シマトネリコは害虫がつきにくい樹木のひとつですが、それでもじつは害虫がつくことがあります。シマトネリコの属するトネリコ科の植物を好む害虫もおり、放っておくと葉に穴を開けられるなどの被害が出てしまうため、害虫に対しては早めの駆除と予防が必要になるのです。
しかし、害虫の駆除と予防を間違ったままおこなうと、せっかく退治しても再発生するおそれがあります。そのため、害虫につかれないためには、駆除と予防の正しい方法を知っておくことが大切です。そこで、今回はシマトネリコの害虫を駆除・予防するための方法をご紹介します。
目次
シマトネリコにつく虫と見つけるポイント
シマトネリコは虫がつきにくい性質を持っていますが、絶対につかないというわけではありません。トネリコ科の植物を好んで食べる害虫もいて、おもに葉を食べることで木の見た目を悪くしてしまうのです。
そこで、具体的にどんな害虫がつきやすいのかを以下でご説明します。
ハマキムシ
ハマキムシの幼虫は白い体で頭が茶色いという見た目の特徴があります。おもにシマトネリコの葉に寄生し、食べてしまうのです。ハマキムシが寄生した葉は内側に丸まるため、見た目が悪くなってしまいます。
さらに、葉が丸まってしまうことで葉が光合成のさまたげになったり、葉が食べられたりするするのを妨ぐげるため、放っておくとシマトネリコの生育が悪くなるうまくいかなくなる被害も出るでしょう。
シマケンモンの幼虫
シマケンモンの幼虫は、緑色の体から、黒い毛をまばらに生やしています。シマケンモンは寄生した木の葉を食べてしまい、葉に穴が開くといった被害をもたらす害虫です。穴を開けることが多いです。
シマケンモンの幼虫が葉を食べることによって、シマトネリコがダメージを受けて弱ってしまうことがあります。
スズメガの幼虫
スズメガの幼虫はサイズが10センチ前後と大きめで、毛の生えていない緑色の体を持っています。スズメガの幼虫は食欲旺盛なため、1匹でも木についていると、葉を何枚も食べられてしまうのです。
葉をたくさん食べられると見た目が悪くなるだけでなく、シマトネリコが弱って枯れてしまう原因にもダメージになるので、見つけ次第駆除をしましょう。
その他にもこんな虫が
ハマキムシ、シマケンモンの幼虫、スズメガの幼虫のほかにも、シマトネリコに寄生することのある害虫がいます。そこで、以下ではシマトネリコに寄生するおそれがある害虫についてご説明します。
・カイガラムシ
カイガラムシは丸く白い殻に覆われた虫で、木の幹などにびっしりとはりついていることが多いです。大量に発生し、群れで枝や葉の栄養を奪ってしまうため、シマトネリコが弱ってしまうことがあります。薬剤が効きにくいので、歯ブラシなどで地道にこすり落としていきましょう。
・コガネムシ
コガネムシの幼虫は土中に住んでいて、シマトネリコの根を食べてしまいます。根が食べられると、栄養を土から補給する力が弱くなるため、シマトネリコがうまく育たないのです。また、成虫になると木にのぼってきて、葉を食べ始めてしまいます。
虫がいる痕跡とは|見つけるポイント
シマトネリコに寄生している害虫の中でも、シマケンモンの幼虫やスズメガの幼虫などは緑色の保護色をしているため、パッと見ただけでは発見できないこともあります。
そんなときは、木の周囲に落ちているフンや、葉の形が、害虫のいるサインになるのです。具体的にどのようなサインがあるのかは、以下でご説明します。
害虫のフン:木の根元や葉の上に黒い粒が落ちていたら、害虫のフンだといえます。とくに、スズメガの幼虫などの大型の害虫は、大きく丸いフンを落とすため、発見したら木の枝や葉を探してみましょう。
葉の食害:害虫が木についていれば、葉が食べられているでしょう。また、ハマキムシのように葉を変形させる虫もいるので、通常とは違う妙な形になっていたら注意して確認しましょう。
シマトネリコを虫から守るには
シマトネリコを害虫から守るには、寄生されないように予防することが大切です。害虫が寄り付きにくい環境を作っておくことで、発生を予防することができるでしょう。しかし、万が一にも寄生されてしまったら、手遅れになる前に対処することをおすすめします。
虫をよせつけない予防策
害虫に寄生されてしまうと、シマトネリコだけでなく周辺にある植物まで被害にあう危険があります。そのため、害虫が入りにくい環境を作っておくことが大切です。そこで、以下にでは害虫をよせつけないための3つのポイントについてまとめてみました。
・殺虫剤をかける
殺虫剤をシマトネリコに散布しておくと、害虫の嫌う成分をまとわせることができます。殺虫成分は、虫に直接かけなくても、よせつけたくない場所に散布することで防虫効果を発揮するのです。
・防虫ネットをかける
防虫ネットは網の目が細かいので、小型の虫でも侵入しにくい作りになっています。また、ファスナー付きのタイプやゴムで固定できるタイプが多いので、取りつけも簡単なのです。
冬などの害虫が発生しにくい時期に取り外せば、シマトネリコの見た目を楽しむこともできるでしょう。
・剪定をする
害虫は風通しや日当たりが悪い環境を好むため、剪定されていない樹木に発生することがあります。そのため、枯れ枝や形の悪い枝を根元から剪定し、枝数を減らすことが大切です。木の風通しがよくなることで、害虫が嫌う環境を作ることができるでしょう。
虫がついてしまったらこの駆除法!
対策をしていても、確実に害虫がいなくなるとは限りません。そのため、害虫に寄生されてしまったときは、被害が拡大する前に駆除をする必要があります。そこで、害虫が寄生したときにどう対処すべきかを下でご説明します。
・殺虫剤をかける
殺虫剤をかけることで、害虫を手っ取り早く駆除することができます。また、最近では動植物への害が少ない殺虫剤もあるので、虫だけに限定して駆除することができるのです。ただし、異臭で気分が悪くなることもあるので、使用する際はマスクを着用しましょう。
・虫をとらえる
害虫の中には殺虫剤が効きにくい種類もいます。そのため、殺虫剤が効かなければ、害虫を捕獲して駆除するという方法も有効です。害虫の中には毒針を持ったていう種類もいるのためで、素手で触るのは避けて、手袋をつけてから駆除しましょう。
・枝ごと虫を落とす
害虫駆除の方法には、枝ごと害虫を落とすことで、樹木から切り離す手段もあります。とくに、カイガラムシは枝じゅうにはりついていることがあるので、枝ごと切り取った方が早く済むのです。
そのため、カイガラムシがついている枝は、枝数に関係なく切り落として枝ごと駆除しましょう。てください。枝数が多ければ、剪定もかねて切るのもよいでしょうってしまいましょう。
・手遅れになると……
害虫を放置していると、最悪の場合、シマトネリコが枯れてしまうかもしれません。なぜなら、害虫が根や葉を食べることによって、栄養の補給や光合成が阻害され、木が枯れる原因になるためのです。
また、害虫はそれまで付着していた木が枯れると、別の植物へと伝染するおそれもあるので、被害が拡大する前に伐採しましょう。
しかし、自力で木を伐採しようとすると、時間も手間もかかります。そのため、シマトネリコの伐採は業者に任せるのがおすすめです。
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虫だけじゃない!シマトネリコに起こるトラブル
シマトネリコが弱ったり、枯れたりする原因には、病気や環境の問題も考えられます。シマトネリコは暑さや寒さに強いですが、生育環境が悪いと弱ってしまうことがあるのです。
葉が黄色になる・落ちる
シマトネリコは害虫虫以外にも、日照不足や根詰まりを起こすことが原因でして、葉を落とすことがあります。葉が変色したり落ちたりすると、光合成ができないので、栄養が足りなくなって枯れてしまうのです。
そうしたトラブルを防ぐにはそのため、植え替えをしたり移動させたりしてすることで、環境を改善させましょう。以下で、シマトネリコに起こりやすいトラブルの予防方法をそれぞれお伝えします。
葉焼けする
シマトネリコの生育には日光が欠かせませんが、日差しが強すぎると葉焼けが起こることがあります。葉焼けすると、葉が黒や茶色に変色して枯れてしまうのです。そのため、鉢植えなどで移動が可能な場合であれば、真夏のみ日当たりの弱い場所に置いておくなどして対策しましょう。
伐りすぎて弱る
シマトネリコは成長するのが早いため、小まめに剪定をする人もいるでしょう。まめな剪定によって樹形を美しくできますが、剪定をしすぎると、シマトネリコにとってダメージになるのです。
そのまま回復できずに枯れてしまうこともあるので、剪定は枯れ枝や形の悪い枝を取り除く程度にしておきましょう。
病気にかかってしまう
シマトネリコが枯れる原因の1つに、病気があげられます。病気にかかると、病原菌が樹木に広がるため枯れてしまうこともあるのです。シマトネリコがかかりやすい病気は、おもに2種類あります。以下で確認してみましょう。
・炭疽病
炭疽病にかかると、葉が部分的に枯れる症状が出ます。枯れた部分は光合成ができなくなるので、悪化するとシマトネリコそのものが枯れてしまうのです。こうした炭疽病褐斑病は湿度の高い環境で発生しやすいので、定期的に剪定をおこなって予防しましょう。
・褐斑病
褐斑病は、葉の上に茶色の斑点ができる病気です。褐斑病の菌はカビでできているため、落ちた枯れ葉などがシマトネリコの近くで放置されていると、カビの発生源になることがあります。そのため、枯れ葉や枯れ枝などは小まめに取り除きましょう。
枯れているかどうかを見分けるには
シマトネリコの枝が枯れているかどうかは、遠巻きに見るだけではわかりにくいかもしれません。そんなときは、枝を曲げてみてください。
生きている枝なら、ある程度曲げても折れることはなく、元に戻ります。しかし、枯れ枝は生きている枝ほどしならずないので、曲げると簡単に折れるのです。もし全体的に枯れ枝があるようなら、シマトネリコを伐採しましょう。
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