るため試してみましょう。
周囲の建物など障害物による電波障害
テレビの電波は障害物があると、入りづらくなります。
電波を跳ね返す鉄を使った「鉄筋コンクリート造りの建物」などが近所に建つと、それだけでテレビの映りが悪くなるんです…。
障害物によって電波が入りづらい場合は、アンテナの向きや高さを変えて電波が入るよう調節します。
しかし「どうやっても電波が入らない」「地域一帯で受信障害が起きている」となれば、建物の持ち主に相談し受信調査や状況の改善を求められます。
建物の窓口や管理者に相談してみましょう。
電波が弱い地域(弱電界地域)に住んでいる
電波は電波塔に近いほど強く、離れれば離れるほど弱くなります。
電波塔に近く電波の強い地域を「強電界地域」
弱い地域を「弱電界地域」と呼びます。
弱電界地域に明確な基準はありませんが、近くに電波塔がない、山間で電波が届きにくいなどの場所はもともと電波が弱い地域かもしれません。
弱電界地域でも快適にテレビを見る方法は2つ。
アンテナを大型で高性能なものにする、ケーブルテレビなどアンテナを使わない視聴方法にするかのどちらかです。
どちらがよいかは電波の強さを調査してみないとわかりません。
一度電気屋などに、電波の強さを見てもらいましょう。
アンテナレベルが下がった原因がわからないときはアンテナ修理業者に相談
テレビや配線を確認してもアンテナレベルが改善しない、アンテナレベルが下がる原因がわからないのであればアンテナ修理業者に連絡しましょう。
アンテナ修理業者に連絡すればご自宅の電波の計測をしたり、確認がむずかしいアンテナ本体の確認をしたりと詳しい調査をおこなってもらえます。
もしもアンテナ修理業者に心当たりがないなら、【アンテナ110番】にご連絡ください。
【アンテナ110番】はアンテナ修理業者をご紹介するサービスです。
【アンテナ110番】の加盟店では、電波の調査を基本無料※でおこなっているので原因不明のトラブルでも安心してご依頼いただけます。
「すぐにテレビを直したい!」「アンテナレベルが下がって不安……」なら、【アンテナ110番】にお気軽にご連絡ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
まとめ
アンテナレベルが下がる原因は、テレビの台数を増やしたことや、電波障害などさまざまです。
原因によっては簡単な作業ですぐに直せるので、まずはこの記事で紹介した「アンテナレベルを上げる5つの方法」を試しましょう。
しかし何度試してもアンテナレベルが上がらないときや、アンテナに問題がありそうなら、プロに相談しましょう。
電波の調査やアンテナの修理が必要かもしれないからです。
アンテナ修理業者のなかには、無料で電波の調査をおこなう会社もあるので気軽に依頼してみましょう。